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第2章 永遠の夏
▽追跡
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千夏という少女が紫陽花畑へ入っていったあと、彼の母親がこそこそと後をつけていくのを私は見逃さなかった。何を企んでいるのか、確かめなければ。
紫陽花の迷路を進みながら彼女が考えていることはただ一つだった。
この世界を出るんだ。セージや千夏がいる外側に行くんだ。
そんなことをすれば彼女が写真に戻ってしまうことは必至だが、私には彼女を止める理由がない。むしろ、自分の失態が消えるチャンスだ。少女は話し相手がいなくなったことで寂しがるかもしれないが、ただそれだけのことだ。
しかし彼女は少女を途中で見失ってしまい、しばらく本当の迷子になった。トランシーバーから少女の声を聞いたとき彼女は安堵し、自分が今迷っていることを言ってしまおうかと悩んだが、そうはせずにただ「ごめん」と謝った。何に対する謝罪なのか、彼女は明言しなかった。
しばらくしてチョウ氏がやってきて、私の意図を読み取ると、迷子になっていた彼女を老婦人のお茶会の会場へ案内する役を担ってくれた。
老婦人が現れると、彼女は自分も外に連れて行ってほしいと願い出た。老婦人は親切にもそれはやめたほうがいいと諭したが、彼女は頑として聞き入れなかった。
「千夏は自分の居場所に帰って行ったんでしょ。私の帰る場所は、セージのところしかないの。お願い、私も連れて行って」
根負けした老婦人は彼女を紫陽花畑の端っこまで案内する。境界線を踏み越える前に、彼女は老婦人に言った。
「もし私が外に出るのに失敗したら、千夏に伝えて。あんたも海って子とまた会えるといいねって」
わかった、と老婦人はうなずく。そして彼女の手を取り、外側へ出た。
紫陽花の迷路を進みながら彼女が考えていることはただ一つだった。
この世界を出るんだ。セージや千夏がいる外側に行くんだ。
そんなことをすれば彼女が写真に戻ってしまうことは必至だが、私には彼女を止める理由がない。むしろ、自分の失態が消えるチャンスだ。少女は話し相手がいなくなったことで寂しがるかもしれないが、ただそれだけのことだ。
しかし彼女は少女を途中で見失ってしまい、しばらく本当の迷子になった。トランシーバーから少女の声を聞いたとき彼女は安堵し、自分が今迷っていることを言ってしまおうかと悩んだが、そうはせずにただ「ごめん」と謝った。何に対する謝罪なのか、彼女は明言しなかった。
しばらくしてチョウ氏がやってきて、私の意図を読み取ると、迷子になっていた彼女を老婦人のお茶会の会場へ案内する役を担ってくれた。
老婦人が現れると、彼女は自分も外に連れて行ってほしいと願い出た。老婦人は親切にもそれはやめたほうがいいと諭したが、彼女は頑として聞き入れなかった。
「千夏は自分の居場所に帰って行ったんでしょ。私の帰る場所は、セージのところしかないの。お願い、私も連れて行って」
根負けした老婦人は彼女を紫陽花畑の端っこまで案内する。境界線を踏み越える前に、彼女は老婦人に言った。
「もし私が外に出るのに失敗したら、千夏に伝えて。あんたも海って子とまた会えるといいねって」
わかった、と老婦人はうなずく。そして彼女の手を取り、外側へ出た。
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