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不可侵の森
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2人が去り、残されたエミリアはショックから立ち直るのに時間がかかり動き出せたのは1時間ほど経ってからだった。
動き出せたとは言っても今のエミリアには帰れる場所も無いわけで、唯一思いついた友達の所へ向かうことにした。
話していた場所であるエマの行きつけの個室のあるレストランからは徒歩で10分程で着く。
個室を出ると話し声が漏れていたのだろう、店員が憐れむような目で見てきたためサッと目を逸らして会計の為にレジへと向かう。
いくらエミリアは部屋に入って早々に婚約破棄を告げられて、飲み物を頼む間も無く用が済んでしまったとは言えロイとエマは紅茶を頼んでいた筈だと考えての行動だった。
そういえば、私お金持ってきてないわ
レジに着いたのは良いが重大な事実に気がついてしまい顔を青くする。
エミリアは普段食事に出掛けることもなく、今回もロイの家に呼び出されたと思い家を出た。
しかし馬車に乗り着いてみたらこのレストランだった為、お金のことを失念していたのだ。
「本日のお代はいくらですか?実は今はあまり持ち合わせが無くて…。一度お屋敷に取りに行かせては頂けませんか?この指輪を置いて行きます、もし私が戻らなければこれを売却して頂いて構いませんから、お願いします。」
レジの前に立って顔を青くするエミリアに店長は静かに首を横に振る。
「エミリア様、本日のお代は1230円ですがロイ様に頂いておりますのでご安心下さい。」
それにホッと胸を下ろすエミリア。
よくよく考えてみればロイとエマが飲んだものを自分達が清算して帰ることは当然のことだが、この時のエミリアはそんな発想はあるはずも無く店長に礼を言ってレストランを出る。
「どうぞお気を付けてお帰りください。」
店長は護衛も使用人も付けずに歩いて去りゆくエミリアの背中を見つめ呟いた。
店は大通りに面していた。
その為レストランを出てすぐに人が行き交う通りに出る。
街の地図は記憶しているため、迷いなく目的地に向けて歩き出すも直ぐに周りの人々の視線を感じて立ち止まってしまう。
私何かおかしな所があるのかしら?
凄い視線を感じるわ、恥ずかしい。
人の目を避けるように通りの端に寄って考える。
何か他の人と違う所……あっ!ドレスが他の方々よりも派手だわ!
お金も持っていないから着替える事も出来ないし…。
いくら義母と義妹から暴力を受けていたとはいえ、父親にバレないようにドレスなどは貴族として恥じないものを与えられていた。
友達に会うために屋敷を抜け出す時用に庶民と同じ服も持ってはいたが、元婚約者であるロイと会うのにわざわざ庶民の格好をする必要があるはずも無く明らかに貴族とわかる華美な格好をしている。
普通貴族は馬車で移動したり従者をつけていたりするがエミリアはそのどちらにも当てはまらず、たった1人で歩いている。
その為視線を集めたのだろうと考えた。
少し考えた後に、現状ではどうしようもないと結論づけて再び歩き出す。
周りの視線が気にはなるが歩くことに集中して、その他をシャットアウトすれば気にならなくなった。
そうして歩くこと10分、目的地に着いた。
そこには広大な森林、通称不可侵の森が広がっていた。
エミリアは知らないようだがそこは獰猛な狼や熊は勿論川にはワニなどもいる危険な場所であった。
戦のためにそこに足を踏み入れれば肝心の戦をする前に動物達に殺されてしまうだろう。
それ故に街の人間が間違って入らないように不可侵の森と周知させたのだ。
そんな危険な場所へ平然と足を踏み入れる。
動き出せたとは言っても今のエミリアには帰れる場所も無いわけで、唯一思いついた友達の所へ向かうことにした。
話していた場所であるエマの行きつけの個室のあるレストランからは徒歩で10分程で着く。
個室を出ると話し声が漏れていたのだろう、店員が憐れむような目で見てきたためサッと目を逸らして会計の為にレジへと向かう。
いくらエミリアは部屋に入って早々に婚約破棄を告げられて、飲み物を頼む間も無く用が済んでしまったとは言えロイとエマは紅茶を頼んでいた筈だと考えての行動だった。
そういえば、私お金持ってきてないわ
レジに着いたのは良いが重大な事実に気がついてしまい顔を青くする。
エミリアは普段食事に出掛けることもなく、今回もロイの家に呼び出されたと思い家を出た。
しかし馬車に乗り着いてみたらこのレストランだった為、お金のことを失念していたのだ。
「本日のお代はいくらですか?実は今はあまり持ち合わせが無くて…。一度お屋敷に取りに行かせては頂けませんか?この指輪を置いて行きます、もし私が戻らなければこれを売却して頂いて構いませんから、お願いします。」
レジの前に立って顔を青くするエミリアに店長は静かに首を横に振る。
「エミリア様、本日のお代は1230円ですがロイ様に頂いておりますのでご安心下さい。」
それにホッと胸を下ろすエミリア。
よくよく考えてみればロイとエマが飲んだものを自分達が清算して帰ることは当然のことだが、この時のエミリアはそんな発想はあるはずも無く店長に礼を言ってレストランを出る。
「どうぞお気を付けてお帰りください。」
店長は護衛も使用人も付けずに歩いて去りゆくエミリアの背中を見つめ呟いた。
店は大通りに面していた。
その為レストランを出てすぐに人が行き交う通りに出る。
街の地図は記憶しているため、迷いなく目的地に向けて歩き出すも直ぐに周りの人々の視線を感じて立ち止まってしまう。
私何かおかしな所があるのかしら?
凄い視線を感じるわ、恥ずかしい。
人の目を避けるように通りの端に寄って考える。
何か他の人と違う所……あっ!ドレスが他の方々よりも派手だわ!
お金も持っていないから着替える事も出来ないし…。
いくら義母と義妹から暴力を受けていたとはいえ、父親にバレないようにドレスなどは貴族として恥じないものを与えられていた。
友達に会うために屋敷を抜け出す時用に庶民と同じ服も持ってはいたが、元婚約者であるロイと会うのにわざわざ庶民の格好をする必要があるはずも無く明らかに貴族とわかる華美な格好をしている。
普通貴族は馬車で移動したり従者をつけていたりするがエミリアはそのどちらにも当てはまらず、たった1人で歩いている。
その為視線を集めたのだろうと考えた。
少し考えた後に、現状ではどうしようもないと結論づけて再び歩き出す。
周りの視線が気にはなるが歩くことに集中して、その他をシャットアウトすれば気にならなくなった。
そうして歩くこと10分、目的地に着いた。
そこには広大な森林、通称不可侵の森が広がっていた。
エミリアは知らないようだがそこは獰猛な狼や熊は勿論川にはワニなどもいる危険な場所であった。
戦のためにそこに足を踏み入れれば肝心の戦をする前に動物達に殺されてしまうだろう。
それ故に街の人間が間違って入らないように不可侵の森と周知させたのだ。
そんな危険な場所へ平然と足を踏み入れる。
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