17 / 39
第1章
17、存在の証明
しおりを挟む
ユタは王宮の廊下を歩いていた。肩には翼竜が乗っている。
翼竜の名前はファルハードとなった。
ナイジェルは趣味が悪いと眉を顰めていたが、元からこの翼竜の名前だと強引に押し切った。
ファルハードはナイジェルについて行きたがっていたが、あまり友好的でない話し合いの席に恐慌のもとになるような蜥蜴の化け物は連れて行けないと置いてかれた。
だからか、最近はあまり元気がない。
翼竜を連れている所為か好奇と恐怖の視線を感じるが、ユタは頓着せず歩いていた。
「ユタ殿、少し話があるのだが」
声を掛けてきたのはジェインだった。
「これはこれは、ジェイン・ミューザー殿。遺跡調査以来ですね」
にこりと笑いながら、話し掛ける。
自分から声を掛けてきたにも拘らず、ユタが近づいて来るとジェインは手を上げて押し止めようとする。
ユタに近づいて欲しくないのか翼竜が怖いのか、あるいは両方か。
そんなことで止まる男ではないので、話しやすい距離まで近づく。
ジェインは盛大に顔を顰めていたが、全く頓着しないユタに諦めて、声を掛けた用件を切り出した。
「ナイジェル隊長は謹慎を解かれ、近衛大隊の部隊長に任命されたそうだな」
「ええ、エルギンに向かいました。可哀想にファルハードは置いてけぼりですよ」
そう言って、翼竜の頭を撫でる。
翼竜の名前だと気付いてジェインも眉を顰めた。
「報告書はもう王太子殿下に提出したのか?」
おやというように少し驚きの表情を浮かべ、口角を上げる。
「――貴方は王太子殿下の間者だと思っていたのですが」
「違う。俺の母親が王太子殿下の乳母としてお仕えしていたのだ。その関係で王太子殿下とは親しくさせて頂いているだけだ。殿下がお悩みのようなので俺がなにか力になれないかと思ってな」
「まあ、確かに貴方には間者は無理ですよね。あれほど周りに喧嘩を売っていたら目立ってしょうがない」
「何を言っているのだ?」
心底不思議そうにジェインは首を捻っている。
流石のユタも呆れたようにジェインを見る。
「あれほど、誰彼構わず議論を吹っかけておられたではないですか」
「うむ、王立学問院の方々は知識が豊富だからな、親しくなるために話題を懸命に振ってみたのだが、母に言わせると俺は引っ込み思案なうえ、口調が少々きつく聞こえるらしい。誤解を受けてしまったようだな」
腕を組んで一人勝手に納得している。
「まあ、ジェイン殿がそうおっしゃるならそう言うことにしておきましょうか。――で、私に何か御用ですか」
やや脱力してジェインに聞く。
ジェインは腕を解くと真摯な視線を向けてきた。
「お前はいったい何者だ?」
「何者とは?」
人の気を逸らすような笑顔を浮かべてユタは聞く。
「王立学問院の書庫にあった竜騎士アクサル卿の居城の場所を示した文献はほとんど焼失していた。管理者が相当いい加減だったようでそれ以前にもその文献は雑に扱われていて破棄する予定の文献と一緒に置かれていたとかで、閲覧することは不可能だった。お前はどうやってあの場所を知ったのだ?」
ユタは笑顔を消すとその端正な顔に冷たい怒りと侮蔑の表情を浮かべた。
「……通りでやっと導師になったのに文献を見せてもらえなかったわけですね。アジメールの正当性を示すことに利用したくせに随分な扱いだ」
「俺の質問に答えろ」
ジェインは常とは違うユタの様子にやや怯んだようだが、それでも生真面目に聞いてくる。
「私が何者かと聞かれてもね。――ジェイン殿、貴方は自分が自分であることをどう証明するのですか?」
「何を言っているのだ? 俺は」
「貴方がジェイン殿と証明できるのは周りの人間が貴方を『ジェイン・ミューザー』だと言うから、でもその人たちが誰一人いなくなった時貴方は貴方であることをどう証明するのですか?」
「……喋る気はないと言いたいのか?」
ユタは冷ややかな笑みを消すと灰青色の瞳を光らせる。
「これは王太子殿下の御意向でしょうか?」
「いいや、殿下はご存じない。文献を焼失させた者が俺と殿下の関係を知っていて泣きついてきたのだ。俺以外知る者はいないだろう。調査団の連中も疑問に思っていても、ユタ殿のことだからすでに文献を盗んでいたと思っているのかもな」
「失礼ですね、彼らには有効に使えそうも無さそうだから、ならばと私が個人で保管するしかないではないですか。一応断りを入れましたよ、聞いていたかはさておき」
やはり盗んでいたのかと脱力して、ユタを見る。
「ところでなぜそんな質問を?」
「疑問に思ったことを聞いたまでだ。別にユタ殿を咎めだてするつもりはない」
「……そうですか」
そう言うとジェインから視線を外し庭の方を見る。
ジェインはユタに釣られるように庭に視線を送ると硬直した。
庭には楡の大木が植えられていたが、その枝に数百羽の鳥が鳴き声もあげず、羽ばたきもせずこちらをじっと見詰めていたのだ。
「ジェイン殿、一つだけご忠告申し上げたい」
「な、なんだ」
「好奇心は知を追及する学者の大いなる糧ではありますが、時と場合にもよります。程々に」
視線を戻すとユタがじっとこちらを見ていた。
表情のない端正な顔が人のようでありながら、まるで別の生き物のような気がして、恐ろしかった。
背中に冷や汗がにじみ、恐怖で硬直した舌を動かし何度も唾を飲み下すと強張った口を何とか開く。
「……ご忠告、感謝する」
「いえいえ、一緒に遺跡調査に行った間柄ではありませんか。何者かもわからない状態になってしまっては気の毒ですから」
失礼しますと言い残すと翼竜を肩に乗せて行ってしまった。
ユタが去るのを確認したのだろう、鳥たちは一斉飛び立ち、楡の小枝が揺れていた。
ジェインは声も無くその場にへたり込んでしまった。
暫く歩いて回廊をいくつか曲り、こちらを伺うような視線も感じなくなった所でユタは声を掛けられた。
『……巫よ。主に記憶がないことを責めているのか』
どこか憚るような小さな声だった。
もしこの場に他の者がいれば、金属を擦ったような鳴き声しか聞こえなかっただろう。
「……ファルハードにはそう聞こえましたか」
笑みを含んだ声で答えるとそっと周囲を見渡す。
『近くには誰もいない』
「別にナイジェルを責めたりはしてませんよ。覚えておいて欲しい記憶ばかりじゃないですからね」
脳裏をよぎるのはこの世で一番美しいと感じた翡翠色の瞳。誇り高いかの人の姿、その傍らにあることが出来たのが、自分の唯一無二の誇りだった。
それなのに……。
ユタの灰青の瞳には昏い虚のような影を映していた。
暗い記憶の底なし沼に半分嵌まったまま、小さな翼竜に優しく聞く。
「ファルハードは寂しくはないのですか?」
『かつての主と容貌は違えど、驚くほど魂の色も性格も口の悪さも変わらぬからな。大したことではないよ。巫は違うのか』
翼竜の答えにユタは表情を緩めて笑顔を浮かべる。
「そうですね。変わっていませんね、我らの竜騎士アクサル様は」
ユタは神の名を唱えるようの深い敬愛と尊崇を込めてその名を呼んだ。
何かに気付いたようにファルハードは王宮の壁の向こう側を振り向くとユタの肩から飛び立った。
『主が帰ってきたようだ』
そう言うと羽ばたきを残して壁の向こうに飛び去って行った。
ユタは柔らかな笑みを浮かべてその小さな姿を見えなくなるまで見送った。
翼竜の名前はファルハードとなった。
ナイジェルは趣味が悪いと眉を顰めていたが、元からこの翼竜の名前だと強引に押し切った。
ファルハードはナイジェルについて行きたがっていたが、あまり友好的でない話し合いの席に恐慌のもとになるような蜥蜴の化け物は連れて行けないと置いてかれた。
だからか、最近はあまり元気がない。
翼竜を連れている所為か好奇と恐怖の視線を感じるが、ユタは頓着せず歩いていた。
「ユタ殿、少し話があるのだが」
声を掛けてきたのはジェインだった。
「これはこれは、ジェイン・ミューザー殿。遺跡調査以来ですね」
にこりと笑いながら、話し掛ける。
自分から声を掛けてきたにも拘らず、ユタが近づいて来るとジェインは手を上げて押し止めようとする。
ユタに近づいて欲しくないのか翼竜が怖いのか、あるいは両方か。
そんなことで止まる男ではないので、話しやすい距離まで近づく。
ジェインは盛大に顔を顰めていたが、全く頓着しないユタに諦めて、声を掛けた用件を切り出した。
「ナイジェル隊長は謹慎を解かれ、近衛大隊の部隊長に任命されたそうだな」
「ええ、エルギンに向かいました。可哀想にファルハードは置いてけぼりですよ」
そう言って、翼竜の頭を撫でる。
翼竜の名前だと気付いてジェインも眉を顰めた。
「報告書はもう王太子殿下に提出したのか?」
おやというように少し驚きの表情を浮かべ、口角を上げる。
「――貴方は王太子殿下の間者だと思っていたのですが」
「違う。俺の母親が王太子殿下の乳母としてお仕えしていたのだ。その関係で王太子殿下とは親しくさせて頂いているだけだ。殿下がお悩みのようなので俺がなにか力になれないかと思ってな」
「まあ、確かに貴方には間者は無理ですよね。あれほど周りに喧嘩を売っていたら目立ってしょうがない」
「何を言っているのだ?」
心底不思議そうにジェインは首を捻っている。
流石のユタも呆れたようにジェインを見る。
「あれほど、誰彼構わず議論を吹っかけておられたではないですか」
「うむ、王立学問院の方々は知識が豊富だからな、親しくなるために話題を懸命に振ってみたのだが、母に言わせると俺は引っ込み思案なうえ、口調が少々きつく聞こえるらしい。誤解を受けてしまったようだな」
腕を組んで一人勝手に納得している。
「まあ、ジェイン殿がそうおっしゃるならそう言うことにしておきましょうか。――で、私に何か御用ですか」
やや脱力してジェインに聞く。
ジェインは腕を解くと真摯な視線を向けてきた。
「お前はいったい何者だ?」
「何者とは?」
人の気を逸らすような笑顔を浮かべてユタは聞く。
「王立学問院の書庫にあった竜騎士アクサル卿の居城の場所を示した文献はほとんど焼失していた。管理者が相当いい加減だったようでそれ以前にもその文献は雑に扱われていて破棄する予定の文献と一緒に置かれていたとかで、閲覧することは不可能だった。お前はどうやってあの場所を知ったのだ?」
ユタは笑顔を消すとその端正な顔に冷たい怒りと侮蔑の表情を浮かべた。
「……通りでやっと導師になったのに文献を見せてもらえなかったわけですね。アジメールの正当性を示すことに利用したくせに随分な扱いだ」
「俺の質問に答えろ」
ジェインは常とは違うユタの様子にやや怯んだようだが、それでも生真面目に聞いてくる。
「私が何者かと聞かれてもね。――ジェイン殿、貴方は自分が自分であることをどう証明するのですか?」
「何を言っているのだ? 俺は」
「貴方がジェイン殿と証明できるのは周りの人間が貴方を『ジェイン・ミューザー』だと言うから、でもその人たちが誰一人いなくなった時貴方は貴方であることをどう証明するのですか?」
「……喋る気はないと言いたいのか?」
ユタは冷ややかな笑みを消すと灰青色の瞳を光らせる。
「これは王太子殿下の御意向でしょうか?」
「いいや、殿下はご存じない。文献を焼失させた者が俺と殿下の関係を知っていて泣きついてきたのだ。俺以外知る者はいないだろう。調査団の連中も疑問に思っていても、ユタ殿のことだからすでに文献を盗んでいたと思っているのかもな」
「失礼ですね、彼らには有効に使えそうも無さそうだから、ならばと私が個人で保管するしかないではないですか。一応断りを入れましたよ、聞いていたかはさておき」
やはり盗んでいたのかと脱力して、ユタを見る。
「ところでなぜそんな質問を?」
「疑問に思ったことを聞いたまでだ。別にユタ殿を咎めだてするつもりはない」
「……そうですか」
そう言うとジェインから視線を外し庭の方を見る。
ジェインはユタに釣られるように庭に視線を送ると硬直した。
庭には楡の大木が植えられていたが、その枝に数百羽の鳥が鳴き声もあげず、羽ばたきもせずこちらをじっと見詰めていたのだ。
「ジェイン殿、一つだけご忠告申し上げたい」
「な、なんだ」
「好奇心は知を追及する学者の大いなる糧ではありますが、時と場合にもよります。程々に」
視線を戻すとユタがじっとこちらを見ていた。
表情のない端正な顔が人のようでありながら、まるで別の生き物のような気がして、恐ろしかった。
背中に冷や汗がにじみ、恐怖で硬直した舌を動かし何度も唾を飲み下すと強張った口を何とか開く。
「……ご忠告、感謝する」
「いえいえ、一緒に遺跡調査に行った間柄ではありませんか。何者かもわからない状態になってしまっては気の毒ですから」
失礼しますと言い残すと翼竜を肩に乗せて行ってしまった。
ユタが去るのを確認したのだろう、鳥たちは一斉飛び立ち、楡の小枝が揺れていた。
ジェインは声も無くその場にへたり込んでしまった。
暫く歩いて回廊をいくつか曲り、こちらを伺うような視線も感じなくなった所でユタは声を掛けられた。
『……巫よ。主に記憶がないことを責めているのか』
どこか憚るような小さな声だった。
もしこの場に他の者がいれば、金属を擦ったような鳴き声しか聞こえなかっただろう。
「……ファルハードにはそう聞こえましたか」
笑みを含んだ声で答えるとそっと周囲を見渡す。
『近くには誰もいない』
「別にナイジェルを責めたりはしてませんよ。覚えておいて欲しい記憶ばかりじゃないですからね」
脳裏をよぎるのはこの世で一番美しいと感じた翡翠色の瞳。誇り高いかの人の姿、その傍らにあることが出来たのが、自分の唯一無二の誇りだった。
それなのに……。
ユタの灰青の瞳には昏い虚のような影を映していた。
暗い記憶の底なし沼に半分嵌まったまま、小さな翼竜に優しく聞く。
「ファルハードは寂しくはないのですか?」
『かつての主と容貌は違えど、驚くほど魂の色も性格も口の悪さも変わらぬからな。大したことではないよ。巫は違うのか』
翼竜の答えにユタは表情を緩めて笑顔を浮かべる。
「そうですね。変わっていませんね、我らの竜騎士アクサル様は」
ユタは神の名を唱えるようの深い敬愛と尊崇を込めてその名を呼んだ。
何かに気付いたようにファルハードは王宮の壁の向こう側を振り向くとユタの肩から飛び立った。
『主が帰ってきたようだ』
そう言うと羽ばたきを残して壁の向こうに飛び去って行った。
ユタは柔らかな笑みを浮かべてその小さな姿を見えなくなるまで見送った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる