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崩壊地球編
素材回収
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「ふうっ……やっと大人しくなった」
「大人しくなったというか、これもう死んでるよね……死骸が消える前に素材の回収をしないと」
ルノは氷竜を解除して草原に横たわる火竜の亜種の死骸の前にナオが赴き、死骸が大迷宮に吸収される前に素材の回収を行う。素材の回収といっても経験石の類は残念ながら転移石の材料に最も最適という理由で諦めなければならない。
「じゃあ、皆!!倒した魔物の素材はナオ君に渡してください!!後で均等に分配するので安心して下さい!!」
『おう!!』
甲殻獣の群れの死骸を各部隊が解体を行い、素材の回収を行う。また、数十頭の捕獲した甲殻獣に関しては大迷宮の外の世界へ送り込み、一先ずはヨツバ王国が預かる事になった。
『ルノ殿、我々の国は労働力を必要としている。だからこそ甲殻獣は出来る限り多く引き取りたいのだが、よろしいだろうか?』
『問題ないかな?』
『はい、いいですよ。資料によると甲殻獣はどんな環境でも適応できるそうなのでアトラス大森林でも生きていけるでしょうね』
事前にヨツバ王国の国王から甲殻獣の受け渡しをする事は話し合いで決まっており、ナオは甲殻獣を連れて一時的に大迷宮から離れてヨツバ王国へ送り込む。甲殻獣を上手く飼いならせば大きな労働力や戦力となり、国の復興に役立つと思われた。
倒した魔物の素材は時間的な問題でだいたい半分程度しか回収出来ず、気づいた時には死骸が溶けて消えて大迷宮に吸収されていた。そしてこの草原に存在する転移石が得られる場所は地下深くに存在し、ルノが螺旋氷弾を駆使して地面を掘り、回収を行う。
「あった!!リーリスの資料通りだ、本当に地面の中に転移石があったよ!!」
「千里眼の能力を持っていても、地中に埋まっている転移石を見つけ出すのは難しかったな……リーリスさんの見つけた資料がなかったら絶対に見つからないよこんなの」
地面を50メートルほど掘り進んだところで大量の転移石が埋まっている地層に到着し、ルノとナオは一気に回収を行う。元々、甲殻獣や火竜の亜種を倒した以外にも長年の間に魔物の死骸から吸収した転移石が存在するらしく、予想以上の大収穫だった。
結果的には草原の制圧は成功し、甲殻獣の殆どは討伐を果たし、生き残った甲殻獣も別の地域に逃げ込む。大量の素材の回収も成功し、さらに火竜の亜種の素材さえも入出来た。正に大収穫といえるが、これだけでは終わらない。
「じゃあ、次はこの草原を拠点に他の地域の素材の回収を行おうか。もしも竜種が現れたら俺とナオ君でどうにかするから、皆は安心して魔物を狩ってください」
「ルノ君はともかく、僕の場合は本当に移動手段ぐらいでしか役立たないと思うけど……」
「そんな事ありません!!ナオ様がいなければここまで問題なく素材の回収や魔物の捕獲は行えませんでした!!」
「謙遜なんてしなくていいよ、あんたもルノの兄さんに負けないくらいに役立ってますよ」
ルノだけでは大迷宮の第五階層に到着する事は出来ても、これほどまでに大量の素材の回収や大人数の移動は行えず、ナオが存在しなければ計画は大きく遅れた事は間違いない。戦闘力という点ではルノが勝るが、ナオの場合はそれを補う程の万能な移動手段を持つ。
―――能力は異なるがルノもナオも今までに召喚された異世界人の勇者にも劣らず、むしろ彼等よりも優れた能力を持っている。お陰で計画を実行してから数日が経過する頃には、ルノ達は草原以外の地域の魔物の討伐に成功し、大量の転移石の確保と竜種の素材の回収を行う。
「ルノ君!!また竜種が近づいてくる!!今度はティラノサウルスみたいな奴!!」
「分かった!!すぐに向かう!!」
ナオが千里眼の能力で見張りを行い、自分達に接近する敵の存在を認識するとルノに指示を出し、すぐに対処させる。この数日の間にルノ達は十数頭の竜種を屠り、第五階層に巣食っていた竜種を着実に殲滅させていく。
「圧殺!!」
「ガアアアッ!?」
ティラノサウルスを想像させる大型の竜種であろうとルノは氷塊の魔法で作り出した「地竜」で上空から押し潰す。氷竜で対処するよりもこの方法が確実に敵を仕留められるが、押しつぶされた竜種の死骸の素材が痛んでしまうという難点もある。
本日もいつも通りに竜種の討伐に成功したルノは皆の元へ戻り、倒した竜種の素材を担いで移動する。ナオに素材を引き渡して再び周囲の警戒に移ろうとした時、ナオ達の元へリーリスが存在する事に気付く。
「あれ?そこにいるのってリーリス?研究施設に居たんじゃないの?」
「ルノさん、すぐに戻りますよ!!遂に地球が崩壊する予兆が出てきました!!」
「何だって!?」
「もう準備は出来てる!!早く戻ろう!!」
ナオは既に空間魔法を発動させて研究施設への転移の準備を行っており、慌ててルノは素材を放置するとリーリスとナオと共に研究施設へ引き換えす。
「大人しくなったというか、これもう死んでるよね……死骸が消える前に素材の回収をしないと」
ルノは氷竜を解除して草原に横たわる火竜の亜種の死骸の前にナオが赴き、死骸が大迷宮に吸収される前に素材の回収を行う。素材の回収といっても経験石の類は残念ながら転移石の材料に最も最適という理由で諦めなければならない。
「じゃあ、皆!!倒した魔物の素材はナオ君に渡してください!!後で均等に分配するので安心して下さい!!」
『おう!!』
甲殻獣の群れの死骸を各部隊が解体を行い、素材の回収を行う。また、数十頭の捕獲した甲殻獣に関しては大迷宮の外の世界へ送り込み、一先ずはヨツバ王国が預かる事になった。
『ルノ殿、我々の国は労働力を必要としている。だからこそ甲殻獣は出来る限り多く引き取りたいのだが、よろしいだろうか?』
『問題ないかな?』
『はい、いいですよ。資料によると甲殻獣はどんな環境でも適応できるそうなのでアトラス大森林でも生きていけるでしょうね』
事前にヨツバ王国の国王から甲殻獣の受け渡しをする事は話し合いで決まっており、ナオは甲殻獣を連れて一時的に大迷宮から離れてヨツバ王国へ送り込む。甲殻獣を上手く飼いならせば大きな労働力や戦力となり、国の復興に役立つと思われた。
倒した魔物の素材は時間的な問題でだいたい半分程度しか回収出来ず、気づいた時には死骸が溶けて消えて大迷宮に吸収されていた。そしてこの草原に存在する転移石が得られる場所は地下深くに存在し、ルノが螺旋氷弾を駆使して地面を掘り、回収を行う。
「あった!!リーリスの資料通りだ、本当に地面の中に転移石があったよ!!」
「千里眼の能力を持っていても、地中に埋まっている転移石を見つけ出すのは難しかったな……リーリスさんの見つけた資料がなかったら絶対に見つからないよこんなの」
地面を50メートルほど掘り進んだところで大量の転移石が埋まっている地層に到着し、ルノとナオは一気に回収を行う。元々、甲殻獣や火竜の亜種を倒した以外にも長年の間に魔物の死骸から吸収した転移石が存在するらしく、予想以上の大収穫だった。
結果的には草原の制圧は成功し、甲殻獣の殆どは討伐を果たし、生き残った甲殻獣も別の地域に逃げ込む。大量の素材の回収も成功し、さらに火竜の亜種の素材さえも入出来た。正に大収穫といえるが、これだけでは終わらない。
「じゃあ、次はこの草原を拠点に他の地域の素材の回収を行おうか。もしも竜種が現れたら俺とナオ君でどうにかするから、皆は安心して魔物を狩ってください」
「ルノ君はともかく、僕の場合は本当に移動手段ぐらいでしか役立たないと思うけど……」
「そんな事ありません!!ナオ様がいなければここまで問題なく素材の回収や魔物の捕獲は行えませんでした!!」
「謙遜なんてしなくていいよ、あんたもルノの兄さんに負けないくらいに役立ってますよ」
ルノだけでは大迷宮の第五階層に到着する事は出来ても、これほどまでに大量の素材の回収や大人数の移動は行えず、ナオが存在しなければ計画は大きく遅れた事は間違いない。戦闘力という点ではルノが勝るが、ナオの場合はそれを補う程の万能な移動手段を持つ。
―――能力は異なるがルノもナオも今までに召喚された異世界人の勇者にも劣らず、むしろ彼等よりも優れた能力を持っている。お陰で計画を実行してから数日が経過する頃には、ルノ達は草原以外の地域の魔物の討伐に成功し、大量の転移石の確保と竜種の素材の回収を行う。
「ルノ君!!また竜種が近づいてくる!!今度はティラノサウルスみたいな奴!!」
「分かった!!すぐに向かう!!」
ナオが千里眼の能力で見張りを行い、自分達に接近する敵の存在を認識するとルノに指示を出し、すぐに対処させる。この数日の間にルノ達は十数頭の竜種を屠り、第五階層に巣食っていた竜種を着実に殲滅させていく。
「圧殺!!」
「ガアアアッ!?」
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本日もいつも通りに竜種の討伐に成功したルノは皆の元へ戻り、倒した竜種の素材を担いで移動する。ナオに素材を引き渡して再び周囲の警戒に移ろうとした時、ナオ達の元へリーリスが存在する事に気付く。
「あれ?そこにいるのってリーリス?研究施設に居たんじゃないの?」
「ルノさん、すぐに戻りますよ!!遂に地球が崩壊する予兆が出てきました!!」
「何だって!?」
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