アンドロイドの歪な恋 〜番外編と制作ノート〜

松本ダリア

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番外編

真夜中の攻防 後編 *

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「ゆ、雄飛?!」

「両手が塞がってるのにどうして?って顔してるね。鍛えてるんだ。腹筋ぐらいできる」

イオは何も言わずに眉をひそめた。

「さっきから大人しく聞いてれば『罰』だって?君が勝手に勘違いして思い込んでただけだろ?俺は他の女の子には全く興味がない。昼間ベネラの前でも言ったけど、俺を信じられなかった君が悪い」

「うっ……」

イオは気まずそうに目を逸らした。

「さっきまでは君のストレスを解消することが目的。でも……」

雄飛は顔を背けたままのイオの耳元に唇を寄せ、わざと低い声で言った。

「『罰』って言葉は聞き捨てならないな。ここから先は君が『罰』を受ける番だ。俺を怒らせた『罰』をね」

「んん……っ」

イオの体がピクンと跳ねる。雄飛はイオの唇を自身の唇で塞ぐと、先程イオがしてきたそれよりも激しく舌先を絡め取った。そして、息つく暇をわざと与えずにその唇や舌先をいやらしく貪った。

「ふっ、んんっ……はぁっ」

イオは苦しそうに時折、唇の隙間から息を吐いた。そして、何とか雄飛の唇から逃れると息を切らしながら言った。

「ゆ、ゆうひ、やだ、息できないよ……っ」

「やめて欲しいってこと?じゃあ、この手錠取ってくれよ。そうしたらやめるよ」

「わ、分かったから……」

雄飛は両手をイオの前に差し出した。彼女が手錠を外した途端、雄飛は彼女の体を乱暴にソファの上に押し倒した。あっという間の形勢逆転にイオは唖然あぜんとした表情を浮かべ、雄飛の顔を見上げた。

「びっくりしたよ。まさか君があんな顔したり、態度を取ったりするなんてね……。もしかして、ベネラの影響?憧れの人の真似ってしたくなるもんね。正直言うとちょっと興奮したよ。思わず俺、Mに目覚めたのかと思って焦った」

雄飛はそう言ってふふっと笑った。戸惑っているイオの顔や自分が吐き出したもので汚れている彼女の妖艶な胸元を、まるで舐め回すようないやらしい目で見つめた。そして、悪戯っぽい笑みを浮かべながら言った。

「でも……やっぱり俺はこの光景が好きだな」

イオの返事も待たずに雄飛は彼女の首筋に顔を埋めた。刻印しるしにキスをし、谷間に飛び散っている自分の白濁液はくだくえきを手で拭うと、そのままその手で膨らみや突起を愛撫した。ねっとりした感覚が混じる甘い快感にイオは体を震わせ、喘いだ。

「んああ……っ!」

雄飛はイオのロングスカートを脱がせて下着を剥ぎ取り、ねっとりした指先を既に溢れ返っている彼女の蜜壺みつつぼに突っ込んだ。彼女のことを労わる程の心の余裕は、興奮し切った今の雄飛にはどこにもなかった。いやらしく彼女の中をかき混ぜると、次から次へと蜜が溢れ、ソファを濡らした。雄飛はそれにはお構いなしに指の動きを早めた。

「ああん、ダ、ダメ、ゆうひ……いやあっ!」

イオは込み上げる快感に耐えきれず、体を震わせてあっという間に果てた。久々に目にするイオの淫らな姿に雄飛は心を掻き乱された。欲望が更に硬くなるのを感じる。

(ああイオ、なんていやらしくて可愛いんだ。やばい俺……すごい溜まってる。ずっとしてないからだ。早くイオの中に入れたい……出したい……っ!)

興奮が最高潮に達した雄飛は硬さを増した自身を間髪入れずに彼女の蜜壺の中に一気に挿入した。ゆっくりと腰を動かしていくと、忘れかけていた刺激的な感覚が徐々に大きくなる。

「うあ……っ」

雄飛は思わず声を漏らした。イオもまた待ち焦がれた痛みにも似たその快感に体中が火照るのを感じた。

「はぁっ、きもちいい……っ、ゆうひ、もっとして……っ!」

「イオ……分かった、よ……っ!」

雄飛は一気に腰の動きを早めた。彼女の腰を掴んで思い切り打ち付ける。真夜中の静かな部屋の中に二人の激しい息遣い、吐息交じりの嬌声きょうせい、腰を打ち付ける音、妖艶な水音が響き渡る。

「んあっ……もう、イオ、出すよ……!」

「ん……いいよっ!」

イオが頬を真っ赤に染め、微笑みながら言った。その吐息交じりの甘い声を合図に雄飛は溜まりに溜まった白い欲望を彼女の中に思い切り吐き出した。彼女の体を強く抱き締めながら最後の一滴まで彼女の中に注ぎ込んだ。雄飛は大きく一息を吐くと、愛おしそうにイオの顔を見つめ、その唇にキスをした。

「んっ……」

唇を離すと、イオは頬を赤らめながら言った。

「雄飛……アタシ、ずっと雄飛を待ってた。雄飛と……早くしたくて堪らなかったよ」

彼女の目にはもう激しい怒りの色は浮かんでいなかった。以前と同じ、穏やかで深い海のような透き通った青色をしていた。雄飛はイオのその瞳に胸の高鳴りを覚えた。愛おしさが込み上げ、彼女の金色の髪をそっと撫でながら言った。

「イオ……俺もだよ。さっきも言ったけど、俺は君以外の女の子には全く興味がない。だから、俺を信じて欲しい。それに……やっぱりイオは素直な方が可愛いし、Mの方が似合うよ。俺にやられてるイオ、凄く可愛かった」

「も、もう……。はぁ、アタシにはベネラ姉さんの真似は無理ね。雄飛には敵わないや」

彼女はそう言って笑いながらより一層、頬を赤らめた。雄飛はそんな彼女を愛おしそうに見つめ、微笑むと優しく言った。

「イオ、愛してるよ」

「雄飛、アタシも愛してる」

二人は見つめ合い、もう一度キスをしたのだった。

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