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始まり
始まり 4
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上田臨海公園、上田市の誇る日本有数の大きさを誇る臨海公園だ。現在はデートスポットやお散歩スポットとして人気を博しており、外国からもこの公園を見るために来る人もいたり、いなかったりするそうだ。
人気の理由は夕日の綺麗さや、敷地の広さなどが理由だ。でも、人気が出てしまったおかけでいくつかの問題点が出てきたのは言うまでもない。それは、ポイ捨てやマナーの悪い人たちが出始めたのだ。
そして、僕たちは臨海公園の中央に鎮座する、フードコート兼デパートメントのリリアス上田に向かうことにした。
臨海公園だけでしか味わえない海の潮の香り、5月に入り暖かくなって花粉も少なくなり生活しやすくなっているからこそ味わえる新しい景色を堪能していると、
「んん、今日は天気が良くてよかったよな」
「だな。でもまあ、天気がちょっと良すぎるところもあるけどな」
優の独り言に適当に相槌を入れてみる。その様子を見ていた千聖も僕の相槌に返事する。
「本当にね。こんなに天気がいいなら日焼け止めでも塗ってくればよかった」
「それにしても、後ろにいる女子二人は体力無さすぎやしないか?」
優は後ろを向いて、そんなことを言った。それの言葉を聞いて僕も後ろを振り返ると、暑さかその他別の物に疲れているのかは理解しかねるが、完全に疲れきった真央と近石さんの姿があった。
「み、みんな早い」
「チーくん。助けて、もう歩けない」
僕たちの後ろから、弱りきった高学歴の女子二人は優と僕の介抱のもと近くにあったベンチに腰をかけた。
僕たちも休憩がてらベンチに座る。そこでは風が吹くと、汗で濡れた体をひんやりとした冷たさが体を冷ます。
「にしても、現役高校生がこんなに体力無いとはな 」
「受験勉強があったから、運動してなかっただけだし」
真央と二人、しばし談笑していると優からアイコンタクトを取ってこっちへこいと合図した。
「なあ、大知」
「どうした?」
「今から彼女とデートでもしてくれば?」
急に変なことを言われて同様は隠せなかったものの、少し冷静に見せるために出来るだけ少ない言葉で返す。
「何を突然」
「突然もクソも最近デートしてないって、ちょっと前に愚痴ってたじゃん」
少し前に変な気を起こして、優とのチャットで愚痴ったことがある。まさか、履歴は全部消したはずなのに覚えているなんて。
「それはそうだけど、今は違うだろ。別に明日にしたって良い訳だし」
「甘いな。明日は予報では雨だ。そして明後日は千聖ちゃん、友達と遊ぶ予定なんだろ?」
なんで、最近千聖と知り合ったばかりの優が千聖のことをこんなに知っているのかを疑問に感じたがこの際はどうでもいい。
「まあ、そんなこと言ってたな」
「だからこそ今、千聖ちゃんと一緒にデートするべきなんだよ。天気も良いし」
「でも、今から二人で行動なんて絶対おかしいだろ」
「そこら辺は俺が何とかする。だから遊びに行ってきな」
僕は半分強制的に千聖とデートをすることに決定した。なんだか思う節もあるが決まってしまったことは仕方ないので暫し考えてみる。
とりあえず、なんて言おうか。普通に一緒に遊びに行かない? とでも言うか、いやそれだとストレートすぎるか。ならもっと遠まわしな言い方で言うべきか。
というか、それ以前に千聖とは付き合ってるんだから一緒に遊ぶことに何を抵抗することがある。でも、今言うのは普通におかしいか。
「やっほ、大知。厳しい顔してさ、悩み事?」
一人で頭を悩ませていると、後ろから千聖が肩をとんとんと叩いて肩から僕を眺めるような形でいた。
「うわ。千聖、いるんだったら一声かけてくれよ」
「一声かけたじゃん。やっほって」
「それでさ千聖」
「何?」
「今からデートしに行かない?」
伝えなくちゃいけないと思うばかり、予想以上にストレートな文章で言ってしまった。そのせいもあってか、千聖も目が点になっている。
「えっと、その、今から?」
「うん」
「私は別にいいんだけどさ、急に私たちが抜けても大丈夫なの?」
「その辺は優がどうにかしてくれるってさ」
「そっか、なら、今から行く?」
「そうしようか」
そうして今、突拍子のないデートが開幕してしまった。
人気の理由は夕日の綺麗さや、敷地の広さなどが理由だ。でも、人気が出てしまったおかけでいくつかの問題点が出てきたのは言うまでもない。それは、ポイ捨てやマナーの悪い人たちが出始めたのだ。
そして、僕たちは臨海公園の中央に鎮座する、フードコート兼デパートメントのリリアス上田に向かうことにした。
臨海公園だけでしか味わえない海の潮の香り、5月に入り暖かくなって花粉も少なくなり生活しやすくなっているからこそ味わえる新しい景色を堪能していると、
「んん、今日は天気が良くてよかったよな」
「だな。でもまあ、天気がちょっと良すぎるところもあるけどな」
優の独り言に適当に相槌を入れてみる。その様子を見ていた千聖も僕の相槌に返事する。
「本当にね。こんなに天気がいいなら日焼け止めでも塗ってくればよかった」
「それにしても、後ろにいる女子二人は体力無さすぎやしないか?」
優は後ろを向いて、そんなことを言った。それの言葉を聞いて僕も後ろを振り返ると、暑さかその他別の物に疲れているのかは理解しかねるが、完全に疲れきった真央と近石さんの姿があった。
「み、みんな早い」
「チーくん。助けて、もう歩けない」
僕たちの後ろから、弱りきった高学歴の女子二人は優と僕の介抱のもと近くにあったベンチに腰をかけた。
僕たちも休憩がてらベンチに座る。そこでは風が吹くと、汗で濡れた体をひんやりとした冷たさが体を冷ます。
「にしても、現役高校生がこんなに体力無いとはな 」
「受験勉強があったから、運動してなかっただけだし」
真央と二人、しばし談笑していると優からアイコンタクトを取ってこっちへこいと合図した。
「なあ、大知」
「どうした?」
「今から彼女とデートでもしてくれば?」
急に変なことを言われて同様は隠せなかったものの、少し冷静に見せるために出来るだけ少ない言葉で返す。
「何を突然」
「突然もクソも最近デートしてないって、ちょっと前に愚痴ってたじゃん」
少し前に変な気を起こして、優とのチャットで愚痴ったことがある。まさか、履歴は全部消したはずなのに覚えているなんて。
「それはそうだけど、今は違うだろ。別に明日にしたって良い訳だし」
「甘いな。明日は予報では雨だ。そして明後日は千聖ちゃん、友達と遊ぶ予定なんだろ?」
なんで、最近千聖と知り合ったばかりの優が千聖のことをこんなに知っているのかを疑問に感じたがこの際はどうでもいい。
「まあ、そんなこと言ってたな」
「だからこそ今、千聖ちゃんと一緒にデートするべきなんだよ。天気も良いし」
「でも、今から二人で行動なんて絶対おかしいだろ」
「そこら辺は俺が何とかする。だから遊びに行ってきな」
僕は半分強制的に千聖とデートをすることに決定した。なんだか思う節もあるが決まってしまったことは仕方ないので暫し考えてみる。
とりあえず、なんて言おうか。普通に一緒に遊びに行かない? とでも言うか、いやそれだとストレートすぎるか。ならもっと遠まわしな言い方で言うべきか。
というか、それ以前に千聖とは付き合ってるんだから一緒に遊ぶことに何を抵抗することがある。でも、今言うのは普通におかしいか。
「やっほ、大知。厳しい顔してさ、悩み事?」
一人で頭を悩ませていると、後ろから千聖が肩をとんとんと叩いて肩から僕を眺めるような形でいた。
「うわ。千聖、いるんだったら一声かけてくれよ」
「一声かけたじゃん。やっほって」
「それでさ千聖」
「何?」
「今からデートしに行かない?」
伝えなくちゃいけないと思うばかり、予想以上にストレートな文章で言ってしまった。そのせいもあってか、千聖も目が点になっている。
「えっと、その、今から?」
「うん」
「私は別にいいんだけどさ、急に私たちが抜けても大丈夫なの?」
「その辺は優がどうにかしてくれるってさ」
「そっか、なら、今から行く?」
「そうしようか」
そうして今、突拍子のないデートが開幕してしまった。
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