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切り離された疑い
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敵だと思っていた者達の口から飛び出した“安全“という言葉に、ミア達は動揺を隠せなかった。
「安全・・・?おい!今までここに閉じ込めていたんだ。何故移動する必要がある?」
声を上げたミアに、慌てて獣人達が静かにするよう言い渡す。どうやら彼らにとっても、何か事情があるようだった。
「あまり大きな声を出すんじゃねぇ。酷い死に方をしたくねぇなら、大人しくついてこい」
数人の獣人がミア達を連れ、部屋の外の様子を確認しながら、まるで脱獄でもしているかのようにコソコソと場所の移動を始める。
道中にいる獣人達とアイコンタクトを取りながら、下へ下へと向かっていく。説明のないまま連れていかれる事に、ツバキやアカリも不安の表情を浮かべている。
それは当然、ミアとツクヨも同じだった。何しろ彼らは、食事を分けてくれたケツァル派の獣人達と対立する、残虐非道なガレウスの息のかかった者達なのだから。
「そろそろ何処へ向かっているのかくらい、説明してくれてもいいんじゃないか?」
すると、話しかけられた獣人が周りを確認し、小さな声で顔も向ける事なく口を開き、ミアの質問に答える。
「少なくとも、あそこにいるよりはかは安全な場所だ」
「安全の意味が分からない。お前達はガレウスって奴の手の者なんだろ?」
彼に合わせ小声で質問を続けるミア。すると、彼女の口にした事にガレウス派の獣人の彼は、驚いた表情を見せる。
「ッ・・・!何故それを知っている?」
ミア達を連れて行く獣人達は、言葉で確認する訳でもなく、互いに顔を見合わせ仕切りに首を横に振っていた。彼らは、ミア達が獣人達の間にある派閥について知っていることに驚いていたのだ。
誰も口にした覚えのない事。そこでミアと話していた獣人が、何かを察したのか今度は質問する側へと変わった。
話していい事なのか迷ったが、このままどこかへ連れていかれて死ぬよりかは、いくらかマシだろうとツクヨと確認し合い、部屋で起きた事の一部を彼らに話した。
「まさかッ・・・!お前ら、奴らから差し出された物を口にしたのか!?」
それまで息を殺して喋っていた彼が、ミアの話を聞き突如驚きの声を上げる。その様子を見て、ミアは話した内容を振り返る。そして、自分達の犯した危険な行為と、もしかしたらという最悪の想像をしてしまう。
ミア達を連れていた獣人達の様子が慌ただしくなる。何人かの獣人は急いで別の場所へと向かい、残った獣人達も事を急ごうと足速になった。
「事情が変わった!場所を変更する。先にコイツら“診る“」
「え?ちょっと!事情が変わったってどういう事?」
困惑するツクヨとは反対に、自分達の犯した凡ミスに後悔と何故そういった思考に陥ってしまったのか、怪しいと思えなかったのかと頭を抱えるミア。
すると間も無くして、一緒に連れていかれていたツバキが、突然意識を失い倒れそうになる。だが、側にいた獣人によって彼の身体は地面に倒れる事なく受け止められた。
「おい!他に奴らから差し出された物を口にした奴はッ・・・!?」
そう口にしたところで、ツバキの次に食べ物を分けて貰っていたアカリが意識を失う。
「ど・・・どういう事!?これってまさか・・・!」
「あぁ、何か“盛られた“のかもしれない・・・」
動揺するツクヨに、ミアは冷静に答える。少し考えれば分かるような事だった筈。どんなに親切に接しられようと、ここはあくまで人間に憎悪を抱く敵地。
どんなに空腹に陥ろうと、警戒するべき事だったことに変わりない。何を食べさせられたのかは分からないが、幸い大人であるミアとツクヨは多く口にすることはなかった。
それ故か、ツバキやアカリのように気を失うようなことはなかったが、徐々にその症状は二人にも降りかかることとなる。
「安全・・・?おい!今までここに閉じ込めていたんだ。何故移動する必要がある?」
声を上げたミアに、慌てて獣人達が静かにするよう言い渡す。どうやら彼らにとっても、何か事情があるようだった。
「あまり大きな声を出すんじゃねぇ。酷い死に方をしたくねぇなら、大人しくついてこい」
数人の獣人がミア達を連れ、部屋の外の様子を確認しながら、まるで脱獄でもしているかのようにコソコソと場所の移動を始める。
道中にいる獣人達とアイコンタクトを取りながら、下へ下へと向かっていく。説明のないまま連れていかれる事に、ツバキやアカリも不安の表情を浮かべている。
それは当然、ミアとツクヨも同じだった。何しろ彼らは、食事を分けてくれたケツァル派の獣人達と対立する、残虐非道なガレウスの息のかかった者達なのだから。
「そろそろ何処へ向かっているのかくらい、説明してくれてもいいんじゃないか?」
すると、話しかけられた獣人が周りを確認し、小さな声で顔も向ける事なく口を開き、ミアの質問に答える。
「少なくとも、あそこにいるよりはかは安全な場所だ」
「安全の意味が分からない。お前達はガレウスって奴の手の者なんだろ?」
彼に合わせ小声で質問を続けるミア。すると、彼女の口にした事にガレウス派の獣人の彼は、驚いた表情を見せる。
「ッ・・・!何故それを知っている?」
ミア達を連れて行く獣人達は、言葉で確認する訳でもなく、互いに顔を見合わせ仕切りに首を横に振っていた。彼らは、ミア達が獣人達の間にある派閥について知っていることに驚いていたのだ。
誰も口にした覚えのない事。そこでミアと話していた獣人が、何かを察したのか今度は質問する側へと変わった。
話していい事なのか迷ったが、このままどこかへ連れていかれて死ぬよりかは、いくらかマシだろうとツクヨと確認し合い、部屋で起きた事の一部を彼らに話した。
「まさかッ・・・!お前ら、奴らから差し出された物を口にしたのか!?」
それまで息を殺して喋っていた彼が、ミアの話を聞き突如驚きの声を上げる。その様子を見て、ミアは話した内容を振り返る。そして、自分達の犯した危険な行為と、もしかしたらという最悪の想像をしてしまう。
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「え?ちょっと!事情が変わったってどういう事?」
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「おい!他に奴らから差し出された物を口にした奴はッ・・・!?」
そう口にしたところで、ツバキの次に食べ物を分けて貰っていたアカリが意識を失う。
「ど・・・どういう事!?これってまさか・・・!」
「あぁ、何か“盛られた“のかもしれない・・・」
動揺するツクヨに、ミアは冷静に答える。少し考えれば分かるような事だった筈。どんなに親切に接しられようと、ここはあくまで人間に憎悪を抱く敵地。
どんなに空腹に陥ろうと、警戒するべき事だったことに変わりない。何を食べさせられたのかは分からないが、幸い大人であるミアとツクヨは多く口にすることはなかった。
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