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煌びやかな装飾のダンスホールに色とりどりのドレスが舞う。それだけでも十分綺麗だが、世の中には立っているだけで人を惹きつける人がいる。
「レオナルド•フューゲル殿下、並びにレティア•ビドワール様ご入場です!」
会場へのドアが開かれ、王族専用の入り口から私達は入場した。殿下に注がれる歓喜の視線、私に注がれる侮蔑の視線、同じ視線でも全く違う。
何度同じ目にあっても、未だに慣れない。いや、慣れたくない。
「ティア、顔が強張ってるよ。笑って?」
「無理です、皆さんの視線が痛いです」
「気のせい気のせい」
ひそひそと耳元に顔を近付けて話掛けてくるのは、王太子という名の鬼です。そんな事したら、視線がさらに増えるでしょうよ。面白がってわざとやってるよね、きっと。
「大丈夫、ドレス凄く似合ってるから。今すぐ俺の部屋に連れ込みたい」
「絶対にやめてください」
「ふふ、首のキスマークばっちり見えてるね」
「殿下が指示したんでしょう…!」
きっと殿下を睨んでみてもにっこり微笑まれるだけで悪いとも思ってない。俺様何様レオナルド様だ。
「ティアは俺のだって示しとかないと。盗られたらその男を殺しちゃうかもしれない」
「誰も欲しがりませんよ、こんな地味女」
「ティアはわかってないね」
呆れたように溜息を吐く。どう見たって他のご令嬢のが綺麗だもん、あるわけがない。
今日のドレスだって、深い蒼色に銀糸で刺繍がされたもので鎖骨から胸元は繊細なレースで覆われている。手間暇がかなりかかっているのは見ただけでわかる。しかもデザインを殿下がしたというので、尚更驚いた。間違いなく最高の一点物。ピアスとネックレスには涙型のブルーダイアモンドが鎮座している。怖い、価値がありすぎて、ひたすら怖い。地味女代表の私が身につけてるのがもう申し訳なさすぎて平謝りしたい。
「誰にも渡さないんだけどね」
ちゅ、髪にキスされると女性達から黄色い声が上がった。確かに、キスする時の殿下の顔は色気という攻撃を仕掛けてくる。うっかり目にしてしまうとほぅっと見惚れてしまうので要注意だ。
その後、国王様と王妃様が入場し、開会の宣言をした後私達はファーストダンスとなったがここでも殿下の悪戯は止まらず無駄に体力を消費した。
「飲み物持ってくるね」と殿下が居なくなるとすぐさまご令嬢達に囲まれる私。
「レティア様、お久しぶりですね」
「リリアーヌ様、お久しぶりでございます」
シャテルン公爵家のリリアーヌ様が微笑みながら話掛けてこられる。あまり話した事もなかったのにどうしてだろう。
「ドレスお綺麗ですわ、殿下からのプレゼントかしら」
「あ、はい、そうなんです」
「着る人があなたでなければ、そのドレスももっと輝いたでしょうにね」
クスクスと周りにいるご令嬢が笑っている。ホントにそうだよね、と私も納得してしまう。
「私もそう思います。もうホント怖くて!!引っ掛けたらどうしようとか、ピアス無くしたらどうしようとか!!」
「え、あぁ、まぁそうね…」
「違うドレスに着替えたい!!一歩歩くたびに足が震えるので!!もし汚したりなんかしたら…」
どんなお仕置きが待っているか!!!
ざぁっと血の気が引く。あまりに私の顔色が悪いのかリリアーヌ様が慌て出す。
「あ、あなた顔色が悪いわよ!?どこかで休んだ方がいいんじゃない?」
「あ…、ご心配をお掛けして申し訳ありません。でも動くと殿下に何をされるか…」
「ちょっと、あなた!殿下に何か酷い事をされているの?」
リリアーヌ様が慌てたように距離を詰めてくる。嫌味を言っていたけど、実はすごくいい人なんじゃ…。
「リリアーヌ嬢、妙な勘違いはやめてほしいな」
冷え冷えとした声が凛と響く。空気がパキリと凍ったような緊張感に包まれた。リリアーヌ様達は頭を下げて震えている。殿下のいつもの意地悪は鳴りを顰めて、王太子様の顔をしている。ほんっとにカッコいいから見たいけど見れない。
「お、王国の小太陽にご挨拶申し上げます」
「私のティアが何か問題でも?」
「い、いえ…レティア様の顔色がお悪いので…」
「ティア、具合が悪いの?まだ私は何もしていないよ?」
まだって何かする気なんですか!!こんな全身殿下色の辱めを受けているのにまだ何かする気なの!?心配そうに眉を下げても鬼は鬼だからね!
「殿下、恐れながら申し上げます」
「何?リリアーヌ嬢」
「レティア様に何か酷い事をされているのでしょうか。でしたら同じ女性として見過ごす訳にはいきませんわ」
真っ直ぐにリリアーヌ様が殿下を見てそう言った。みんなが下を向いている中で、リリアーヌ様だけが背筋を伸ばし立っている。私はリリアーヌ様に思わず見惚れてしまった。
「ふぅん…」
「レティア様は顔色がお悪いのです。どこかで休んだ方がよいのではないでしょうか」
「あ、あの、もう大丈夫です!リリアーヌ様、ありがとうございました!綺麗な方は心までお優しいんですね!」
感謝の気持ちを込めてリリアーヌ様に笑顔でお礼を言った。途端にリリアーヌ様が真っ赤になって固まってしまった。
「リリアーヌ様?お顔が赤いですが、大丈夫ですか?」
心配になって白く華奢な手を取ってしまった。細!手首ほっそ!!羨ましい…。
「大丈夫ですわ!!あの…レティア様…!!」
「はい?」
私の方が背が低いために見上げてしまう形になりリリアーヌ様が目線をうろうろと彷徨わせているのが見えた。
「わ、私とお友達に!…なって下さるかしら…」
段々と尻すぼみになっていく言葉に私は歓喜した。
「いいんですか!!私みたいな地味女で!!」
「あ、あなたは大変可愛らしくてよ!!あなたこそ!こんなキツい私でいいのかしら!」
「リリアーヌ様はお優しいですよ、美人だからそう見えるだけで!」
「なっ…!!」
リリアーヌ様はさっきより真っ赤になってしまった。とにかく、私にはもったいないお友達ができた!!わーい!!
「まったく…人たらしなんだから…」
呆れ顔で殿下がぼそりと呟いた。私は特に気にせずリリアーヌ様の手をきゅっと握り、「よろしくお願いします!」と笑った。
リリアーヌ様は真っ赤なまま放心してしまったので、他の令嬢達が休憩室に連れて行ってしまった。うーん、残念。美人を間近で堪能出来るチャンスだったのに。
「ティア、浮気はダメだよ?」
「してませんよ、浮気なんて」
「あぁ、俺しか見えてないって告白?」
「なっ!違いますよ!!」
「何だ、嬉しかったのに」
「う、それはすみません…」
叱られた後の犬みたいな幻影が見える。ちょっと可哀想になって殿下の耳元にそっと顔を寄せる。
「殿下が1番かっこいいですよ」
「…レオ」
「え?」
「殿下をレオに変えてからもう一回言って」
「む、無理です」
「ふうん。ティアが誘って来たのにそんな事言うんだ?」
「なっ!誘ってなんか…!!」
「ねぇ、言って?」
「いや、む「今日は俺の部屋に泊まろうね」…は?」
殿下は妖艶な笑みを浮かべて「婚約者だからいいよね?」と私と目を合わせたまま、ちゅっと唇にキスをした。
「っ!!!」
人生でも指折りの衝撃映像を直視して、私はゆっくりと意識を手放した。
「レオナルド•フューゲル殿下、並びにレティア•ビドワール様ご入場です!」
会場へのドアが開かれ、王族専用の入り口から私達は入場した。殿下に注がれる歓喜の視線、私に注がれる侮蔑の視線、同じ視線でも全く違う。
何度同じ目にあっても、未だに慣れない。いや、慣れたくない。
「ティア、顔が強張ってるよ。笑って?」
「無理です、皆さんの視線が痛いです」
「気のせい気のせい」
ひそひそと耳元に顔を近付けて話掛けてくるのは、王太子という名の鬼です。そんな事したら、視線がさらに増えるでしょうよ。面白がってわざとやってるよね、きっと。
「大丈夫、ドレス凄く似合ってるから。今すぐ俺の部屋に連れ込みたい」
「絶対にやめてください」
「ふふ、首のキスマークばっちり見えてるね」
「殿下が指示したんでしょう…!」
きっと殿下を睨んでみてもにっこり微笑まれるだけで悪いとも思ってない。俺様何様レオナルド様だ。
「ティアは俺のだって示しとかないと。盗られたらその男を殺しちゃうかもしれない」
「誰も欲しがりませんよ、こんな地味女」
「ティアはわかってないね」
呆れたように溜息を吐く。どう見たって他のご令嬢のが綺麗だもん、あるわけがない。
今日のドレスだって、深い蒼色に銀糸で刺繍がされたもので鎖骨から胸元は繊細なレースで覆われている。手間暇がかなりかかっているのは見ただけでわかる。しかもデザインを殿下がしたというので、尚更驚いた。間違いなく最高の一点物。ピアスとネックレスには涙型のブルーダイアモンドが鎮座している。怖い、価値がありすぎて、ひたすら怖い。地味女代表の私が身につけてるのがもう申し訳なさすぎて平謝りしたい。
「誰にも渡さないんだけどね」
ちゅ、髪にキスされると女性達から黄色い声が上がった。確かに、キスする時の殿下の顔は色気という攻撃を仕掛けてくる。うっかり目にしてしまうとほぅっと見惚れてしまうので要注意だ。
その後、国王様と王妃様が入場し、開会の宣言をした後私達はファーストダンスとなったがここでも殿下の悪戯は止まらず無駄に体力を消費した。
「飲み物持ってくるね」と殿下が居なくなるとすぐさまご令嬢達に囲まれる私。
「レティア様、お久しぶりですね」
「リリアーヌ様、お久しぶりでございます」
シャテルン公爵家のリリアーヌ様が微笑みながら話掛けてこられる。あまり話した事もなかったのにどうしてだろう。
「ドレスお綺麗ですわ、殿下からのプレゼントかしら」
「あ、はい、そうなんです」
「着る人があなたでなければ、そのドレスももっと輝いたでしょうにね」
クスクスと周りにいるご令嬢が笑っている。ホントにそうだよね、と私も納得してしまう。
「私もそう思います。もうホント怖くて!!引っ掛けたらどうしようとか、ピアス無くしたらどうしようとか!!」
「え、あぁ、まぁそうね…」
「違うドレスに着替えたい!!一歩歩くたびに足が震えるので!!もし汚したりなんかしたら…」
どんなお仕置きが待っているか!!!
ざぁっと血の気が引く。あまりに私の顔色が悪いのかリリアーヌ様が慌て出す。
「あ、あなた顔色が悪いわよ!?どこかで休んだ方がいいんじゃない?」
「あ…、ご心配をお掛けして申し訳ありません。でも動くと殿下に何をされるか…」
「ちょっと、あなた!殿下に何か酷い事をされているの?」
リリアーヌ様が慌てたように距離を詰めてくる。嫌味を言っていたけど、実はすごくいい人なんじゃ…。
「リリアーヌ嬢、妙な勘違いはやめてほしいな」
冷え冷えとした声が凛と響く。空気がパキリと凍ったような緊張感に包まれた。リリアーヌ様達は頭を下げて震えている。殿下のいつもの意地悪は鳴りを顰めて、王太子様の顔をしている。ほんっとにカッコいいから見たいけど見れない。
「お、王国の小太陽にご挨拶申し上げます」
「私のティアが何か問題でも?」
「い、いえ…レティア様の顔色がお悪いので…」
「ティア、具合が悪いの?まだ私は何もしていないよ?」
まだって何かする気なんですか!!こんな全身殿下色の辱めを受けているのにまだ何かする気なの!?心配そうに眉を下げても鬼は鬼だからね!
「殿下、恐れながら申し上げます」
「何?リリアーヌ嬢」
「レティア様に何か酷い事をされているのでしょうか。でしたら同じ女性として見過ごす訳にはいきませんわ」
真っ直ぐにリリアーヌ様が殿下を見てそう言った。みんなが下を向いている中で、リリアーヌ様だけが背筋を伸ばし立っている。私はリリアーヌ様に思わず見惚れてしまった。
「ふぅん…」
「レティア様は顔色がお悪いのです。どこかで休んだ方がよいのではないでしょうか」
「あ、あの、もう大丈夫です!リリアーヌ様、ありがとうございました!綺麗な方は心までお優しいんですね!」
感謝の気持ちを込めてリリアーヌ様に笑顔でお礼を言った。途端にリリアーヌ様が真っ赤になって固まってしまった。
「リリアーヌ様?お顔が赤いですが、大丈夫ですか?」
心配になって白く華奢な手を取ってしまった。細!手首ほっそ!!羨ましい…。
「大丈夫ですわ!!あの…レティア様…!!」
「はい?」
私の方が背が低いために見上げてしまう形になりリリアーヌ様が目線をうろうろと彷徨わせているのが見えた。
「わ、私とお友達に!…なって下さるかしら…」
段々と尻すぼみになっていく言葉に私は歓喜した。
「いいんですか!!私みたいな地味女で!!」
「あ、あなたは大変可愛らしくてよ!!あなたこそ!こんなキツい私でいいのかしら!」
「リリアーヌ様はお優しいですよ、美人だからそう見えるだけで!」
「なっ…!!」
リリアーヌ様はさっきより真っ赤になってしまった。とにかく、私にはもったいないお友達ができた!!わーい!!
「まったく…人たらしなんだから…」
呆れ顔で殿下がぼそりと呟いた。私は特に気にせずリリアーヌ様の手をきゅっと握り、「よろしくお願いします!」と笑った。
リリアーヌ様は真っ赤なまま放心してしまったので、他の令嬢達が休憩室に連れて行ってしまった。うーん、残念。美人を間近で堪能出来るチャンスだったのに。
「ティア、浮気はダメだよ?」
「してませんよ、浮気なんて」
「あぁ、俺しか見えてないって告白?」
「なっ!違いますよ!!」
「何だ、嬉しかったのに」
「う、それはすみません…」
叱られた後の犬みたいな幻影が見える。ちょっと可哀想になって殿下の耳元にそっと顔を寄せる。
「殿下が1番かっこいいですよ」
「…レオ」
「え?」
「殿下をレオに変えてからもう一回言って」
「む、無理です」
「ふうん。ティアが誘って来たのにそんな事言うんだ?」
「なっ!誘ってなんか…!!」
「ねぇ、言って?」
「いや、む「今日は俺の部屋に泊まろうね」…は?」
殿下は妖艶な笑みを浮かべて「婚約者だからいいよね?」と私と目を合わせたまま、ちゅっと唇にキスをした。
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