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ネフィス
「だ、ダンナの体が……」
グウェンの全身が影のようなものに覆われ、それは炎のようにゆらゆらと揺らめいていた。
影の奥でグウェンの赤い瞳が禍々しく輝いており、その異様な姿は味方のネフィスにすら恐怖を抱かせるほど不吉だった。
ヴェロール
「ほう……。そいつがおめぇの隠し玉ってヤツかぁ? ……水臭ぇなぁ、おい? おめぇとオレ様は何でも話せる〝仲〟だと思ってたんだがなぁ?」
グウェン
「…………」
――――――――――――
――――時は数年前に遡る。
ヴェロール
「さあ、飲めぇっ! 酒樽一つでも残しゃあ連帯責任で皆殺しの刑だぁっ!」
配下の魔族
「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ――――‼」」」
ヴェロールは戦勝祝いに人間の街からかっぱらった酒を配下の魔族たちに振る舞っていた。
この席では酒や肉の飲食、戦利品を得るための殺し合い、捕虜の扱いなども全てが自由であり、配下の魔族たちは酒池肉林のごとく好き放題に暴れまわっていた。
アウル
「ヴェロール。話がある」
ヴェロール
「なんだ、おめぇかぁ? ここは酒の席だぜぇ? 仕事の話はナシにしろ」
そう言ってヴェロールは酒樽に入った酒を飲み始めた。
アウル
「今回の戦いだが……、さすがに遊び過ぎだ」
ヴェロール
「聞いてなかったのかぁ? その話はまたあとだ」
アウル
「殺しを楽しむのは勝手だが、一人を倒すのに時間をかけ過ぎている。お前ならもっと効率よく多くの敵兵を殺せるだろ?」
ヴェロール
「このオレ様に指図する気かぁ? 勝ちゃあ良いんだよ、勝ちゃあ。おめぇごときがオレ様のやり方に口を出すんじゃねぇ」
アウル
「…………」
アウルは配下の魔族に指示を出し、あらかじめ用意していた酒樽をヴェロールの前に持ってこさせた。
ヴェロール
「……なんのマネだ?」
アウル
「これは捕虜の酒職人に作らせた特別製の酒だ。完成して日は浅いが、どうやら貴族どものお気に入りらしい」
配下の魔族が酒樽のふたを開ける。
ヴェロール
「こんな甘ったるい匂いの酒が飲めるかっ!」
アウル
「まあ、そう言うな。物は試しって言うだろ?」
ヴェロール
「………………」
ヴェロールは面倒くさそうにアウルが用意した酒樽に口を付けた。
ヴェロール
「……ちっ!」
ヴェロールが酒樽をどかんと下に置く。
ヴェロール
「おいっ! この安酒はオレ様の口に合わねぇ。捕虜のブタどもにでもくれてやんなぁ!」
そう言ってヴェロールは最初に飲んでいた方の酒樽を片づけさせた。
ヴェロールは狡猾で残忍な男だが、非常に正直でわかりやすい。
ヴェロール
「――で、結局おめぇは何が言いてぇ?」
アウル
「ヴェロール。お前は強い。強さだけで言えば魔王軍の中でも最強クラスだ」
ヴェロール
「………………」
アウル
「――だが、お前の中にある遊び心がお前自身を殺さないとも限らない。いつか人間に足元をすくわれるんじゃないかとオレは危惧している」
ヴェロール
「あぁ……? 誰に向かって口利いてやがる? このオレ様が人間ごときにやられると本気で思ってんのかぁ?」
アウル
「いや、お前が人間に負けることなどありえない。だが、それはお前が油断という弱点を持ち合わせていなければの話だ。最強の戦士が本来の実力を発揮できず、格下に敗れるなんて話は珍しくない」
ヴェロール
「ったく、回りくでぇ野郎だぁ……。おめぇはそんなくだらねぇ話をしにわざわざオレ様のところに来たのかぁ?」
長話が苦手なヴェロールは言いたいことがあるならハッキリ言えと、そう言っている。
アウル
「ヴェロール。オレはお前が次の魔王の座に相応しいと考えている」
ヴェロール
「……あぁ?」
アウル
「オレたちは魔王軍の最高幹部として一括りにされてるが、お前の実力はオレたちの中でも頭一つ抜けている。お前は強さだけでなく、部下の扱いや人を恐怖で支配する術にも長けている。これは魔王様もお認めになっていることだ」
ヴェロール
「………………」
アウル
「人間との戦いは魔王様の代で終わらせる。勇者の一味を殺し、人間社会の全てをオレたちの手で支配する。そして、その先の時代の先頭に立つのは――――お前だ、ヴェロール。だからお前にはこんなところで死んでもらっては困るんだ」
ヴェロールはアウルの話をまるで聞いていないかの様子で酒をあおり続けている。
酒樽が空になった瞬間にアウルが新しい酒を配下の魔族に用意させた。
ヴェロール
「言いてぇことはそれだけかぁ? オレ様は魔王の地位になんて興味ねぇ。トップの座が自由とは正反対の足かせ地獄だってこたぁおめぇにもわかってるはずだ? オレ様は自分さえ良けりゃあそれで良いのさ」
そう言ってヴェロールは新しい酒を飲み始めた。
まったく清々しいまでの自己中である。
実力はあれど、責任感は皆無だ。
ゆえにアウルはヴェロールのプライドの高い性格を利用することにした。
アウル
「そうか……。なら他の最高幹部が次の魔王の座に就くとして――――お前はそいつの命令に従えるのか?」
ヴェロール
「っ――――」
アウル
「オレたち最高幹部に定められた唯一の掟――――それは魔王への絶対服従だ。お前は本当に魔王様以外の命令に従えるのか?」
ヴェロール
「………………」
ヴェロールの中に迷いが生じている。
自分より強い相手ならともかく、弱い奴の命令に従うなどヴェロールのプライドが死んでも許さない。
そして――――それはアウルも同じだった。
ヴェロール
「仮にオレ様が魔王の座に就くとして――――他の幹部連中はそれで納得するのかぁ?」
アウル
「少なくともオレはお前以外にありえないと思ってる。他の奴らも考えてることは同じじゃねえか?」
ヴェロール
「………………」
アウル
「新時代の魔王に必要な才をお前は持っている。そしてオレもお前の命令になら従える。お前にはそれだけの価値があるからな」
ヴェロール
「……けっ。魔王の地位には興味ねぇが、自分より弱ぇカスに従うなんざまっぴらごめんだ。仕方ねぇからおめぇの口車に乗ってやる。死ぬまでこき使ってやるから覚悟しな」
ヴェロールは牛肉を食いちぎってほとんど噛まずに丸吞みにした。
すかさず酒を口の中に流し込み、酒樽の酒を半分にまで減らした。
アウル
「ヴェロール……」
アウルはとても嬉しそうだった。
これで戦後の新しい時代に希望が持てる。
魔族の未来もしばらくは安泰だ。
アウル
「そうか……。お前の下で働くのが今から楽しみだ」
ヴェロール
「はっ、気持ち悪ぃこと抜かしやがって……。おめぇは自分が偉くなろうとは思わねぇのか?」
アウル
「オレはお前と違って戦うことしか能がない。強い王の下で働けるなら、これほど嬉しいことはない」
ヴェロール
「………………」
アウル
「オレや他の幹部たちが前線で体を張っている間、お前は後ろで偉そうにふんぞり返ってくれりゃあいい。オレの剣とお前の力が合わされば、オレたちは無敵だ」
アウルは配下の魔族につがせたジョッキの酒をヴェロールに向かってひょいと持ち上げた。
それを見たヴェロールが同じように酒樽を持ち上げる。
ヴェロール
「文字通り、鬼に金棒ってヤツかぁ?」
アウル
「いや、この場合は鬼に〝犬っころ〟だな」
ヴェロール
「へっ、違ぇねぇ」
そう言って二人は〝友情〟という名の盃を交わし、手元の酒を一気に飲み干した。
――――――――――――
グウェンはヴェロールに対して後ろめたい気持ちがあった。
ヴェロールとの間に築いた友情を自ら切り捨てたのだ。
グウェン
「(すまん、ヴェロール……。オレはもう昔のオレとは違う……)」
グウェンが攻撃態勢に入り、ヴェロールは警戒心を強めた。
ヴェロールは魔王の御前試合においてアウルとの戦いに全て勝利しているが、アウルの実力を侮ってはいるわけではない。
その残虐性ゆえ人々に恐れられたヴェロールだが、人間を殺した数だけで言えばアウルの方が上なのだ。
ヴェロールが民間人をも巻き込んだ無差別な殺戮を繰り返すのに対し、アウルは目の前の敵兵を無感情に殺し続ける天性の殺し屋だった。
アウルが敵兵の数を減らし、ヴェロールが敵国の街や村を制圧する。
攻めの戦いにおいて、この二人が率いる部隊は間違いなく最強だった。
アウルの裏切りがなければ、人間の国は確実に魔族に支配されていただろう。
グウェンが地面に剣を突き刺し、そこを中心に漆黒の闇が地面に広がった。
すると漆黒の闇の中から影の鎧をまとった狼の魔獣が複数這い上がってきた。
魔獣の瞳はグウェンと同じく禍々しい赤い輝きを放っており、今にも獲物に襲いかからんとしている。
グウェン
「……行け」
グウェンが合図を出すと同時に召喚獣たちが一斉に走り出した。
「だ、ダンナの体が……」
グウェンの全身が影のようなものに覆われ、それは炎のようにゆらゆらと揺らめいていた。
影の奥でグウェンの赤い瞳が禍々しく輝いており、その異様な姿は味方のネフィスにすら恐怖を抱かせるほど不吉だった。
ヴェロール
「ほう……。そいつがおめぇの隠し玉ってヤツかぁ? ……水臭ぇなぁ、おい? おめぇとオレ様は何でも話せる〝仲〟だと思ってたんだがなぁ?」
グウェン
「…………」
――――――――――――
――――時は数年前に遡る。
ヴェロール
「さあ、飲めぇっ! 酒樽一つでも残しゃあ連帯責任で皆殺しの刑だぁっ!」
配下の魔族
「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ――――‼」」」
ヴェロールは戦勝祝いに人間の街からかっぱらった酒を配下の魔族たちに振る舞っていた。
この席では酒や肉の飲食、戦利品を得るための殺し合い、捕虜の扱いなども全てが自由であり、配下の魔族たちは酒池肉林のごとく好き放題に暴れまわっていた。
アウル
「ヴェロール。話がある」
ヴェロール
「なんだ、おめぇかぁ? ここは酒の席だぜぇ? 仕事の話はナシにしろ」
そう言ってヴェロールは酒樽に入った酒を飲み始めた。
アウル
「今回の戦いだが……、さすがに遊び過ぎだ」
ヴェロール
「聞いてなかったのかぁ? その話はまたあとだ」
アウル
「殺しを楽しむのは勝手だが、一人を倒すのに時間をかけ過ぎている。お前ならもっと効率よく多くの敵兵を殺せるだろ?」
ヴェロール
「このオレ様に指図する気かぁ? 勝ちゃあ良いんだよ、勝ちゃあ。おめぇごときがオレ様のやり方に口を出すんじゃねぇ」
アウル
「…………」
アウルは配下の魔族に指示を出し、あらかじめ用意していた酒樽をヴェロールの前に持ってこさせた。
ヴェロール
「……なんのマネだ?」
アウル
「これは捕虜の酒職人に作らせた特別製の酒だ。完成して日は浅いが、どうやら貴族どものお気に入りらしい」
配下の魔族が酒樽のふたを開ける。
ヴェロール
「こんな甘ったるい匂いの酒が飲めるかっ!」
アウル
「まあ、そう言うな。物は試しって言うだろ?」
ヴェロール
「………………」
ヴェロールは面倒くさそうにアウルが用意した酒樽に口を付けた。
ヴェロール
「……ちっ!」
ヴェロールが酒樽をどかんと下に置く。
ヴェロール
「おいっ! この安酒はオレ様の口に合わねぇ。捕虜のブタどもにでもくれてやんなぁ!」
そう言ってヴェロールは最初に飲んでいた方の酒樽を片づけさせた。
ヴェロールは狡猾で残忍な男だが、非常に正直でわかりやすい。
ヴェロール
「――で、結局おめぇは何が言いてぇ?」
アウル
「ヴェロール。お前は強い。強さだけで言えば魔王軍の中でも最強クラスだ」
ヴェロール
「………………」
アウル
「――だが、お前の中にある遊び心がお前自身を殺さないとも限らない。いつか人間に足元をすくわれるんじゃないかとオレは危惧している」
ヴェロール
「あぁ……? 誰に向かって口利いてやがる? このオレ様が人間ごときにやられると本気で思ってんのかぁ?」
アウル
「いや、お前が人間に負けることなどありえない。だが、それはお前が油断という弱点を持ち合わせていなければの話だ。最強の戦士が本来の実力を発揮できず、格下に敗れるなんて話は珍しくない」
ヴェロール
「ったく、回りくでぇ野郎だぁ……。おめぇはそんなくだらねぇ話をしにわざわざオレ様のところに来たのかぁ?」
長話が苦手なヴェロールは言いたいことがあるならハッキリ言えと、そう言っている。
アウル
「ヴェロール。オレはお前が次の魔王の座に相応しいと考えている」
ヴェロール
「……あぁ?」
アウル
「オレたちは魔王軍の最高幹部として一括りにされてるが、お前の実力はオレたちの中でも頭一つ抜けている。お前は強さだけでなく、部下の扱いや人を恐怖で支配する術にも長けている。これは魔王様もお認めになっていることだ」
ヴェロール
「………………」
アウル
「人間との戦いは魔王様の代で終わらせる。勇者の一味を殺し、人間社会の全てをオレたちの手で支配する。そして、その先の時代の先頭に立つのは――――お前だ、ヴェロール。だからお前にはこんなところで死んでもらっては困るんだ」
ヴェロールはアウルの話をまるで聞いていないかの様子で酒をあおり続けている。
酒樽が空になった瞬間にアウルが新しい酒を配下の魔族に用意させた。
ヴェロール
「言いてぇことはそれだけかぁ? オレ様は魔王の地位になんて興味ねぇ。トップの座が自由とは正反対の足かせ地獄だってこたぁおめぇにもわかってるはずだ? オレ様は自分さえ良けりゃあそれで良いのさ」
そう言ってヴェロールは新しい酒を飲み始めた。
まったく清々しいまでの自己中である。
実力はあれど、責任感は皆無だ。
ゆえにアウルはヴェロールのプライドの高い性格を利用することにした。
アウル
「そうか……。なら他の最高幹部が次の魔王の座に就くとして――――お前はそいつの命令に従えるのか?」
ヴェロール
「っ――――」
アウル
「オレたち最高幹部に定められた唯一の掟――――それは魔王への絶対服従だ。お前は本当に魔王様以外の命令に従えるのか?」
ヴェロール
「………………」
ヴェロールの中に迷いが生じている。
自分より強い相手ならともかく、弱い奴の命令に従うなどヴェロールのプライドが死んでも許さない。
そして――――それはアウルも同じだった。
ヴェロール
「仮にオレ様が魔王の座に就くとして――――他の幹部連中はそれで納得するのかぁ?」
アウル
「少なくともオレはお前以外にありえないと思ってる。他の奴らも考えてることは同じじゃねえか?」
ヴェロール
「………………」
アウル
「新時代の魔王に必要な才をお前は持っている。そしてオレもお前の命令になら従える。お前にはそれだけの価値があるからな」
ヴェロール
「……けっ。魔王の地位には興味ねぇが、自分より弱ぇカスに従うなんざまっぴらごめんだ。仕方ねぇからおめぇの口車に乗ってやる。死ぬまでこき使ってやるから覚悟しな」
ヴェロールは牛肉を食いちぎってほとんど噛まずに丸吞みにした。
すかさず酒を口の中に流し込み、酒樽の酒を半分にまで減らした。
アウル
「ヴェロール……」
アウルはとても嬉しそうだった。
これで戦後の新しい時代に希望が持てる。
魔族の未来もしばらくは安泰だ。
アウル
「そうか……。お前の下で働くのが今から楽しみだ」
ヴェロール
「はっ、気持ち悪ぃこと抜かしやがって……。おめぇは自分が偉くなろうとは思わねぇのか?」
アウル
「オレはお前と違って戦うことしか能がない。強い王の下で働けるなら、これほど嬉しいことはない」
ヴェロール
「………………」
アウル
「オレや他の幹部たちが前線で体を張っている間、お前は後ろで偉そうにふんぞり返ってくれりゃあいい。オレの剣とお前の力が合わされば、オレたちは無敵だ」
アウルは配下の魔族につがせたジョッキの酒をヴェロールに向かってひょいと持ち上げた。
それを見たヴェロールが同じように酒樽を持ち上げる。
ヴェロール
「文字通り、鬼に金棒ってヤツかぁ?」
アウル
「いや、この場合は鬼に〝犬っころ〟だな」
ヴェロール
「へっ、違ぇねぇ」
そう言って二人は〝友情〟という名の盃を交わし、手元の酒を一気に飲み干した。
――――――――――――
グウェンはヴェロールに対して後ろめたい気持ちがあった。
ヴェロールとの間に築いた友情を自ら切り捨てたのだ。
グウェン
「(すまん、ヴェロール……。オレはもう昔のオレとは違う……)」
グウェンが攻撃態勢に入り、ヴェロールは警戒心を強めた。
ヴェロールは魔王の御前試合においてアウルとの戦いに全て勝利しているが、アウルの実力を侮ってはいるわけではない。
その残虐性ゆえ人々に恐れられたヴェロールだが、人間を殺した数だけで言えばアウルの方が上なのだ。
ヴェロールが民間人をも巻き込んだ無差別な殺戮を繰り返すのに対し、アウルは目の前の敵兵を無感情に殺し続ける天性の殺し屋だった。
アウルが敵兵の数を減らし、ヴェロールが敵国の街や村を制圧する。
攻めの戦いにおいて、この二人が率いる部隊は間違いなく最強だった。
アウルの裏切りがなければ、人間の国は確実に魔族に支配されていただろう。
グウェンが地面に剣を突き刺し、そこを中心に漆黒の闇が地面に広がった。
すると漆黒の闇の中から影の鎧をまとった狼の魔獣が複数這い上がってきた。
魔獣の瞳はグウェンと同じく禍々しい赤い輝きを放っており、今にも獲物に襲いかからんとしている。
グウェン
「……行け」
グウェンが合図を出すと同時に召喚獣たちが一斉に走り出した。
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