136 / 239
第一章 高校一年生(三学期)
おふろ(朔良)
しおりを挟む
雪が降るほど寒い日の夜。
瑠衣が唐突に朔良の家へ転がり込んできた。
「何しに来たんだ、突然」
「さくにゃんとお泊まり会したいにゃ!」
「今から!?」
もう既に日は落ち、夜ご飯も食べてしまっていた。
そんな夜遅い時間に何かと思えば、お泊まり会をしたいと言う。
朔良はどうしたものかと考え、瑠衣を見る。
瑠衣は普段とあまり変わっていないように見えたが、雰囲気が少し違っているように思えた。
どこか寂しそうな、悲しそうな雰囲気を纏っている。
「うーん……まあいっか。じゃあ、あたしは風呂入ってくるから」
「あ、じゃあ瑠衣も一緒に入るにゃ」
朔良は一瞬耳を疑ったが、前に温泉で全てを見せていたことを思い出す。
「入るな」と言おうとしていたが、今更恥ずかしがるものでもない。
「勝手にしろ……」
そう言って、朔良は部屋を出ていく。
すると、瑠衣もすぐに朔良の後を追って飛びついた。
瑠衣の大きな胸が、朔良の背中を優しく包む。
「えへへ、嬉しいにゃ。さくにゃんの背中綺麗に流すにゃ」
「そりゃどーも」
朔良の口調は素っ気ないものだったが、口角が少し上がっていた。
「おー! さくにゃんちのお風呂は綺麗だにゃー!」
「そうか? これくらい普通だろ」
「にゃ!? 瑠衣んちのお風呂は結構狭いにゃよ!?」
アパートだから狭い方だと思うのだが、瑠衣はなぜかキレている。
これよりも狭いお風呂などあるのだろうか。
朔良と瑠衣は二人とも生まれたままの姿になっているが、一向に浴室に向かう気配がない。
なぜか脱衣場でお互いの身体を見合っていた。
「さくにゃん結構筋肉がっしりしてるよにゃあ……羨ましいにゃ……」
「そうか? お前こそ何食べたらこんなにおっきくなるんだよ……」
その二人の間に羞恥心はないのか、お互いの身体を褒め合っている。
お互い、相手の身体が羨ましいようである。
しかし、それはあまり長くは続かなかった。
「そろそろ入るか」
「そうだにゃ。瑠衣にはさくにゃんの身体を流すという使命があるのにゃ」
「はいはい」
二人はそのまま、隅々まで相手の身体を洗ったのだった。
瑠衣が唐突に朔良の家へ転がり込んできた。
「何しに来たんだ、突然」
「さくにゃんとお泊まり会したいにゃ!」
「今から!?」
もう既に日は落ち、夜ご飯も食べてしまっていた。
そんな夜遅い時間に何かと思えば、お泊まり会をしたいと言う。
朔良はどうしたものかと考え、瑠衣を見る。
瑠衣は普段とあまり変わっていないように見えたが、雰囲気が少し違っているように思えた。
どこか寂しそうな、悲しそうな雰囲気を纏っている。
「うーん……まあいっか。じゃあ、あたしは風呂入ってくるから」
「あ、じゃあ瑠衣も一緒に入るにゃ」
朔良は一瞬耳を疑ったが、前に温泉で全てを見せていたことを思い出す。
「入るな」と言おうとしていたが、今更恥ずかしがるものでもない。
「勝手にしろ……」
そう言って、朔良は部屋を出ていく。
すると、瑠衣もすぐに朔良の後を追って飛びついた。
瑠衣の大きな胸が、朔良の背中を優しく包む。
「えへへ、嬉しいにゃ。さくにゃんの背中綺麗に流すにゃ」
「そりゃどーも」
朔良の口調は素っ気ないものだったが、口角が少し上がっていた。
「おー! さくにゃんちのお風呂は綺麗だにゃー!」
「そうか? これくらい普通だろ」
「にゃ!? 瑠衣んちのお風呂は結構狭いにゃよ!?」
アパートだから狭い方だと思うのだが、瑠衣はなぜかキレている。
これよりも狭いお風呂などあるのだろうか。
朔良と瑠衣は二人とも生まれたままの姿になっているが、一向に浴室に向かう気配がない。
なぜか脱衣場でお互いの身体を見合っていた。
「さくにゃん結構筋肉がっしりしてるよにゃあ……羨ましいにゃ……」
「そうか? お前こそ何食べたらこんなにおっきくなるんだよ……」
その二人の間に羞恥心はないのか、お互いの身体を褒め合っている。
お互い、相手の身体が羨ましいようである。
しかし、それはあまり長くは続かなかった。
「そろそろ入るか」
「そうだにゃ。瑠衣にはさくにゃんの身体を流すという使命があるのにゃ」
「はいはい」
二人はそのまま、隅々まで相手の身体を洗ったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】前代未聞の婚約破棄~なぜあなたが言うの?~【長編】
暖夢 由
恋愛
「サリー・ナシェルカ伯爵令嬢、あなたの婚約は破棄いたします!」
高らかに宣言された婚約破棄の言葉。
ドルマン侯爵主催のガーデンパーティーの庭にその声は響き渡った。
でもその婚約破棄、どうしてあなたが言うのですか?
*********
以前投稿した小説を長編版にリメイクして投稿しております。
内容も少し変わっておりますので、お楽し頂ければ嬉しいです。
香死妃(かしひ)は香りに埋もれて謎を解く
液体猫
キャラ文芸
第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞受賞しました(^_^)/
香を操り、死者の想いを知る一族がいる。そう囁かれたのは、ずっと昔の話だった。今ではその一族の生き残りすら見ず、誰もが彼ら、彼女たちの存在を忘れてしまっていた。
ある日のこと、一人の侍女が急死した。原因は不明で、解決されないまま月日が流れていき……
その事件を解決するために一人の青年が動き出す。その過程で出会った少女──香 麗然《コウ レイラン》──は、忘れ去られた一族の者だったと知った。
香 麗然《コウ レイラン》が後宮に現れた瞬間、事態は動いていく。
彼女は香りに秘められた事件を解決。ついでに、ぶっきらぼうな青年兵、幼い妃など。数多の人々を無自覚に誑かしていった。
テンパると田舎娘丸出しになる香 麗然《コウ レイラン》と謎だらけの青年兵がダッグを組み、数々の事件に挑んでいく。
後宮の闇、そして人々の想いを描く、後宮恋愛ミステリーです。
シリアス成分が少し多めとなっています。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
芙蓉は後宮で花開く
速見 沙弥
キャラ文芸
下級貴族の親をもつ5人姉弟の長女 蓮花《リェンファ》。
借金返済で苦しむ家計を助けるために後宮へと働きに出る。忙しくも穏やかな暮らしの中、出会ったのは翡翠の色の目をした青年。さらに思いもよらぬ思惑に巻き込まれてゆくーーー
カクヨムでも連載しております。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【完結】後宮の片隅にいた王女を拾いましたが、才女すぎて妃にしたくなりました
藤原遊
恋愛
【溺愛・成長・政略・糖度高め】
※ヒーロー目線で進んでいきます。
王位継承権を放棄し、外交を司る第六王子ユーリ・サファイア・アレスト。
ある日、後宮の片隅でひっそりと暮らす少女――カティア・アゲート・アレストに出会う。
不遇の生まれながらも聡明で健気な少女を、ユーリは自らの正妃候補として引き取る決断を下す。
才能を開花させ成長していくカティア。
そして、次第に彼女を「妹」としてではなく「たった一人の妃」として深く愛していくユーリ。
立場も政略も超えた二人の絆が、やがて王宮の静かな波紋を生んでいく──。
「私はもう一人ではありませんわ、ユーリ」
「これからも、私の隣には君がいる」
甘く静かな後宮成長溺愛物語、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる