吸血鬼姫の復讐の物語

ルリ

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迎えに来た、囮は?

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エルミナとユリは、夜の帳が下りた森の中を慎重に進んでいた
周囲は暗闇に包まれ、わずかな月明かりが木の間から漏れ、地面をぼんやりと照らしている

エルミナの表情は疲れ切っていたがユリの方が酷く真っ青寸前のようだった

「エルミナ、これみんなが残してくれた目標よね」

ユリが言葉を振り絞るように尋ねると、エルミナは頷いた

「ええ、この印はルカの動物が残したものかと」

エルミナの言葉には確信と少しの優しさが混じっていた

ユリはふっと立ち止まり、身の回りを見渡した

(お母様、お父様、どうか私たちを守ってください)

エルミナがその肩に優しく手を置いた

「ユリ様、行きましょう
必ず私たちの城を取り戻すために、今は確実に進みましょう」

エルミナの言葉は
いつも前向きにさせてくれて頼りになるものであった

「うん、この先をいきましょう
ルカが残したのなら、他の動物の痕跡と間違えないようにしないと」

エルミナはユリの手を取り、手を繋ぎながら歩き出した

(懐かしいわ
私が不安になった時や迷子になった時、
手を繋いで引っ張ってくれたよね、
エルミナ)

(こんな時に思い出すのは良くないのですが、
昔にも似たようなことがありましたね
今も昔も、ユリ様のそばにいるのは私なのですから、
私が何とかして守らなければと思ってしまいますね、
ほんと、ユリ様は妹みたいな存在でもありますから)

ユリとエルミナは昔のことを思い出しながら森の中を歩いて行く

その時、自分たちに影を降り注いだ 
驚いた二人は空を見た 
そこには、鳥たちに囲まれ空を飛んでいるディーノが居た

「え、ディーノ?」

「ディーノですね、あれ」

手を繋ぎながら向かい合い話をする2人

「なんでここにいらしゃいますの?
しかも飛んでるいらしゃいますし
 目立ちますわよ」

「私たちを探すにしても
ルカの動物たちが居ますし、囮なのでしょうか?」

「囮ならみんなに何かあったのかしら」

「まぁ、ディーノもこっちに気付きましたし、直接聞きましょう」

ディーノと鳥たちはバサバサと音を立てながら降りてきた

「姫様、エルミナさん良かった
まだ人間たちに見つかっていないみたいで」

「ディーノ、何かありましたの?」

「時間が無いので簡単に説明しますが
 今、みんなが避難しているところに
人間達が近づいてきているので姫様達を迎えに来ました」

(マジで何言ってるかわからなかったけど多分こうゆうことだろ)

実はディーノはここに来る前に
ルカからもらった手のひらより小さい水晶で通話一方的な通話をしていた

「ディーノ先輩! ディーノ先輩聞こえる 
こっちに人間たちが百人ぐらいいる!
やばいぐらい近づいてきてる囮はいいから、
早く姫様たちを見つけて
指示を聞いてほしい 
頼んだ!」

「はぁ?、早口で何言ってるかわからんよって通信切れてるし」

(ルカのやつ焦りすぎてほんま何言ってるかわからんかったって)

    
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