139 / 206
穏やかでない日常
137:扇
しおりを挟む
アミとユラとの手合わせ以降、近衛でも武器になり得る物を用いて訓練する事を取り入れているが、戦争のない今でも、貿易船を守る為に海賊と命のやり取りをするデュバル軍と、魔物や罪人相手に戦う騎士とでは、その実力も戦い方にも大きな差がある。
マナを制御しなければならない模擬剣を使用している事も含め、勝算は高くないと想定していたが、これはあまりにも…
「無様だな…」
「そうは言っても、令嬢方に傷を付けられんだろ…俺の首が飛ぶ」
訓練場で項垂れる騎士達の姿に眉を寄せる叔父上に、イアン団長が苦笑いで答える。
確かに、貴族令嬢、それも王太子とその側近の婚約者が相手となれば、最大限に気を使う。
膝を着かされた者達は、そうして躊躇したり、怯んだところを叩かれていた。
ネイト達は、攻めより防御に重きを置いていたから最後まで残れたのだろう。
「叔父上とエレノアは本気でやり合いますけどね」
「?!おいおい、ジーク…」
「互いに素手で、ですけどね」
「それにしたって…大人気ねえな…」
「仕方ないだろ、本気を出さないとこっちがやられる」
騎士も体術の訓練をするが、そこまで本格的なものではない。
本気にならないと膝を着くと言う叔父上の言葉は尤もで、オレリア達の動きも体術の延長といったものだが、剣舞の様な回避する動きは捉え辛い上に、あれだけ正確に急所を狙われては、防御にも気を抜けない。
それにしても、エレノアはカインに会いに行っていたのか、それとも叔父上と手合わせをしに行っていたのか?
素手でやり合う2人を、紅茶を飲みながら高みの見物を決め込むカインが容易に想像出来る。
「ところでエレノア、その扇を見せてみろ」
「……何故…?」
扇を見せろ言うカインに、エレノアが閉じた扇を左頬に当てて小首を傾げた…答えはいいえだ。
口を開き過ぎない事が美徳とされる貴族の夫人や令嬢は、時に扇で感情や言葉を表す。
扇言葉と言われるそれは、主に男女間の恋の駆け引きに使われる為、男達は恥をかく事のない様、口説き文句を覚える前に先ずは扇言葉を覚えるのだが、カインはその答えに何か確信を得たのか、エレノアを見下ろしながら鼻で笑った。
「何故?お前の扇は俺が預かっているからだ」
「カイン様が…?だから、お父様の執務室になかったのね!オレリアとヨランダは返してもらえたのに、反省文もやり直しって…全部カイン様なんでしょ!」
なんだこの親子の様な会話は…ラスター侯爵がカインにエレノアの教育を任せているのか、カインが進んで教育しているのか、なんにしても婚約者同士の会話とは思えない。
「当たり前だ。お前が書いたのは反省文じゃなく、蛍の会の報告書だろ。ネイト殿と生活を共にしている俺に、よくあんな稚拙なものを出せたものだな」
「ハッ…何ですか?自慢ですか?」
「ああ、自慢だ。ネイト殿の絵姿を前に、紅茶を飲みながら話をして満足している様だが、俺は食事も共にするし、風呂も一緒に入る。なんなら共に朝を迎える事もある」
「「「朝(ですって)?!」」」
「ちょっと?!カイン殿?!その言い方やめて下さいよっ!誤解されるじゃないですか!」
「誤解も何も事実でしょう?そういえば、アズールでは幾夜となく枕を並べて寝ましたよね?」
「?!大勢で!大勢で枕を並べて寝たんですっ!」
必死に抗議するネイトに優しく微笑みかけるカインが、ひたすらに気持ち悪い。
カインとネイトを交互に見つめて頬を染めるオレリアと、何故か目を輝かせているヨランダ嬢の頭の中では、男2人のめくるめく世界が広がってしまっているのだろう。
俯いて震えるエレノアを勝ち誇った笑みで見下ろすカインは、頃合いと踏んだのか、身体ごとエレノアに向き直った。
「わ、私より仲良くして……私の方が…私の方が、ずっと長い間カイン様と一緒にいるのにっ!!…浮気者!!」
ーーパシッ…
「ちょっと?!返してよっ!」
「やっぱり…この扇、魔道具だな」
「「「「「魔道具?!」」」」」
腹黒いカインの策にハマったエレノアが嫉妬に手を振り上げると、すかさずその手を掴んで扇を取り上げたカインは、取り返そうと手を伸ばすエレノアをあしらいながら、中骨に彫られたラスターの家紋をなぞって納得した様に呟いた。
魔術科では簡単な魔道具作りもする為、リディアの授業を受けている3人ならあり得るが、彫られた家紋に魔法回路を通すのは簡単な事ではない。
そんな苦労をしてまで一体何を付与しているんだ…?
「まさか…身体強化をーー」
「その逆ですわ、イアン団長様?」
イアン団長の言葉を遮ぎり、オレリアとヨランダ嬢がエレノアを庇う様に前へと進み出て、扇を広げて口元を隠した。
「正確にはマナの使用量を制限する魔道具です。レイン様と条件を同じくする為に、リディア先生にご指導頂いて作りました」
「…それじゃあ…その扇を手にしている間は、平民並みのマナしか使えないと…?」
「おかげで苦戦しましたわ…髪が乱れていないかしら…オレリア、制服のリボンがずれててよ?」
「ありがとう、ヨランダ。貴女も髪飾りが落ちそう…留め直すわね」
驚く叔父上に苦戦したと答えた通り、夜会の日に騎士達と手合わせをしたアミとユラとは違い、3人の髪や制服は少し乱れている。
扇の事を知っていたなら間違いなくオレリア達の提案を受け入れなかったのだが、それを想定していたから、オレリア達も黙っていたのだろう…
「……それにしても、カインはよく気付いたな」
「いつもより動きが鈍かったので、何かあるとは思っていたのですが……まさか、ここまでするとは…そんな扇で乱打戦なんて…心配させないでくれ。頼むから…」
「カイン様…私、汚れてるから…」
3人の戦う姿を初めて見た俺には分からなかったが、観察、分析、考察を繰り返ししてきたカインだからこそ、違いに気付いたのだろう。
それにしても、カインの予想を遥かに超える3人の思考は、とんでもない方向に振り切っている。
特にカインとの歳の差を埋め様と何事にも一生懸命が過ぎるエレノアは、行動力も行動範囲も、高位貴族の令嬢とはかけ離れており、終着点のないエレノアの努力は、健気でありながら時に無謀だと感じる程で、事ある毎にカインが嗜めてきた。
そんなカインも今回ばかりは肝を冷やしたらしく、エレノアを引き寄せて抱き締め、ホッとした様に大きな溜め息を吐いている。
歳の差など気にせずとも、これだけ互いを想い合っていれば問題ないと思うがな…
「とりあえず、3人は埃を落としておいで。サロンで待っているよ」
「「「ありがとうございます」」」
マナを制御しなければならない模擬剣を使用している事も含め、勝算は高くないと想定していたが、これはあまりにも…
「無様だな…」
「そうは言っても、令嬢方に傷を付けられんだろ…俺の首が飛ぶ」
訓練場で項垂れる騎士達の姿に眉を寄せる叔父上に、イアン団長が苦笑いで答える。
確かに、貴族令嬢、それも王太子とその側近の婚約者が相手となれば、最大限に気を使う。
膝を着かされた者達は、そうして躊躇したり、怯んだところを叩かれていた。
ネイト達は、攻めより防御に重きを置いていたから最後まで残れたのだろう。
「叔父上とエレノアは本気でやり合いますけどね」
「?!おいおい、ジーク…」
「互いに素手で、ですけどね」
「それにしたって…大人気ねえな…」
「仕方ないだろ、本気を出さないとこっちがやられる」
騎士も体術の訓練をするが、そこまで本格的なものではない。
本気にならないと膝を着くと言う叔父上の言葉は尤もで、オレリア達の動きも体術の延長といったものだが、剣舞の様な回避する動きは捉え辛い上に、あれだけ正確に急所を狙われては、防御にも気を抜けない。
それにしても、エレノアはカインに会いに行っていたのか、それとも叔父上と手合わせをしに行っていたのか?
素手でやり合う2人を、紅茶を飲みながら高みの見物を決め込むカインが容易に想像出来る。
「ところでエレノア、その扇を見せてみろ」
「……何故…?」
扇を見せろ言うカインに、エレノアが閉じた扇を左頬に当てて小首を傾げた…答えはいいえだ。
口を開き過ぎない事が美徳とされる貴族の夫人や令嬢は、時に扇で感情や言葉を表す。
扇言葉と言われるそれは、主に男女間の恋の駆け引きに使われる為、男達は恥をかく事のない様、口説き文句を覚える前に先ずは扇言葉を覚えるのだが、カインはその答えに何か確信を得たのか、エレノアを見下ろしながら鼻で笑った。
「何故?お前の扇は俺が預かっているからだ」
「カイン様が…?だから、お父様の執務室になかったのね!オレリアとヨランダは返してもらえたのに、反省文もやり直しって…全部カイン様なんでしょ!」
なんだこの親子の様な会話は…ラスター侯爵がカインにエレノアの教育を任せているのか、カインが進んで教育しているのか、なんにしても婚約者同士の会話とは思えない。
「当たり前だ。お前が書いたのは反省文じゃなく、蛍の会の報告書だろ。ネイト殿と生活を共にしている俺に、よくあんな稚拙なものを出せたものだな」
「ハッ…何ですか?自慢ですか?」
「ああ、自慢だ。ネイト殿の絵姿を前に、紅茶を飲みながら話をして満足している様だが、俺は食事も共にするし、風呂も一緒に入る。なんなら共に朝を迎える事もある」
「「「朝(ですって)?!」」」
「ちょっと?!カイン殿?!その言い方やめて下さいよっ!誤解されるじゃないですか!」
「誤解も何も事実でしょう?そういえば、アズールでは幾夜となく枕を並べて寝ましたよね?」
「?!大勢で!大勢で枕を並べて寝たんですっ!」
必死に抗議するネイトに優しく微笑みかけるカインが、ひたすらに気持ち悪い。
カインとネイトを交互に見つめて頬を染めるオレリアと、何故か目を輝かせているヨランダ嬢の頭の中では、男2人のめくるめく世界が広がってしまっているのだろう。
俯いて震えるエレノアを勝ち誇った笑みで見下ろすカインは、頃合いと踏んだのか、身体ごとエレノアに向き直った。
「わ、私より仲良くして……私の方が…私の方が、ずっと長い間カイン様と一緒にいるのにっ!!…浮気者!!」
ーーパシッ…
「ちょっと?!返してよっ!」
「やっぱり…この扇、魔道具だな」
「「「「「魔道具?!」」」」」
腹黒いカインの策にハマったエレノアが嫉妬に手を振り上げると、すかさずその手を掴んで扇を取り上げたカインは、取り返そうと手を伸ばすエレノアをあしらいながら、中骨に彫られたラスターの家紋をなぞって納得した様に呟いた。
魔術科では簡単な魔道具作りもする為、リディアの授業を受けている3人ならあり得るが、彫られた家紋に魔法回路を通すのは簡単な事ではない。
そんな苦労をしてまで一体何を付与しているんだ…?
「まさか…身体強化をーー」
「その逆ですわ、イアン団長様?」
イアン団長の言葉を遮ぎり、オレリアとヨランダ嬢がエレノアを庇う様に前へと進み出て、扇を広げて口元を隠した。
「正確にはマナの使用量を制限する魔道具です。レイン様と条件を同じくする為に、リディア先生にご指導頂いて作りました」
「…それじゃあ…その扇を手にしている間は、平民並みのマナしか使えないと…?」
「おかげで苦戦しましたわ…髪が乱れていないかしら…オレリア、制服のリボンがずれててよ?」
「ありがとう、ヨランダ。貴女も髪飾りが落ちそう…留め直すわね」
驚く叔父上に苦戦したと答えた通り、夜会の日に騎士達と手合わせをしたアミとユラとは違い、3人の髪や制服は少し乱れている。
扇の事を知っていたなら間違いなくオレリア達の提案を受け入れなかったのだが、それを想定していたから、オレリア達も黙っていたのだろう…
「……それにしても、カインはよく気付いたな」
「いつもより動きが鈍かったので、何かあるとは思っていたのですが……まさか、ここまでするとは…そんな扇で乱打戦なんて…心配させないでくれ。頼むから…」
「カイン様…私、汚れてるから…」
3人の戦う姿を初めて見た俺には分からなかったが、観察、分析、考察を繰り返ししてきたカインだからこそ、違いに気付いたのだろう。
それにしても、カインの予想を遥かに超える3人の思考は、とんでもない方向に振り切っている。
特にカインとの歳の差を埋め様と何事にも一生懸命が過ぎるエレノアは、行動力も行動範囲も、高位貴族の令嬢とはかけ離れており、終着点のないエレノアの努力は、健気でありながら時に無謀だと感じる程で、事ある毎にカインが嗜めてきた。
そんなカインも今回ばかりは肝を冷やしたらしく、エレノアを引き寄せて抱き締め、ホッとした様に大きな溜め息を吐いている。
歳の差など気にせずとも、これだけ互いを想い合っていれば問題ないと思うがな…
「とりあえず、3人は埃を落としておいで。サロンで待っているよ」
「「「ありがとうございます」」」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる