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6-3.
しおりを挟む指摘された瞬間、顔が熱くなるような心地を覚える。どうして聞こえてほしくない時の声ほど、神様に伝わってしまうのだろう。
先端の窪みを指の腹ですりすりと撫でられる。それだけの行為に歯の根が合わなくなるほどの快感を覚えた。脳裏でぱちぱちと何かが弾けているような心地を覚える。
「ひあ、あ、や、ぁあ……っ」
「は、ふふ、気持ち良いならそう言えば良いのに。どうせ俺には隠しても無駄なんだから」
「んぅ、あ、あ、かみさま、かみさまぁ……っ」
きゅむと、先端を軽く抓まれて、ゆっくりこねるようにされる。じわじわ与えられる快楽が、お腹の奥に降り積もっていくようだった。由香は必死に呼吸を整えようとするが、上手く出来ない。由香が気を抜いた瞬間を狙い澄ましたように、神様が愛撫してくる。気が休まる時が一切無かった。
「気持ち良いんだろう? 甘い声、ずっと聞こえてくる。気持ち良い、気持ち良いって、……きゅうって抓まれるのも、こうやって押し込まれてこねられるのも好きなんだな」
「ふぅう……っ、ん、や、やだ、それ……っ、勝手に読まないで……」
「聞こえてくるんだから仕方無いだろ。逃げだそうとか、俺から離れようなんて思えないくらい、沢山愛してあげられるから……」
胸元を揉まれながら、先端を指で軽く弾くようにされる。ただそれだけなのに、腰が震えるほど気持ち良い。由香は首を振った。神様が楽しげに由香の名前を呼んで、そのまま唇を重ねてくる。その間もずっと胸の刺激は止まらない。少し強くされたり、かと思えば優しく触れられて、緩急をつけて愛撫されると背筋がぞくぞくとする。快楽が頭のてっぺんから足先まで、駆け巡るように降りていくようだった。
「あ、んっ、んっ、神様、か、かえりたい、かえして」
「どうして? 由香も俺のことを好きでいてくれただろ?」
神様の指が降りていく。お腹周りに触れて、そのまま衣類の上から下腹部に触れられる。
体が反応をして濡れてしまっている部分。そこを衣類の上からゆっくり押し込むようにして愛撫し、神様は静かに笑い声を零す。
「俺が君の恋心に気付いていないとでも思っていたのか?」
「……!」
「お互いがお互いを必要としているんだから、今の状況は問題無いだろ」
問題無い? 本当にそうだろうか。問題はあるだろう。
神様の唇が重なる。舌を吸われる度に思考が淀んでいくような心地を覚えた。
問題はある、はず。だって帰らないといけない。祖父母が心配している。そもそも両親だって、きっと由香のことを探すだろう。大学にも通っているのだ。友達だって居る。それなのに、ここで神様と――番、になって、そのまま死ぬまで過ごすだなんてこと、許されるはずはないだろう。
それに、そう、由香が神様から離れたのには理由がある。理由があって。
理由が――。
下の衣類が取り払われる。下着だけになってしまった。完全に濡れてしまっている部分をこねるように神様の指が動く。快感が爆発的に増えて、思考が上手くまとまらない。
おかしい、駄目だ、このままではいけない。何より神様が――多分、おかしくなっている。
由香の知っている神様はこんなことをする人ではなかった。それこそ、由香のことをずっと見守ってくれているといって、だから、だから――。
「俺は俺だよ。何も変わりが無い。そう思う由香の方が変わってしまったんじゃないか?」
「あ、え、……っ?」
「気持ち良くなって、どろどろに溶け合いながらずっと一緒に居よう。ふ。あは。死ぬまで……いや、死んでも。由香は知っているだろう。俺は人に命を与えることが出来るんだ。だから、心配しなくていい。これから先、何十年、何百年、一緒に居られる」
下着が取り払われる。足を開かれて、秘部が露わになった。糸を引くくらいの粘着質な液体で太ももまで濡れてしまっている。一拍送れて恥ずかしさがやってきて、由香は必死になって抵抗をしようとした。
神様が由香の足を割るようにして腰を近づけてくる。ひたりと押し当てられたものが何かなんて、見なくてもわかる。脈打っているのかと思うくらいに熱いそこに、由香は息を飲んだ。
「まって、かみさま、お願い、お願い」
「俺が君に待ってと言った時、君は待ってくれたか?」
喉が震える。それは――その言葉はきっと、三年前の日のことを言っている。
待たなかった。あの場に居たら駄目だと思ったから。すぐにでも離れないといけないと思ったから。だから――。
でも、それは。
それは、神様に、酷いお願いをしたくなかったからで。
神様は答えない。濡れたそこに自身を埋めるように、腰をぐ、と寄せてきた。中が広げられるような間隔があって、神様の熱が入り込んでくる。
「あ、あ、うそ、うそ……っ」
「は、……由香、すき、すきだ、すき……」
譫言のように神様が繰り返す。初めてなのに痛みよりも先に、中を押し広げられる感覚に脳裏が焼かれるような快楽を覚える。絶対におかしい。
「ふあ、あ、……っ、あ、や、だ、かみさま、かみさま……」
「きつい……、……まあゆっくり慣らしていけば良いだけだ」
神様が静かに呼吸を零しながら、由香の頬や肩口にキスをする。好きだよ、と言う声が耳朶を濡らした。
由香は軽く声を震わせる。自分のしたことが全て、神様にひどい傷をつけていただけだということを、その時初めて悟った。
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