150 / 239
第二章 高校二年生(一学期)
びじゅつかん(朔良)
しおりを挟む
30分ちょっとの短いバスの旅。
やってきたのは、少しこじんまりとした美術館だ。
あまり賑わっていないようだが、大勢の人がいてなかなか鑑賞できないよりはいいだろう。
「朔良ー! 待ってよー!」
「姉御~、置いてかないでくださ~い!」
朔良は目的地に着いてからすぐさまバスを降りたが、他の人は少し遅いようだ。
せっかちなところを直さないといけないなと、朔良は思った。
「すまんすまん。じゃ、行こうぜ~」
「なんで朔良が指揮を執ってるんすか……?」
みんなは一緒に行動をとる。
正面入口から館内に入ると、すぐに見えるエスカレーターで展示室へ。
「僕、この美術館は何度も来たことがあるな~。インスピレーションを得たい時とかによく立ち寄るんだよね~」
「え!? 美術館ってそこそこの値段っすよね!?」
「まあね~。でも、学校から割引券とか配られることあるじゃん? それ利用しててさ~」
「へぇー、すごいにゃあ。瑠衣なんかそういうの一度も使ったことないのににゃ」
葉奈と瑠衣は興味津々そうに、紫乃の話を聞いている。
六人は順路に従い、館内を見回ってゆく。
「はわわわ……」
「こっ、これは――!」
とある絵画の前。
美久里は頬を赤らめながら慌てふためき、朔良は驚いたように目を丸くする。
「あー、言ってなかったっけ~? ここって少しそういう系のが多いんだよ~」
紫乃は気まずそうに話しかける。
「紫乃ちゃん、この絵、なっ、なんか、すごく恥ずかしいポーズとってるよね……?」
「美久里ちゃん、ヴィーナスに萌えちゃった~? 僕もヴィーナス好きなんだよね~」
「うちもこの作品めっちゃ好きっす。この左手をそえて恥ずかしい部分を隠してるとこが一番の萌え要素っすよね」
「お前らはなんの話をしてるんだ……」
朔良は呆れ気味に呟いた。
そして、朔良もその絵をじっくり見る。
確かに少々あれな気もするが、芸術作品はそういうものも多いだろう。
こういうのを偏見というのかもしれないが。
「ま、たまにはこういうのも……ん?」
ごそごそと何か音が聞こえたかと思うと、瑠衣が服を脱ぎ出した。
「えええ!? 何してんだお前!?」
「にゃ? だってさくにゃん、すごく興味津々そうにしてたから、こういうのがいいのかにゃって」
「なわけねーだろ!? というか、紫乃ちゃんたちの方がよっぽど興味持ってたじゃねーか!」
脱ぎ出した瑠衣を止めるのはなかなか大変だった。
だけど、これもまた、いつかいい思い出になるのだろうと思う。
やってきたのは、少しこじんまりとした美術館だ。
あまり賑わっていないようだが、大勢の人がいてなかなか鑑賞できないよりはいいだろう。
「朔良ー! 待ってよー!」
「姉御~、置いてかないでくださ~い!」
朔良は目的地に着いてからすぐさまバスを降りたが、他の人は少し遅いようだ。
せっかちなところを直さないといけないなと、朔良は思った。
「すまんすまん。じゃ、行こうぜ~」
「なんで朔良が指揮を執ってるんすか……?」
みんなは一緒に行動をとる。
正面入口から館内に入ると、すぐに見えるエスカレーターで展示室へ。
「僕、この美術館は何度も来たことがあるな~。インスピレーションを得たい時とかによく立ち寄るんだよね~」
「え!? 美術館ってそこそこの値段っすよね!?」
「まあね~。でも、学校から割引券とか配られることあるじゃん? それ利用しててさ~」
「へぇー、すごいにゃあ。瑠衣なんかそういうの一度も使ったことないのににゃ」
葉奈と瑠衣は興味津々そうに、紫乃の話を聞いている。
六人は順路に従い、館内を見回ってゆく。
「はわわわ……」
「こっ、これは――!」
とある絵画の前。
美久里は頬を赤らめながら慌てふためき、朔良は驚いたように目を丸くする。
「あー、言ってなかったっけ~? ここって少しそういう系のが多いんだよ~」
紫乃は気まずそうに話しかける。
「紫乃ちゃん、この絵、なっ、なんか、すごく恥ずかしいポーズとってるよね……?」
「美久里ちゃん、ヴィーナスに萌えちゃった~? 僕もヴィーナス好きなんだよね~」
「うちもこの作品めっちゃ好きっす。この左手をそえて恥ずかしい部分を隠してるとこが一番の萌え要素っすよね」
「お前らはなんの話をしてるんだ……」
朔良は呆れ気味に呟いた。
そして、朔良もその絵をじっくり見る。
確かに少々あれな気もするが、芸術作品はそういうものも多いだろう。
こういうのを偏見というのかもしれないが。
「ま、たまにはこういうのも……ん?」
ごそごそと何か音が聞こえたかと思うと、瑠衣が服を脱ぎ出した。
「えええ!? 何してんだお前!?」
「にゃ? だってさくにゃん、すごく興味津々そうにしてたから、こういうのがいいのかにゃって」
「なわけねーだろ!? というか、紫乃ちゃんたちの方がよっぽど興味持ってたじゃねーか!」
脱ぎ出した瑠衣を止めるのはなかなか大変だった。
だけど、これもまた、いつかいい思い出になるのだろうと思う。
0
あなたにおすすめの小説
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
芙蓉は後宮で花開く
速見 沙弥
キャラ文芸
下級貴族の親をもつ5人姉弟の長女 蓮花《リェンファ》。
借金返済で苦しむ家計を助けるために後宮へと働きに出る。忙しくも穏やかな暮らしの中、出会ったのは翡翠の色の目をした青年。さらに思いもよらぬ思惑に巻き込まれてゆくーーー
カクヨムでも連載しております。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
最強転生悪役令嬢は人生を謳歌したい!~今更SSクラスに戻れと言われても『もう遅い!』Cクラスで最強を目指します!~【改稿版】
てんてんどんどん
ファンタジー
ベビーベッドの上からこんにちは。
私はセレスティア・ラル・シャンデール(0歳)。聖王国のお姫様。
私はなぜかRPGの裏ボス令嬢に転生したようです。
何故それを思い出したかというと、ごくごくとミルクを飲んでいるときに、兄(4歳)のアレスが、「僕も飲みたいー!」と哺乳瓶を取り上げてしまい、「何してくれるんじゃワレ!??」と怒った途端――私は闇の女神の力が覚醒しました。
闇の女神の力も、転生した記憶も。
本来なら、愛する家族が目の前で魔族に惨殺され、愛した国民たちが目の前で魔族に食われていく様に泣き崩れ見ながら、魔王に復讐を誓ったその途端目覚める力を、私はミルクを取られた途端に目覚めさせてしまったのです。
とりあえず、0歳は何も出来なくて暇なのでちょっと魔王を倒して来ようと思います。デコピンで。
--これは最強裏ボスに転生した脳筋主人公が最弱クラスで最強を目指す勘違いTueee物語--
※最強裏ボス転生令嬢は友情を謳歌したい!の改稿版です(5万文字から10万文字にふえています)
※27話あたりからが新規です
※作中で主人公最強、たぶん神様も敵わない(でも陰キャ)
※超ご都合主義。深く考えたらきっと負け
※主人公はそこまで考えてないのに周囲が勝手に深読みして有能に祀り上げられる勘違いもの。
※副題が完結した時点で物語は終了します。俺たちの戦いはこれからだ!
※他Webサイトにも投稿しております。
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる