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第2部・第5話:勇者と囚われの乙女
第9章
協議の末、代表一族の追放が決まった。
先祖の悪行を隠蔽するために事実を捻じ曲げ、その上で代々住民達の代表を気取っていたのだから、当代の彼らに罪がないとは絶対に言えない。
そもそも、「20年に一度」という生贄の儀式自体、次元の狭間で寿命を迎えた「娘」の死を悼むメルヒオールの慟哭が引き起こす自然現象を、「魔物が生贄を要求している」と摩り替えた代表一族が、勝手に設定したものだ。直近の生贄の娘が早期に亡くなってしまったことで、本来の当たり年でない今、再度儀式を強行しようとしたのも、代表達が民心を強く誘導したためらしい。「生贄を差し出せば魔物は鎮まる」、これを人々に信じさせるために強硬手段を取った。ただ諾々と親の言い付けに従ってきた他の世代の者達より、当代の代表達の罪は重いと言える。
ビルダヴァの民達が代表達に従って来たのは、最初の生贄が彼らの一族から出ていることが大きかったようだ。実際は神への襲撃の報いでしかなかったが、街のために進んで犠牲になったという体裁が整えられていたため、逆らいづらい風潮があったらしい。「進んで」とはいえ150年前に一度、それ以来代表の家系からは一切生贄は出ていないではないか、などと、口が裂けてもいえない状況だったそうだ。
そうまでして代表の一族がこの地に留まり続けた理由は何だったのか。家屋や調度品の豪華さから想像するに、彼らの資産は一般の住民達より、遥かに多いようだ。大方、築いた富を手放したくないとか、そんなところだったのだろうが、人々はもう、それを追及するのも疎ましいらしい。先祖伝来の品とはっきり断定できる物以外はすべて没収の上、明日の早朝にも全員を叩き出す予定だという。
『彼らはメルヒオール様の存在を、完全に忘れた訳ではなかったのではないかしら』
手分けをして問題を片付ける住民達から、適宜報告を受ける合間、ベリンダは呟いた。人々が、魔物の専横や生贄の不安に怯えながらも街を離れなかったのは、土地への愛着以上に、失われた蛇神への信仰が、精神の根底に残っていたためではないかというのだ。
もしそうなら嬉しい、と、ルカは思う。そうであれば、太古の昔よりこの地を守護してきた蛇神も、少しは報われるのではないだろうか。そんな気がする。
かくして、時期外れに選ばれてしまった生贄の少女・カリスタは、今度こそ無事に家族の元へ帰され、土地神との間の誤解も解けたビルダヴァの街から、生贄の風習はなくなった。
――その日の夜。
シャワーを終えたルカは一人、テラスで風に当たっていた。
出立を明日に控え、仲間達はそれぞれ準備に余念がない。その合間に入れ替わりで入浴を済ませるため、借り受けた一軒家の中で、各自が自由に過ごしている。ちなみに夕食は、ささやかながら街の食堂で歓待を受けた。ここへ来た時とは、随分状況が変わったものだ。
皮肉ではなく小さく笑って、ルカは夕食前にある母子と交わした会話を思い返した。カリスタの前任、8年前に生贄に出された娘の、母と弟だ。夫を亡くし、貧困の末に我が子を犠牲にすることを余儀なくされた母と、その息子は、少女の最期を知りたがった。メルヒオールに可愛がられ、その死を、自然災害を引き起こすほど悼まれたことを話して聞かせると、二人は泣いて、そして感謝を述べた。娘を、姉を亡くしたことは悲しいが、自分達家族以外に泣いてくれたひとの存在を知れたことが嬉しい、と。
そのメルヒオールから宝剣を授かったフィンレーはというと、ルカ達以上に、まるで勇者のような厚遇を受けた。しかし今は、見事な演説の際の威厳もなく、ルカの背後のリビングで、嬉々として宝剣の手入れをしている。元々武器に愛着を持つタイプではあったが、神から下賜された剣となると重みが違う。愛用の長剣を失ったところへ授かったというのも大きいのだろう。
微笑んでから視線を前方へ戻し、そこでルカはぎくりと身体を強張らせた。
「!」
夜の闇の中に、小さな影が佇んでいる。薄い月明りを受けて、それが小柄な少女であることに気付き、そっと胸を撫で下ろした。
「――貴方が『ルカ』?」
挨拶もなく、想像よりも幾分か低めの声で、少女は唐突に聞いてきた。ルカが驚いたのは、真っ直ぐな長い黒髪を背に流した、自分と同世代くらいの華奢な少女が、とても美しい目鼻立ちをしていたためだ。――そう、数年後には、さぞかしルカ好みの美女に成長するであろうことを確信させるような、途方もない美少女。
「君も、この街の子?」
ちょっとした緊張から、ルカは当たり前のことを聞いてしまった。そもそも彼女からの質問にも答えていないのだが、そこまでは頭が回らない。
黒衣の美少女は、薄い笑みを浮かべるばかりで答えない。弧を描く赤い唇が、大人の女性のように魅力的だ。
「気付かなかったなぁ。君みたいな子が居たら、すっごく目立つと思うけど」
手摺に寄り掛かり、照れ隠しも込めて、ルカは努めて明るく振る舞った。カリスタも相当な美少女だが、目の前の少女も負けてはない。ビルダヴァ、恐るべしだ。
ルカの軽口に込めた称賛にも、少女は微動だにせず、ただ微笑んでいる。
ヨハネス氏から借り受けた一軒家には、敷地を区切る柵はない。街の少女が斥候隊の話を聞いて、「予言の子供」がどんな人物なのか、見てみたくなったのだろうか?
その時、背後でルカを呼ぶ軽やかな声が響いた。
「――ルカ?」
どうやら、祖母のベリンダがルカを探しているらしい。「テラスだよー」と返事をしながら振り返りかけたルカは、少女がハッと目を見開くのを見た。
突然踵を返した少女の黒衣の胸元に、紫色の石の付いたネックレスがキラリと光る。
「あ、待って……!」
ルカの制止に足を止めることもなく、少女は闇に溶けるようにして立ち去った。見送ることしか出来ないルカの背後で、からりと引き戸が開かれる。
「ああ、ここに居たのね。……ルカ?」
「何でもないよ。少し外の空気吸ってただけだから」
訝る風のベリンダに、ルカは咄嗟にそんな風に答えた。なぜあの黒髪の少女の存在を祖母に隠してしまったのかは、自分でもわからない。
罪悪感を押し殺しながら、ルカは祖母と共に屋内へ戻る。
少女の様子は、まるでベリンダの声を聞いて逃げ出したようにも見えた。だが、黄金のベリンダといえば、あらゆる階層の人々の称賛を受ける人物だ。会いたいと思われこそすれ、顔を合わせることを嫌がる者がいるだろうか?
彼女の胸の内まではわからない。
だが何にせよ、とても印象的な少女だった。
●
翌日。出立の日の空は、気持ち良く晴れ渡っていた。
あれから、地震は一度も起こっていない。枯れかけていたオアシスの水源も、徐々に水量を回復してきているそうだ。
明け方早くに、元代表の一族は街を離れ、これでひとまず、住民達は忌まわしい過去との決別を果たしたと言える。
因習に縛られ、じわじわと滅びを待つだけだったビルダヴァの街に、魔王軍斥候隊がもたらした変化は大きかった。今や余所者と不審がる目はどこにもなく、恩人達の旅の無事を祈る人達で、街の広場は埋め尽くされている。
一時的に纏める者のいなくなった集団の中から、カリスタが進み出た。波打つ金色の長い髪、宝石のような碧い瞳は、昨日までと変わらず美しい。しかし、今日の彼女の方がより一層華やかに見えるのは、生の喜びに満ち溢れているからだろうか。
「皆さん、本当にありがとうございました。御恩は決して忘れません」
ぺこりと頭を下げるのに倣って、背後に控えた住民達も、口々に感謝を述べる。それが一段落するのを見計らってから、カリスタはルカに向き直る。
「――ありがとう、ルカ。私のために怒ってくれて」
街の人達に「謝れ」と言い放った時のことを言っているのだろう。そう真っ直ぐに感謝されると、ちょっと気恥ずかしい。
「ううん。僕、あんまり役に立てた訳じゃないからさ」
照れ隠しの意味もあって、ルカは小さく肩を竦めて見せた。
するとカリスタは、とんでもないと言わんばかりに、首を大きく横に振る。
「贄の役を代わってくれたじゃない。本当に嬉しかったし――あれ、すっごく似合ってたわ!」
最後は感激を押し殺すことが出来なくなったかのように、口調も弾んでいた。彼女との砕けた会話は好ましいが、事が自分の女装であるのは複雑だ。祖母や仲間達の強い同意の声を聞きながら、ルカは「それは、あんまり嬉しくない、かな」と、小さくぼやく。
その様子がおかしかったのか、カリスタはくすくすと忍び笑ってから、改めて一行を見渡した。
「無事にお役目を果たし終えたらでいいんだけど……また来てくださいね。メルヒオール様も喜ばれると思うから」
その言い様に、ルカは無意識のまま瞳を瞬かせる。つい今朝方、まったく同じことを、当のメルヒオールにも言われていたからだ。
街の人々が代表一族の追放を見張っていた頃、ルカ達はメルヒオールに暇乞いをするために、再度レスタド山へ向かった。
彼の力の一端なのか、何事もなかったかのように木々も岩盤も、古びた祠さえもすっかり元通りの湖のほとりに姿を現した半人半蛇の神は、ルカ達に感謝の言葉をくれた後、別れを惜しんでくれた。その、どことなく寂しそうな様子に、ルカは必死に頭を振り絞って提案したのだ、「僕達は傍に居てあげられないけど、貴方にはビルダヴァの人達がいるよ。今回のことで誤解も解けたし、元々信仰心の篤い人達みたいだから、今後は貴方を敬って、大事にしてくれると思う。あの人達を、見守ってあげて欲しいんです」、と。
「あの、そうすれば、少しは寂しさも紛れるんじゃないかなって、思うんですけど……」
ルカの提案に、メルヒオールはわずかに瞠目した後、考え込むような様子を見せた。やがて小さく微笑むと、蛇体を屈め、ルカの顎に手を掛けて、瞳を覗き込んでくる。
「わかった。我が妻の頼みとあれば、聞き届けよう」
「そ、それは……っ」
至近距離での人外の美貌の破壊力に、ルカはあわあわと言い澱んだ。その姿を見て、メルヒオールは顔を背けて肩を震わせる。背後で仲間達の不穏な気配を感じないでもなかったが、同時にすべてに対処できるほど、ルカは世慣れてはいない。
揶揄われたんだよな? と、何とか自分を納得させたルカに向き直り、メルヒオールは優しい微笑みをくれた。
「たまには顔を見せに来い。あの娘らも喜ぶだろう。――親友殿を、大切にな」
最後にチラリとルカの後方を見遣り、笑みを深めたのは、自ら宝剣を授けた勇士・フィンレーの複雑そうな表情に、興趣をそそられたからなのかもしれない。
「――わかった。約束するよ」
ルカ達が介入しなければ、きっと次元の狭間で寿命が尽きるまで仲良く暮らしたであろうカリスタとメルヒオール。昨日までは誤解の中にあった2人が、自分を介してとはいえ互いを思いやる姿に、ルカは明るい兆しを感じずにはいられなかった。神と人々の間の信頼関係は、きっと回復するはずだ。
「予言の子供」ルカの希望的観測には気付かぬまま、カリスタは決意に満ちた表情で力強く頷く。
「次はきっと、生まれ変わった街の姿を見て貰えると思うわ。そうなるように、みんなで努力するから」
支えるようにカリスタの肩を抱いたのは、彼女の足の悪い父親だった。片手に杖を突いてはいるものの、その足取りは、もはや妻や娘達の介助を必要とはしていない。事故から数年を経た彼の右足は、ベリンダやネイトの治癒魔法を以てしても、完全には治癒しなかった。けれど、短い距離ならば杖なしでも自力歩行が可能となったことで、以前にも増して前向きになったらしい。
微笑み合う一家の姿に、ルカは何となく、彼女を中心に栄えるビルダヴァの未来を想像した。思えば、生贄を拒否する際の理由にも、姉一人に両親を支えさせる訳にはいかないことを挙げたくらいだ。誰よりも早く己の非を認め、自分を生贄に押し立てた人々の心中すら思い遣れるカリスタの公明正大さは、今のビルダヴァに最も必要なもののように思われる。
彼女の勇気と慈愛が家政だけでなく、街全体にも向けられるようになれば、そこはどんなに素晴らしい土地になるだろう……。
「彼女、大物になりそうだな」
フィンレーが話し掛けてきたのは、ビルダヴァを発ち、旅人達が残してきた砂の街道を辿って、次の街へ向かう道中のことだ。
砂漠の旅というと、あちらの世界の知識として、どこまでも続く乾いた砂の大地を、ただひたすらオアシスを目指して進むものかと覚悟していたルカだったが、魔法の存在するこの世界では、先人達が遺してくれた魔石の明かりを頼りに、比較的安全に進むことが出来る。
ビルダヴァに到着する前にそれを学習していたルカは、ついうっかり、昨夜の黒髪の美少女のことを思い出したりしていたので、ちょっと驚いてしまった。見送りの人達の中に居たのかなー気付けなかったなー、という未練がましい気持ちを脳裏から追い遣り、「そうだね」と頷く。
「彼女」というのがカリスタのことであるのは、言われずともわかった。ルカも彼女が街の指導者になればいいのに、と思っていたからだ。
「でもそれは、フィンレーも同じだよ。昨日の演説、カッコ良かったな~」
「やめろって」
見送りの人々に、「勇者様」と呼ばれて狼狽していたフィンレーは、ルカの軽口に、照れたように頬を赤らめた。
しかし、友達同士のノリで茶化しては見せても、それはルカの本心だ。本人は謙遜するが、フィンレーにはきっと、生まれながらに指導者、或いは支配者としての風格が備わっている。誠実な彼の言動にそれを感じ取ったからこそ、直前まで斥候隊を余所者と疎んじていたビルダヴァの人々が、素直に真実に耳を傾ける気になってくれたのだろう。
ルカのフードの中で、ぬいぐるみ姿のレフが面白くなさそうに、欠伸のような音を漏らした。その様子から、ルカに揶揄われているのではないことを察したらしいフィンレーは、「そうだな」と小さく息を吐き出す。
「――俺はこの剣で、必ず父上を越えてみせるよ」
背中に負った長剣の柄を肩越しに軽く握って見せて、フィンレーは高らかに宣言した。
斥候の旅にあって、彼の剣技には一層磨きがかかり、その人格によって神から伝説の宝剣まで授かったのだ。決して不可能なことではあるまい。
「うん、頑張ろう!」
にこりと笑って、ルカは親友の意思に賛同を示した。フィンレーが僅かに瞠目して、笑み崩れる口許を隠すように、握った手の甲で口元を覆い隠す。「頑張れ」ではなく、「頑張ろう」――ルカは、フィンレーが父を超える日まで、当然のように傍で見守るつもりなのだ。
自分が言葉にしなかった気持ちを汲み取り、喜びに打ち震えるフィンレーの心中に、もちろんルカは気付いていない。
何だか機嫌の悪くなったレフを宥めるように、ポンポンと鬣を撫でてやりながらルカは、少なくとも、今の時点で既にフィンレーは、ヘクター卿にとっては自慢の息子だろうな、などと、彼らの親子関係を微笑ましく感じていたのだった。
第2部・第5話 END
先祖の悪行を隠蔽するために事実を捻じ曲げ、その上で代々住民達の代表を気取っていたのだから、当代の彼らに罪がないとは絶対に言えない。
そもそも、「20年に一度」という生贄の儀式自体、次元の狭間で寿命を迎えた「娘」の死を悼むメルヒオールの慟哭が引き起こす自然現象を、「魔物が生贄を要求している」と摩り替えた代表一族が、勝手に設定したものだ。直近の生贄の娘が早期に亡くなってしまったことで、本来の当たり年でない今、再度儀式を強行しようとしたのも、代表達が民心を強く誘導したためらしい。「生贄を差し出せば魔物は鎮まる」、これを人々に信じさせるために強硬手段を取った。ただ諾々と親の言い付けに従ってきた他の世代の者達より、当代の代表達の罪は重いと言える。
ビルダヴァの民達が代表達に従って来たのは、最初の生贄が彼らの一族から出ていることが大きかったようだ。実際は神への襲撃の報いでしかなかったが、街のために進んで犠牲になったという体裁が整えられていたため、逆らいづらい風潮があったらしい。「進んで」とはいえ150年前に一度、それ以来代表の家系からは一切生贄は出ていないではないか、などと、口が裂けてもいえない状況だったそうだ。
そうまでして代表の一族がこの地に留まり続けた理由は何だったのか。家屋や調度品の豪華さから想像するに、彼らの資産は一般の住民達より、遥かに多いようだ。大方、築いた富を手放したくないとか、そんなところだったのだろうが、人々はもう、それを追及するのも疎ましいらしい。先祖伝来の品とはっきり断定できる物以外はすべて没収の上、明日の早朝にも全員を叩き出す予定だという。
『彼らはメルヒオール様の存在を、完全に忘れた訳ではなかったのではないかしら』
手分けをして問題を片付ける住民達から、適宜報告を受ける合間、ベリンダは呟いた。人々が、魔物の専横や生贄の不安に怯えながらも街を離れなかったのは、土地への愛着以上に、失われた蛇神への信仰が、精神の根底に残っていたためではないかというのだ。
もしそうなら嬉しい、と、ルカは思う。そうであれば、太古の昔よりこの地を守護してきた蛇神も、少しは報われるのではないだろうか。そんな気がする。
かくして、時期外れに選ばれてしまった生贄の少女・カリスタは、今度こそ無事に家族の元へ帰され、土地神との間の誤解も解けたビルダヴァの街から、生贄の風習はなくなった。
――その日の夜。
シャワーを終えたルカは一人、テラスで風に当たっていた。
出立を明日に控え、仲間達はそれぞれ準備に余念がない。その合間に入れ替わりで入浴を済ませるため、借り受けた一軒家の中で、各自が自由に過ごしている。ちなみに夕食は、ささやかながら街の食堂で歓待を受けた。ここへ来た時とは、随分状況が変わったものだ。
皮肉ではなく小さく笑って、ルカは夕食前にある母子と交わした会話を思い返した。カリスタの前任、8年前に生贄に出された娘の、母と弟だ。夫を亡くし、貧困の末に我が子を犠牲にすることを余儀なくされた母と、その息子は、少女の最期を知りたがった。メルヒオールに可愛がられ、その死を、自然災害を引き起こすほど悼まれたことを話して聞かせると、二人は泣いて、そして感謝を述べた。娘を、姉を亡くしたことは悲しいが、自分達家族以外に泣いてくれたひとの存在を知れたことが嬉しい、と。
そのメルヒオールから宝剣を授かったフィンレーはというと、ルカ達以上に、まるで勇者のような厚遇を受けた。しかし今は、見事な演説の際の威厳もなく、ルカの背後のリビングで、嬉々として宝剣の手入れをしている。元々武器に愛着を持つタイプではあったが、神から下賜された剣となると重みが違う。愛用の長剣を失ったところへ授かったというのも大きいのだろう。
微笑んでから視線を前方へ戻し、そこでルカはぎくりと身体を強張らせた。
「!」
夜の闇の中に、小さな影が佇んでいる。薄い月明りを受けて、それが小柄な少女であることに気付き、そっと胸を撫で下ろした。
「――貴方が『ルカ』?」
挨拶もなく、想像よりも幾分か低めの声で、少女は唐突に聞いてきた。ルカが驚いたのは、真っ直ぐな長い黒髪を背に流した、自分と同世代くらいの華奢な少女が、とても美しい目鼻立ちをしていたためだ。――そう、数年後には、さぞかしルカ好みの美女に成長するであろうことを確信させるような、途方もない美少女。
「君も、この街の子?」
ちょっとした緊張から、ルカは当たり前のことを聞いてしまった。そもそも彼女からの質問にも答えていないのだが、そこまでは頭が回らない。
黒衣の美少女は、薄い笑みを浮かべるばかりで答えない。弧を描く赤い唇が、大人の女性のように魅力的だ。
「気付かなかったなぁ。君みたいな子が居たら、すっごく目立つと思うけど」
手摺に寄り掛かり、照れ隠しも込めて、ルカは努めて明るく振る舞った。カリスタも相当な美少女だが、目の前の少女も負けてはない。ビルダヴァ、恐るべしだ。
ルカの軽口に込めた称賛にも、少女は微動だにせず、ただ微笑んでいる。
ヨハネス氏から借り受けた一軒家には、敷地を区切る柵はない。街の少女が斥候隊の話を聞いて、「予言の子供」がどんな人物なのか、見てみたくなったのだろうか?
その時、背後でルカを呼ぶ軽やかな声が響いた。
「――ルカ?」
どうやら、祖母のベリンダがルカを探しているらしい。「テラスだよー」と返事をしながら振り返りかけたルカは、少女がハッと目を見開くのを見た。
突然踵を返した少女の黒衣の胸元に、紫色の石の付いたネックレスがキラリと光る。
「あ、待って……!」
ルカの制止に足を止めることもなく、少女は闇に溶けるようにして立ち去った。見送ることしか出来ないルカの背後で、からりと引き戸が開かれる。
「ああ、ここに居たのね。……ルカ?」
「何でもないよ。少し外の空気吸ってただけだから」
訝る風のベリンダに、ルカは咄嗟にそんな風に答えた。なぜあの黒髪の少女の存在を祖母に隠してしまったのかは、自分でもわからない。
罪悪感を押し殺しながら、ルカは祖母と共に屋内へ戻る。
少女の様子は、まるでベリンダの声を聞いて逃げ出したようにも見えた。だが、黄金のベリンダといえば、あらゆる階層の人々の称賛を受ける人物だ。会いたいと思われこそすれ、顔を合わせることを嫌がる者がいるだろうか?
彼女の胸の内まではわからない。
だが何にせよ、とても印象的な少女だった。
●
翌日。出立の日の空は、気持ち良く晴れ渡っていた。
あれから、地震は一度も起こっていない。枯れかけていたオアシスの水源も、徐々に水量を回復してきているそうだ。
明け方早くに、元代表の一族は街を離れ、これでひとまず、住民達は忌まわしい過去との決別を果たしたと言える。
因習に縛られ、じわじわと滅びを待つだけだったビルダヴァの街に、魔王軍斥候隊がもたらした変化は大きかった。今や余所者と不審がる目はどこにもなく、恩人達の旅の無事を祈る人達で、街の広場は埋め尽くされている。
一時的に纏める者のいなくなった集団の中から、カリスタが進み出た。波打つ金色の長い髪、宝石のような碧い瞳は、昨日までと変わらず美しい。しかし、今日の彼女の方がより一層華やかに見えるのは、生の喜びに満ち溢れているからだろうか。
「皆さん、本当にありがとうございました。御恩は決して忘れません」
ぺこりと頭を下げるのに倣って、背後に控えた住民達も、口々に感謝を述べる。それが一段落するのを見計らってから、カリスタはルカに向き直る。
「――ありがとう、ルカ。私のために怒ってくれて」
街の人達に「謝れ」と言い放った時のことを言っているのだろう。そう真っ直ぐに感謝されると、ちょっと気恥ずかしい。
「ううん。僕、あんまり役に立てた訳じゃないからさ」
照れ隠しの意味もあって、ルカは小さく肩を竦めて見せた。
するとカリスタは、とんでもないと言わんばかりに、首を大きく横に振る。
「贄の役を代わってくれたじゃない。本当に嬉しかったし――あれ、すっごく似合ってたわ!」
最後は感激を押し殺すことが出来なくなったかのように、口調も弾んでいた。彼女との砕けた会話は好ましいが、事が自分の女装であるのは複雑だ。祖母や仲間達の強い同意の声を聞きながら、ルカは「それは、あんまり嬉しくない、かな」と、小さくぼやく。
その様子がおかしかったのか、カリスタはくすくすと忍び笑ってから、改めて一行を見渡した。
「無事にお役目を果たし終えたらでいいんだけど……また来てくださいね。メルヒオール様も喜ばれると思うから」
その言い様に、ルカは無意識のまま瞳を瞬かせる。つい今朝方、まったく同じことを、当のメルヒオールにも言われていたからだ。
街の人々が代表一族の追放を見張っていた頃、ルカ達はメルヒオールに暇乞いをするために、再度レスタド山へ向かった。
彼の力の一端なのか、何事もなかったかのように木々も岩盤も、古びた祠さえもすっかり元通りの湖のほとりに姿を現した半人半蛇の神は、ルカ達に感謝の言葉をくれた後、別れを惜しんでくれた。その、どことなく寂しそうな様子に、ルカは必死に頭を振り絞って提案したのだ、「僕達は傍に居てあげられないけど、貴方にはビルダヴァの人達がいるよ。今回のことで誤解も解けたし、元々信仰心の篤い人達みたいだから、今後は貴方を敬って、大事にしてくれると思う。あの人達を、見守ってあげて欲しいんです」、と。
「あの、そうすれば、少しは寂しさも紛れるんじゃないかなって、思うんですけど……」
ルカの提案に、メルヒオールはわずかに瞠目した後、考え込むような様子を見せた。やがて小さく微笑むと、蛇体を屈め、ルカの顎に手を掛けて、瞳を覗き込んでくる。
「わかった。我が妻の頼みとあれば、聞き届けよう」
「そ、それは……っ」
至近距離での人外の美貌の破壊力に、ルカはあわあわと言い澱んだ。その姿を見て、メルヒオールは顔を背けて肩を震わせる。背後で仲間達の不穏な気配を感じないでもなかったが、同時にすべてに対処できるほど、ルカは世慣れてはいない。
揶揄われたんだよな? と、何とか自分を納得させたルカに向き直り、メルヒオールは優しい微笑みをくれた。
「たまには顔を見せに来い。あの娘らも喜ぶだろう。――親友殿を、大切にな」
最後にチラリとルカの後方を見遣り、笑みを深めたのは、自ら宝剣を授けた勇士・フィンレーの複雑そうな表情に、興趣をそそられたからなのかもしれない。
「――わかった。約束するよ」
ルカ達が介入しなければ、きっと次元の狭間で寿命が尽きるまで仲良く暮らしたであろうカリスタとメルヒオール。昨日までは誤解の中にあった2人が、自分を介してとはいえ互いを思いやる姿に、ルカは明るい兆しを感じずにはいられなかった。神と人々の間の信頼関係は、きっと回復するはずだ。
「予言の子供」ルカの希望的観測には気付かぬまま、カリスタは決意に満ちた表情で力強く頷く。
「次はきっと、生まれ変わった街の姿を見て貰えると思うわ。そうなるように、みんなで努力するから」
支えるようにカリスタの肩を抱いたのは、彼女の足の悪い父親だった。片手に杖を突いてはいるものの、その足取りは、もはや妻や娘達の介助を必要とはしていない。事故から数年を経た彼の右足は、ベリンダやネイトの治癒魔法を以てしても、完全には治癒しなかった。けれど、短い距離ならば杖なしでも自力歩行が可能となったことで、以前にも増して前向きになったらしい。
微笑み合う一家の姿に、ルカは何となく、彼女を中心に栄えるビルダヴァの未来を想像した。思えば、生贄を拒否する際の理由にも、姉一人に両親を支えさせる訳にはいかないことを挙げたくらいだ。誰よりも早く己の非を認め、自分を生贄に押し立てた人々の心中すら思い遣れるカリスタの公明正大さは、今のビルダヴァに最も必要なもののように思われる。
彼女の勇気と慈愛が家政だけでなく、街全体にも向けられるようになれば、そこはどんなに素晴らしい土地になるだろう……。
「彼女、大物になりそうだな」
フィンレーが話し掛けてきたのは、ビルダヴァを発ち、旅人達が残してきた砂の街道を辿って、次の街へ向かう道中のことだ。
砂漠の旅というと、あちらの世界の知識として、どこまでも続く乾いた砂の大地を、ただひたすらオアシスを目指して進むものかと覚悟していたルカだったが、魔法の存在するこの世界では、先人達が遺してくれた魔石の明かりを頼りに、比較的安全に進むことが出来る。
ビルダヴァに到着する前にそれを学習していたルカは、ついうっかり、昨夜の黒髪の美少女のことを思い出したりしていたので、ちょっと驚いてしまった。見送りの人達の中に居たのかなー気付けなかったなー、という未練がましい気持ちを脳裏から追い遣り、「そうだね」と頷く。
「彼女」というのがカリスタのことであるのは、言われずともわかった。ルカも彼女が街の指導者になればいいのに、と思っていたからだ。
「でもそれは、フィンレーも同じだよ。昨日の演説、カッコ良かったな~」
「やめろって」
見送りの人々に、「勇者様」と呼ばれて狼狽していたフィンレーは、ルカの軽口に、照れたように頬を赤らめた。
しかし、友達同士のノリで茶化しては見せても、それはルカの本心だ。本人は謙遜するが、フィンレーにはきっと、生まれながらに指導者、或いは支配者としての風格が備わっている。誠実な彼の言動にそれを感じ取ったからこそ、直前まで斥候隊を余所者と疎んじていたビルダヴァの人々が、素直に真実に耳を傾ける気になってくれたのだろう。
ルカのフードの中で、ぬいぐるみ姿のレフが面白くなさそうに、欠伸のような音を漏らした。その様子から、ルカに揶揄われているのではないことを察したらしいフィンレーは、「そうだな」と小さく息を吐き出す。
「――俺はこの剣で、必ず父上を越えてみせるよ」
背中に負った長剣の柄を肩越しに軽く握って見せて、フィンレーは高らかに宣言した。
斥候の旅にあって、彼の剣技には一層磨きがかかり、その人格によって神から伝説の宝剣まで授かったのだ。決して不可能なことではあるまい。
「うん、頑張ろう!」
にこりと笑って、ルカは親友の意思に賛同を示した。フィンレーが僅かに瞠目して、笑み崩れる口許を隠すように、握った手の甲で口元を覆い隠す。「頑張れ」ではなく、「頑張ろう」――ルカは、フィンレーが父を超える日まで、当然のように傍で見守るつもりなのだ。
自分が言葉にしなかった気持ちを汲み取り、喜びに打ち震えるフィンレーの心中に、もちろんルカは気付いていない。
何だか機嫌の悪くなったレフを宥めるように、ポンポンと鬣を撫でてやりながらルカは、少なくとも、今の時点で既にフィンレーは、ヘクター卿にとっては自慢の息子だろうな、などと、彼らの親子関係を微笑ましく感じていたのだった。
第2部・第5話 END
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そんな暮らしの終わりは、とある富裕層らしき連中の騒ぎに関わってしまったこと。不敬罪でとっ捕まらないために背を向けて逃げ出したオレに、彼はこう叫んだ。
『待て、そこの下民っ!! そうだ、そこの少し小綺麗な黒い容姿の、お前だお前!』
金髪縦ロールにド派手な紫色の服。装飾品をジャラジャラと身に付け、靴なんて全然汚れてないし擦り減ってもいない。まさにお貴族様……そう、貴族やら王族がこの世界にも存在した。
『貴様のような虫ケラ、本来なら僕に背を向けるなどと斬首ものだ。しかし、僕は寛大だ!!
許す。喜べ、貴様を今日から王族である僕の傍に置いてやろう!』
そいつはバカだった。しかし、なんと王族でもあった。
王族という権力を振り翳し、盾にするヤバい奴。嫌味ったらしい口調に人をすぐにバカにする。気に入らない奴は全員斬首。
『ぼ、僕に向かってなんたる失礼な態度っ……!! 今すぐ首をっ』
『殿下ったら大変です、向こうで殿下のお好きな竜種が飛んでいた気がします。すぐに外に出て見に行きませんとー』
『なにっ!? 本当か、タタラ! こうしては居られぬ、すぐに連れて行け!』
しかし、オレは彼に拾われた。
どんなに嫌な奴でも、どんなに周りに嫌われていっても、彼はどうしようもない恩人だった。だからせめて多少の恩を返してから逃げ出そうと思っていたのに、事態はどんどん最悪な展開を迎えて行く。
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〜〜〜
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可愛い女の子が頼れる相棒と美しい世界で旅をする、幸せなファンタジーを目指しました。
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23/01/08 表紙画像を変更しました
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この作品は以前投稿した「転生悪役モブは溺愛されんで良いので死にたくない!」に
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展開が少し変わっていますので新しい小説として投稿しています。
続編出ました
転生悪役令嬢は溺愛されんでいいので推しカプを見守りたい! https://www.alphapolis.co.jp/novel/687110240/826989668
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校正・文体の調整に生成AIを利用しています。
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