詩のような短文のような

巴月のん

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女って面倒だけど人生楽しまなきゃ

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体調が悪い時
ストレスがある時
人間関係がうまくいかない時
仕事や勉強がうまくいかなかった時
好きな人に失敗を見られた時
・・・失恋した時

気分がのらない時って、本当、肌のノリも良くないよね。
化粧だってうまくのらない。

目は泣いたせいで真っ赤になっているし、目周りなんて狸並みにクマあるし、涙のせいで肌がバサバサするしさ。頬だって腫れてて、可愛くないし。髪だってボサボサになっちゃう。
パウダーをはたいても可愛く見えないのは一目瞭然。
ぽろぽろと落ちてくる涙のせいで、マスカラなんてとても塗れやしない。
唇だってカサカサになる。

でも、化粧で武装するのも女の戦い方の一つ。

孤立化しがちな社会の中、未だ残る弱者軽視の世界で生き抜くために肌を整え、化粧で仮面を作り、強気にスーツを鎧として挑む道。
化粧を必要とせず、男たちに交じり、泥まみれに汗まみれに貪欲に生きる道。
ネオンの光る街中で、男を手玉に取り、己が肌の魅力と頭脳を総動員して戦う妖艶なる道。
男社会で働く旦那を支え、家の家事全般を引き受け、子育てに、買い物に、親の世話にと必死に愚痴を言いながらも家計を支える道

女の戦い方だっていろいろあるよね。

でもね、どんな戦いでもどんな女でも全てにおいて共通しているのは『目的』なんだよ。

自分の一時の満足のために。
自分の幸せのために。
自分が生きるために。
自分を支えてくれる人たちのために。
自分が誇れる自分であるために。
自分の愛する人やものを守るために。
自分の望む人生を生きるために。
理不尽な社会を生き抜くために。

そのためならどんな方法だって使うし、どんな戦い方だってやってやる。

でも、唯一してはならないのは『自分』に誇れない生き方。

今のあなたは自分を誇れますか。
今のあなたは自分を好きになれますか。
今、そうやって動いている自分に対して頑張ったねって褒めてあげられますか?

今のあなたがもし自分を嫌っているのならば、その生き方はあなたに向いていないかも知れません。
やむを得ずこの生き方を続けていかねばならない人もいるでしょう。
今のあなたがもし自分に自信を持てないのならば、その生き方にちょっと勇気を加えてみませんか。

たった一言でいい。
自分に語り掛けてみてください。

「けっこう頑張ってるじゃん。」

たった一瞬でいい。
空を見上げてください。

「生きているってすごい。」

誰かにたった一言でいい。
伝えて見て下さい。

「ありがとう。」



たった少し勇気をもつだけで自分を誇れる気がしませんか?
それだけできっとあなたは世界のだれよりも優しくなれる。

嫌なことだってある。
大変な時だってある。
泣いて泣いてどうしようもないって喚きたい時だってある。
誰かを憎みたい時だってある。
誰かを傷つけたい時だってある。

そういう時は「助けて!」と叫ぶことができたらどんなにいいでしょうか。
チャンスがあって、叫ぶことが出来るならそれも人生の分かれ道。その希望を逃さないで。

「死にたい・・・」って思うこともあるかもしれない。
それでも、どうか思いとどまってほしい。他の誰のためでもないあなた自身のために。
一度立ち止まってこらえてほしい。

あなたが本当にやりたいことは人を傷つけることではない。迷惑をかけたいわけではない。
誰かに頑張ったねって言われたい。
誰かにすごいねって言われたい。
誰かに認めてほしい。
誰かに愛されたい。
誰かに自分の存在を解ってほしい。

満たされた自分でいたい。

だから、どうか思いとどまって。
誰よりも自分でいるために。
自分に対してよく頑張ったねって褒められる自分でいるために。
自分が自分を好きになれる人生を歩むために。

汗を流し、涙を堪え、理不尽なことでも立ち向かう。

今日も、化粧を仮面に纏い、スーツで武装を。
今日も、心に鍵をかけて、美味しいランチを糧に
今日も、リップサービスを武器にアクサセリーを装備し、
今日も、己が大事な人やモノのために動き、信念を守るために生きる。


全てが人生を楽しむために必要な女の戦い方だと信じて私達は今日も生き抜く。

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