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第17話 幽霊の溜り場
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……どうしてこうなった。(3回目)
「Qで手番飛ばしニャ!」
「あー! ネココさん、また私の番を飛ばしましたね! さっきから全然手札が減らないじゃないですかー!」
「まぁまぁ美鈴さん、それがこのゲームのルールですから……あ、礼二さん、先にこっちを出してください」
あれからまたしばらく時間が経ち、パジャマパーティーの内容は雑談からトランプゲーム大会に移っていった。
その種目は、王道のババ抜きから始まり、神経衰弱や7並べといった定番ゲームを通って、現在の種目はクレイジーエイト。
アメリカのオハイオ州で理髪店の店主が考案して、今や日本でも大人気の定番ゲームとなっている「UNO」の元となったトランプゲームで、基本的なルールはそれと同じだが、トランプでそれをやると効果と見た目が結びつきずらいので、覚えるのが大変でクレイジーなゲームだと言われているのだろう。
まぁ、静子ちゃんに指示された通りに動いている俺には、どんなルールのどんなゲームだろうと関係ないんだが……。
これは、事前に知識としては持っていたものの、今日初めて実感したことなんだが、どうやら幽霊の全員が全員、現実世界の物体に触れることが出来るわけでは無いらしい。
俺の場合は、自分自身が半実体になることで現実世界の物体に触れることができて、ネココや後輩の錬は、逆に現実世界の物体を霊体化することで強制的に触れられるようにすることができる。
その力のことを、俺はポルターガイストと呼んでいるが、そういった力を持っていない美鈴さんの補足情報によると、どうやらポルターガイスト能力を持っている幽霊は、それなりに珍しいようだ。
中でも、俺のように自分自身が半実体になるパターンはそうとう珍しいらしい。
そんなわけだから、幽霊がトランプゲームをする時は、基本的には霊体化させたカードを使用する。
でもそれだと、このグループの中で唯一の人間である静子ちゃんは、カードに触れることが出来ないため、そのままだと一緒に遊ぶことは不可能。
だから、カードを実際に動かすのは、霊体化されたものでも触れることが出来る俺が担当して、どうやって動かすか考えて指示を出すのは、静子ちゃんが担当するという今の状況になったということだ。
うん、まぁ、それは別にいい。
そもそも遊んでないで家に帰った方がいいんじゃない? とか、別に後ろから指示を出すだけなら、プレイするのは俺じゃなくてもいいんじゃない? とか、色々と言いたいことはあるけれど、こうしてゲームが始まってしまった以上、静子ちゃんが一人だけ参加できないのは可哀そうだしな。
そう、問題はそこじゃない……問題はそこじゃなくて……。
「ハートの6ですか……ふむ、このまま同じスートのカードを続けてもいいですが、ここは敢えて8を出してスートを変更しましょう……指定するスートはダイヤです」
「Nooooo! オレはダイヤなんて持ってないYo!」
「知ってます」
「何故でWhat? カンニングか? 霊視能力か何かなのか!?」
「いいえ、冷静な状況分析による統計的な予想です」
「オーマイゴッド!」
……。
俺の部屋に人(幽霊)が増えてるぅぅうううう!!!!
いや、まぁ、そう心の中では叫んだものの、一応、何でこいつらが……役所の事務をやっている宇井 市代さんと、タクシードライバーの仕事もしている便利屋の佐藤 吉一郎がここにいるのかは理解してる。
トランプゲームに参加させられるためとはいえ手錠を外された俺と違い、今も部屋の隅で簀巻きになっている管野 錬と一緒に俺の部屋に突撃してきた苦掘 美鈴さんが電話で連絡していたからね。
二人が突撃した後、俺と後輩は速やかに拘束されて、コスプレ警官はパジャマに着替え終わった静子ちゃんとネココに事情を聴取した。
出会ったタイミングが着替え中で下着姿だっただけに、最初は俺の事を性犯罪者扱いしてくれて大変だったが、静子ちゃんが何とか弁明してくれたおかげで、とりあえず謂れのない冤罪は免れることは出来た。
そもそも静子ちゃんが暗くなる前に大人しくお家に帰っていたら、拘束されることも無かったんだけどね?
まぁ、ともかく、その流れで、俺もずっと聞きたかった、静子ちゃんがどうして暗くなっても家に帰らなかったのかという話を聞いたんだが……。
……話をまとめると、静子ちゃんがボッチで寂しかったから、ということだ。
言っちゃ悪いが、なんとなく、そうじゃないかとは思っていた。
毎日のように俺のところに通ってくるし、雑談の話題も、今日は授業で何があったとかが殆どで、友達と遊んだみたいな話は一切出てこなかったし……あと、自分も似たようなもんだから、近い雰囲気を感じていたってのもあるかな。
そんなわけで、友達のいない静子ちゃんなのだが、せっかくの夏休みだし、楽しい思い出を作りたいという気持ちが無いわけでは無くて……でも、学校のクラスメイトに声をかける勇気も無くて……という心情を、居候のネココに相談したら……こんな状況に発展した、とのこと。
んで、それを聞いた美鈴ちゃんが、私だけでは判断できない、と、上司に相談を持ち掛けて、その上司経由で協力要請があったらしい宇井さんが、タクシードライバーを捕まえて、わざわざここまでお越しくださった……と。
うん、そこまではいい……別におかしなことは無い。
警察の人が、少年少女の非行を目撃して、自分だけでは判断が出来ないと、上の人に相談する……うん、何も間違っていない……それが……。
「……では私はAで順番反転させていただきましょう」
「だからオレに手札を出させてくれYo!」
「あ、ということは私の番ですか? じゃあそうですね……礼二さん、これを出しましょう」
なんで地方公務員まで一緒にトランプをやることになってんだ……。
しかも、宇井さんも、またもやネココがどこかから取り出したパジャマに着替えて、すっかりパジャマパーティーの一員になっている……ちなみに宇井さんはニワトリのパジャマだ。
大量のビニールプールも、各種サイズ取り揃えられたパジャマも、たまたま持っていた商品だとネココは言っているが、その時に必要な物をどこからともなく取り出す彼女は、さながら子供向けアニメの未来ロボットのようだった……同じ猫だし。
まぁ、実際のところ、真面目な宇井さんまで一緒になってトランプゲームに参加している理由は、彼女が俺の部屋に訪れた時に耳打ちされて聞いていて……。
「夜に未成年の少女が(見た目上)一人で外を出歩くのは危険ですので、朝になったら私たちが家まで送り届けます」
……とのこと。
もしかしたら、友達のいない静子ちゃんのことを不憫に思ったという理由もあったりするのかもしれないが、霊界当局の出した結論としては、夜の間は宇井さんや美鈴ちゃんがこの廃ビル内で彼女を保護・監視して、明るくなってから家まで送り届ける、という方針だ。
俺としても、色々な部分で同意なので、こうして皆で一緒に遊ぶことに関しては、まぁそれでもいいかなと思うし、そのために俺が静子ちゃんの手足となることに関しても別に嫌だとは思わないのだが……。
だけど、それでも、一つだけ、言わせてほしい……。
……そろそろ寝ません?
「ふっふっふ、ネココは、これで勝負をかけるニャ……ワンレフト! いや、ニャンレフト! そしてネココが出すカードは、ハートの2だニャ!!」
「Yo! だがしかしBut俺もクラブの2を持ってるぜ!」
「私もダイヤの2を出せますね」
「わたしと礼二さんの夫婦ペアはもう上がってます♪」
(え? 夫婦ペアって何?)
「あ、私もスペードの2を持ってます」
「ネココに返ってきたニャァアアア!!」
自分で仕掛けた攻撃がそのまま一周回って返ってきたネココが山札からカードを1枚ずつ取りながら8までの数字を数える声が聞こえる中、俺は時計を見上げる……。
時刻は夜中の2時……。
いつも朝にお弁当を作って持ってきてくれる人が、今日はここにいるので、明日は特に予定は無いんだが……30代後半のおじさんはそろそろ眠いよ……。
「あははははっ」
ネココの盛大な自爆に対して、俺の部屋に笑い声が木霊する……。
前からも、横からも……そして、後ろからも……。
「? どうかしました? 礼二さん」
「いや、なんでもないよ」
振り返ると、彼女の笑顔がそこにある……。
だから、しゃーない……今日くらいは、夜更かしに付き合ってやってもいいか……まぁ、いつもだけど。
俺が安らかに眠れる日は、もう少し先になりそうだな……。
「Qで手番飛ばしニャ!」
「あー! ネココさん、また私の番を飛ばしましたね! さっきから全然手札が減らないじゃないですかー!」
「まぁまぁ美鈴さん、それがこのゲームのルールですから……あ、礼二さん、先にこっちを出してください」
あれからまたしばらく時間が経ち、パジャマパーティーの内容は雑談からトランプゲーム大会に移っていった。
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まぁ、静子ちゃんに指示された通りに動いている俺には、どんなルールのどんなゲームだろうと関係ないんだが……。
これは、事前に知識としては持っていたものの、今日初めて実感したことなんだが、どうやら幽霊の全員が全員、現実世界の物体に触れることが出来るわけでは無いらしい。
俺の場合は、自分自身が半実体になることで現実世界の物体に触れることができて、ネココや後輩の錬は、逆に現実世界の物体を霊体化することで強制的に触れられるようにすることができる。
その力のことを、俺はポルターガイストと呼んでいるが、そういった力を持っていない美鈴さんの補足情報によると、どうやらポルターガイスト能力を持っている幽霊は、それなりに珍しいようだ。
中でも、俺のように自分自身が半実体になるパターンはそうとう珍しいらしい。
そんなわけだから、幽霊がトランプゲームをする時は、基本的には霊体化させたカードを使用する。
でもそれだと、このグループの中で唯一の人間である静子ちゃんは、カードに触れることが出来ないため、そのままだと一緒に遊ぶことは不可能。
だから、カードを実際に動かすのは、霊体化されたものでも触れることが出来る俺が担当して、どうやって動かすか考えて指示を出すのは、静子ちゃんが担当するという今の状況になったということだ。
うん、まぁ、それは別にいい。
そもそも遊んでないで家に帰った方がいいんじゃない? とか、別に後ろから指示を出すだけなら、プレイするのは俺じゃなくてもいいんじゃない? とか、色々と言いたいことはあるけれど、こうしてゲームが始まってしまった以上、静子ちゃんが一人だけ参加できないのは可哀そうだしな。
そう、問題はそこじゃない……問題はそこじゃなくて……。
「ハートの6ですか……ふむ、このまま同じスートのカードを続けてもいいですが、ここは敢えて8を出してスートを変更しましょう……指定するスートはダイヤです」
「Nooooo! オレはダイヤなんて持ってないYo!」
「知ってます」
「何故でWhat? カンニングか? 霊視能力か何かなのか!?」
「いいえ、冷静な状況分析による統計的な予想です」
「オーマイゴッド!」
……。
俺の部屋に人(幽霊)が増えてるぅぅうううう!!!!
いや、まぁ、そう心の中では叫んだものの、一応、何でこいつらが……役所の事務をやっている宇井 市代さんと、タクシードライバーの仕事もしている便利屋の佐藤 吉一郎がここにいるのかは理解してる。
トランプゲームに参加させられるためとはいえ手錠を外された俺と違い、今も部屋の隅で簀巻きになっている管野 錬と一緒に俺の部屋に突撃してきた苦掘 美鈴さんが電話で連絡していたからね。
二人が突撃した後、俺と後輩は速やかに拘束されて、コスプレ警官はパジャマに着替え終わった静子ちゃんとネココに事情を聴取した。
出会ったタイミングが着替え中で下着姿だっただけに、最初は俺の事を性犯罪者扱いしてくれて大変だったが、静子ちゃんが何とか弁明してくれたおかげで、とりあえず謂れのない冤罪は免れることは出来た。
そもそも静子ちゃんが暗くなる前に大人しくお家に帰っていたら、拘束されることも無かったんだけどね?
まぁ、ともかく、その流れで、俺もずっと聞きたかった、静子ちゃんがどうして暗くなっても家に帰らなかったのかという話を聞いたんだが……。
……話をまとめると、静子ちゃんがボッチで寂しかったから、ということだ。
言っちゃ悪いが、なんとなく、そうじゃないかとは思っていた。
毎日のように俺のところに通ってくるし、雑談の話題も、今日は授業で何があったとかが殆どで、友達と遊んだみたいな話は一切出てこなかったし……あと、自分も似たようなもんだから、近い雰囲気を感じていたってのもあるかな。
そんなわけで、友達のいない静子ちゃんなのだが、せっかくの夏休みだし、楽しい思い出を作りたいという気持ちが無いわけでは無くて……でも、学校のクラスメイトに声をかける勇気も無くて……という心情を、居候のネココに相談したら……こんな状況に発展した、とのこと。
んで、それを聞いた美鈴ちゃんが、私だけでは判断できない、と、上司に相談を持ち掛けて、その上司経由で協力要請があったらしい宇井さんが、タクシードライバーを捕まえて、わざわざここまでお越しくださった……と。
うん、そこまではいい……別におかしなことは無い。
警察の人が、少年少女の非行を目撃して、自分だけでは判断が出来ないと、上の人に相談する……うん、何も間違っていない……それが……。
「……では私はAで順番反転させていただきましょう」
「だからオレに手札を出させてくれYo!」
「あ、ということは私の番ですか? じゃあそうですね……礼二さん、これを出しましょう」
なんで地方公務員まで一緒にトランプをやることになってんだ……。
しかも、宇井さんも、またもやネココがどこかから取り出したパジャマに着替えて、すっかりパジャマパーティーの一員になっている……ちなみに宇井さんはニワトリのパジャマだ。
大量のビニールプールも、各種サイズ取り揃えられたパジャマも、たまたま持っていた商品だとネココは言っているが、その時に必要な物をどこからともなく取り出す彼女は、さながら子供向けアニメの未来ロボットのようだった……同じ猫だし。
まぁ、実際のところ、真面目な宇井さんまで一緒になってトランプゲームに参加している理由は、彼女が俺の部屋に訪れた時に耳打ちされて聞いていて……。
「夜に未成年の少女が(見た目上)一人で外を出歩くのは危険ですので、朝になったら私たちが家まで送り届けます」
……とのこと。
もしかしたら、友達のいない静子ちゃんのことを不憫に思ったという理由もあったりするのかもしれないが、霊界当局の出した結論としては、夜の間は宇井さんや美鈴ちゃんがこの廃ビル内で彼女を保護・監視して、明るくなってから家まで送り届ける、という方針だ。
俺としても、色々な部分で同意なので、こうして皆で一緒に遊ぶことに関しては、まぁそれでもいいかなと思うし、そのために俺が静子ちゃんの手足となることに関しても別に嫌だとは思わないのだが……。
だけど、それでも、一つだけ、言わせてほしい……。
……そろそろ寝ません?
「ふっふっふ、ネココは、これで勝負をかけるニャ……ワンレフト! いや、ニャンレフト! そしてネココが出すカードは、ハートの2だニャ!!」
「Yo! だがしかしBut俺もクラブの2を持ってるぜ!」
「私もダイヤの2を出せますね」
「わたしと礼二さんの夫婦ペアはもう上がってます♪」
(え? 夫婦ペアって何?)
「あ、私もスペードの2を持ってます」
「ネココに返ってきたニャァアアア!!」
自分で仕掛けた攻撃がそのまま一周回って返ってきたネココが山札からカードを1枚ずつ取りながら8までの数字を数える声が聞こえる中、俺は時計を見上げる……。
時刻は夜中の2時……。
いつも朝にお弁当を作って持ってきてくれる人が、今日はここにいるので、明日は特に予定は無いんだが……30代後半のおじさんはそろそろ眠いよ……。
「あははははっ」
ネココの盛大な自爆に対して、俺の部屋に笑い声が木霊する……。
前からも、横からも……そして、後ろからも……。
「? どうかしました? 礼二さん」
「いや、なんでもないよ」
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