遊佐賀奈子と八人の鬼婦人

マヤカナヒロキ

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24話

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「どうにかなるかもって、何がよ?」


「その、栄養不足が。」


遊佐はそう言うとピーカの隣に座り、端末を取り出して操作する。すると遊佐の足下に黒い箱が現れた。さらに箱が開きその中から人の手首から肘くらいまでの長さの長方形の白い箱が出てきた。この箱には穴が開いていて空洞になっている。


「それは?」


ピーカが驚きと感心を含んだ声色で尋ねる。


「これは私たちエージェントが何らかの理由で口から栄養が摂取できないときや投薬の時に使用する機械。」


遊佐が長方形の箱に触れると箱は二つに分かれた。遊佐は患者の腕を持ち上げてその下に箱の片方を敷く。箱の丸いくぼみの所に患者の腕を置いて、もう片方の箱を被せる。患者の腕は長方形の箱の空洞に収まった形となった。

遊佐が長方形の箱に再度触れると箱の上部が開いた。中はいくつかの窪みがある。そこに黒い箱からパックを取り出してその窪みにはめていく。


「えーと、栄養剤とビタミン各種ミネラルその他をっと。」


ひと通りはめた後、白い箱の蓋を閉じる。すると箱の空洞がある部分が蒼白く光り始めた。


「これ、どうなってるの?」


ピーカが不思議そうに遊佐へ尋ねる。


「口から栄養が取れないなら血液から栄養を取ればいいと思って。この機械は極小の針を血管に刺してそこに栄養を流すの。」


「信じられんな。そんなことができるのか?」


ムルドも感心と驚きを隠せないようである。


「うん。」


「よくわからないけど、とりあえず助かるのね。」


「そう。」


「、、よかった。」


ピーカは心から安堵したような声を漏らした。


「あと19人分用意しなきゃ。他の患者さんはどこに?」


「こ、こちらに!」


あっけに取られていた職員は正気に戻る。その日遊佐は患者20人に対して栄養剤の補充を行なった。
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