個性派JK☆勢揃いっ!【完結済み】

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第二章 高校二年生(一学期)

へんなひと(紫乃)

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 じわじわと、ねっとりとへばりつくような暑さが襲う。
 これから本格的な暑さが始まるということを表している。

「うわ、蒸し暑っ!」
「もう6月だもんね~。仕方ないよ~」

 紫乃は朔良と共に行動していた。
 珍しい組み合わせだが、これには訳がある。
 それは――

「よっすー、お待たせっす!」

 ――この、息を切らしながらこちらに向かってくる葉奈に呼ばれたからである。
 どうやらこのメンツは、創作仲間らしい。
 葉奈が勝手にそう言っているだけだけど。
 まあ、朔良も趣味で小説を書いているみたいだから、あながち間違いでもない。

「おはよ~、葉奈ちゃん」
「はよ、葉奈ちゃん。てか、こんな暑い日にわざわざ呼び出さなくてもいいんじゃね?」
「ふっふっふ、こんな日だからこそ創作意欲がわくってもんすよ」
「創作意欲がわく前に暑さでわきそうなんだが……」

 葉奈が口角を上げながら言うと、朔良は空を見上げてまぶしそうに目を細める。
 雨こそ降っていないものの、湿気の多さと陽の光で汗が止まらない。
 本当になぜ、今日集まろうと言い出したのか。

「むふふー、じゃ、紫乃ちゃんちに行こうっす!」
「……はぁ!?」

 葉奈はなにを言っているのだろう。
 そんな話は聞いていない。
 事前に言ってもらえれば、片付けなりおもてなしの用意なりできたのに。

 こうも唐突ではなにもできやしない。
 それ以前に、今日は親が家にいるのだ。
 事前に知らされていないと、親も困るというもの。
 葉奈はそういう気遣いとか……できなさそう。

「……僕は別にいいけど、親がだめって言ったらだめだからね~」
「お前なにも言ってなかったのか。……まあ、あたしも今知らされたけど」

 紫乃は急いで親にメッセージを送る。
 すると、すぐに返事が返ってきた。

「『今日は無理だよー!』だってさ~」
「そりゃそうだろうな」

 朔良は当然とばかりにうなづく。
 普通の人間ならそう感じるのが当たり前だろう。
 しかし、葉奈はどうなのだろうか。

「えぇー!? あてが外れたっす!」

 ……まあ、そういう人だ。

「ていうかさ~、事前に言ってくれればよかったのに~。そしたら家に招待できたかもしれないよ~?」
「そうだぞ。あたしだって家に急に来られたら困るってもんだ」
「ちぇ……仕方ないっすねぇ……」

 葉奈の方が折れてくれたみたいだ。
 だけど、これでは紫乃たちが悪いみたいになっている。

「ほんとに仕方ないっすね。じゃあ、うちに来るっすか?」
「えっ?」
「は? どういうことだ?」

 紫乃と朔良は、葉奈の提案に同じような反応をする。
 うちに来るか……ということは、紫乃の家に行こうと言い出したのはただの冗談ということだろうか。
 葉奈の言動は謎すぎて、読めないことの方が多い。

「元々そのつもりだったっすから。さあ、レッツラゴーっす!」

 そう高らかに叫ぶと、紫乃と朔良を置いてスタコラサッサと走り出してしまう。
 ……本当に、葉奈は変な人だ。
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