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7)予想外か思惑通りか
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ピュンと糸を一気に引く。それだけで宙に一斉に浮かんだ何かか。
ディアが空を見上げると、そこには苦しんでいるメイドたちが4、いや5人浮かんでいた。いずれも首や手足に絡みついた糸から逃れようと必死になっている。ふぅとため息をつけば、奥の方から拍手が聞こえた。その方向に目を向けたディアは思わず息を吞んだ。
(あ……よく、似てる)
昨日相まみえたばかりの髪と目の色がディアの前に映し出されている。
鮮やかな夕日のようなオレンジの髪
そしてエメラルドを薄めたような薄緑の瞳
何より、もっとも彼を示す最大の特徴である褐色の肌
彼と違う点があるとしたら、妖艶なる雰囲気を纏った女性ということだろうか
なんとか唾を飲み込んで声を振り絞ってスカートの裾を掴んだまま膝をつき、深く頭を垂れた。……糸が手に絡んでいるのはやむなしだ。
「……この国の王妃であせられるネイティフェル様でございますね。はじめてお目にかかります。モーント国から参りましたディアにございます」
「ふふふ、精鋭の護衛をこのように容易く倒せるならば、この城でも生き残れそうであるな」
「私をお試しになったということでしょうか」
「ええ。王太子が選んだ子をちょっと見てみたかっただけ」
「ああ、なるほど」
「そなたを選んだあたりなかなか見る目がある。やはり血は争えぬか」
なぜか、ディアはこの時彼女が呟いた言葉が気になった。
(血は争えないとかなんだろう。まるで他人事のような言い方をする人だな)
「それはそうと、さっきからその服が気になってしかたがないがどこのブランドだ」
「え、あ、はい。これはレディ・ランジェリーというブランドで」
「なんということだ」
ディアは思わず身をすくませそうになった。というのも、いきなり破顔した彼女が両手を包み込むように握り締めてきたからだ。しかも、嬉しそうにあちこちと服を触りながらブランドについて語りだした。
「やっぱり! この布の上質さはあそこにしか出せないものがある。それにみよ、この柄のきめ細やかさといったら。ああ、素敵……もしや下着もか?」
「え、は、はい……ぎゃあぁあああ!」
嫌な予感を感じて下がろうとするも遅し。うきうきと目を輝かせたネイティフェル王妃によってひん剝かれ、哀れにも下着姿にされてしまった。
「ううっ」
「意外に胸があるの。うん、さすがにレディ・ランジェリー。胸の形を綺麗にみせてくれているわ。それに、ワイヤーも去年と違って細い。きっと改良されているのだな。ああ、このレースも綺麗よのう……」
「あぁあああああ!!」
ディアが悶えているのはお尻に頬ずりされてしまったからだ。思わず涙目になりそうなその時、扉がバァンと開いた。
「大丈夫か、でぃ・・・・・」
「ぎ、ぎゃあああああーーーーーなんで来るのぉおおおおお、スピカ様!!」
思わず大声をあげると、向こうも慌てたのか、顔を真っ赤にさせたまま扉を締め直してくれた。……何が悲しくてこんな状況を見られなければならないのか。
(うう、踏んだり蹴ったりとはまさにこのこと!!)
「……王太子も無粋なやつよの。まあ、でもここに来るということはそういうことであろうな」
「王妃様?」
「それにしても素晴らしい下着を見せてもらった。それはそなたが自分で購入したのかえ?」
「い、いえ。スピカ様がザン様と懇意だそうで、その縁にと」
「そうであったか」
「アメジスに聞いたのですが、今後の取引のリストに入れられないか検討中だそうです」
「ほう! これは良いことを聞いた。次回の会議で何かなんでも後押しせねば」
きらりと目が輝いている。あれ、なんかこの目、昨日のスピカ様によく似てる。あなた方、本当に親子なんですねってぐらいそっくりです。
そして、今の内にドレスを着直しましょう、そうしましょう。
呆れながらもドレスを着直したその直後、コンコンとノックが響いた。ああ、スピカ様も落ち着いたようで良かった。
「先ほどは失礼しました。そろそろディアを引き取りたいと思うのですが、構いませんか」
「ふん、まぁよかろう。……ディア姫よ、そなたが新しい風を呼び起せるか楽しみにしている」
「は、はい。あっ、あの、糸はすでに外しておりますので、後は」
「ああ、言わずともよい。むしろ情けをかけられる方があやつらには堪えるであろう。それに、ここ最近気が抜けていたようだからな、良い薬になった。だから気にせずともよいぞ」
「そう言っていただけるとほっとします。ありがとうございました」
ずっと無言でいるスピカの方に駆け寄ったディアはドアを閉める際にもう一度礼をとって下がった。扉を完全にしめた時、ようやくほっとすることができた。そして、それはスピカも同様だったようで、ため息をついていた。
「スピカ様?」
「ああ、大丈夫。それにしても相変わらずだな、あの人も」
口元に手をあてたスピカの眉間には深いしわが刻まれている。確かにディアから見ても異様な雰囲気だった。自分に対しては笑みさえ浮かべていたあの人が彼に対しては冷たい視線を投げつけていた。そして、それはスピカもまた同じで、自分に対しては感情豊かなのに、ものすごく無言で冷たい目を向けていた。
物凄くそっくりなのに、線と線が交わらない関係でいる2人のいびつさに違和感さえ感じるほど。
だが、それを今ここで考察するのは違う気がする。
ディアは頭を切り替え、あたりを見回しながら嫌そうに口を開いた。露骨に嫌がられたものの、しぶしぶと耳を貸したスピカはその瞬間、憐れみを込めた視線をディアに向けた。
「……とりあえず、戻りたいんですが、道が解らないので連れて行ってください」
「お前、よくここまでこれたな?」
「だから、呼び出されたんですってば」
「ああ、そうか。そういうことな」
「……哀れむような眼をヤメテクダサイ。ちょっと、その、方角の把握が苦手なだけです。地図があれば全然迷いませんっ!」
「つまり、地図がなければ全然無理だと。それは立派に方向音痴といえるぞ」
「違います、絶対に!」
ぎゃあぎゃあと言いあう主二人を後ろから眺めたパルとアメジスは深いため息をついた。だが、これが日常になると思えば……まぁ、悪くないとさえ思える。しかし、お互いに気付いてはいた。これが序奏に過ぎないものであることに。
「ただ、王妃様も王様も何か思惑があることは確かですよね。こんな茶番ともいえる機会を作ってどうしようというのか」
「パル、それに気づいたならばより一層気を引き締めなさい。ディア様は我らが主にとっても大事な心臓になりえますからね」
「もちろんです」
余談
2人が去った後、王妃は一番信頼のおけるメイドに命じてお茶を飲んでいた。
「ディアは面白い娘だこと」
「気に入られたご様子ですが、珍しいですね」
「そなたの部下をたやすく倒したのだ。あれならば、確かに余計な心配はいらぬし、護衛は1人で充分であろう」
「確かにあれほど戦えるとは思っていませんでした。彼女たちは鍛え直しておきます」
「……あの子の目はよう似ている。我が姉であるネイティフェラにな」
思わず顔を見上げたのは、王妃が数年ぶりに口にしたその名に驚いたからだ。
「ネイティフェル様」
「もしかしたら、我が姉と同じく砂金になれる器かも知れぬ。さて、王太子はこの魔窟からどうやってあの子を守るのであろうな。下手すれば、我が姉の二の舞ぞ」
遠くを見据えて呟いた王妃の言葉に息を吞む。それは滅多に出ぬ王妃の本音であることが窺えたから。だが、メイドの一人である自分が横入りできる問題ではない。自分にできることはただ一つ。
「私は、常に王妃の望むままに動きます。いつなりとご命令を――」
「そうじゃの。とりあえずはこの紅茶をもう少し濃くしておくれ」
「……申し訳ございません」
ディアが空を見上げると、そこには苦しんでいるメイドたちが4、いや5人浮かんでいた。いずれも首や手足に絡みついた糸から逃れようと必死になっている。ふぅとため息をつけば、奥の方から拍手が聞こえた。その方向に目を向けたディアは思わず息を吞んだ。
(あ……よく、似てる)
昨日相まみえたばかりの髪と目の色がディアの前に映し出されている。
鮮やかな夕日のようなオレンジの髪
そしてエメラルドを薄めたような薄緑の瞳
何より、もっとも彼を示す最大の特徴である褐色の肌
彼と違う点があるとしたら、妖艶なる雰囲気を纏った女性ということだろうか
なんとか唾を飲み込んで声を振り絞ってスカートの裾を掴んだまま膝をつき、深く頭を垂れた。……糸が手に絡んでいるのはやむなしだ。
「……この国の王妃であせられるネイティフェル様でございますね。はじめてお目にかかります。モーント国から参りましたディアにございます」
「ふふふ、精鋭の護衛をこのように容易く倒せるならば、この城でも生き残れそうであるな」
「私をお試しになったということでしょうか」
「ええ。王太子が選んだ子をちょっと見てみたかっただけ」
「ああ、なるほど」
「そなたを選んだあたりなかなか見る目がある。やはり血は争えぬか」
なぜか、ディアはこの時彼女が呟いた言葉が気になった。
(血は争えないとかなんだろう。まるで他人事のような言い方をする人だな)
「それはそうと、さっきからその服が気になってしかたがないがどこのブランドだ」
「え、あ、はい。これはレディ・ランジェリーというブランドで」
「なんということだ」
ディアは思わず身をすくませそうになった。というのも、いきなり破顔した彼女が両手を包み込むように握り締めてきたからだ。しかも、嬉しそうにあちこちと服を触りながらブランドについて語りだした。
「やっぱり! この布の上質さはあそこにしか出せないものがある。それにみよ、この柄のきめ細やかさといったら。ああ、素敵……もしや下着もか?」
「え、は、はい……ぎゃあぁあああ!」
嫌な予感を感じて下がろうとするも遅し。うきうきと目を輝かせたネイティフェル王妃によってひん剝かれ、哀れにも下着姿にされてしまった。
「ううっ」
「意外に胸があるの。うん、さすがにレディ・ランジェリー。胸の形を綺麗にみせてくれているわ。それに、ワイヤーも去年と違って細い。きっと改良されているのだな。ああ、このレースも綺麗よのう……」
「あぁあああああ!!」
ディアが悶えているのはお尻に頬ずりされてしまったからだ。思わず涙目になりそうなその時、扉がバァンと開いた。
「大丈夫か、でぃ・・・・・」
「ぎ、ぎゃあああああーーーーーなんで来るのぉおおおおお、スピカ様!!」
思わず大声をあげると、向こうも慌てたのか、顔を真っ赤にさせたまま扉を締め直してくれた。……何が悲しくてこんな状況を見られなければならないのか。
(うう、踏んだり蹴ったりとはまさにこのこと!!)
「……王太子も無粋なやつよの。まあ、でもここに来るということはそういうことであろうな」
「王妃様?」
「それにしても素晴らしい下着を見せてもらった。それはそなたが自分で購入したのかえ?」
「い、いえ。スピカ様がザン様と懇意だそうで、その縁にと」
「そうであったか」
「アメジスに聞いたのですが、今後の取引のリストに入れられないか検討中だそうです」
「ほう! これは良いことを聞いた。次回の会議で何かなんでも後押しせねば」
きらりと目が輝いている。あれ、なんかこの目、昨日のスピカ様によく似てる。あなた方、本当に親子なんですねってぐらいそっくりです。
そして、今の内にドレスを着直しましょう、そうしましょう。
呆れながらもドレスを着直したその直後、コンコンとノックが響いた。ああ、スピカ様も落ち着いたようで良かった。
「先ほどは失礼しました。そろそろディアを引き取りたいと思うのですが、構いませんか」
「ふん、まぁよかろう。……ディア姫よ、そなたが新しい風を呼び起せるか楽しみにしている」
「は、はい。あっ、あの、糸はすでに外しておりますので、後は」
「ああ、言わずともよい。むしろ情けをかけられる方があやつらには堪えるであろう。それに、ここ最近気が抜けていたようだからな、良い薬になった。だから気にせずともよいぞ」
「そう言っていただけるとほっとします。ありがとうございました」
ずっと無言でいるスピカの方に駆け寄ったディアはドアを閉める際にもう一度礼をとって下がった。扉を完全にしめた時、ようやくほっとすることができた。そして、それはスピカも同様だったようで、ため息をついていた。
「スピカ様?」
「ああ、大丈夫。それにしても相変わらずだな、あの人も」
口元に手をあてたスピカの眉間には深いしわが刻まれている。確かにディアから見ても異様な雰囲気だった。自分に対しては笑みさえ浮かべていたあの人が彼に対しては冷たい視線を投げつけていた。そして、それはスピカもまた同じで、自分に対しては感情豊かなのに、ものすごく無言で冷たい目を向けていた。
物凄くそっくりなのに、線と線が交わらない関係でいる2人のいびつさに違和感さえ感じるほど。
だが、それを今ここで考察するのは違う気がする。
ディアは頭を切り替え、あたりを見回しながら嫌そうに口を開いた。露骨に嫌がられたものの、しぶしぶと耳を貸したスピカはその瞬間、憐れみを込めた視線をディアに向けた。
「……とりあえず、戻りたいんですが、道が解らないので連れて行ってください」
「お前、よくここまでこれたな?」
「だから、呼び出されたんですってば」
「ああ、そうか。そういうことな」
「……哀れむような眼をヤメテクダサイ。ちょっと、その、方角の把握が苦手なだけです。地図があれば全然迷いませんっ!」
「つまり、地図がなければ全然無理だと。それは立派に方向音痴といえるぞ」
「違います、絶対に!」
ぎゃあぎゃあと言いあう主二人を後ろから眺めたパルとアメジスは深いため息をついた。だが、これが日常になると思えば……まぁ、悪くないとさえ思える。しかし、お互いに気付いてはいた。これが序奏に過ぎないものであることに。
「ただ、王妃様も王様も何か思惑があることは確かですよね。こんな茶番ともいえる機会を作ってどうしようというのか」
「パル、それに気づいたならばより一層気を引き締めなさい。ディア様は我らが主にとっても大事な心臓になりえますからね」
「もちろんです」
余談
2人が去った後、王妃は一番信頼のおけるメイドに命じてお茶を飲んでいた。
「ディアは面白い娘だこと」
「気に入られたご様子ですが、珍しいですね」
「そなたの部下をたやすく倒したのだ。あれならば、確かに余計な心配はいらぬし、護衛は1人で充分であろう」
「確かにあれほど戦えるとは思っていませんでした。彼女たちは鍛え直しておきます」
「……あの子の目はよう似ている。我が姉であるネイティフェラにな」
思わず顔を見上げたのは、王妃が数年ぶりに口にしたその名に驚いたからだ。
「ネイティフェル様」
「もしかしたら、我が姉と同じく砂金になれる器かも知れぬ。さて、王太子はこの魔窟からどうやってあの子を守るのであろうな。下手すれば、我が姉の二の舞ぞ」
遠くを見据えて呟いた王妃の言葉に息を吞む。それは滅多に出ぬ王妃の本音であることが窺えたから。だが、メイドの一人である自分が横入りできる問題ではない。自分にできることはただ一つ。
「私は、常に王妃の望むままに動きます。いつなりとご命令を――」
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「……申し訳ございません」
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