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第二章 高校二年生(一学期)
としょしつ(紫乃)
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中間テスト三日目終了後、紫乃はお昼ご飯を購買で買い、そのあと学内にある図書室で勉強することになった。
ここなら勉強に集中出来る、と瑠衣が提案したのだ。
「ここの図書室ってすごく快適だよね~」
「そうだにゃあ。ここに住みたいくらいにゃ」
「……ツッコミがいないのが心配でついてきてよかったです」
萌花は瑠衣の言葉に、呆れた様子で反応する。
瑠衣がなにを言っているのか理解できない、といった感じが見て取れた。
確かに快適ではあるけど、住んでみたいかどうかは別問題だと思う。
萌花と瑠衣が言い合っているのを横目に、紫乃は早速自由行動を始めてみる。
猫みたいに自由なところがあるのは、自分でもよくわかっていた。
「あ、見て見て~! こんなところにラノベも置いてあるよ~!」
「紫乃ちゃん!? 図書室では静かに……!」
紫乃はとある棚を指さしながら、萌花たちの方を向く。
萌花はなにやら注意しているが、そんなのは軽く無視する。
「あ、しかもここ絵本もいっぱい置いてあるっぽい~」
ラノベ棚の隣には、絵本コーナーが設けられている。
高校生で絵本を読む人なんて、小さな妹か弟がいる人くらいだろう。
それか絵本愛好家とか。
「あぁ、これは家庭科の保育の分野で扱われるらしいですね。二年では家庭科も習うことになりますから」
「そうなんだ~。早くその分野習いたいなぁ~」
紫乃は本棚へ吸い寄せられるように歩み寄り、絵本を何冊か手に取った。
それを見ていた瑠衣は、不安そうに訊ねる。
「しのにゃん、お勉強はどうするのにゃ……?」
そんな声に、紫乃は笑顔で答える。
「これ読み終わったらやるよ~」
――それから一時間ほど経った。が、紫乃はまだ絵本を読みふけっていた。
萌花と瑠衣は、優等生同士黙々と勉強している。
しびれを切らしたらしい瑠衣は、少し強めに呼びかけた。
「あの、しのにゃんもそろそろ勉強し始めた方がいいと思うにゃ。瑠衣ももえにゃんもやってるんだからにゃ」
瑠衣は明日の試験科目の一つ、古典に出てくる単語の暗記をしている。
「あともう少しだけだから~」
だが、紫乃は駄々をこねてみる。
それには当然、瑠衣はぷんぷんと頭から煙みたいなものを出す。
「だめにゃ! もえにゃんもなんとか言って……もえにゃん? なにしてるにゃ?」
萌花は辞書を読みふけっているみたいだったが、よく見ると辞書が分厚すぎる。
いや、辞書は分厚いものだが、異様なほどなのだ。
まるでもう一つ本があるみたいに――
「――って、もえにゃんもなのかにゃぁぁ!」
“みたい”ではなく、本当にもう一つあった。
辞書でカモフラージュしていたらしい。
なにを見ているのかわからないが、勉強に関係のないものだということだけはわかる。
萌花は、瑠衣の叫びにビクリと震えた。
「ご、ごめんなさいぃ……つい見入ってしまいました」
「へぇ、で、なに読んでたのにゃ?」
「えっと、その、ラノベを……」
「まじかにゃ……」
瑠衣は呆れたようだった。
まさか萌花がラノベにハマってしまうとは。
……いや、『魔法少女になれたなら』の原作はラノベだから当然か。
いやいや、当然だとしても勉強しようと集まったのにラノベを読んでしまうなんてありえない。
紫乃も絵本を読んでいたから人のことは言えないが、成績優秀な萌花も娯楽作品の魔力に取り込まれてしまうなんて。
なぜか親近感がわいてきた。
「あ、あの、おしゃべりするようであればお帰りいただけると……」
司書に静かに注意され、紫乃たちはとぼとぼとその場を離れた。
ここなら勉強に集中出来る、と瑠衣が提案したのだ。
「ここの図書室ってすごく快適だよね~」
「そうだにゃあ。ここに住みたいくらいにゃ」
「……ツッコミがいないのが心配でついてきてよかったです」
萌花は瑠衣の言葉に、呆れた様子で反応する。
瑠衣がなにを言っているのか理解できない、といった感じが見て取れた。
確かに快適ではあるけど、住んでみたいかどうかは別問題だと思う。
萌花と瑠衣が言い合っているのを横目に、紫乃は早速自由行動を始めてみる。
猫みたいに自由なところがあるのは、自分でもよくわかっていた。
「あ、見て見て~! こんなところにラノベも置いてあるよ~!」
「紫乃ちゃん!? 図書室では静かに……!」
紫乃はとある棚を指さしながら、萌花たちの方を向く。
萌花はなにやら注意しているが、そんなのは軽く無視する。
「あ、しかもここ絵本もいっぱい置いてあるっぽい~」
ラノベ棚の隣には、絵本コーナーが設けられている。
高校生で絵本を読む人なんて、小さな妹か弟がいる人くらいだろう。
それか絵本愛好家とか。
「あぁ、これは家庭科の保育の分野で扱われるらしいですね。二年では家庭科も習うことになりますから」
「そうなんだ~。早くその分野習いたいなぁ~」
紫乃は本棚へ吸い寄せられるように歩み寄り、絵本を何冊か手に取った。
それを見ていた瑠衣は、不安そうに訊ねる。
「しのにゃん、お勉強はどうするのにゃ……?」
そんな声に、紫乃は笑顔で答える。
「これ読み終わったらやるよ~」
――それから一時間ほど経った。が、紫乃はまだ絵本を読みふけっていた。
萌花と瑠衣は、優等生同士黙々と勉強している。
しびれを切らしたらしい瑠衣は、少し強めに呼びかけた。
「あの、しのにゃんもそろそろ勉強し始めた方がいいと思うにゃ。瑠衣ももえにゃんもやってるんだからにゃ」
瑠衣は明日の試験科目の一つ、古典に出てくる単語の暗記をしている。
「あともう少しだけだから~」
だが、紫乃は駄々をこねてみる。
それには当然、瑠衣はぷんぷんと頭から煙みたいなものを出す。
「だめにゃ! もえにゃんもなんとか言って……もえにゃん? なにしてるにゃ?」
萌花は辞書を読みふけっているみたいだったが、よく見ると辞書が分厚すぎる。
いや、辞書は分厚いものだが、異様なほどなのだ。
まるでもう一つ本があるみたいに――
「――って、もえにゃんもなのかにゃぁぁ!」
“みたい”ではなく、本当にもう一つあった。
辞書でカモフラージュしていたらしい。
なにを見ているのかわからないが、勉強に関係のないものだということだけはわかる。
萌花は、瑠衣の叫びにビクリと震えた。
「ご、ごめんなさいぃ……つい見入ってしまいました」
「へぇ、で、なに読んでたのにゃ?」
「えっと、その、ラノベを……」
「まじかにゃ……」
瑠衣は呆れたようだった。
まさか萌花がラノベにハマってしまうとは。
……いや、『魔法少女になれたなら』の原作はラノベだから当然か。
いやいや、当然だとしても勉強しようと集まったのにラノベを読んでしまうなんてありえない。
紫乃も絵本を読んでいたから人のことは言えないが、成績優秀な萌花も娯楽作品の魔力に取り込まれてしまうなんて。
なぜか親近感がわいてきた。
「あ、あの、おしゃべりするようであればお帰りいただけると……」
司書に静かに注意され、紫乃たちはとぼとぼとその場を離れた。
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