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第7話 力の行方

反撃 Episode:01

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◇Nattiess

 パーティー会場から殿下の屋敷へ戻って、そのあと準備して。

 作戦決まって許可出るのにちょっと時間かかったけど、命令が出てすぐに直行。
 着いたの、綺麗な森の中だったの。

 ――任務じゃなかったら、サイコーなんだけどな。

 こんど夏休みにでも、遊びに来るのにいいかも。
 それにしても、あんなヒドいことする連中がこんな綺麗な森の中にいるの、なんだかすっごく許せない。

 屋敷の方は、それなり大きかったり。

 それにちょっと面白い造りしてて、平屋みたいな玄関(中身はホールなんだろうけど)の後ろに、3階建てのロの字型の母屋(?)が続いている。

「向かって右奥、3階の部屋だな」

 シルファ先輩が、もういちど確認する。

「うん、それでいいです~。だってあの部屋、昔ね、この屋敷の当主がおかしくなっちゃって、閉じ込めといた部屋なんだ~。
 だからね、鉄格子とかついてて、逃げられないんだよ♪」

 ミルってば楽しそうに解説してくれたけど、なんかそれって「出そう」でヤかも。
 でも、分かりやすいのは助かるかな?

 ちなみにあたしたちが立てた作戦は、わりと単純。
 あたし、ミル、そしてシルファ先輩が表からの陽動。シーモアとエレニア先輩が、その間に裏から入って救出。

 もちろんあたしたち陽動部隊も、頃合いを見計らって、屋内には入るんだけど。
 あと陽動部隊は、シエラのほかの先輩たちも、加わってる。

 ――教官まで来ちゃったけど。

 ホントはあたしたちだけが良かったけど、それはさすがに通らなかった。

「本当におまえたち、打ち合わせどおりやれるのか?」
「だからさっきも言ったじゃないですか。そーゆーの、散々スラムでやりましたってば」

 信じてくれない教官に、言い返してみて。

 シーモアは、エレニア先輩といっしょに別行動で、館の裏手へ回ってる。

 びっくりしたのは、先輩たちに開錠とか上手な人が、いなかったこと。
 任務が警備だったから、用意してなかったみたい。

 けどシーモアはそういうのすっごく得意だから、きっと今ごろ、シーモアがしっかり裏口の鍵、開けてるんじゃないかな?

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