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その頃のエマ達2
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テラスへ着くとトム、ローラ、ロイ、エマの順で席に着く。
円形のテーブルの為お互いの顔が見えやすい。
「さて、この度は私とエマの我儘を聞いてくださりありがとうございます。」
「いえ、愛し合う者と添い遂げることが出来るのならばそうするべきです。時間は有限ですから、今の時間を大切になさった方が良い。」
「前の奥様のことですね、早くに亡くされたと聞きました。」
「ええ、私は再び愛することの出来る人と出会えたから良かったですが彼女が居てくれなかったら自暴自棄になっていたでしょう。エマもローラの様に家を守り、ロイ様を支えることの出来る人間になりなさい。」
「はい、尊敬するお母様の様な妻になれるよう努力致しますわ。」
「ですがエミリアには悪いことをしてしまいました。最近では話す事も少なくなってしまって彼女には寂しい思いをさせているのに、婚約者まで奪ってしまって…。」
「そんな気に病まないで下さい、彼女も私達が愛し合っていると知ったら快く婚約者の席をエマに譲ってくれました。彼女はとても善良な人間です、私なんかよりもずっと良い人が直ぐに見つかるでしょう。」
本人にはあれだけ言っといてよく言うわ。
快くって言う前に拒否権すら与えなかったくせにとんだ役者だわ。
トムとロイの会話を紅茶を飲んで聞いているエマはそう思った。
ローラは嫌いなエミリアの話だからか不快そうに聞いているがトムは真剣な話をしているからか気付かない。
「ええ、エミリアは人の気持ちがわかる子ですからエマ達の想いを知ればそうなるとは思っていました。我儘を言わない子でしたから…。」
そう言ったトムはふとエミリアがいない事を思い出したようでエマとロイに聞いてきた。
「エミリアは今はロイ様の顔を見るのが辛いし、気持ちの整理もしたいから暫く親戚の家にお世話になるそうです。」
「そうか、誰の家に行ったのだろう?私もエミリアに謝りたい。」
「さあ?そこまでは聞いてませんわ、私もロイ様を結果的に奪った形になってしまったから聞きづらくて。」
エマのその言葉にトムも納得したようだ。
ローラとエマは無事にトムを騙せたと心なしかホッとしたような表情をしている。
「それならばエミリアがいつ戻って来ても良いように、次の縁談相手を早めに探しておこう。」
もう戻って来ないと知らないで呑気なものね。
婚約も何もエミリアはこの家に帰ってこない、それに何処へ行ったかもわからないから連絡の取り用も無いんだからあっちから連絡してこない限りは永遠にさようならよ。
「そうですわね、私もロイ様と幸せになるんですものエミリアにも幸せになってもらいたいわ。私がお願いする事ではないですが良い相手を探してあげて下さい。」
エマの心も知らずに取り繕われた言葉にトムは良い子に育ってと感動しているようだった。
ローラとロイはエミリアが戻ってこないことも知っているためエマの言葉を黙って聞いている。
「よろしければ私も協力させて下さい。私がエマに恋をしてしまったからエミリアをこんな風にさせてしまった。誰か良い相手を紹介させて下さい。」
思ってもいない事をよくもこんなスラスラと言えるわね。
私がエミリアにもう帰って来るなって言ったのを知っているから、紹介したって仕方ないのにね。
エマの声に続いてロイがそう言うとトムも心底感謝して、礼を言った。
エマはロイの偽善っぷりに顔を顰めながらお茶菓子として用意されているクッキーを食べる。
偽善の上辺だけのお茶会はロイの家から迎えが来るまで続いた。
円形のテーブルの為お互いの顔が見えやすい。
「さて、この度は私とエマの我儘を聞いてくださりありがとうございます。」
「いえ、愛し合う者と添い遂げることが出来るのならばそうするべきです。時間は有限ですから、今の時間を大切になさった方が良い。」
「前の奥様のことですね、早くに亡くされたと聞きました。」
「ええ、私は再び愛することの出来る人と出会えたから良かったですが彼女が居てくれなかったら自暴自棄になっていたでしょう。エマもローラの様に家を守り、ロイ様を支えることの出来る人間になりなさい。」
「はい、尊敬するお母様の様な妻になれるよう努力致しますわ。」
「ですがエミリアには悪いことをしてしまいました。最近では話す事も少なくなってしまって彼女には寂しい思いをさせているのに、婚約者まで奪ってしまって…。」
「そんな気に病まないで下さい、彼女も私達が愛し合っていると知ったら快く婚約者の席をエマに譲ってくれました。彼女はとても善良な人間です、私なんかよりもずっと良い人が直ぐに見つかるでしょう。」
本人にはあれだけ言っといてよく言うわ。
快くって言う前に拒否権すら与えなかったくせにとんだ役者だわ。
トムとロイの会話を紅茶を飲んで聞いているエマはそう思った。
ローラは嫌いなエミリアの話だからか不快そうに聞いているがトムは真剣な話をしているからか気付かない。
「ええ、エミリアは人の気持ちがわかる子ですからエマ達の想いを知ればそうなるとは思っていました。我儘を言わない子でしたから…。」
そう言ったトムはふとエミリアがいない事を思い出したようでエマとロイに聞いてきた。
「エミリアは今はロイ様の顔を見るのが辛いし、気持ちの整理もしたいから暫く親戚の家にお世話になるそうです。」
「そうか、誰の家に行ったのだろう?私もエミリアに謝りたい。」
「さあ?そこまでは聞いてませんわ、私もロイ様を結果的に奪った形になってしまったから聞きづらくて。」
エマのその言葉にトムも納得したようだ。
ローラとエマは無事にトムを騙せたと心なしかホッとしたような表情をしている。
「それならばエミリアがいつ戻って来ても良いように、次の縁談相手を早めに探しておこう。」
もう戻って来ないと知らないで呑気なものね。
婚約も何もエミリアはこの家に帰ってこない、それに何処へ行ったかもわからないから連絡の取り用も無いんだからあっちから連絡してこない限りは永遠にさようならよ。
「そうですわね、私もロイ様と幸せになるんですものエミリアにも幸せになってもらいたいわ。私がお願いする事ではないですが良い相手を探してあげて下さい。」
エマの心も知らずに取り繕われた言葉にトムは良い子に育ってと感動しているようだった。
ローラとロイはエミリアが戻ってこないことも知っているためエマの言葉を黙って聞いている。
「よろしければ私も協力させて下さい。私がエマに恋をしてしまったからエミリアをこんな風にさせてしまった。誰か良い相手を紹介させて下さい。」
思ってもいない事をよくもこんなスラスラと言えるわね。
私がエミリアにもう帰って来るなって言ったのを知っているから、紹介したって仕方ないのにね。
エマの声に続いてロイがそう言うとトムも心底感謝して、礼を言った。
エマはロイの偽善っぷりに顔を顰めながらお茶菓子として用意されているクッキーを食べる。
偽善の上辺だけのお茶会はロイの家から迎えが来るまで続いた。
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