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10、守護竜不在の学院編
139、ハンバーガーセットとくしゃくしゃ聖女
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廊下に集う三人は、その足で食堂に向かった。次の講義まで時間を潰しつつ、アローウィンについて相談しようということで。
「朝ごはん食べ忘れたから、中途半端な時間だけど食べるわ」
ユージェニーはそう言って最近メニューに追加された『ハンバーガーセット』を頼んだ。
「シェアするよ」
テーブルに相談ノートと文房具を広げて、ランチセットと人数分のドリンクカップを並べる。ケチャップやチーズといった美味しそうな匂いがして、食欲が刺激された。
「これは、街中でも最近流行りのランチですわね」
ネネツィカはまだ食べた事がなかったが、ヘレナは「ファーストフードっぽさが懐かしいなあ」と細長いプライドポテトに付属の追加味付け粉をさらさら振りかけた。
「ちなみにゲームの方は、……いろんなルートのごちゃ混ぜ感あるけど、強いて言えば、妖精王ルートなのかなぁ」
ユージェニーはそっと呟いてから、ハンバーガーをナイフで切り分けてくれた。
「世論的には、前はティーリーが悪いって雰囲気だったけど、今度は魔王が黒幕で全部魔王が悪いってなってる」
ネネツィカはそっと耳を傾けつつ、自室で執事相手に魔法と言って抵抗感を薄めているらしき『サポート』機能を使おうか悩んだ事を思い出していた。
子供騙しだけれど、それは必要なのだと二人は共通見解を抱いている。
攻略対象の好感度は、見てみたくもあり、見てしまうと何かこの世界と自分とが別の境界線で分たれてしまうような気がして、ネネツィカは見ないようにしていた。
パンは少しくたりとしていて、中の肉を引き立てるための存在なのだと言い訳するみたいだった。
はくりと噛めば、焼かれた肉は意外なほど柔らか。肉汁は控えめだけど、チーズやケチャップと合わさってとても美味しい。それを噛むうちに、パンのおかげで調和が取れて、こってりしすぎず、他の料理をあわせずともラフな感覚でこれ一品で充分な感覚で満たしてくれるようだった。
「食べながら決めよう~」
不思議な慣れ感のある仕草でポテトをつまみ、ヘレナはノートに『仮装』と書いた。
「ネタ系じゃなくて可愛い格好したい」
ユージェニーがあれこれと案を書いていく。お姫様、アリス(ネネツィカにはわからない……)、妖精、メイド、動物系、天使、赤ずきん……。
ネネツィカが『出店、◯◯しないと出られない部屋、お化け屋敷、BLカフェ……』と書いていく。
「BLカフェ……」
ユージェニーが興味深々な目で「目の前でスタッフがBLを見せてくれる……」と展望を語ると、ネネツィカとヘレナは「それをやりたい」と飛びついた。
「けどこれ、スタッフの確保という難しい問題があるよ」
「……そうね。BLしてくれそうな男子は、探す難易度高いね」
ドリンクカップを傾ければ、シュワシュワと気泡が弾ける音が爽快で、ストローから味わうと夏の名残りみたいな味がした。
「こういうのって、相談するの楽しいですわね」
ネネツィカはニッコリした。
「わたくしは二人と一緒の時間、気持ちが穏やかで好きですわ」
ヘレナとユージェニーは揃ってウンウンと頷いて、ドリンクカップを揺らして軽く持ち上げた。そのままコツンとお互いのカップをぶつければ、なんだか特別な親しい距離感の音がしたみたいで、とても嬉しかった。
「そうそう、エリック様に王城に呼ばれたお兄様が私も連れて行ってくれると言うの」
ユージェニーはチラリと緑色の瞳でネネツィカを見た。
「私、様子見てきて、どうだったか報告するね」
その瞳は澄んでいて、初めて見た時と比べると格段に親しみを感じる。
「楽しみにしてますわ。薄い本のネタも」
「むふふ! 任せなさあい」
「男子の仮装はどんなのかな~?」
ヘレナがワクワクした顔で『アンドルート先生の吸血鬼スチル、好き』と夢を広げて。
「お兄様は『僕は当て馬らしく馬の被り物でも被っておこうかな』とかぼやいてたよ」
ユージェニーがバラすから、「他の仮装を薦めてあげて……」とヘレナが頼んだ。
「兄は最近、妙に異世界に詳しくなっちゃって……」
ユージェニーが語る兄の話を、ネネツィカは微笑ましく聞いて、「しかも、毎朝薄い本を一冊鞄に入れて学院に出かけて……」という声に首を傾けた。
「なぜ?」
「ワカンナイ」
ユージェニーは曖昧な顔をした。
「万が一を考えてあんまり話さないようにしてるし……」
ああ、ユージェニーはエリック様が好きだから。
ネネツィカはそっと頷いた。
自分が恋人のポジションにいるから、こんな時は少しリアクションに困る最近で、それを感じたのかヘレナが話題を変えてくれた。
「サバイバルマッチもやるかもって聞いたよ」
「三人で観に行きましょうか?」
「私はエリック様に引っ付いてワンチャンに賭けたいなあ」
「三人で見に行く?」
「う……そうね、そうしよっか……」
講義終了の鐘が鳴る。「次の講義サボっちゃおうか」とヘレナが言って、「いいねえ」「たまにはのんびりしないと、ですわね」三人は顔を合わせて笑った。
――だって、楽しい会話は無限に広がって、いつまでもお喋りしていたくなっちゃったから!
友人たちと笑い合いながら、ユージェニーはこっそりと決意した。
令嬢らしさを多少意識して接してきたけれど、エリック様と、この友人たちと一緒にいる時みたいに話をしてみたい――
『ユージェニー、一緒に行く?』
誘ってくれた兄の目を思い出す。顔を思い出す。声を思い出す。その全身から発せられる気配を思い出す。
ユージェニーは、その時自分が兄に同情されていると感じた。
見込みのない恋を諦めきれずに、けれどもう無理だと分かっていて、つらいだろう、かわいそうにと、そんな風に思われているのだと思った。
『行く』
返事をしたら、痛ましいものを見るように優しい目を向けられた。
『貴方と一緒にしないでよ』
そう言いたくなったけれど、すんでで飲み込んだのは自分がこれでも成長したからなのだろうか。
――自分は、成長するのだろうか?
大人になった自我が子供に宿って、ユージェニーになった。大人みたいに賢いと持て囃されて育つ心は異世界人だった。
肉体は育っていく。
では、この心は?
現地人の友人たちのように、思春期めいた情動に染まったり、それが晴れていって大人になっていったり、そんな肉体年齢に応じた健全な心の成長は、あるだろうか?
答えは、よくわからない。
少なくても、今自分は大人なのか子供なのかも曖昧で、エリックが好きで、エリックに好かれたいと思っていて、けれど身近な家族や友人の目から見ても、その見込みはないのだ。
ユージェニーは、ほぼ間違いなく失恋するのだ。
それが、とても悔しくて、悲しかった。
王城を訪ねる前に、そんなくしゃくしゃした想いを手紙に綴って送ってしまったから、「やってしまったなあ」と思った。
――ネガティブな感情書き連ねた手紙とか、絶対嫌じゃん。ただでさえ好感度低いのに、やっちゃったね私。
ばあか。
「三人で、いろんなお店見ようねえ」
なんで私は聖女になったんだろ。
いや~、創作キャラの聖女みたいには、なれなかったや……しょせん、私だもんね。中身がね……。
「約束だよ」
ユージェニーはニッコリと笑って、楽しい時間に身を委ねた。ライバルには、しょんぼりした顔なんて見せてやるもんか。そう、意地みたいな信念を胸に大切に灯しながら。
「朝ごはん食べ忘れたから、中途半端な時間だけど食べるわ」
ユージェニーはそう言って最近メニューに追加された『ハンバーガーセット』を頼んだ。
「シェアするよ」
テーブルに相談ノートと文房具を広げて、ランチセットと人数分のドリンクカップを並べる。ケチャップやチーズといった美味しそうな匂いがして、食欲が刺激された。
「これは、街中でも最近流行りのランチですわね」
ネネツィカはまだ食べた事がなかったが、ヘレナは「ファーストフードっぽさが懐かしいなあ」と細長いプライドポテトに付属の追加味付け粉をさらさら振りかけた。
「ちなみにゲームの方は、……いろんなルートのごちゃ混ぜ感あるけど、強いて言えば、妖精王ルートなのかなぁ」
ユージェニーはそっと呟いてから、ハンバーガーをナイフで切り分けてくれた。
「世論的には、前はティーリーが悪いって雰囲気だったけど、今度は魔王が黒幕で全部魔王が悪いってなってる」
ネネツィカはそっと耳を傾けつつ、自室で執事相手に魔法と言って抵抗感を薄めているらしき『サポート』機能を使おうか悩んだ事を思い出していた。
子供騙しだけれど、それは必要なのだと二人は共通見解を抱いている。
攻略対象の好感度は、見てみたくもあり、見てしまうと何かこの世界と自分とが別の境界線で分たれてしまうような気がして、ネネツィカは見ないようにしていた。
パンは少しくたりとしていて、中の肉を引き立てるための存在なのだと言い訳するみたいだった。
はくりと噛めば、焼かれた肉は意外なほど柔らか。肉汁は控えめだけど、チーズやケチャップと合わさってとても美味しい。それを噛むうちに、パンのおかげで調和が取れて、こってりしすぎず、他の料理をあわせずともラフな感覚でこれ一品で充分な感覚で満たしてくれるようだった。
「食べながら決めよう~」
不思議な慣れ感のある仕草でポテトをつまみ、ヘレナはノートに『仮装』と書いた。
「ネタ系じゃなくて可愛い格好したい」
ユージェニーがあれこれと案を書いていく。お姫様、アリス(ネネツィカにはわからない……)、妖精、メイド、動物系、天使、赤ずきん……。
ネネツィカが『出店、◯◯しないと出られない部屋、お化け屋敷、BLカフェ……』と書いていく。
「BLカフェ……」
ユージェニーが興味深々な目で「目の前でスタッフがBLを見せてくれる……」と展望を語ると、ネネツィカとヘレナは「それをやりたい」と飛びついた。
「けどこれ、スタッフの確保という難しい問題があるよ」
「……そうね。BLしてくれそうな男子は、探す難易度高いね」
ドリンクカップを傾ければ、シュワシュワと気泡が弾ける音が爽快で、ストローから味わうと夏の名残りみたいな味がした。
「こういうのって、相談するの楽しいですわね」
ネネツィカはニッコリした。
「わたくしは二人と一緒の時間、気持ちが穏やかで好きですわ」
ヘレナとユージェニーは揃ってウンウンと頷いて、ドリンクカップを揺らして軽く持ち上げた。そのままコツンとお互いのカップをぶつければ、なんだか特別な親しい距離感の音がしたみたいで、とても嬉しかった。
「そうそう、エリック様に王城に呼ばれたお兄様が私も連れて行ってくれると言うの」
ユージェニーはチラリと緑色の瞳でネネツィカを見た。
「私、様子見てきて、どうだったか報告するね」
その瞳は澄んでいて、初めて見た時と比べると格段に親しみを感じる。
「楽しみにしてますわ。薄い本のネタも」
「むふふ! 任せなさあい」
「男子の仮装はどんなのかな~?」
ヘレナがワクワクした顔で『アンドルート先生の吸血鬼スチル、好き』と夢を広げて。
「お兄様は『僕は当て馬らしく馬の被り物でも被っておこうかな』とかぼやいてたよ」
ユージェニーがバラすから、「他の仮装を薦めてあげて……」とヘレナが頼んだ。
「兄は最近、妙に異世界に詳しくなっちゃって……」
ユージェニーが語る兄の話を、ネネツィカは微笑ましく聞いて、「しかも、毎朝薄い本を一冊鞄に入れて学院に出かけて……」という声に首を傾けた。
「なぜ?」
「ワカンナイ」
ユージェニーは曖昧な顔をした。
「万が一を考えてあんまり話さないようにしてるし……」
ああ、ユージェニーはエリック様が好きだから。
ネネツィカはそっと頷いた。
自分が恋人のポジションにいるから、こんな時は少しリアクションに困る最近で、それを感じたのかヘレナが話題を変えてくれた。
「サバイバルマッチもやるかもって聞いたよ」
「三人で観に行きましょうか?」
「私はエリック様に引っ付いてワンチャンに賭けたいなあ」
「三人で見に行く?」
「う……そうね、そうしよっか……」
講義終了の鐘が鳴る。「次の講義サボっちゃおうか」とヘレナが言って、「いいねえ」「たまにはのんびりしないと、ですわね」三人は顔を合わせて笑った。
――だって、楽しい会話は無限に広がって、いつまでもお喋りしていたくなっちゃったから!
友人たちと笑い合いながら、ユージェニーはこっそりと決意した。
令嬢らしさを多少意識して接してきたけれど、エリック様と、この友人たちと一緒にいる時みたいに話をしてみたい――
『ユージェニー、一緒に行く?』
誘ってくれた兄の目を思い出す。顔を思い出す。声を思い出す。その全身から発せられる気配を思い出す。
ユージェニーは、その時自分が兄に同情されていると感じた。
見込みのない恋を諦めきれずに、けれどもう無理だと分かっていて、つらいだろう、かわいそうにと、そんな風に思われているのだと思った。
『行く』
返事をしたら、痛ましいものを見るように優しい目を向けられた。
『貴方と一緒にしないでよ』
そう言いたくなったけれど、すんでで飲み込んだのは自分がこれでも成長したからなのだろうか。
――自分は、成長するのだろうか?
大人になった自我が子供に宿って、ユージェニーになった。大人みたいに賢いと持て囃されて育つ心は異世界人だった。
肉体は育っていく。
では、この心は?
現地人の友人たちのように、思春期めいた情動に染まったり、それが晴れていって大人になっていったり、そんな肉体年齢に応じた健全な心の成長は、あるだろうか?
答えは、よくわからない。
少なくても、今自分は大人なのか子供なのかも曖昧で、エリックが好きで、エリックに好かれたいと思っていて、けれど身近な家族や友人の目から見ても、その見込みはないのだ。
ユージェニーは、ほぼ間違いなく失恋するのだ。
それが、とても悔しくて、悲しかった。
王城を訪ねる前に、そんなくしゃくしゃした想いを手紙に綴って送ってしまったから、「やってしまったなあ」と思った。
――ネガティブな感情書き連ねた手紙とか、絶対嫌じゃん。ただでさえ好感度低いのに、やっちゃったね私。
ばあか。
「三人で、いろんなお店見ようねえ」
なんで私は聖女になったんだろ。
いや~、創作キャラの聖女みたいには、なれなかったや……しょせん、私だもんね。中身がね……。
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