『ツインソウル物語3』“初恋”

大輝

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第21章 恋愛祈願?

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【神社のお稲荷さんの鳥居】

「残さないで、食べなさいよ」

「ニャー」

「あら、チャコちゃん。こんな所まで来てるの?」

お姉ちゃんが、ご飯をあげてる。

【境内】

「皆んな、いらっしゃい」

今日は、お姉ちゃんの神社に、合格祈願に来たの。

〈絵馬を書いて奉納する3人〉

「え?未来は縁結びも?」

「だって、中々良い人居ないんだもん」

「だよねー。私もお願いしよう」

「眞澄は、縁結びの前にほどき紙じゃない?」

「やっぱり?」

「うんうん。気が多いから、すぐ好きになって、コロコロ変わるもんね」

「香は良いよね、1年の時からずっと響ちゃんだもんね」

私は一途。

だって、中学の頃から夢で見てた人が、目の前に現れたんだもん。

夏休みに響先生とデートした事、親友の2人にも話してないの。

晶子伯母ちゃんに知られたら、また先生が怒られちゃう。

だから知ってるのは、お姉ちゃんだけ。

「パワーストーンも良いよね」

「そんなのどこに有るのよ?」

「スマホで検索」

「神様の前では失礼だから、出てからね」

【神社入り口の階段】

「ほら、見て」

〈スマホのホームページを見る香、未来、眞澄〉

「吉祥寺のfleur(フルール)だって」

「吉祥寺って、どこ?」

「東京じゃない?」

「白い馬可愛いわね、桜花賞馬のコユキだって」

「パワーストーンの店なら、倉吉に有るんじゃない?」

「ああ、有る有る」

「じゃあ、行こう」

「先に打吹公園に行って、ほどき紙?」

「うん、そうだね」

「そろそろ紅葉が色づき始めてるわね」


【打吹公園】

ほどき紙に、忘れたい過去と、これからの願いを書いて、羽衣池にそっと浮かべるのよ。

そうすると、紙と一緒に過去が水に溶けて、思いを昇華させてくれるんですって。

ほどき紙とお守りがセットになってるんだけど…

「やっぱり赤でしょう」

「うんうん」

「え?香は青?」

赤は良縁で、青は仕事や健康。

私はもう、巡り会ってしまったから、縁を呼び込む必要は無いもの。

「スッキリしたところで、パワーストーン見に行こう」

【パワーストーンショップ】

色々有るわね…

「恋愛は、ピンクの石よね?」

「うん、ピンク系の石が多いみたい」

「インカローズ、クンツァイト、ローズクオーツ、ロードナイト…」

「うーん、どれが良いのかな?」

「同じ石でも、微妙に違うのね…」

【テナントビル前】

買っちゃった。

ローズクオーツ。

fleurのホームページに、直感で選んだ方が良い、って書いて有ったの。

優しいピンク色が綺麗で、どうしても気になったから、その子にしたのよ。

「フフフ」

「クンツァイトは、デリケートな石で割れやすいので、取り扱いに注意だって」

「インカローズも、そうだね」

ローズクオーツは、直射日光で褪色する場合が有るので注意。

外部の波動を溜め込んで、開放するのが苦手なので、ネガティヴなエネルギーを溜め込むと、割れてしまう事が有ります。

こまめに浄化してあげてください。

そうなのね…

水に濡れても大丈夫なのは良いわね。

「香、どこ見てるの?」

「fleurのホームページ」

「それって、東京じゃない。この店のは?」

「有るわよ…ここ」

「お店の人も色々教えてくれたけど、買う前に、もっと調べれば良かったかな?」

「直感で選んだなら大丈夫よ。そう書いて有る」

「どこに?」

「fleurのホームページ」

「あ、オーナーの葉月菱さんだって。あ、こっちは白い馬と写ってる」


【香の部屋】

〈fleurのホームページを見る香〉

パワーストーンは、魔法の石ではないので、自分では何もしないで願いを叶えてくれるわけでは有りません。

幸せになるサポートをしてくれるパートナーです。

浄化はしたから、プログラミングをして、石に願いを伝えれば良いのね。

〈ローズクオーツと一緒に瞑想する〉

お願い、響先生と結ばれますように。

【神社の中の部屋】

〈パソコンで調べる涼子〉

ツインソウルは、以前住んでいた場所や行動範囲が同じだったりする。

ああ、横浜に居た時ね…

ツインソウルは、良くシンクロする。

同時に同じ事を考えていたりする。

同じ時に物が壊れたり、同じ時に風邪をひいたりする。

偶然何度も会ったりする。

まあ、偶然と言えば偶然だけど、この町で会うのはともかく、お父さんの所に行って会ったりは、びっくりよね。

浩一郎お爺ちゃんと都子さんの事も、不思議な縁を感じるな。

でも、魂の関係って言ってもね…

ソウルメイトだとかツインソウルだとか、そんな物に振り回されるのって、どうなのよ?

やっぱり香は、知らない方が良いな。

【響の宿舎】

〈朝ーーーっ〉

「コッコッコッコッ、コケーッ!」

はあ、コッコちゃんおはよう。

って、その前に、マエストロが僕の顔の横でゴロゴロ言うし、シロは顔を舐めるし…

お腹空いたから早く起きろ、って言ってるんだよな。

【香の部屋】

ローズクオーツは優しいエネルギーで、つけて寝ても大丈夫って書いて有ったから、一緒に寝ちゃった。

恋愛だけではなくて、慈愛も有るし、自分自身の癒し効果も有るのね。

美肌効果も有るんですって。

何だか女の子には嬉しい天然石ね。

「学校は一緒に行けないから、お家で待っててね」

【校庭の桜の木の下】

浩一郎お爺ちゃんの初恋は叶わなかったけど、私の初恋は叶うかしら?

響先生のお婆ちゃまって、どんな人かな?

会わせてもらえば良かった。

「あ、響先生」

うわっ、また捕まっちゃったぞ。

学校で2人っきりになるのは、避けてたんだけど…


「先生のお婆ちゃまって、どんな方ですか?」

「86だけど年寄りの自覚ゼロで「おばあちゃん」て言われるの嫌がるんだ」

「へー、可愛い」

「若い頃の話しなんて、武勇伝ばっかりだよ」

「関金に居た頃ね」

「倉吉の役場でも警察署の刑事部屋でも、知り合いの偉い人に「おい○○」なんてやるから、皆んな「え?!」「やれやれ、また来ただか」って…」

「フフフ」

「まあ、相手は親戚の人だけどな」

「それから?」

「筋が通らなければ、すぐに啖呵切ってやり込めるし…」

「曲がった事は許せない感じね」

「まだ10代か20代の頃、オジザン相手に啖呵切ってるのを、垣根の陰から見ていた曽祖母が「ありゃあ、だらっだらあかい(バカだろうか)利口なだらあかい?」って、大伯父に言ったそうだよ」

「姉御タイプ?」

「そうなのかな?ナンパなんかする男には「10年早い」で終わり」

「アハハ、浩一郎お爺ちゃん、良く「10年早い」って追い返されなかったわね」

「ああ、本当だね」

「お元気なんですか?」

「うん。今はただのんびりで、僕には昔の武勇伝が信じられないね」

「フフフ」

お元気で、良かったわ。

いつか…会えるかしら?

【東京の鐘城家】

「璃子も来年は29才よ。30才までに子供を産む、って言ってたのに、まだ相手も決まってないのよ」

「今は、遅い人たくさん居るからね」

「響君、貰ってくれないかしら?」

「私だって、璃子ちゃんがお嫁に来てくれたら仲良く出来て良いけど…」

瑠璃ちゃんのとこなら、親戚付き合いも気兼ねないし、良いんだけどね。

こればっかりは…

璃子ちゃんは、昔から響の事好きだったのは知ってるけど、響の方は…

兄妹みたいに育ったから、あまりに近くに居て、わからないみたいよね。

男の子は、いくつになっても中身は少年のままだから…

どうなのかしらね?


「いつまで奥山町に居るつもりかしら?」

「さあ…?」

「もう、三郷ちゃんは、のん気なんだから」

【奥山町の居酒屋】

〈璃子の携帯の通知音が鳴る〉

「ああ、またお母さんからメール」

「良いのか?ほっといて」

「どうせまた「早く結婚しなさい」とか「いつ東京に帰るの?」ってやつよ」

「まあ、正月には帰るんだから、そう言っておけば良いじゃないか」

「そうじゃないのよ。帰るって、そういう意味じゃなくて、こっちの学校辞めて帰るって事」

そうか…

そんな事考えてもみなかったな。

いつかは、東京に帰るのか?

中町学園を辞めて?

まあ、過疎化が進んでるからな。

近隣の学校が廃校になって、中町学園が小学校から高校まで一緒になったんだよな。

その年に、僕らが来たんだけど…

もし中町学園も廃校になったりしたら、東京に帰るんだろうけど、そうでなければ、僕は居るつもりだ。

定年まで居る気か?

まあ、先の事はわからないよな。

なるようになるだ。

でも、瑠璃おばちゃんは、璃子に東京に帰って結婚してもらいたいみたいだな。

どうするつもりなんだろう?

「響はいつも「なるようになる」よね」

ジタバタしたって、なるようにしかならないだろう。

いつもそう思うんだ。

あのお婆ちゃんの孫だよな。

お婆ちゃんは、困った時はいつも「なんとかなるなる」って言うんだよな。

だから伯父が「出たよ、お母さんの「なんとかなる」が」って良く言ってたっけ。

困った時は、そう言って笑い飛ばすんだ。

僕も似てるとこ有るよな。

でも…

璃子の結婚て…


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