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しおりを挟むそうだ、そうだよ心陽、あんたは純粋無垢よりもその意気でいんだよ。ちゃっちゃと2人をあんたの虜にしちゃいなよyou。
私が入学してからこの1年、確かに女だと2人にバレても何だかんだ穏やかな日々だったよ??でもね?私はBLが見たいんだよ。せっかく転生したんだから間近でイケメンたちの乱交乱舞が見たいのよ!
ねえ、分かる?3次元のBLを見ようとネットで調べれば、筋肉ムチムチ、顔面偏差値40ぐらいの男たちが真顔でイチャついてんのよ?あ、ダメだわ、やっぱ2次元だわ。ってなる私の気持ち、風呂桶でガバッと汲み取ってくんない?!
「斎藤心陽君っ!!」
「は??な、何ですか?てか、何で僕の名前知って」
「君には男心を奪える素質が備わってる!!私の定評なんて地に落として、さっさと秋人と琉生を落として目にものみせてよ!!!!」
「は?....そ、そんなことあなたに言われなくてもすぐに落としてやりますよっ!」
ウザいくらいに絡んだのは私の方だった。
興奮のあまり、私は"私"とか言ってしまったが、心陽君は特にそこには気付いていないようだった。
そこから心陽君が私に悪態をつく度に、私はその10倍くらいのウザさで心陽君を応援した。
でもたまに心陽君の悪態のお陰で、私の定評があかん方向になることもしばしば。
「先輩っていつもトイレ、個室入ってますよね?一人で何してんですか?もしかしてエロ本持ち込んで処理してんですか?本能の赴くままに生きてるんですか?気持ち悪いですよ??」
そうすれ違い様に嫌味を言った心陽君。
それがたまたま周りにいた同級生たちにも聞かれてしまって、
「なにっっ?!!一門!お前よくムラムラしてんの?!それなら俺が手伝ってやるって!!」
「ちょっっ!!アホなこと言ってると殴るよ?!!///」
「殴ってもいいからさ、今度トイレ行く時は俺も誘えよ~。な??」
あっという間に同級生たちに囲まれ、肩を組まれてからかわれる始末。
あれ?おかしいな。
皆最初全然私に興味なかった癖に、何で絡んでくる??下ネタか?下ネタが出たから絡んできたのか?
その様子を見た心陽君はなぜか怒りMAX。
怒りたいのはこっちだ!
余計な定評つけられたお陰で、私はなかなかトイレに行けなくなってしまったのだ。
しかもそれを聞いた秋人と琉生が、私が他の生徒にトイレ中覗かれることを心配して、休み時間の度に「トイレか?」と聞いてくる始末。
あんたら2人は私が女だって分かってんだから、もっとデリカシーを持ってくれと思った。
そんな感じで、私の定評はなかなか地には落ちず、心陽君はイライラしっぱなしだった頃、
学校に忘れ物をしてしまった私は、夕方、寮から歩いて学校に向かっている途中、夕立に降られてしまった。
その時私は、白Tシャツの上にウィンドブレーカーを羽織ってはいたものの、靴がびちょびちょになってしまい、校舎の手前にある体育館倉庫にとりあえず避難した。
靴と靴下を脱ぎ、体操座りで雨が止むのを待っていると、たまたま心陽君がやって来たのだ。
「は?...何で一門先輩がこんなところに....。」
「あ、心陽君、偶然だね!」
「....いつも馴れ馴れしいんですよ先輩。誰が名前で呼んでいいって言いました?」
「心陽君も学校に忘れ物?」
「あんたと一緒にしないで下さい。」
その時心陽君は、ロンT一枚しか着てなくて、びちょびちょに濡れて乳首が透けていて、ああ、今ここに琉生がいたら確実に2人はいたしているのに...と妄想を膨らませていた私。
心陽君が寒そうに両腕で自分の身体を覆い、くしゃみをしたのを見て、私は自分の着ていたウィンドブレーカーを脱ぎ、そっと心陽君の肩にかけた。
「撥水性のあるウィンドブレーカーだから、中は濡れてないよ?」
「....余計なお世話。いちいちウザいんですよ。」
「ありがとう。」
「褒めてませんけど。」
「なかなか雨止まないね~」
私が腕を上げて軽く伸びをした時だった。
なんかやたら身体がスースーするなと思っていたら、私はいつもつけているはずのサラシがないことに気付いて、
"しまった"と思う頃には、心陽君の目が私のノーブラの胸に釘付けになっていたのだ。
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