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第8話 言葉ではなく
尋ね人 Episode:04
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「はいはい、分かったらさっさと聞いてくるの。10分以内に帰ってこないと、あと知らないわよ」
「ひぇぇ……」
なんだかぼやきながら、それでも彼が聞きに行った。
で、立って待ってるのも面倒だから、その辺の階段に座りこんじゃう。
けどせっかく座ってたら、家の人が帰ってきちゃうし。
「ちょいとあんた、うちの玄関の前に座って何か用かい?」
「あらごめんなさい。ちょっと人探してて、疲れたもんだから。
そうだ、うちの子見なかった? 金髪に碧い瞳の可愛い女の子で、太刀持ってるんだけど」
このおばさんが、まじまじとあたしの顔を見る。
――あんまり美人だから、見惚れたかしら?
「ふぅん……なるほどね、あんたがあの子の親かい。確かに、言われてみれば似てるかね」
「でしょでしょ♪」
なんたってあたしの自慢の娘だもの。
でもあの子目立つから、やっぱりちゃんと見られてたみたいね。
「それで、どこへ行ったか分かる?」
「昼間のあの子がそうなら、ジャスんとこに上がりこんだよ。なんだか泣いてたっけね」
あらま。何で泣いたか知らないけど、ちょっと見たかったなぁ。
でもとりあえずはあの子探さないと、見るも見ないもないわけで。
「そしたらそのお宅、どこかしら?」
「そこのアパートの、二階のいちばん奥だよ」
「ありがと、助かったわ♪ あ、これ、少ないけど取っといて。娘見つけてくれたお礼よ」
そんなやりとりしてたら、レードが戻ってきた。
「お嬢さんの居場所、わかりましたぜ」
「ジャスさんって方のお宅に、上がりこんだみたいね」
「なんで知ってるんです……」
可笑しくなるくらい、レードががっかり肩を落とす。
「ま、人徳ね。行きましょ」
何か言いたそうな彼は無視して、あたしは教えられた部屋のドアを叩いた。
中からまさに「お袋さん」って感じの人が顔を出す。
「なんだい?」
「忙しいとこ悪いんだけど、うちの娘のルーフェイア、お邪魔してないかしら?」
「あ、あの子の親御さんかい。
いや、あの子にはすっかり世話になっちまってねぇ。ほんとだったら……」
――長くなりそう。
しょうがないからこっちで遮る。
「ごめんなさい、あの子、いるのかしら?」
時間のある時だったら、いくらだって井戸端会議に付き合うんだけど。
「ひぇぇ……」
なんだかぼやきながら、それでも彼が聞きに行った。
で、立って待ってるのも面倒だから、その辺の階段に座りこんじゃう。
けどせっかく座ってたら、家の人が帰ってきちゃうし。
「ちょいとあんた、うちの玄関の前に座って何か用かい?」
「あらごめんなさい。ちょっと人探してて、疲れたもんだから。
そうだ、うちの子見なかった? 金髪に碧い瞳の可愛い女の子で、太刀持ってるんだけど」
このおばさんが、まじまじとあたしの顔を見る。
――あんまり美人だから、見惚れたかしら?
「ふぅん……なるほどね、あんたがあの子の親かい。確かに、言われてみれば似てるかね」
「でしょでしょ♪」
なんたってあたしの自慢の娘だもの。
でもあの子目立つから、やっぱりちゃんと見られてたみたいね。
「それで、どこへ行ったか分かる?」
「昼間のあの子がそうなら、ジャスんとこに上がりこんだよ。なんだか泣いてたっけね」
あらま。何で泣いたか知らないけど、ちょっと見たかったなぁ。
でもとりあえずはあの子探さないと、見るも見ないもないわけで。
「そしたらそのお宅、どこかしら?」
「そこのアパートの、二階のいちばん奥だよ」
「ありがと、助かったわ♪ あ、これ、少ないけど取っといて。娘見つけてくれたお礼よ」
そんなやりとりしてたら、レードが戻ってきた。
「お嬢さんの居場所、わかりましたぜ」
「ジャスさんって方のお宅に、上がりこんだみたいね」
「なんで知ってるんです……」
可笑しくなるくらい、レードががっかり肩を落とす。
「ま、人徳ね。行きましょ」
何か言いたそうな彼は無視して、あたしは教えられた部屋のドアを叩いた。
中からまさに「お袋さん」って感じの人が顔を出す。
「なんだい?」
「忙しいとこ悪いんだけど、うちの娘のルーフェイア、お邪魔してないかしら?」
「あ、あの子の親御さんかい。
いや、あの子にはすっかり世話になっちまってねぇ。ほんとだったら……」
――長くなりそう。
しょうがないからこっちで遮る。
「ごめんなさい、あの子、いるのかしら?」
時間のある時だったら、いくらだって井戸端会議に付き合うんだけど。
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