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第二章 高校二年生(一学期)
はんせい(葉奈)
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「は、葉奈ちゃぁぁぁん! 朔良ぁぁぁ!」
葉奈と朔良が教室に入ると、美久里が叫びながら飛びついてきた。
なにがあったのだろう。……まあ、だいたい予想はつくが。
「お、おい美久里。一体なにがあったんだ? 大丈夫か?」
「朔良……多分昨日のことっすよ」
「昨日? あー、あれか」
朔良は覚えていなかったようで、葉奈が説明してようやく思い出したらしい。
それにしても、美久里は涙目で上目遣いをしてきているため、不覚にも少しドキッと胸が高鳴ってしまった。
朔良はそんな美久里の頭を撫でている。
少し落ち着いたのか、美久里はゆっくりと話し始める。
「私、めちゃくちゃ怖くて……なにがなんだかわからなくて……葉奈ちゃんと朔良は私をおどかしたあと、なにもなかったように二人だけで喋りだしたから、もう……私……」
話しているうちに涙が込み上げてきたようで、ぽろぽろと涙を流して話を切る。
さすがに可哀想になったので、葉奈も美久里の頭を撫でることにした。
朔良の手も持っているから、少し撫でづらい。
「……悪かったっす。まさかここまで怖がられるとは」
「あたしも悪かったよ。ごめんな。じゃあ、今度は美久里もおどかす側になってみるか?」
「お、それはいいっすね」
朔良の提案に、葉奈は即座に反応する。
少人数でだれかをおどかすのはもちろん楽しいが、おどかす側の人数が増えるのもそれはそれで楽しかった。
「……葉奈ちゃんも朔良も、全然反省してないじゃん……」
嗚咽混じりの声で美久里が抗議する。
だけど、そのあとになにか続きそうで、葉奈はそれを期待した。
案の定美久里は顔を上げ、にこーっと笑う。
「じゃあ、私も今度混ぜてね。仲間はずれなんて許さないから!」
無邪気な笑顔を見せてくれたせいで、天邪鬼な葉奈はまたおどかしてやろうかと考えてしまった。
だけど、そんなことしたら今度こそ美久里は許してくれないだろう。
そんなこんなで一時限目のチャイムが鳴り、ほどなくしてシスターが教室に入ってくる。
「それじゃ……授業、始めますね」
シスターはかなり沈んだ表情で教室に入ってきた。
おぼつかなげな声で授業開始の合図を告げる。
「シスターも今日はなんだか元気がなさそうですね」
見かねた朔良が、心配そうに声をかけた。
「まあ、そうですね。ちょっと昨日の後始末が大変で……」
「後始末? ……それって、もしかして……」
「朔良さんは察しがいいですね。昨日部室がぐっちゃぐちゃだったので掃除が大変だったんですよ」
「……なんか、申し訳ないです……」
朔良は顔を引きつらせながら謝る。
昨日、美久里をおどかした着ぐるみやそのあとの漫画鑑賞会で使った本を散らかしたまま帰ってしまったのだ。
まあ、バレなきゃいいだろう。多分。きっと。
「なので葉奈さん。あとで職員室に来てくださいね」
その笑顔は、葉奈が今まで見てきた中で一番怖かった。
葉奈と朔良が教室に入ると、美久里が叫びながら飛びついてきた。
なにがあったのだろう。……まあ、だいたい予想はつくが。
「お、おい美久里。一体なにがあったんだ? 大丈夫か?」
「朔良……多分昨日のことっすよ」
「昨日? あー、あれか」
朔良は覚えていなかったようで、葉奈が説明してようやく思い出したらしい。
それにしても、美久里は涙目で上目遣いをしてきているため、不覚にも少しドキッと胸が高鳴ってしまった。
朔良はそんな美久里の頭を撫でている。
少し落ち着いたのか、美久里はゆっくりと話し始める。
「私、めちゃくちゃ怖くて……なにがなんだかわからなくて……葉奈ちゃんと朔良は私をおどかしたあと、なにもなかったように二人だけで喋りだしたから、もう……私……」
話しているうちに涙が込み上げてきたようで、ぽろぽろと涙を流して話を切る。
さすがに可哀想になったので、葉奈も美久里の頭を撫でることにした。
朔良の手も持っているから、少し撫でづらい。
「……悪かったっす。まさかここまで怖がられるとは」
「あたしも悪かったよ。ごめんな。じゃあ、今度は美久里もおどかす側になってみるか?」
「お、それはいいっすね」
朔良の提案に、葉奈は即座に反応する。
少人数でだれかをおどかすのはもちろん楽しいが、おどかす側の人数が増えるのもそれはそれで楽しかった。
「……葉奈ちゃんも朔良も、全然反省してないじゃん……」
嗚咽混じりの声で美久里が抗議する。
だけど、そのあとになにか続きそうで、葉奈はそれを期待した。
案の定美久里は顔を上げ、にこーっと笑う。
「じゃあ、私も今度混ぜてね。仲間はずれなんて許さないから!」
無邪気な笑顔を見せてくれたせいで、天邪鬼な葉奈はまたおどかしてやろうかと考えてしまった。
だけど、そんなことしたら今度こそ美久里は許してくれないだろう。
そんなこんなで一時限目のチャイムが鳴り、ほどなくしてシスターが教室に入ってくる。
「それじゃ……授業、始めますね」
シスターはかなり沈んだ表情で教室に入ってきた。
おぼつかなげな声で授業開始の合図を告げる。
「シスターも今日はなんだか元気がなさそうですね」
見かねた朔良が、心配そうに声をかけた。
「まあ、そうですね。ちょっと昨日の後始末が大変で……」
「後始末? ……それって、もしかして……」
「朔良さんは察しがいいですね。昨日部室がぐっちゃぐちゃだったので掃除が大変だったんですよ」
「……なんか、申し訳ないです……」
朔良は顔を引きつらせながら謝る。
昨日、美久里をおどかした着ぐるみやそのあとの漫画鑑賞会で使った本を散らかしたまま帰ってしまったのだ。
まあ、バレなきゃいいだろう。多分。きっと。
「なので葉奈さん。あとで職員室に来てくださいね」
その笑顔は、葉奈が今まで見てきた中で一番怖かった。
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