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第7話 力の行方
反撃 Episode:12
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◇Seamor
エレニア先輩と二人、どうにか敵にも出会わずに、殿下を外へ連れ出すことができた。
ラッキーだったってのがまぁ、適当かな?
「とりあえず、ここまで来れば一安心ね」
「ですね」
後は向こうの木立の中に停めてある車まで行ければ、殿下だけは無事返せるはずだ。
「殿下、申し訳ありませんが、もう少しだけ走って頂けますか?」
「わかった」
殿下ってばどうしたんだか、やけに素直だ。ルーフェイアになんか、言われでもしたのかね?
ともかく抵抗しないのは助かる。
屋敷の方からは、さっきから豪快な爆発音が聞こえてきてた。
どうもルーフェイアのやつ、片っ端から上級呪文ぶっ放してるらしい。
ともかく陽動の先輩たちやルーフェイアがド派手にやってくれてるお陰で、こっちはメチャクチャに楽だ。
暗がりを縫うようにして屋敷の周囲を回り、表側へと出る。
「まだ来てないわね」
「ええ」
エレニア先輩の言う通り、陽動部隊はまだ屋敷の中だ。
「仕方ないわ。第二案通り、先に戻りましょう」
できれば全員で戻りたかったけど、殿下の安全が最優先だろう。
「おまえたち、遅いではないか」
いきなり声かけられて、心臓跳ね上がるほど驚く。
って、おっさんなんだってここに……?
「父上?」
殿下も意外だったらしい。ちょっとうわずったみたいな声をだしてる。
「無事だったか。さぁ、急いで屋敷へ戻るぞ。お前たち、ご苦労だったな。明日の任務に遅れるでないぞ」
――このクソ親父!
クライアントじゃなかったら、ぶん殴ってやるとこなんだけどね。
「父上、それはないでしょう? 彼女らは命懸けで僕を救いに来たんです。だいいち、まだ仲間が残っています」
思わずエレニア先輩と顔を見合わせる。
てか殿下、なにか悪いもんでも食べたか?
「シエラの傭兵隊など、放っておけば勝手にやるだろう。帰るぞ」
「帰りません」
まさか途中で、誰かと入れ替わったってことはなさそうだし……。
うーん、やっぱお気に入りのルーフェイアが、心配なんだろか。
「彼らが全員無事に戻るまでは、僕はここにいますから」
あ? 全員ってなんだいそれ?
どうも調子狂うね。
だけど今は、のんびりしてられる状況じゃない。エレニア先輩が、殿下に促す。
エレニア先輩と二人、どうにか敵にも出会わずに、殿下を外へ連れ出すことができた。
ラッキーだったってのがまぁ、適当かな?
「とりあえず、ここまで来れば一安心ね」
「ですね」
後は向こうの木立の中に停めてある車まで行ければ、殿下だけは無事返せるはずだ。
「殿下、申し訳ありませんが、もう少しだけ走って頂けますか?」
「わかった」
殿下ってばどうしたんだか、やけに素直だ。ルーフェイアになんか、言われでもしたのかね?
ともかく抵抗しないのは助かる。
屋敷の方からは、さっきから豪快な爆発音が聞こえてきてた。
どうもルーフェイアのやつ、片っ端から上級呪文ぶっ放してるらしい。
ともかく陽動の先輩たちやルーフェイアがド派手にやってくれてるお陰で、こっちはメチャクチャに楽だ。
暗がりを縫うようにして屋敷の周囲を回り、表側へと出る。
「まだ来てないわね」
「ええ」
エレニア先輩の言う通り、陽動部隊はまだ屋敷の中だ。
「仕方ないわ。第二案通り、先に戻りましょう」
できれば全員で戻りたかったけど、殿下の安全が最優先だろう。
「おまえたち、遅いではないか」
いきなり声かけられて、心臓跳ね上がるほど驚く。
って、おっさんなんだってここに……?
「父上?」
殿下も意外だったらしい。ちょっとうわずったみたいな声をだしてる。
「無事だったか。さぁ、急いで屋敷へ戻るぞ。お前たち、ご苦労だったな。明日の任務に遅れるでないぞ」
――このクソ親父!
クライアントじゃなかったら、ぶん殴ってやるとこなんだけどね。
「父上、それはないでしょう? 彼女らは命懸けで僕を救いに来たんです。だいいち、まだ仲間が残っています」
思わずエレニア先輩と顔を見合わせる。
てか殿下、なにか悪いもんでも食べたか?
「シエラの傭兵隊など、放っておけば勝手にやるだろう。帰るぞ」
「帰りません」
まさか途中で、誰かと入れ替わったってことはなさそうだし……。
うーん、やっぱお気に入りのルーフェイアが、心配なんだろか。
「彼らが全員無事に戻るまでは、僕はここにいますから」
あ? 全員ってなんだいそれ?
どうも調子狂うね。
だけど今は、のんびりしてられる状況じゃない。エレニア先輩が、殿下に促す。
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