夕焼け

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出会い

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結局永井の誘いを断れず、俺は永井の部屋に入った。永井の部屋はシックなインテリアで囲まれており、モデルハウスみたいであった。女の子らしい部屋、というわけではなく、あまり生活感を感じられなかったが、それでも、部屋からは女の子独特の良い香りがし、俺の心臓の鼓動はどんどん速くなっていった。永井はふぅ、とベッドに腰掛けた。
「……水飲む?」
俺がそう聞くと、永井は
「冷蔵庫の中にお茶あるから、それ持ってきて。」
と答えた。 
俺は冷蔵庫の中からお茶の入った2リットルのペットボトルを取り出し、食器棚にあった、不細工な猫がデザインされたコップに入れ、永井に渡す。
永井は
「ありがと。」
と言い、ゆっくりとお茶を飲むと、少しだけ残し、
「飲む?」
と俺にコップを差し出した。
俺は特に断る理由もなく、差し出されたコップを手に取り、残ったお茶を一気に飲み干した。
「おいし?」
永井が今まで見せたことのない、いたづらな笑みを浮かべる。
「普通。」
なるべく平静を装ってそう答えるも、動悸は止まらず、俺は永井の様子を伺った。
「……間接キスだね。」
永井はそう言うと俺の顔に、赤く火照った自身の顔を寄せた。
「……多分、後悔するぞ?」
「……かもね。」
永井はそういうと、そっと唇を重ねた。その唇の柔らかさと温かさが、酔って薄らいでいた意識を醒ます。
少し荒い息遣いが、滴り落ちる汗が、混ざり合い、熱を帯びていく。
「いいのか?」
「……いいの。」
何度も、何度も、その柔らかい唇に触れ、舌が絡み合い、粘ついた唾液がゆっくりと流れ、落ちていく。溶けて、なくなってしまいそうな、そんな感覚であった。
静かに永井の胸を撫でる。先ほど背中に感じていた感触をワイシャツ越しに何度も確かめる。柔らかい。なんでこんなにも柔らかいのだろう。
永井は俺の着ていたワイシャツのボタンを下から一つずつゆっくり外し、汗ばんだ手を服の中に入れ込む。ヘソをなぞり、下に手が動いたと思えばまた上がっていく。くすぐったいが、気持ちいい。
永井は何を思っているのだろうか。俺は何を感じてる?
疑問が浮かんでも動作が移るごとにどうでもよくなる。あぁこれがセックスなんだな。もう、止められない。
永井は流れるようにスカートを脱ぎ、パンツを少しずらす。透明な液体が、小さな穴から溢れ出て、やらしく光っている。
「入れて……。」
色っぽい声で、永井は静かに、だが、はっきりと言った。
「なくていいの?」
「いい、外に出してくれれば。」
「……分かった…。」
幸子とはこういうことはしたことがなく、初めてだった俺には勝手が分からなったが、雰囲気を壊したくなくて、俺は、自分の情けなくも立派に立って脈打っている細長い棒を、永井の中に押し込んだ。
「…あっ…んんっ。」
「……動くよ。」
「うん……っ……来て。」
永井の広げた肉つきのいい脚に手をそえ、俺は身体を前後に動かした。
体が一つになる、それだけのことなのに、永井のことを全て分かったかのような、気がした。どれくらい繰り返せばいいのだろうか。姿勢は変えるべきなのだろうか。疑問は尽きないが、永井の喘ぎ声が続くのであれば、それが正解なのではないかと思う。
「あぁ…………出そう……っ!」
「…外に出して……っ…!」
そう言われると俺はすぐさま永井から体を離した。細長い棒から白い液体が、勢い良く飛び出る。今までで一番出たような気がした。
俺は自分の出したその白い液体を見たのと、男特有の絶頂後の沈静状態の中で初めて
(あぁ、やっちゃったな)
と感じたのだった。だが、永井がその後すぐに眠りにつくのをみると、途端に眠気に襲われ、永井の隣に横たわり、目を閉じた。目を閉じるとすぐに全てがどうでも良くなり、意識は遠のいていった……

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