158 / 260
10、守護竜不在の学院編
150、歩くフラグと、とても安全なお化け屋敷
しおりを挟む
「来てしまった……」
赤毛の騎士青年、『鮮血』の二つ名をもつフィニックスは、学院の門の前で呟いた。友人騎士のオーガストからは、くれぐれも外に出ないように言い含められていたのだが。
「ああ、懐かしいな。シリル殿下はこの学院で大勢に囲まれて、堂々としたお姿で歩かれていた……」
月日は流れて、戻らぬのだ。そう思うとなんだか、寂しかった。
――それは仕方のない事だとわかりつつ。
学院教師兼妖精学校教師のヴァルターは、時折悪戯な妖精をみかけて叱りつけつつも友人と和やかな見回りタイムを過ごしていた。香ばしいソースの匂いがする。
「俺、これ好きなんだよ~」
くすんだ緑色の髪を揺らして、エイヴンがたこ焼きを満喫している。幸せそうだ。
「明日の剣術大会の席を取っておいたゆえ、一緒に観よう」
教師として、ヴァルターは万一に備えて杖を持ち、会場中に目を光らせる予定である。エイヴンは――おそらく――魔術も呪術も剣術もさっぱりなので、戦力としては期待していないが、隣でのんびりと豆菓子でも食っていれば良いのではないだろうか。
「んえ? 剣術大会? ……ごほん」
たこ焼きを一瞬喉に詰まらせながら、エイヴンが炭酸飲料をぐびりと煽ってぜえぜえ言う。背をさすってやると「いつもすまないねえ」と何かヴァルターにはわからないネタを吐いて――いつものことだ。
「暑そうだし明日はサボって家で寝てようかと」
「席は取った」
「聞いてるッ!?」
親友の横顔を見つめて、エイヴンは内心で焦りまくっていた。だってエイヴンは剣術大会に出るのだ。
(いやいや待って? 前日にアポ取らないで? どうすんのよ俺。俺はひとりしかいねえのよ? こいつの隣でポップコーン喰いながら同時にステージでバトルなんて無理だって!!)
何か言い返そうとしたエイヴンは、視界に小さな黒い猫が歩くのが視えて、びくりと動きを止める。
「あ……」
橙色の眼が見開かれた。
「? どうした、エイヴン」
顔を覗き込む友人にも、うまく反応が返せない。
(あれは、『歩くフラグ』だ。拾った奴が魔王になる、『魔王化のフラグ』だ。なんで? 俺が魔王の存在をチラつかせたから、出て来たのか?)
拾わなければいい。それで自分は何事もなく、平穏に『今』を続けられる――そんな思いを巡らせて、エイヴンは自分に驚いた。
(俺は、こんな世界が嫌いで憎らしくて、はやく続編ゲームが終わって死にたいと思っていたはずなのに)
――いつの間にか、居心地の良い『今』が大切になっているんだ。
黒猫が建物に入っていく。内部では、お化け屋敷が大盛況だった。謎の「よしよしオプション」という有料サービスがあって、購入するとスタッフが「怖かったね、よしよし」と頭を撫でてくれるらしい――。
「クレイ、今まで探したんだぞ」
エリックがそう言って、しげしげと仮装をチェックする。
「オスカーは王冠があると言ってたよ」
「あんなものを僕が人前で頭に乗せるわけ、ないだろ……ないではありませんか、僕の敬愛する王子殿下」
忠臣顔をするクレイに、ネネツィカは「こちらも暗殺されてないようで、よかった」と安堵した。
「お前のなりすまし暗殺者が俺を狙ってるらしいぞ。紛らわしいから合言葉でも決めておかないか」
「僕のなりすまし? 迷惑だなあ」
オスカーが女子たちに「せっかくなのでお化け屋敷を堪能しませんか」と誘いかけている。ヘレナが「お化け屋敷のリアルスチル見に行くかあ!」とやる気になってユージェニーを引っ張った。
「みんなで!」
ユージェニーがそう言って、大所帯が暗闇を進む。スタッフのはずのエリックとクレイまで後ろの方をついてきて、「この先で俺の臣下がお化けになってる」とか「僕の呪術師が演出してる」とかネタばらしをしまくった。
「呪術はずるいだろ」
「そっちこそ、臣下にお化けさせてるくせに」
後方でギスギスが始まり、前方ではお化けと演出で悲鳴が上がる。けれど意外なことに、このお化け屋敷は安全で全く暗殺の気配がしないのだった。
「ああ、癒される……このお化け屋敷、とても癒しですわ……」
ネネツィカが呟くと、オスカーが「お嬢さんはこういうのがお好きなのか」と眉をあげた。
「俺はてっきり、キャー怖い―って可愛らしく抱き着いてくれるかと期待してたんだが」
今からでもどうぞ? と腕を広げれば、後ろから「エリック、あいつ暗殺しよう」「どっちが先に暗殺できるか勝負する?」という不穏極まりない会話が聞こえる――「人の命を懸けた勝負をなさらないでください」オーガストがそぉっとそぉっと声を挟んでいた。
涼やかな暗闇を進むと、なぜか休憩場所が用意されている。公爵家の『盗賊上がり』がぞろぞろ出てきて、飲み物とアイスまで出してくれた。
「俺はこんな場所つくってないぞ」
「休憩しないと疲れるじゃないか」
また二人がギスギスしていた。しかし、暗殺はない――平和! ネネツィカは幸せな気分でクレイが『盗賊上がり』の新しい名前を考えているという話に耳を傾けた。
「この中から英雄を出すんだぞって意味をこめて『英雄のひよこくらぶ』とかどうって言ったら、あいつら嫌だっていうんだ」
「おかわいいこと」
「ネーミングセンスがないね」
ほんわか和むネネツィカに間髪入れず、エリックがむすっとした。
「じゃあ『英雄の卵』って言ったら、雛から卵に退化してるじゃないですかって言うんだよ。めんどくさい」
クレイがため息をつけば、エリックはにっこりとした。
「俺がつけてあげるよ。考えた名前を今度リストにして送るね。『クレイの子守り』とか」
「喧嘩売ってる?」
オーガストがおろおろして、「そろそろ行きましょうかあ! 後ろもつかえてますよー!」と進行させた。オスカーはしきりに「この後ケイオスレッグの試合があるんですよ、応援してくださいね!」とアピールをしていた。それを聞くとクレイは微妙な顔をして何かを言いかけては止めるのを繰り返していたが。
「そういえば、ケイオスレッグはメンバーに変化がありましたよね?」
ネネツィカがシュナを思い出して問えば、オスカーは「ええ、そうなんですよ」と珍しく不機嫌そうな声をして。
「どうも、どこかの莫迦道楽貴族がバックについてるらしき奇矯な新興商会がですね、面白半分にエンジョイチームをつくろうってんで、うちの控えメンバーを何人も引き抜いたんですよ。まったく、我がユンク伯爵家に喧嘩売ろうってんだから、大したタマです。やり返してやらねば」
(あら……お怒りですわ。とても、わたくしがウェザー商会に頼みましたの~、なんて言えない雰囲気ですわね……)
ネネツィカはオスカーが「シュナの奴、あんなに面倒みてやったのに」とか「あいつもこいつも、金に釣られやがって」と愚痴るのを新鮮な気持ちかつヒヤヒヤと見守り――後方でそれを聞くクレイは、「莫迦道楽貴族……」と呟いて、居心地悪そうにそっと視線を外すのだった。
ゴールした後は、エリックとクレイが交互によしよしオプションをしてくれた。
「なるほど、こういうのもお金になるのだね」
「手が疲れてくるね、これ……」
およそお金に困ったことがなさそうな少年たちは、面白そうに声を連ねて微笑んで、それがなんとも平和だった。
(もしかして、もう本日の暗殺は店じまいなんじゃないかしら!)
ネネツィカはそう思って、ニコニコした。
赤毛の騎士青年、『鮮血』の二つ名をもつフィニックスは、学院の門の前で呟いた。友人騎士のオーガストからは、くれぐれも外に出ないように言い含められていたのだが。
「ああ、懐かしいな。シリル殿下はこの学院で大勢に囲まれて、堂々としたお姿で歩かれていた……」
月日は流れて、戻らぬのだ。そう思うとなんだか、寂しかった。
――それは仕方のない事だとわかりつつ。
学院教師兼妖精学校教師のヴァルターは、時折悪戯な妖精をみかけて叱りつけつつも友人と和やかな見回りタイムを過ごしていた。香ばしいソースの匂いがする。
「俺、これ好きなんだよ~」
くすんだ緑色の髪を揺らして、エイヴンがたこ焼きを満喫している。幸せそうだ。
「明日の剣術大会の席を取っておいたゆえ、一緒に観よう」
教師として、ヴァルターは万一に備えて杖を持ち、会場中に目を光らせる予定である。エイヴンは――おそらく――魔術も呪術も剣術もさっぱりなので、戦力としては期待していないが、隣でのんびりと豆菓子でも食っていれば良いのではないだろうか。
「んえ? 剣術大会? ……ごほん」
たこ焼きを一瞬喉に詰まらせながら、エイヴンが炭酸飲料をぐびりと煽ってぜえぜえ言う。背をさすってやると「いつもすまないねえ」と何かヴァルターにはわからないネタを吐いて――いつものことだ。
「暑そうだし明日はサボって家で寝てようかと」
「席は取った」
「聞いてるッ!?」
親友の横顔を見つめて、エイヴンは内心で焦りまくっていた。だってエイヴンは剣術大会に出るのだ。
(いやいや待って? 前日にアポ取らないで? どうすんのよ俺。俺はひとりしかいねえのよ? こいつの隣でポップコーン喰いながら同時にステージでバトルなんて無理だって!!)
何か言い返そうとしたエイヴンは、視界に小さな黒い猫が歩くのが視えて、びくりと動きを止める。
「あ……」
橙色の眼が見開かれた。
「? どうした、エイヴン」
顔を覗き込む友人にも、うまく反応が返せない。
(あれは、『歩くフラグ』だ。拾った奴が魔王になる、『魔王化のフラグ』だ。なんで? 俺が魔王の存在をチラつかせたから、出て来たのか?)
拾わなければいい。それで自分は何事もなく、平穏に『今』を続けられる――そんな思いを巡らせて、エイヴンは自分に驚いた。
(俺は、こんな世界が嫌いで憎らしくて、はやく続編ゲームが終わって死にたいと思っていたはずなのに)
――いつの間にか、居心地の良い『今』が大切になっているんだ。
黒猫が建物に入っていく。内部では、お化け屋敷が大盛況だった。謎の「よしよしオプション」という有料サービスがあって、購入するとスタッフが「怖かったね、よしよし」と頭を撫でてくれるらしい――。
「クレイ、今まで探したんだぞ」
エリックがそう言って、しげしげと仮装をチェックする。
「オスカーは王冠があると言ってたよ」
「あんなものを僕が人前で頭に乗せるわけ、ないだろ……ないではありませんか、僕の敬愛する王子殿下」
忠臣顔をするクレイに、ネネツィカは「こちらも暗殺されてないようで、よかった」と安堵した。
「お前のなりすまし暗殺者が俺を狙ってるらしいぞ。紛らわしいから合言葉でも決めておかないか」
「僕のなりすまし? 迷惑だなあ」
オスカーが女子たちに「せっかくなのでお化け屋敷を堪能しませんか」と誘いかけている。ヘレナが「お化け屋敷のリアルスチル見に行くかあ!」とやる気になってユージェニーを引っ張った。
「みんなで!」
ユージェニーがそう言って、大所帯が暗闇を進む。スタッフのはずのエリックとクレイまで後ろの方をついてきて、「この先で俺の臣下がお化けになってる」とか「僕の呪術師が演出してる」とかネタばらしをしまくった。
「呪術はずるいだろ」
「そっちこそ、臣下にお化けさせてるくせに」
後方でギスギスが始まり、前方ではお化けと演出で悲鳴が上がる。けれど意外なことに、このお化け屋敷は安全で全く暗殺の気配がしないのだった。
「ああ、癒される……このお化け屋敷、とても癒しですわ……」
ネネツィカが呟くと、オスカーが「お嬢さんはこういうのがお好きなのか」と眉をあげた。
「俺はてっきり、キャー怖い―って可愛らしく抱き着いてくれるかと期待してたんだが」
今からでもどうぞ? と腕を広げれば、後ろから「エリック、あいつ暗殺しよう」「どっちが先に暗殺できるか勝負する?」という不穏極まりない会話が聞こえる――「人の命を懸けた勝負をなさらないでください」オーガストがそぉっとそぉっと声を挟んでいた。
涼やかな暗闇を進むと、なぜか休憩場所が用意されている。公爵家の『盗賊上がり』がぞろぞろ出てきて、飲み物とアイスまで出してくれた。
「俺はこんな場所つくってないぞ」
「休憩しないと疲れるじゃないか」
また二人がギスギスしていた。しかし、暗殺はない――平和! ネネツィカは幸せな気分でクレイが『盗賊上がり』の新しい名前を考えているという話に耳を傾けた。
「この中から英雄を出すんだぞって意味をこめて『英雄のひよこくらぶ』とかどうって言ったら、あいつら嫌だっていうんだ」
「おかわいいこと」
「ネーミングセンスがないね」
ほんわか和むネネツィカに間髪入れず、エリックがむすっとした。
「じゃあ『英雄の卵』って言ったら、雛から卵に退化してるじゃないですかって言うんだよ。めんどくさい」
クレイがため息をつけば、エリックはにっこりとした。
「俺がつけてあげるよ。考えた名前を今度リストにして送るね。『クレイの子守り』とか」
「喧嘩売ってる?」
オーガストがおろおろして、「そろそろ行きましょうかあ! 後ろもつかえてますよー!」と進行させた。オスカーはしきりに「この後ケイオスレッグの試合があるんですよ、応援してくださいね!」とアピールをしていた。それを聞くとクレイは微妙な顔をして何かを言いかけては止めるのを繰り返していたが。
「そういえば、ケイオスレッグはメンバーに変化がありましたよね?」
ネネツィカがシュナを思い出して問えば、オスカーは「ええ、そうなんですよ」と珍しく不機嫌そうな声をして。
「どうも、どこかの莫迦道楽貴族がバックについてるらしき奇矯な新興商会がですね、面白半分にエンジョイチームをつくろうってんで、うちの控えメンバーを何人も引き抜いたんですよ。まったく、我がユンク伯爵家に喧嘩売ろうってんだから、大したタマです。やり返してやらねば」
(あら……お怒りですわ。とても、わたくしがウェザー商会に頼みましたの~、なんて言えない雰囲気ですわね……)
ネネツィカはオスカーが「シュナの奴、あんなに面倒みてやったのに」とか「あいつもこいつも、金に釣られやがって」と愚痴るのを新鮮な気持ちかつヒヤヒヤと見守り――後方でそれを聞くクレイは、「莫迦道楽貴族……」と呟いて、居心地悪そうにそっと視線を外すのだった。
ゴールした後は、エリックとクレイが交互によしよしオプションをしてくれた。
「なるほど、こういうのもお金になるのだね」
「手が疲れてくるね、これ……」
およそお金に困ったことがなさそうな少年たちは、面白そうに声を連ねて微笑んで、それがなんとも平和だった。
(もしかして、もう本日の暗殺は店じまいなんじゃないかしら!)
ネネツィカはそう思って、ニコニコした。
0
あなたにおすすめの小説
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。
前世が飼い猫だったので、今世もちゃんと飼って下さい
夜鳥すぱり
BL
黒猫のニャリスは、騎士のラクロア(20)の家の飼い猫。とってもとっても、飼い主のラクロアのことが大好きで、いつも一緒に過ごしていました。ある寒い日、メイドが何か怪しげな液体をラクロアが飲むワインへ入れています。ニャリスは、ラクロアに飲まないように訴えるが……
◆いつもハート、エール、しおりをありがとうございます。冒頭暗いのに耐えて読んでくれてありがとうございました。いつもながら感謝です。
◆お友達の花々緒さんが、表紙絵描いて下さりました。可愛いニャリスと、悩ましげなラクロア様。
◆これもいつか続きを書きたいです、猫の日にちょっとだけ続きを書いたのだけど、また直して投稿します。
限界オタクだった俺が異世界に転生して王様になったら、何故か聖剣を抜いて勇者にクラスチェンジした元近衛騎士に娶られました。
篠崎笙
BL
限界ヲタクだった来栖翔太はトラックに撥ねられ、肌色の本を撒き散らして無惨に死んだ。だが、異世界で美少年のクリスティアン王子として転生する。ヲタクな自分を捨て、立派な王様になるべく努力した王子だったが。近衛騎士のアルベルトが勇者にクラスチェンジし、竜を退治した褒美として結婚するように脅され……。
この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!
ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。
ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。
これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。
ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!?
ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19)
公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年の乙女ゲー転生BLです。
異世界に勇者として召喚された俺、ラスボスの魔王に敗北したら城に囚われ執着と独占欲まみれの甘い生活が始まりました
水凪しおん
BL
ごく普通の日本人だった俺、ハルキは、事故であっけなく死んだ――と思ったら、剣と魔法の異世界で『勇者』として目覚めた。
世界の命運を背負い、魔王討伐へと向かった俺を待っていたのは、圧倒的な力を持つ美しき魔王ゼノン。
「見つけた、俺の運命」
敗北した俺に彼が告げたのは、死の宣告ではなく、甘い所有宣言だった。
冷徹なはずの魔王は、俺を城に囚え、身も心も蕩けるほどに溺愛し始める。
食事も、着替えも、眠る時でさえ彼の腕の中。
その執着と独占欲に戸惑いながらも、時折見せる彼の孤独な瞳に、俺の心は抗いがたく惹かれていく。
敵同士から始まる、歪で甘い主従関係。
世界を敵に回しても手に入れたい、唯一の愛の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる