1 / 2
01. 俺の名前はカイト?
しおりを挟む
西日が差し込む六畳間には、血の匂いが充満していた。
ヤスが嬉しそうに笑いながら、女の爪をペンチで剥がしている。
「これじゃもう手コキできねぇな。泡姫さんよぉ」
ボロアパートの室内には五歳ぐらいのガキがいて、涙と小便を漏らしている。声は出ないらしい。ひぐっ、ひぐっと潰れたカエルのような吐息を漏らすばかりだ。
俺は女が差し出してきた安っぽい財布から、よれた万札を抜き取った。
「一枚、二枚、……足りねぇ。おい、ヤス」
「はいよ! なあ、おまえのヒモはどこに行った? あぁん?」
「お願いよぉ。あの人には何もしないでぇ」
「俺に泣き落としが効くとでも? おまえ、闇金からカネを借りるぐらいだから頭がゆるゆるだなぁ。股もゆるいのか?」
ヤスがジーンズの山型に膨らんだ部分を女の顔に押し当てる。女は歯が欠けた口で、へにゃりと愛想笑いを浮かべた。恐怖に支配された女の双眸は、ほぼ白目になっていた。
「僕ちゃんは知ってるかな? ママの彼氏がどこで何をしているか」
ヤスが血で濡れたペンチをガキに向けた時、女が日に焼けた畳に身を投げ出すようにして土下座をした。
「その子には手を出さないで! ……あの人はいま、仙台の国分町にいるわ」
「ふーん、田舎か。すぐ足がつきそうだな」
「ヤス。ガキが泣き出すと厄介だ。今回はここまでにしよう」
「おう」
ジーンズのファスナーを下ろして、女の顔に向かって出すものを出すと、ヤスはアパートをあとにした。小柄なヤスはひとつひとつの動きが俊敏である。
俺も退室しようとした瞬間、ガキが体当たりしてきた。
「ママをいじめるな!」
「おまえ、大好きなママを守れなくて悔しいか?」
ガキの小さな頭を押さえつけると、俺は言った。
「だったら金持ちになれ。この世はカネがすべてだ。おまえが不幸な目に遭ったのはカネを持っていないからだ。幸せになりたきゃ、カネを稼げ」
俺はしがみついてこようとするガキを突き飛ばして、ボロアパートの外に出た。
◆◆◆
仕事を終えた俺は、自宅に戻った。
哀れな女とガキが住んでいたボロアパートと大差ない部屋だ。
十月だというのに空気が蒸れている。エアコンをかけるまではないか。俺は窓を開けて、網戸にした。二階なので狙われることはないだろう。
シャワーを浴びた俺は、ベッドの下から大型のアタッシェケースを取り出した。そしてアタッシェケースを開いた。
中からまばゆい光が現れる。
俺はこの世で一番美しいもの──アタッシェケースにぎっしりと詰まった金の延べ棒を眺めた。
興奮のあまり勃ちそうになる。
金の延べ棒に映り込んだ俺の顔は、陶然としていた。
俺は親の顔を知らない。とある裏組織の連中に育てられた。闇金の取り立て屋として獲物を狩るかたわら、事務所で経理を担当している。金の延べ棒はもらった報酬を貯めて購入したものだ。
宝は大事に隠さなければいけない。俺は金の延べ棒との逢瀬を切り上げることにした。
アタッシェケースを閉じようとした瞬間、部屋の窓が開いた。
「誰だ!?」
「俺だよ、ヤスだよ」
「おまえ、ここは二階なのにどうやって……!?」
「隣のおねーさんに協力してもらった。ベランダからベランダへ、あらよっと移動したわけ」
俺はヤスと対峙した。
形勢はどう考えてもヤスの勝ちだ。ヤスは喧嘩が強いし、何よりも手に大型ナイフを持っている。
「……何しに来た」
「へへっ。そんなのひとつしかねぇだろ!」
ヤスが大型ナイフを振りかざした。
ナイフの切っ先が俺の左胸に突き刺さる。ヤスは笑っていた。
「安心して成仏しろ。この金は俺が綺麗に使ってやる」
「……ヤス、てめぇ」
もっと他に投げつけたい言葉があるのに、血を吐くことしかできない。
そして俺の意識はブラックアウトした。
◆◆◆
「……カイト! カイト!!」
耳元で大声を出されたので、俺は目を開いた。
え……? 「目を開いた」ってなんだ。俺はヤスに刺されて死んだはずだ。
「よかった! 意識が戻ったのね」
俺の視界には、黒目がちの少女の顔が映っていた。リボンで彩られた髪はミルクティー色で、ゆるやかなウェーブを描いている。
少女は異世界もののアニメに出てきそうな、きらびやかなドレス姿だった。
「あんた、誰だ」
「ちょっと、カイト。マリーナお姉ちゃんを忘れたの?」
マリーナ? そんな名前の身内はいない。
俺は自分が今いる空間を観察した。
ダークブラウンで統一された家具はどれも重厚なつくりで、光沢がある。天井や壁紙はもちろん、床までピカピカだ。ここは金持ちの屋敷なのか? 棚には肖像画や宝石箱らしきものが飾られている。
俺は矩形の大きなテーブルのお誕生日席に座らされていた。
室内にいるのはマリーナと、名も知らぬ少年。そして夫婦とおぼしき男女だった。ここにいるメンツは全員、顔立ちや雰囲気がよく似ていた。
マリーナが頬を薔薇色に染めながら叫んだ。
「ねえ、カイト。嘘つきごっこはやめて。あなたがマリーナお姉ちゃんを忘れるわけないでしょう? ずっと一緒に暮らしてきたのに!」
「マリーナ。カイトはブランデーケーキの匂いに酔って倒れてしまったんだ。まだ思考が乱れてるんだろう」
会話に混ざってきたのは、優しそうな面差しの少年だった。マリーナより何歳か年長だろう。
この人たちは兄妹なのか?
少年はルッツと名乗った。ルッツは俺と目線を合わせると、質問を投げかけてきた。
「自分の名前を言える? ここはどこだか分かる?」
「……無理だ。知らん」
「あーもう。じれったいわね! こうなったら魔法を使うわよ!」
マリーナが矩形のテーブルから離れた。
そして、広々としたスペースでなんと宙返りをした。
驚くべきことはそれで終わらなかった。マリーナの姿は、ミルクティー色のウサギへと変わっていた。
ウサギになったマリーナが俺の足元に近づいてきた。そして、ふわふわした体を俺の脛にくっつけた。
「よーし! 回復魔法をかけるわよ」
「えっ。ウサギの姿なのに喋れるのか?」
マリーナは俺のツッコミをスルーして、呪文を唱え始めた。
「愛の神ラフィナよ。哀れなる迷い子に記憶という道しるべをお与えください」
マリーナの温かなぬくもりに触れているうちに、俺の脳内にさまざまな映像が浮かんだ。
庭で転んだ俺に、手を差し伸べてきたルッツ。
雨の日、室内で俺と人形遊びに興じるマリーナ。
そんな俺たちを温かく見守っている両親。
「俺たちは家族で、俺の名前はカイトで……」
「そうだよ! 今日はカイトの五歳のお誕生日だ!」
「嘘つきごっこはもう終わりね? じゃあ、パーティーの続きをしましょう!」
ウサギになったマリーナはバク転をキメると、少女の姿へと戻った。
「マリーナお姉ちゃんは人なの? ウサギなの?」
「私はウサギ獣人よ! カイトだってそうじゃない」
なんということだ。
俺は異世界にウサギ獣人として転生してしまったらしい。
ヤスが嬉しそうに笑いながら、女の爪をペンチで剥がしている。
「これじゃもう手コキできねぇな。泡姫さんよぉ」
ボロアパートの室内には五歳ぐらいのガキがいて、涙と小便を漏らしている。声は出ないらしい。ひぐっ、ひぐっと潰れたカエルのような吐息を漏らすばかりだ。
俺は女が差し出してきた安っぽい財布から、よれた万札を抜き取った。
「一枚、二枚、……足りねぇ。おい、ヤス」
「はいよ! なあ、おまえのヒモはどこに行った? あぁん?」
「お願いよぉ。あの人には何もしないでぇ」
「俺に泣き落としが効くとでも? おまえ、闇金からカネを借りるぐらいだから頭がゆるゆるだなぁ。股もゆるいのか?」
ヤスがジーンズの山型に膨らんだ部分を女の顔に押し当てる。女は歯が欠けた口で、へにゃりと愛想笑いを浮かべた。恐怖に支配された女の双眸は、ほぼ白目になっていた。
「僕ちゃんは知ってるかな? ママの彼氏がどこで何をしているか」
ヤスが血で濡れたペンチをガキに向けた時、女が日に焼けた畳に身を投げ出すようにして土下座をした。
「その子には手を出さないで! ……あの人はいま、仙台の国分町にいるわ」
「ふーん、田舎か。すぐ足がつきそうだな」
「ヤス。ガキが泣き出すと厄介だ。今回はここまでにしよう」
「おう」
ジーンズのファスナーを下ろして、女の顔に向かって出すものを出すと、ヤスはアパートをあとにした。小柄なヤスはひとつひとつの動きが俊敏である。
俺も退室しようとした瞬間、ガキが体当たりしてきた。
「ママをいじめるな!」
「おまえ、大好きなママを守れなくて悔しいか?」
ガキの小さな頭を押さえつけると、俺は言った。
「だったら金持ちになれ。この世はカネがすべてだ。おまえが不幸な目に遭ったのはカネを持っていないからだ。幸せになりたきゃ、カネを稼げ」
俺はしがみついてこようとするガキを突き飛ばして、ボロアパートの外に出た。
◆◆◆
仕事を終えた俺は、自宅に戻った。
哀れな女とガキが住んでいたボロアパートと大差ない部屋だ。
十月だというのに空気が蒸れている。エアコンをかけるまではないか。俺は窓を開けて、網戸にした。二階なので狙われることはないだろう。
シャワーを浴びた俺は、ベッドの下から大型のアタッシェケースを取り出した。そしてアタッシェケースを開いた。
中からまばゆい光が現れる。
俺はこの世で一番美しいもの──アタッシェケースにぎっしりと詰まった金の延べ棒を眺めた。
興奮のあまり勃ちそうになる。
金の延べ棒に映り込んだ俺の顔は、陶然としていた。
俺は親の顔を知らない。とある裏組織の連中に育てられた。闇金の取り立て屋として獲物を狩るかたわら、事務所で経理を担当している。金の延べ棒はもらった報酬を貯めて購入したものだ。
宝は大事に隠さなければいけない。俺は金の延べ棒との逢瀬を切り上げることにした。
アタッシェケースを閉じようとした瞬間、部屋の窓が開いた。
「誰だ!?」
「俺だよ、ヤスだよ」
「おまえ、ここは二階なのにどうやって……!?」
「隣のおねーさんに協力してもらった。ベランダからベランダへ、あらよっと移動したわけ」
俺はヤスと対峙した。
形勢はどう考えてもヤスの勝ちだ。ヤスは喧嘩が強いし、何よりも手に大型ナイフを持っている。
「……何しに来た」
「へへっ。そんなのひとつしかねぇだろ!」
ヤスが大型ナイフを振りかざした。
ナイフの切っ先が俺の左胸に突き刺さる。ヤスは笑っていた。
「安心して成仏しろ。この金は俺が綺麗に使ってやる」
「……ヤス、てめぇ」
もっと他に投げつけたい言葉があるのに、血を吐くことしかできない。
そして俺の意識はブラックアウトした。
◆◆◆
「……カイト! カイト!!」
耳元で大声を出されたので、俺は目を開いた。
え……? 「目を開いた」ってなんだ。俺はヤスに刺されて死んだはずだ。
「よかった! 意識が戻ったのね」
俺の視界には、黒目がちの少女の顔が映っていた。リボンで彩られた髪はミルクティー色で、ゆるやかなウェーブを描いている。
少女は異世界もののアニメに出てきそうな、きらびやかなドレス姿だった。
「あんた、誰だ」
「ちょっと、カイト。マリーナお姉ちゃんを忘れたの?」
マリーナ? そんな名前の身内はいない。
俺は自分が今いる空間を観察した。
ダークブラウンで統一された家具はどれも重厚なつくりで、光沢がある。天井や壁紙はもちろん、床までピカピカだ。ここは金持ちの屋敷なのか? 棚には肖像画や宝石箱らしきものが飾られている。
俺は矩形の大きなテーブルのお誕生日席に座らされていた。
室内にいるのはマリーナと、名も知らぬ少年。そして夫婦とおぼしき男女だった。ここにいるメンツは全員、顔立ちや雰囲気がよく似ていた。
マリーナが頬を薔薇色に染めながら叫んだ。
「ねえ、カイト。嘘つきごっこはやめて。あなたがマリーナお姉ちゃんを忘れるわけないでしょう? ずっと一緒に暮らしてきたのに!」
「マリーナ。カイトはブランデーケーキの匂いに酔って倒れてしまったんだ。まだ思考が乱れてるんだろう」
会話に混ざってきたのは、優しそうな面差しの少年だった。マリーナより何歳か年長だろう。
この人たちは兄妹なのか?
少年はルッツと名乗った。ルッツは俺と目線を合わせると、質問を投げかけてきた。
「自分の名前を言える? ここはどこだか分かる?」
「……無理だ。知らん」
「あーもう。じれったいわね! こうなったら魔法を使うわよ!」
マリーナが矩形のテーブルから離れた。
そして、広々としたスペースでなんと宙返りをした。
驚くべきことはそれで終わらなかった。マリーナの姿は、ミルクティー色のウサギへと変わっていた。
ウサギになったマリーナが俺の足元に近づいてきた。そして、ふわふわした体を俺の脛にくっつけた。
「よーし! 回復魔法をかけるわよ」
「えっ。ウサギの姿なのに喋れるのか?」
マリーナは俺のツッコミをスルーして、呪文を唱え始めた。
「愛の神ラフィナよ。哀れなる迷い子に記憶という道しるべをお与えください」
マリーナの温かなぬくもりに触れているうちに、俺の脳内にさまざまな映像が浮かんだ。
庭で転んだ俺に、手を差し伸べてきたルッツ。
雨の日、室内で俺と人形遊びに興じるマリーナ。
そんな俺たちを温かく見守っている両親。
「俺たちは家族で、俺の名前はカイトで……」
「そうだよ! 今日はカイトの五歳のお誕生日だ!」
「嘘つきごっこはもう終わりね? じゃあ、パーティーの続きをしましょう!」
ウサギになったマリーナはバク転をキメると、少女の姿へと戻った。
「マリーナお姉ちゃんは人なの? ウサギなの?」
「私はウサギ獣人よ! カイトだってそうじゃない」
なんということだ。
俺は異世界にウサギ獣人として転生してしまったらしい。
0
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
執着騎士団長と、筋肉中毒の治癒師
マンスーン
BL
現代日本から異世界へ転生した治癒師のレオには、誰にも言えない秘密がある。
それは「定期的に極上の筋肉に触れて生命力を摂取しないと、魔力欠乏で死んでしまう」という特異体質であること!
命をつなぐため、そして何より己のフェティシズムを満たすため、レオがターゲットに選んだのは「氷の騎士団長」と恐れられる英雄ガドリエル。
「あぁっ、すごい……硬いですガドリエル様ッ!(大胸筋が)」
「……っ、治療中にそんな熱っぽい声を出すなッ」
生きるために必死で揉みしだくレオを、ガドリエルは「これほど俺の身を案じてくれるとは」と都合よく勘違い
触られたいムッツリ攻め×触りたい変態受け
オークとなった俺はスローライフを送りたい
モト
BL
転生したらオークでした。豚の顔とかマジないわ~とか思ったけど、力も強くてイージーモードじゃん。イージーイージー!ははは。俺、これからスローライフを満喫するよ!
そう思っていたら、住んでいる山が火事になりました。人間の子供を助けたら、一緒に暮らすことになりました。
子供、俺のこと、好きすぎるのやめろ。
前半ファンタジーっぽいですが、攻めの思考がヤバめです。オークが受けでも別に大丈夫という方のみお読みください。
不憫オークですが、前向きすぎるので不憫さは全くありません。
ムーンライトノベルズでも投稿しております。
可愛い系イケメンが大好きな俺は、推しの親友の王子に溺愛される
むいあ
BL
「あの…王子ーー!!俺の推しはあなたの親友なんだーーー!!」
俺、十宮空也は朝、洗面台に頭をぶつけ、異世界転生をしてしまった。
そこは俺がずっと大好きで追い続けていた「花と君ともう一度」という異世界恋愛漫画だった。
その漫画には俺の大好きな推しがいて、俺は推しと深くは関わらないで推し活をしたい!!と思い、時々推しに似合いそうな洋服を作ったりして、推しがお誕生日の時に送っていたりしていた。
すると、13歳になり数ヶ月経った頃、王宮からお茶会のお誘いが来て…!?
王家からだったので断るわけにもいかず、お茶会に行くため、王城へと向かった。
王城につくと、そこには推しとその推しの親友の王子がいて…!?!?
せっかくの機会だし、少しだけ推しと喋ろうかなと思っていたのに、なぜか王子がたくさん話しかけてきて…!?
一見犬系に見えてすごい激重執着な推しの親友攻め×可愛いが大好きな鈍感受け
いつかの光、彼方の光
ゆきりんご
BL
魔物に村を焼かれ、自分をかばって死んでいった両親を眺めていたルーカスは、級友のテオバルトに助けられて逃げおおせた。孤児院での生活が始まったが、テオバルトは特例で士官学校に入ることが決まり、離れ離れになってしまう。テオバルトはめきめきと頭角を現し、士官学校を卒業後して騎士団に入ってからもめざましい成果をあげ、国の英雄と称されるほどに。共に敵を討つという約束を果たそうと、凡人ながらもその背中を追うルーカスだが、身の程知らず」と言われるような大きな壁が立ちはだかっており……? 【国の英雄×諦めの悪い泣き虫な凡人】
・ハッピーエンド ・ねちっこい当て馬キャラあり
・本編6~8万字程度の予定。
※以前に投稿していた『いつか隣に立てたなら』を改題、大幅な書き換えをしたものです。
美貌の貧乏男爵、犬扱いしていた隣国の王子に求婚される
muku
BL
父亡き後、若くして男爵となったノエルは領地経営に失敗し、多額の借金を抱えて途方に暮れていた。そこへやって来たのは十年前に「野良犬」として保護していた少年レオで、彼の成長を喜ぶノエルだったが、実はその正体が大国の王子であったと知って驚愕する。
復讐に来たのだと怯えて逃げ出すノエルだったが、レオことレオフェリス王子はノエルに結婚してほしいと頼み始める。
男爵邸に滞在すると言い出す王子は「自分はあなたの犬だ」と主張し、ノエルは混乱するしかない。見通しの立たない返済計画、積極的な犬王子、友人からのありえない提案と、悩みは尽きない美貌の男爵。
借金完済までの道のりは遠い。
王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)
かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。
はい?
自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが?
しかも、男なんですが?
BL初挑戦!
ヌルイです。
王子目線追加しました。
沢山の方に読んでいただき、感謝します!!
6月3日、BL部門日間1位になりました。
ありがとうございます!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる