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「でも、ノックスさんのお弁当は……あ、無理だったって言ってた」
「確実に入れてるだろうね、何か」
「怖っ!」
「じゃあ、ヴィオのお弁当はジークハルト様の楽しみでもあるのか…」
「でも、ノックスさんと腕組んで歩いてたわよ?好きなんじゃないの?」
「うーん、しつこいからね、彼女も」
「あー…、気持ちは解るわ、面倒って」
ジークハルト様も苦労してたのね…。
でも、毎回文句言うのは何でかしら?望む事には応えてるのに。
「ジークハルト様も素直じゃないわよねぇ、さっきの見てた限りでは」
「そうだね」
「文句ばっかり言うのよ、いつも」
「照れ隠しなのかもね」
「解りにくい!!」
照れ隠しで文句言われたらたまらないわね。今日の方がいいって言ってたし、今度はがつんと言ってやろう。
「さ、帰りましょう。びっくりしすぎて疲れたわ」
「そうね、荷物を片付けるから先に行ってていいわよ」
「待つわよ……あ。やっぱり先に行くわね」
「?じゃあね」
「はーい」
私は荷物を片付けながらマリア達を見送った。バスケットに荷物を詰め終わり、さぁ帰るかと立ち上がったら荷物をさっと奪われた。
「俺が持つ」
「あ、ありがとう」
「俺の為の荷物だし」
「ふふ…そうね」
後ろからジークハルト様が来てたから、マリア達は先に帰ったのね。
でも、今日はやたらと紳士的ね。いつもはすぐに居なくなるのに。
「そのまま馬車で帰る?」
「うん、そのつもり」
「じゃ馬車乗り場まで送る」
「ありがと」
2人で並んで歩くなんてあんまりした事ないな、とふと思った。義務みたいに淡々とこなしてさっさと帰る、みたいなのが多かったかも。
ちらっとジークハルト様を見たら、髪がまだ汗で濡れている。
「ジークハルト様、ちょっと」
「ん?」
「髪がまだ濡れてる…」
「あぁ、そのうち乾くだろ」
「ダメよ、風邪ひいちゃう…頭下げて」
「ん」
素直に頭を差し出して来る姿が、やけに可愛く思えてしまって。そっとタオルで髪を拭いてあげた。
ほとんど水分が無くなったので、手櫛で髪を整える。サラサラと、滑り落ちる赤い髪が夕陽みたいで綺麗だと思った。
「綺麗な髪ね、さらさら…」
「お前の髪もさらさらだろ。いっつも見惚…ごほんごほん!」
「やだ、風邪引いたんじゃない?シャワーしてきた方がいいわよ、冷えてるから!私はここでいいから、シャワーしてきなさい!!」
私はジークハルト様が汗で冷えてはいけないと思ってシャワーを勧めたが、どうしても送ると彼は引かない。
「いいよ、風邪なんてひかないから」
「あ、バカだから?」
「なんだと!?」
「あら、やだ。本音が…」
「お前、今まで猫被ってたな!?」
「だったら何なのかしら?」
「とんだじゃじゃ馬じゃねーか!」
「アンタこそ我儘甘えっ子ちゃんじゃない!」
「はぁ?子供みたいに言うな!」
「子供なら可愛いのにねぇ…」
「腹立つ!!」
ぎゃあぎゃあと言い合いしながら歩く私達は、その光景が他人にどう見えるかなんて考えてなかった。
特にジークハルト様に真剣な想いを寄せる人にどう見えるか、なんて。
「確実に入れてるだろうね、何か」
「怖っ!」
「じゃあ、ヴィオのお弁当はジークハルト様の楽しみでもあるのか…」
「でも、ノックスさんと腕組んで歩いてたわよ?好きなんじゃないの?」
「うーん、しつこいからね、彼女も」
「あー…、気持ちは解るわ、面倒って」
ジークハルト様も苦労してたのね…。
でも、毎回文句言うのは何でかしら?望む事には応えてるのに。
「ジークハルト様も素直じゃないわよねぇ、さっきの見てた限りでは」
「そうだね」
「文句ばっかり言うのよ、いつも」
「照れ隠しなのかもね」
「解りにくい!!」
照れ隠しで文句言われたらたまらないわね。今日の方がいいって言ってたし、今度はがつんと言ってやろう。
「さ、帰りましょう。びっくりしすぎて疲れたわ」
「そうね、荷物を片付けるから先に行ってていいわよ」
「待つわよ……あ。やっぱり先に行くわね」
「?じゃあね」
「はーい」
私は荷物を片付けながらマリア達を見送った。バスケットに荷物を詰め終わり、さぁ帰るかと立ち上がったら荷物をさっと奪われた。
「俺が持つ」
「あ、ありがとう」
「俺の為の荷物だし」
「ふふ…そうね」
後ろからジークハルト様が来てたから、マリア達は先に帰ったのね。
でも、今日はやたらと紳士的ね。いつもはすぐに居なくなるのに。
「そのまま馬車で帰る?」
「うん、そのつもり」
「じゃ馬車乗り場まで送る」
「ありがと」
2人で並んで歩くなんてあんまりした事ないな、とふと思った。義務みたいに淡々とこなしてさっさと帰る、みたいなのが多かったかも。
ちらっとジークハルト様を見たら、髪がまだ汗で濡れている。
「ジークハルト様、ちょっと」
「ん?」
「髪がまだ濡れてる…」
「あぁ、そのうち乾くだろ」
「ダメよ、風邪ひいちゃう…頭下げて」
「ん」
素直に頭を差し出して来る姿が、やけに可愛く思えてしまって。そっとタオルで髪を拭いてあげた。
ほとんど水分が無くなったので、手櫛で髪を整える。サラサラと、滑り落ちる赤い髪が夕陽みたいで綺麗だと思った。
「綺麗な髪ね、さらさら…」
「お前の髪もさらさらだろ。いっつも見惚…ごほんごほん!」
「やだ、風邪引いたんじゃない?シャワーしてきた方がいいわよ、冷えてるから!私はここでいいから、シャワーしてきなさい!!」
私はジークハルト様が汗で冷えてはいけないと思ってシャワーを勧めたが、どうしても送ると彼は引かない。
「いいよ、風邪なんてひかないから」
「あ、バカだから?」
「なんだと!?」
「あら、やだ。本音が…」
「お前、今まで猫被ってたな!?」
「だったら何なのかしら?」
「とんだじゃじゃ馬じゃねーか!」
「アンタこそ我儘甘えっ子ちゃんじゃない!」
「はぁ?子供みたいに言うな!」
「子供なら可愛いのにねぇ…」
「腹立つ!!」
ぎゃあぎゃあと言い合いしながら歩く私達は、その光景が他人にどう見えるかなんて考えてなかった。
特にジークハルト様に真剣な想いを寄せる人にどう見えるか、なんて。
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