233 / 743
第7話 力の行方
反撃 Episode:02
しおりを挟む
「任務だからやむをえないが……絶対に、ムリはするんじゃない」
「はーい」
あたしとミルが声そろえて答えたら、教官、下向いてこめかみ押さえちゃった。
「――私からも頼む。無理はするな」
おんなじことだけど、シルファ先輩に言われると、なんか嬉しいかも?
けど実言うと先輩、この作戦立ててから、ずっとこんな感じだったり。
「だから先輩、だいじょうぶですってば。こうみえてもあたし、シーモアと一緒に、スラムで抗争とかやってたんですよ」
言ったら、シルファ先輩が目を丸くした。
「そう……なのか?」
「ですです。あ、スラムとかのあーゆーのって、子供同士だから容赦ないんですよ。火器とかもばんばん使っちゃうし」
さすがにシルファ先輩も、スラムの細かいことは知らないみたい。なんか、黙っちゃったし。
「大人相手のほうが、油断してくれるから楽なくらいかな? じゃ先輩、ちょっと騙してきますから。
ミル、ちゃんと援護射撃してね? あと、適当なとこで来てよ?」
「まかせといて! んじゃ行ってらっしゃ~い♪」
ミルの声援を受けて、屋敷に近づいた。
いまあたしが来てるの、可愛い感じのブラウスにエプロンドレス。
だってこれならどう見ても、戦争しに来たようには見えないもの。
ついでにミルのバスケット――なんでこんなもの持ってたんだろう?――まで、借りてきちゃってるし。
そしてあたし、そこら辺の土をちょこっと手にとって、顔や服になすりつけてみて。
――これで「迷子の少女」の出来あがり♪
あとはあたしの演技力?
見張りがけっこう多いけど、ここからが腕のみせどころ。
明かりの届いているところへ踏み出したら、兵士(?)たちが一斉にこっちを向いて。
「止まれ! 何をしに来た!」
「きゃぁっ!!」
口元に両手をあてて、悲鳴上げてみたりして。
ちょうど上手い具合にライトが当たって、「びっくりしてる少女」が闇に浮かび上がった。
――いいかも♪
「なんだ、子供か……」
「ちょっと待て。子供だろうがなんだろうが、どうしてこんなところにいるんだ?」
その疑問、もっともよね。
だから早速あたし、泣きそうな顔をしながら答えてあげたの。
「はーい」
あたしとミルが声そろえて答えたら、教官、下向いてこめかみ押さえちゃった。
「――私からも頼む。無理はするな」
おんなじことだけど、シルファ先輩に言われると、なんか嬉しいかも?
けど実言うと先輩、この作戦立ててから、ずっとこんな感じだったり。
「だから先輩、だいじょうぶですってば。こうみえてもあたし、シーモアと一緒に、スラムで抗争とかやってたんですよ」
言ったら、シルファ先輩が目を丸くした。
「そう……なのか?」
「ですです。あ、スラムとかのあーゆーのって、子供同士だから容赦ないんですよ。火器とかもばんばん使っちゃうし」
さすがにシルファ先輩も、スラムの細かいことは知らないみたい。なんか、黙っちゃったし。
「大人相手のほうが、油断してくれるから楽なくらいかな? じゃ先輩、ちょっと騙してきますから。
ミル、ちゃんと援護射撃してね? あと、適当なとこで来てよ?」
「まかせといて! んじゃ行ってらっしゃ~い♪」
ミルの声援を受けて、屋敷に近づいた。
いまあたしが来てるの、可愛い感じのブラウスにエプロンドレス。
だってこれならどう見ても、戦争しに来たようには見えないもの。
ついでにミルのバスケット――なんでこんなもの持ってたんだろう?――まで、借りてきちゃってるし。
そしてあたし、そこら辺の土をちょこっと手にとって、顔や服になすりつけてみて。
――これで「迷子の少女」の出来あがり♪
あとはあたしの演技力?
見張りがけっこう多いけど、ここからが腕のみせどころ。
明かりの届いているところへ踏み出したら、兵士(?)たちが一斉にこっちを向いて。
「止まれ! 何をしに来た!」
「きゃぁっ!!」
口元に両手をあてて、悲鳴上げてみたりして。
ちょうど上手い具合にライトが当たって、「びっくりしてる少女」が闇に浮かび上がった。
――いいかも♪
「なんだ、子供か……」
「ちょっと待て。子供だろうがなんだろうが、どうしてこんなところにいるんだ?」
その疑問、もっともよね。
だから早速あたし、泣きそうな顔をしながら答えてあげたの。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
17
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる