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第二章 高校二年生(一学期)
おこさまらんち(葉奈)
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葉奈と美久里と朔良の同クラ三人組は、名越駅近くの大型デパート十階にある、レストランフロアへ向かった。
比較的空いていたファミレスに入店すると、
「こちらへどうぞ」
ウェイトレスに四人掛けテーブル席へと案内される。
みんな座って一息ついたところで、葉奈はメニュー表を手に取った。
「なににしようか迷うっすね……食べたいものいっぱいあるんすよ。んー、うちハンバーグ定食にするっす! 飲み物はウーロン茶で!」
「最初から決まってんじゃねーか。じゃあ、あたしはピザにしようかな。飲み物はカルピスで」
「朔良も即決っすね」
葉奈と朔良は、それぞれ食べたい料理を言っていく。
その中でただ一人、なにやら言いにくそうに口をもごもごさせている美久里。
「あ、あのね……私、お子様ランチが食べたいなって……お飲み物はオレンジジュースで」
美久里は顔をやや下に向けて、照れくさそうに小声で呟いた。
高校生にもなってそれを注文するのは、かなりの恥ずかしさがあるようだ。
それはそれとして、色々引っかかるものがある。
「年齢制限12歳までっすけど、大丈夫なんすか?」
「小学生がここにいるならまだしも、あたしらはどう頑張っても中学生くらいにしか見えないぞ?」
葉奈が心配になってそう訊くと、朔良もそれに続いて言う。
そうなると、美久里はさらに身を縮めることになる。
そんな美久里の様子に心を動かされ、なにかいいことを言ってやろうと葉奈が口を開こうとした時。
「さすがにちょっと恥ずかしいんだけど……どうしても食べたいの……」
「……んー、まあ、なんとかなるだろ。なんならあたしが上手く言ってやるからさ」
「朔良……」
朔良に先を越された。
さらっとそうかっこいいことが言える朔良は、なんというか……ずるいと感じる。
葉奈が敗北感を感じていると、朔良はさっさとボタンを押してウェイトレスを呼び、それらを注文した。
「……それぞれお一つずつですね。ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
「はい」
ウェイトレスは確認し終えると、爽やかスマイルでそのままカウンターへと戻る。
美久里のことを全く疑っていないようだ。
みんなはそれにひとまず安心して、注文を待った。
「お待たせしましたーっ。お子様ランチでございます。それとお飲み物のオレンジジュースでございます。ではごゆっくりどうぞ」
美久里の分が最初に到着する。
新幹線の形をしたお皿に、旗の立ったチャーハン、プリン、タルタルソースのたっぷりかかったエビフライなど定番のものがたくさん盛られている。
さらにはおまけで、ニチアサに出てくるマスコットキャラのシールも付いて来た。
さらに一分ほど経ち、葉奈と朔良の分も続々運ばれて来た。
こうして三人のランチタイムが始まる。
「チャーハンは私の大好物なんだ……っ!」
美久里はお子様用の小さいスプーンいっぱいにチャーハンを盛り、豪快にかき込んでいく。
「あー、美味しいーっ!」
その瞬間、美久里はとても幸せそうな表情へと変わる。
それを見ていた保護者二人は、微笑ましそうに口を開く。
「美久里、あんまり入れすぎたら喉に詰まらせるかもしれーから気をつけろよ」
「モグモグ食べてる美久里って、リスみたいですごく可愛いっすねぇ。うちのハンバーグも一口あげるっすよ。はい、あーんっす」
葉奈はハンバーグの一片を箸でつまみ、美久里の口元へ近づけた。
だけど、なかなか受け取ろうとしない。
心配になって美久里の方をよくよく見てみると、ハンバーグよりも熱々な湯気を出している。
「ありがとう、葉奈ちゃん。でも、ちょっと恥ずかしい……な。このお皿の上に……置いといてくれない……?」
美久里の顔はハンバーグにかかっているケチャップよりも赤いのではないかと思われた。
だけどそこも可愛らしくて、葉奈は素直に皿の上にハンバーグを置くことにした。
比較的空いていたファミレスに入店すると、
「こちらへどうぞ」
ウェイトレスに四人掛けテーブル席へと案内される。
みんな座って一息ついたところで、葉奈はメニュー表を手に取った。
「なににしようか迷うっすね……食べたいものいっぱいあるんすよ。んー、うちハンバーグ定食にするっす! 飲み物はウーロン茶で!」
「最初から決まってんじゃねーか。じゃあ、あたしはピザにしようかな。飲み物はカルピスで」
「朔良も即決っすね」
葉奈と朔良は、それぞれ食べたい料理を言っていく。
その中でただ一人、なにやら言いにくそうに口をもごもごさせている美久里。
「あ、あのね……私、お子様ランチが食べたいなって……お飲み物はオレンジジュースで」
美久里は顔をやや下に向けて、照れくさそうに小声で呟いた。
高校生にもなってそれを注文するのは、かなりの恥ずかしさがあるようだ。
それはそれとして、色々引っかかるものがある。
「年齢制限12歳までっすけど、大丈夫なんすか?」
「小学生がここにいるならまだしも、あたしらはどう頑張っても中学生くらいにしか見えないぞ?」
葉奈が心配になってそう訊くと、朔良もそれに続いて言う。
そうなると、美久里はさらに身を縮めることになる。
そんな美久里の様子に心を動かされ、なにかいいことを言ってやろうと葉奈が口を開こうとした時。
「さすがにちょっと恥ずかしいんだけど……どうしても食べたいの……」
「……んー、まあ、なんとかなるだろ。なんならあたしが上手く言ってやるからさ」
「朔良……」
朔良に先を越された。
さらっとそうかっこいいことが言える朔良は、なんというか……ずるいと感じる。
葉奈が敗北感を感じていると、朔良はさっさとボタンを押してウェイトレスを呼び、それらを注文した。
「……それぞれお一つずつですね。ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
「はい」
ウェイトレスは確認し終えると、爽やかスマイルでそのままカウンターへと戻る。
美久里のことを全く疑っていないようだ。
みんなはそれにひとまず安心して、注文を待った。
「お待たせしましたーっ。お子様ランチでございます。それとお飲み物のオレンジジュースでございます。ではごゆっくりどうぞ」
美久里の分が最初に到着する。
新幹線の形をしたお皿に、旗の立ったチャーハン、プリン、タルタルソースのたっぷりかかったエビフライなど定番のものがたくさん盛られている。
さらにはおまけで、ニチアサに出てくるマスコットキャラのシールも付いて来た。
さらに一分ほど経ち、葉奈と朔良の分も続々運ばれて来た。
こうして三人のランチタイムが始まる。
「チャーハンは私の大好物なんだ……っ!」
美久里はお子様用の小さいスプーンいっぱいにチャーハンを盛り、豪快にかき込んでいく。
「あー、美味しいーっ!」
その瞬間、美久里はとても幸せそうな表情へと変わる。
それを見ていた保護者二人は、微笑ましそうに口を開く。
「美久里、あんまり入れすぎたら喉に詰まらせるかもしれーから気をつけろよ」
「モグモグ食べてる美久里って、リスみたいですごく可愛いっすねぇ。うちのハンバーグも一口あげるっすよ。はい、あーんっす」
葉奈はハンバーグの一片を箸でつまみ、美久里の口元へ近づけた。
だけど、なかなか受け取ろうとしない。
心配になって美久里の方をよくよく見てみると、ハンバーグよりも熱々な湯気を出している。
「ありがとう、葉奈ちゃん。でも、ちょっと恥ずかしい……な。このお皿の上に……置いといてくれない……?」
美久里の顔はハンバーグにかかっているケチャップよりも赤いのではないかと思われた。
だけどそこも可愛らしくて、葉奈は素直に皿の上にハンバーグを置くことにした。
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