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第2話 謎の声
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近頃、彗は同じ夢を繰り返し見ていた。メンテナンスに訪れたイオをもう一人の自分が犯す。自分はそれを止めることもせずに傍観しており、一線を越える寸前に目が覚める。そんな夢だ。
(この夢を見るようになったのは、雄飛くんの代わりにイオのメンテナンスをするようになった頃からだ。きっと僕はその頃、既にイオのことを……)
彗は当時のことを思い返した。イオに好感を抱くようになったのはハレーとイオが初めて会った日だ。彗はあの日、ハレーの怒りを買い、胸倉を掴まれ鋭い目つきで凄まれていた。イオは突然、研究室に入って来て自分を連れて行こうとするハレーに怯えていたが、勇気を出してハレーを止めようとした。彗を助けようと思ったのだ。
(あの時のイオの優しさ、嬉しかった。良い子だなって思った。自分では気づかなかったけど、もしかしたらあれが、イオを好きになるキッカケだったのかもしれない……)
それだけではない。イオとハレーが実験を開始してから、ハレーが部屋を出たタイミングで急いで迎えに行くと、下着姿のイオに遭遇するということが何度もあった。ハレーとの情事の直後だったからだ。
「す、彗!ごめんね、今着替えるから……!」
頬を赤らめ、両手で胸元を隠しながらそう言うイオの艶かしい姿を見る度に、彗は心臓が飛び出そうになった。ピンク色の下着の谷間から溢れ落ちそうな膨らみや、白くて肉付きの良い柔らかな両腿に目が釘付けになった。
「ご、ご、ごめん!イオ、ぼ、僕、見てない、見てないからねっ!」
などと必死に嘘を吐きながら、すぐに両手で目を覆って後ろを向いたものだった。情事後で疲れているイオはメンテナンス中、眠ってしまうことが多かった。彗はその度に何度も彼女の唇にキスをしたいという衝動に駆られた。しかし、寸前でいつも思い留まった。
(い、い、いやいやいや!何しようとしてるんだ、僕は……彼女は友達。そうだ。僕は彼女のことを友達だと思ってるんだから)
大きく首を振って必死に自分に言い聞かせたのだ。
(あの頃、僕は自分の気持ちに薄々気づいてた。でも、考えないようにしてたんだ。だって、イオには雄飛くんが……。僕は彼女のことを好きになってはいけないって無意識のうちに自分にリミッターをかけていたんだ、きっと。そして、それは今も続いてる。だから毎晩、こんな夢を見るんだ……)
彗は恋愛が得意ではなかった。26年間、それなりに女性と付き合い、セックスの経験だってあった。しかし、どれも長続きしなかった。また、今回のイオのように好きになった女性には意中の相手がいたりと、良い恋愛をしてきたとは言い難かった。
それは自分の意志の弱さが原因であることも彼は分かっていた。だからこそ、シリウスの一件で何も出来なかった自分自身に対して嫌悪感と激しい劣等感を抱いたのである。ハレーとベネラが結婚して志希が生まれたことを父親である水端流から褒められたが、自分は何もしていないので褒められることが逆に辛かった。
(父さんから早く次のアンドロイドを作ってくれって言われてるけど全然ダメだ……悪夢のせいだって分かってる。でも、この悪夢だってそもそも僕が自分に対して劣等感を抱いてるせいだ。全部……全部、僕が悪いんだ)
ふと、脳裏にもう一人の自分の意地の悪い笑みが浮かんだ。
(今はまだ夢の中にしか現れないけど、このまま殻に閉じこもっていたら、僕……本当にあいつに体を乗っ取られるんじゃ……そうしたらあいつはイオを……)
良からぬ考えが過って彗は思わずゾッとした。大きく首を横に振って必死にその考えを追い払った。ベッドから降り、眼鏡を掛けると窓を開けた。
時刻は深夜2時。夕方から降り始めた雨はまだ降り続いている。彗は雨音を聞くのが好きだった。しとしと、という静かな雨音を聞いていると、心が落ち着くのだ。ふと、滅びてしまった故郷に思いを馳せた。
(僕は地球が好きだった。四季があって緑が豊かで……この星には春と夏がないからなぁ。桜、もう二度と見られないのかな……)
メトロポリス星の開発は人類がまだ地球にいる頃から開拓団を派遣して前倒しで進められていた。各国が持ち込んだ草花が育つまでには時間がかかったので緑はまだ少ないものの、第一団の宇宙船に乗り込んで彗がこの星にやって来た頃には既に人類が住めるような体制が整っていた。
彗の住むアパートはその時期に建てられたもので、築3年ほど。センターから程近い住宅街にあり、1階の部屋の眺望は決して良いとは言えなかったが、彗はこのアパートを気に入っていた。
イオが雄飛とシリウスと住んでいる高層マンションの辺りは、近未来的な雰囲気が売りでマンションの他に高層のビルやタワーなどが立ち並び、スーパーカーがその合間を飛び交っている。
一方、彗の部屋の窓の外には立ち並ぶ街路樹。何の変哲もない真夜中の住宅街の風景だ。この辺りは近未来的な雰囲気とは真逆で、地球にいた頃と変わらない。彗はいまだに地球のことを忘れられないでいる。だから、僅かでも地球に似た風景が見えるこのアパートを気に入ったのだ。
(雄飛くんやハレーはスーパーカーを乗り回してるけど、僕はあまり好きじゃない。だからいまだに免許すら持ってない。スーパーカーでビルの谷間を飛ぶよりも、こうやって家の中で静かに雨音を聞いている方が僕は好きなんだ……)
と、その時だった。
(助けて……)
彗の頭の中に誰かの声が響いた。
「えっ?」
驚いて窓の外を見回すが、当然誰もいない。
(誰か……助けて……)
その声はか細く、儚げだった。今にも消えてしまいそうなその声に、彗は一瞬で引き込まれた。
「これは女の子の声……」
気になっていてもたってもいられなくなった。急いで寝巻きからパーカーとデニムに着替え、ジャンパーを羽織った。そして、ビニール傘を掴んで家を飛び出した。手がかりは何もない。ただひたすら声の主を探し求めて、冷たい雨降る真夜中の街を走り回った。
(もう歩けない……誰か……)
「どこだろう……一体誰が僕を……」
空耳かもしれない。そう思ったが、彗は諦めなかった。まるでその声に導かれるように走った。センター近くの路地を歩いている時だった。
「あ、あれは……!」
前方の街頭の下、誰かが倒れていることに気づき、彗は駆け寄った。一人の痩せ細った若者がうつ伏せの状態で横たわっていた。綺麗に切り揃えられた肩まである純白の髪は雨に濡れてボサボサで、白くて分厚いダボっとしたトレーナーはところどころ破け、黒く汚れていた。身長は小柄な彗と同じか少し低めなようだ。
「大丈夫ですか?!しっかりしてください!」
若者の体をゆっくり起こし、仰向けにした。
「……っ!」
その瞬間、彗の胸が不意に高鳴った。きめ細やかな白い肌、伏せられた長いまつ毛は髪の毛と同様に純白で、一文字に結ばれた唇は小さく形が整っている。男性にも女性にも見えるその中性的な若者は、西洋人形のように美しい顔立ちをしていた。
「でも、あれは女の子の声だった……この子は……男の子……?」
彗は若者の口元に耳を寄せた。
「まだ息がある……!早く助けないと!どうしよう、救急車を……」
と、ウォッチに手を掛けようとしたその時、彗の目にあるものが留まった。若者の白い首筋に微かに浮かび上がっているそれに酷く見覚えがあった。
「これって……刻印……?ってことは、この子はアンドロイド?!」
彗はその刻印を凝視した。数字で「002」と書いてある。
「これ、うちのプロジェクトの刻印に似てる。でも、この子は見たことない……。もし仮にうちで開発された子だとしても、002っていうのは不自然だ。だって、002はハレーの番号だ……」
しばらく考えてハッとした。
「か、考えてる場合じゃない!アンドロイドなら、救急車を呼ぶよりうちで診た方が……とりあえずセンターに!」
彗は若者を背負い、その上から傘を差した。両手は若者を背負っていて塞がっているため、何度も傘がずれ落ちてきた。しかし、彗はめげなかった。
ようやくセンターに到着すると、エントランスにいる夜間の警備員が、彗の顔と背負っている若者を見て目を丸くした。
「み、水端博士?!こんな時間にどうしたんですか?その若者は一体……」
「近くの路上で倒れてたんです!とりあえず僕が診ますので!あ、ごめんなさい!僕、社員証持って来るのを忘れてしまって……」
彗が慌てた様子でそう言うと、警備員は首を横に振って言った。
「大丈夫です、早く行ってください!」
「ありがとうございます!」
彗は軽く頭を下げると、エントランスに駆け込んだのだった。
(この夢を見るようになったのは、雄飛くんの代わりにイオのメンテナンスをするようになった頃からだ。きっと僕はその頃、既にイオのことを……)
彗は当時のことを思い返した。イオに好感を抱くようになったのはハレーとイオが初めて会った日だ。彗はあの日、ハレーの怒りを買い、胸倉を掴まれ鋭い目つきで凄まれていた。イオは突然、研究室に入って来て自分を連れて行こうとするハレーに怯えていたが、勇気を出してハレーを止めようとした。彗を助けようと思ったのだ。
(あの時のイオの優しさ、嬉しかった。良い子だなって思った。自分では気づかなかったけど、もしかしたらあれが、イオを好きになるキッカケだったのかもしれない……)
それだけではない。イオとハレーが実験を開始してから、ハレーが部屋を出たタイミングで急いで迎えに行くと、下着姿のイオに遭遇するということが何度もあった。ハレーとの情事の直後だったからだ。
「す、彗!ごめんね、今着替えるから……!」
頬を赤らめ、両手で胸元を隠しながらそう言うイオの艶かしい姿を見る度に、彗は心臓が飛び出そうになった。ピンク色の下着の谷間から溢れ落ちそうな膨らみや、白くて肉付きの良い柔らかな両腿に目が釘付けになった。
「ご、ご、ごめん!イオ、ぼ、僕、見てない、見てないからねっ!」
などと必死に嘘を吐きながら、すぐに両手で目を覆って後ろを向いたものだった。情事後で疲れているイオはメンテナンス中、眠ってしまうことが多かった。彗はその度に何度も彼女の唇にキスをしたいという衝動に駆られた。しかし、寸前でいつも思い留まった。
(い、い、いやいやいや!何しようとしてるんだ、僕は……彼女は友達。そうだ。僕は彼女のことを友達だと思ってるんだから)
大きく首を振って必死に自分に言い聞かせたのだ。
(あの頃、僕は自分の気持ちに薄々気づいてた。でも、考えないようにしてたんだ。だって、イオには雄飛くんが……。僕は彼女のことを好きになってはいけないって無意識のうちに自分にリミッターをかけていたんだ、きっと。そして、それは今も続いてる。だから毎晩、こんな夢を見るんだ……)
彗は恋愛が得意ではなかった。26年間、それなりに女性と付き合い、セックスの経験だってあった。しかし、どれも長続きしなかった。また、今回のイオのように好きになった女性には意中の相手がいたりと、良い恋愛をしてきたとは言い難かった。
それは自分の意志の弱さが原因であることも彼は分かっていた。だからこそ、シリウスの一件で何も出来なかった自分自身に対して嫌悪感と激しい劣等感を抱いたのである。ハレーとベネラが結婚して志希が生まれたことを父親である水端流から褒められたが、自分は何もしていないので褒められることが逆に辛かった。
(父さんから早く次のアンドロイドを作ってくれって言われてるけど全然ダメだ……悪夢のせいだって分かってる。でも、この悪夢だってそもそも僕が自分に対して劣等感を抱いてるせいだ。全部……全部、僕が悪いんだ)
ふと、脳裏にもう一人の自分の意地の悪い笑みが浮かんだ。
(今はまだ夢の中にしか現れないけど、このまま殻に閉じこもっていたら、僕……本当にあいつに体を乗っ取られるんじゃ……そうしたらあいつはイオを……)
良からぬ考えが過って彗は思わずゾッとした。大きく首を横に振って必死にその考えを追い払った。ベッドから降り、眼鏡を掛けると窓を開けた。
時刻は深夜2時。夕方から降り始めた雨はまだ降り続いている。彗は雨音を聞くのが好きだった。しとしと、という静かな雨音を聞いていると、心が落ち着くのだ。ふと、滅びてしまった故郷に思いを馳せた。
(僕は地球が好きだった。四季があって緑が豊かで……この星には春と夏がないからなぁ。桜、もう二度と見られないのかな……)
メトロポリス星の開発は人類がまだ地球にいる頃から開拓団を派遣して前倒しで進められていた。各国が持ち込んだ草花が育つまでには時間がかかったので緑はまだ少ないものの、第一団の宇宙船に乗り込んで彗がこの星にやって来た頃には既に人類が住めるような体制が整っていた。
彗の住むアパートはその時期に建てられたもので、築3年ほど。センターから程近い住宅街にあり、1階の部屋の眺望は決して良いとは言えなかったが、彗はこのアパートを気に入っていた。
イオが雄飛とシリウスと住んでいる高層マンションの辺りは、近未来的な雰囲気が売りでマンションの他に高層のビルやタワーなどが立ち並び、スーパーカーがその合間を飛び交っている。
一方、彗の部屋の窓の外には立ち並ぶ街路樹。何の変哲もない真夜中の住宅街の風景だ。この辺りは近未来的な雰囲気とは真逆で、地球にいた頃と変わらない。彗はいまだに地球のことを忘れられないでいる。だから、僅かでも地球に似た風景が見えるこのアパートを気に入ったのだ。
(雄飛くんやハレーはスーパーカーを乗り回してるけど、僕はあまり好きじゃない。だからいまだに免許すら持ってない。スーパーカーでビルの谷間を飛ぶよりも、こうやって家の中で静かに雨音を聞いている方が僕は好きなんだ……)
と、その時だった。
(助けて……)
彗の頭の中に誰かの声が響いた。
「えっ?」
驚いて窓の外を見回すが、当然誰もいない。
(誰か……助けて……)
その声はか細く、儚げだった。今にも消えてしまいそうなその声に、彗は一瞬で引き込まれた。
「これは女の子の声……」
気になっていてもたってもいられなくなった。急いで寝巻きからパーカーとデニムに着替え、ジャンパーを羽織った。そして、ビニール傘を掴んで家を飛び出した。手がかりは何もない。ただひたすら声の主を探し求めて、冷たい雨降る真夜中の街を走り回った。
(もう歩けない……誰か……)
「どこだろう……一体誰が僕を……」
空耳かもしれない。そう思ったが、彗は諦めなかった。まるでその声に導かれるように走った。センター近くの路地を歩いている時だった。
「あ、あれは……!」
前方の街頭の下、誰かが倒れていることに気づき、彗は駆け寄った。一人の痩せ細った若者がうつ伏せの状態で横たわっていた。綺麗に切り揃えられた肩まである純白の髪は雨に濡れてボサボサで、白くて分厚いダボっとしたトレーナーはところどころ破け、黒く汚れていた。身長は小柄な彗と同じか少し低めなようだ。
「大丈夫ですか?!しっかりしてください!」
若者の体をゆっくり起こし、仰向けにした。
「……っ!」
その瞬間、彗の胸が不意に高鳴った。きめ細やかな白い肌、伏せられた長いまつ毛は髪の毛と同様に純白で、一文字に結ばれた唇は小さく形が整っている。男性にも女性にも見えるその中性的な若者は、西洋人形のように美しい顔立ちをしていた。
「でも、あれは女の子の声だった……この子は……男の子……?」
彗は若者の口元に耳を寄せた。
「まだ息がある……!早く助けないと!どうしよう、救急車を……」
と、ウォッチに手を掛けようとしたその時、彗の目にあるものが留まった。若者の白い首筋に微かに浮かび上がっているそれに酷く見覚えがあった。
「これって……刻印……?ってことは、この子はアンドロイド?!」
彗はその刻印を凝視した。数字で「002」と書いてある。
「これ、うちのプロジェクトの刻印に似てる。でも、この子は見たことない……。もし仮にうちで開発された子だとしても、002っていうのは不自然だ。だって、002はハレーの番号だ……」
しばらく考えてハッとした。
「か、考えてる場合じゃない!アンドロイドなら、救急車を呼ぶよりうちで診た方が……とりあえずセンターに!」
彗は若者を背負い、その上から傘を差した。両手は若者を背負っていて塞がっているため、何度も傘がずれ落ちてきた。しかし、彗はめげなかった。
ようやくセンターに到着すると、エントランスにいる夜間の警備員が、彗の顔と背負っている若者を見て目を丸くした。
「み、水端博士?!こんな時間にどうしたんですか?その若者は一体……」
「近くの路上で倒れてたんです!とりあえず僕が診ますので!あ、ごめんなさい!僕、社員証持って来るのを忘れてしまって……」
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