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真・最終章 七魔将編
刃物嫌い
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「この下に何かがあるみたいね……でも、魔法で掘り起こそうにも地中にも水晶が埋まっているのなら下手な魔法は使えないわね」
「掘り起こす?地中に何かが存在するのですか?」
「断言はできないわ。だけど、ここで魔法を使用すると魔力は水晶に吸収されて下の方に移動するのは確かよ」
「下、ですか……」
「それを貸しなさい」
マリアの言葉にツバサは訝し気な表情を浮かべるが、そんな彼女に対してマリアはクサナギに視線を向けた。彼女はクサナギを渡すように促し、慌ててツバサはクサナギを差し出すとマリアは剣を抜く。
「剣……母と姉さんと違って私はどうもこの手の刃物は好きになれないわ」
「マリア様……」
「ごめんなさいね、別に貴女の武器を馬鹿にしているわけではないわ」
クサナギを抜いたマリアは風の聖痕を発動させ、真の力を引き出すために地面に刃を構えた。やがて刃の周囲に風の魔力が纏わり、竜巻のように渦巻く。それを見たツバサは自分が手にした時よりもクサナギの力が強まっている事を感じ取り、彼女はこれがクサナギの真の力だと驚く。
(なんという魔力……マリア様は既にハヅキ様を越えている!?)
ハヅキもヨツバ王国内では最強の魔術師だったが、マリアは聖痕を継承した時に既にハヅキを上回り、初めて手にしたクサナギの力を解放する。刃に竜巻を纏わせた状態のままマリアは地面へと突き立てた瞬間、強烈な風圧が発生して派手な土煙が舞い上がった。
地面にクサナギが突き刺さる寸前にツバサは危険を感じ取り、慌てて彼女は距離を取った。結果から言えばクサナギの刃に纏った竜巻は地面に突き刺さった瞬間に大量の土砂を吹き飛ばし、巨大な渦巻状のクレーターを作り上げた。その中心部にはマリアが存在し、彼女はクサナギの力で一気に掘り進める。
「マ、マリア様!?」
『貴女は離れていなさい、巻き込まれるわよ』
水晶の世界に竜巻が舞い上がり、大量の土砂を吹き飛ばす光景をツバサは地面に突き刺さった巨大な水晶に身を隠しながら確認した。竜巻の中心部に存在するはずのマリアにツバサは話しかけようとしたが、風の精霊を通してマリアの声が伝わり、彼女はクサナギを使用しながらも風の精霊を操って会話を行うマリアに戦慄した。
(これほどの聖剣の力を発揮しながら会話まで……!?)
マリアの母親のハヅキの事はツバサも良く知っており、まだ若い頃は彼女の指導を受けていた事もある。ツバサはマリアが生まれる前から彼女に世話になっているため、ハヅキの実力は良く知っていた。他人には厳しく当たる性格だったが一度認めた相手には身分など関係なく対等に接し、ツバサが六聖将になったときは彼女のために最高の素材で作り上げた戦闘用の衣装を渡してくれた。
ハヅキとは昔からの付き合いなのでツバサは誰よりも彼女が優れた魔術師である事は理解していた。しかし、その娘であるマリアはハヅキをも上回る魔力と才覚を持ち合わせ、初めて触れたクサナギの力を解放して地面を掘り進める。
(ハヅキ様、貴方の娘とお孫さんは天才です!!)
今は亡きハヅキの事を思い浮かべながらツバサは様子を伺うと、やがて竜巻が縮小化して完全に消えてしまう。残されたのは地面の底が見えない程の大穴であり、慌ててツバサは大穴に駆けつけて下の様子を伺う。
「マリア様、ご無事ですか!?」
「ええ、無事よ」
「わあっ!?」
穴の中からではなく、上空から聞こえてきた声にツバサは驚いて振り返ると、そこには光の翼を背中に生やしたマリアが浮かんでいた。彼女は神器ウィングを使用して空を飛び、身体に張り付いた泥を払いのけながらため息を吐き出す。
「服が汚れてしまったわね……だけど、目的は果たせたわ」
「い、いったい何を……」
「これは貴方に返すわ。それと、油断しない方がいいわよ」
「えっ!?」
マリアはクサナギをツバサに放り返すと彼女は慌てて受け取り、危うく大穴に落ちるところだった。どうにかクサナギを受け取ったツバサはマリアに振り返ると、彼女は杖を取り出して大穴を見下ろしていた。
「準備しなさい、どうやらお目覚めの様ね」
「目覚め?いったい何が……これは!?」
大穴から赤色の二つの光が灯った瞬間、地の底から鳴き声が響き渡る。その鳴き声は水晶を震わせ、あまりにも声量にマリアとツバサは両手で耳を塞ぐ。どちらも聴覚が人間よりも優れているエルフのため、二人とも大穴から離れて距離を取る。
何が起きたのかはツバサには理解できないが、少なくとも一つだけ言える事はマリアが探し求めていたのは血の底から聞こえる鳴き声の主という事だけだった。いったい彼女が地の底で何を見つけたのかをツバサが問う前に大穴から巨大な腕が飛び出す。
――ゴガァアアアアッ!!
その鳴き声を耳にした途端、ツバサが最初に想像したのは「ゴーレム」だった。ゴーレムと酷似した鳴き声だと気付いたツバサは地の底に眠っていたのはゴーレムかと思ったが、姿を現わしたのは全身が水晶で構成された巨大ゴーレムだと判明した
「掘り起こす?地中に何かが存在するのですか?」
「断言はできないわ。だけど、ここで魔法を使用すると魔力は水晶に吸収されて下の方に移動するのは確かよ」
「下、ですか……」
「それを貸しなさい」
マリアの言葉にツバサは訝し気な表情を浮かべるが、そんな彼女に対してマリアはクサナギに視線を向けた。彼女はクサナギを渡すように促し、慌ててツバサはクサナギを差し出すとマリアは剣を抜く。
「剣……母と姉さんと違って私はどうもこの手の刃物は好きになれないわ」
「マリア様……」
「ごめんなさいね、別に貴女の武器を馬鹿にしているわけではないわ」
クサナギを抜いたマリアは風の聖痕を発動させ、真の力を引き出すために地面に刃を構えた。やがて刃の周囲に風の魔力が纏わり、竜巻のように渦巻く。それを見たツバサは自分が手にした時よりもクサナギの力が強まっている事を感じ取り、彼女はこれがクサナギの真の力だと驚く。
(なんという魔力……マリア様は既にハヅキ様を越えている!?)
ハヅキもヨツバ王国内では最強の魔術師だったが、マリアは聖痕を継承した時に既にハヅキを上回り、初めて手にしたクサナギの力を解放する。刃に竜巻を纏わせた状態のままマリアは地面へと突き立てた瞬間、強烈な風圧が発生して派手な土煙が舞い上がった。
地面にクサナギが突き刺さる寸前にツバサは危険を感じ取り、慌てて彼女は距離を取った。結果から言えばクサナギの刃に纏った竜巻は地面に突き刺さった瞬間に大量の土砂を吹き飛ばし、巨大な渦巻状のクレーターを作り上げた。その中心部にはマリアが存在し、彼女はクサナギの力で一気に掘り進める。
「マ、マリア様!?」
『貴女は離れていなさい、巻き込まれるわよ』
水晶の世界に竜巻が舞い上がり、大量の土砂を吹き飛ばす光景をツバサは地面に突き刺さった巨大な水晶に身を隠しながら確認した。竜巻の中心部に存在するはずのマリアにツバサは話しかけようとしたが、風の精霊を通してマリアの声が伝わり、彼女はクサナギを使用しながらも風の精霊を操って会話を行うマリアに戦慄した。
(これほどの聖剣の力を発揮しながら会話まで……!?)
マリアの母親のハヅキの事はツバサも良く知っており、まだ若い頃は彼女の指導を受けていた事もある。ツバサはマリアが生まれる前から彼女に世話になっているため、ハヅキの実力は良く知っていた。他人には厳しく当たる性格だったが一度認めた相手には身分など関係なく対等に接し、ツバサが六聖将になったときは彼女のために最高の素材で作り上げた戦闘用の衣装を渡してくれた。
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(ハヅキ様、貴方の娘とお孫さんは天才です!!)
今は亡きハヅキの事を思い浮かべながらツバサは様子を伺うと、やがて竜巻が縮小化して完全に消えてしまう。残されたのは地面の底が見えない程の大穴であり、慌ててツバサは大穴に駆けつけて下の様子を伺う。
「マリア様、ご無事ですか!?」
「ええ、無事よ」
「わあっ!?」
穴の中からではなく、上空から聞こえてきた声にツバサは驚いて振り返ると、そこには光の翼を背中に生やしたマリアが浮かんでいた。彼女は神器ウィングを使用して空を飛び、身体に張り付いた泥を払いのけながらため息を吐き出す。
「服が汚れてしまったわね……だけど、目的は果たせたわ」
「い、いったい何を……」
「これは貴方に返すわ。それと、油断しない方がいいわよ」
「えっ!?」
マリアはクサナギをツバサに放り返すと彼女は慌てて受け取り、危うく大穴に落ちるところだった。どうにかクサナギを受け取ったツバサはマリアに振り返ると、彼女は杖を取り出して大穴を見下ろしていた。
「準備しなさい、どうやらお目覚めの様ね」
「目覚め?いったい何が……これは!?」
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その鳴き声を耳にした途端、ツバサが最初に想像したのは「ゴーレム」だった。ゴーレムと酷似した鳴き声だと気付いたツバサは地の底に眠っていたのはゴーレムかと思ったが、姿を現わしたのは全身が水晶で構成された巨大ゴーレムだと判明した
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