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第8章 乙女心はわかりません(汗)
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【Lapis夢が丘店前】
〈鍵を開けて中に入る羊里〉
【ロッカールーム】
〈羊里は掃除機を出して店内の掃除を始める〉
「にゃんこ達掃除機嫌いなんだよな」
【サロン】
〈羊里はそ~っと扉を開けて入る〉
「あれ?遊ちゃん」
「うん?」
〈遊が目を覚ましてベッドに起き上がり座る〉
「羊里君おはよう」
「泊まったのか?」
「うん。ポンちゃんが心配で」
「随分懐いたな」
「え?」
〈遊が周りを見るとそばに猫達がくっついて寝ている〉
「あれ?いつの間に来たんだ?」
もう夜中はだいぶ寒くなったからな。
泊まって良かったよ。
おかげでポンちちゃん達と仲良くなれたもんね。
「悪いけど掃除させて貰うぞ」
〈と猫達に言って羊里は掃除機のスイッチを入れた〉
「ンニャ(びっくりした)」
「(掃除機嫌い)」
「シャー!(何よ!)」
〈掃除機に猫パンチするポン。チビトラとチビタマは走ってソファーの下に隠れる。タマは出窓に飛び乗る〉
「おっ、猫パンチするぐらい元気じゃないかー」
「うん、いつものポンちゃんだね」
【店内】
「いらっしゃいませ」
「オーナー居るかい?」
「只今呼んで参ります」
【サロン】
「遊ちゃん、稲さん見えてるよ」
「うん、じゃあチビ君達連れて行こう」
「ポンもほら、お婆ちゃんだぞ」
チビ君達を抱っこしたら、ポンちやんもついて来た。
【店内】
「いらっしゃいませ」
「こんにちは」
「肩がこるって言うから富ちゃん連れて来たんだよ」
「孫から石の話しは聞いています」
富さん肩こりがひどくて、麻里愛ちゃんが連れて来ようとしても、遠慮して今まで来なかったらしい。
「お金を取らないから、って遠慮しちゃってさ。あたしなら喜んで来るのに」
「はあ、このぐらいの事で料金を頂くわけにはいきませんので」
「あら、よその店はお金取りますよ」
「真理絵ちゃんおかえり、麻里愛は?」
「まだ大学に居る。用事が残ってるって言うから、私先に来ちゃった」
さて、富さんの肩こりの原因だけど、ちゃんと話しを伺ったら冷え性が原因かなと思うんだ。
血行が悪くなってるみたいだから、ヘマタイトとガーネットを使ってみようかな?
それとレッドタイガーアイかゴールドサンドストーンかな。
どれが一番富さんに合ってるか、なんだよな。
「ほら、こうやってちゃんと話しを聞いてもらうと、よその店だったらお金取りますよ」
「うちはセッションは無料なんだよ」
「だから経営大変なんですよ。もう、オーナーったら」
「僕はね、形の無い物を売るのって向いてないんだよね。石を買って頂く時はちゃんとお金貰うよ」
「石だって、よその店より随分安いですよね。私ちょっと偵察に行って来たんです」
はぁ、こんな事前に由来ちゃんにも言われたよな。
「あんまり安いと信用してもらえませんよ」
そうそう、それそれ。
同じ事言ってる。
「うちの問屋さんて、何件か有るけど、沢山仕入れる所は外国の人の経営で産直だから安く仕入れられるんだ。同じ物を他で買うと5倍とかする時有るよ」
「だったらそれだけ儲けられるのに」
「こんな事言うとおこがましいけど、人を助けたくてこの仕事始めたんだよ。ヒーラーになったのもそう。だからね、優先順位の第一がお金儲けではないんだ」
「もう、オーナーって、カッコいいんだかなんだかわかんない」
真理絵ちゃん、わかってくれたかな?
そんな話しをしているうちに、富さん効果出て来たみたいだ。
「何だか温泉に入ったみたいにポカポカして来ました。気持ち良い」
「良かったです」
「あたし、コーヒー貰おうかな」
「畏まりました」
「私も頂こうかしら」
「差し出がましいようですが、冷え性だと紅茶になさった方が良いかと思います。身体を温めますので」
「あら、それならお紅茶を頂くわ」
「畏まりました」
それから富さんもちょくちょく来てくれるようになって、稲さんはお友達を連れて来てくれるようになったんだ。
「本当にタダで肩こり治してくれるのか?」
「はい」
「可愛い猫だね」
「コーヒーちょうだい」
【カウンター】
「何だかすっかりお年寄りの憩いの場になったな」
「猫の癒しの効果も有るから良いよね」
「こんな事言っちゃあ何だけど、お年寄りって初めは表情が無いみたいだけど、ここへ来てしばらくすると皆んな良い顔になるよな」
猫達も稲さんと会えて嬉しそうだね。
「タマ、お腹空いたのかい?」
あ、タマが稲さんのケーキ狙ってる。
「人間の食べ物はあげちゃいけない決まりなんだってさ。あんた達の為なんだよ」
おやつの時間にしようよかな。
「稲さん、これ、猫達にあげてください」
稲さんに猫達のおやつを渡して、食器に入れてもらう。
猫達はわかっているみたいて、皆んなついて行く。
「ミャーミャー(おやつおやつ)」
「ミャー(早くちょうだい)」
「良し良し、今あげるからね…ほら、お食べ」
「タマ、遠慮してたらみんな食べられちゃうよ。早くお食べよ」
「(もう我慢しなくて良いんだ。子供達も俺もいつだってお腹一杯食べられる)」
あ、食べた食べた。
タマは優しいな。
本当に良いお父さんだね。
「これ、親子か?そっくりだな」
「そうなんだよ。ねえ、タマ」
「ンニャン」
「そうそう「子供達連れて来たよ」って、いつもこう鳴いてたね」
そして、真理絵ちゃんが上がった。
麻里愛ちゃんは、遅れて来たからもう少し居てくれるらしい。
【工房】
「オーナー、何作ってるんですか?」
「アトピーの人のブレス」
「アトピーにも効果が有るんですか?」
「うん。母の知り合いにプレゼントしたら、腕がツルツルになったって言うから、もう一つ作ってるんだ。石が頑張ってるみたいだから、少し休ませてやらないと死んじゃうから、交代でするようにね」
「フフフ」
「おかしい?」
「本当に石を生き物みたいに仰るんですね」
「死んじゃうって、エネルギーが無くなったり、割れたり、色が無くなったりとかだけど」
「鉱物もお花と同じ、ですよね?」
「そうそう」
「フフフ(オーナー本当に優しいのね。富さんもここへ来るの楽しいみたい。お年寄りに優しい人って良いな)」
〈遊の横顔見詰める麻里愛。麻里愛の視線に気づいて顔を見る遊にドキドキをごまかすように口を開く麻里愛〉
「あ、あの、それで、アトピーの人どうなんですか?」
「その人のお母さんがびっくりしてたって。喘息を併発する事が有るから、喘息に効果の有る石も入ってるしね」
【カウンター】
「二人で何話してたんだよ?」
「石の事だよ」
「麻里愛ちゃん遊ちゃんに気が有るんじゃないか?」
「へ?」
「「へ?」じゃないだろ。遊ちゃんを見詰める目、普通じゃなかったぞ」
「ま、まさか…ハハ…」
「何で遊ちゃんばっかしモテるかなぁ?」
そんなんじゃないと思うよ。
羊里君の方がカッコいいのに、何言ってるんだか。
【Lapis本店】
〈翌日〉
「うわぁ素敵!素敵なアクセが沢山」
麻里愛ちゃんが本店に来てみたいって言うから、連れて来たんだ。
今日は、夢が丘店の定休日だからね。
無休だと、猫達が疲れちゃうから、本店は年中無休なんだけど、夢が丘店は定休日を決めたんだ。
あ、美容室予約しないと。
「もしもし、天空路ですけど」
「申し訳ございません、本日西岡はお休みなんです。病院に行っておりまして」
「え?」
素子ちゃん病院て、どうしたんだろう?
【病院】
「あ、メール(マナーモードにするの忘れてた)」
「え?遊ちゃんから?」
〈素子はメールを開いてみる〉
「(もう、別れたのにメールして来る?何考えてんのよ?まあ、平気でカットに来る人だけど)」
メール遊「病院だって?どうしたの?大丈夫?」
メール素子「腕が痛いから来たの。腱鞘炎になっちゃったのよ」
メール遊「赤珊瑚で治るから、おいでよ」
メール素子「夢が丘まで電車乗って行く元気無いわよ」
メール遊「今本店に居るから、帰りに寄って」
「(もう、遊ちゃんて本当お節介なんだから。別れた彼女の心配する?)」
メール素子「気が向いたらね」
メール遊「待ってるよ(=^^=)」
「ふー(遊ちゃんの事だから、待ってるって言ったら、いつまででも待ってるわね)」
【Lapis本店】
「私パワーストーンて全く知識がなかったんですけど、夢が丘店に遊びに行って始めた触れてみたんです。今はネットで見たり、真理絵と一緒によそのお店に見に行ったりして勉強してます」
「私もそうですよぉ。ここに来るまでそんなに知らなかったですぅ」
「でも、麻里愛ちゃんはエネルギーを感じるから良いわね。私なんか全然感じないもの」
「私もですぅ」
「私は少しは感じるけど、麻里愛ちゃんほどではないの。ちょっとこれ持ってみて」
〈そう言って麻友は麻里愛にゴールドサンドストーンを渡す〉
「手に汗かいて来ました…熱い、やけどしそう」
「本当に不思議ね。私達はそこまで感じないもの」
「僕も、やけどしそうまでは無いね」
「痛いぐらい熱いです」
ああ、本当に汗かいてる。
エネルギーに敏感な人は、こういう人居るんだよな。
「こんにちは」
「いらっしゃいませ」
「やあ、来たね」
「来たわよ。だって、来なかったら遊ちゃんいつまででも待ってるでしょう?」
「うん、来るまで待つつもりだったよ」
「(やっぱりか。ふぅ…)」
「それで、どんな感じ?」
「痛くてテーピングしてるー。もう何ヶ月も前からー。注射して薬飲んで、リハビリもしてるけど中々治んないの」
「手を使う仕事だからな。少し休めないと治らないよな。工房に行こう」
〈素子と二人で工房に向かう遊の後ろ姿目で追う麻里愛〉
【工房】
「ちょっとこれ握ってて」
「何の石?」
「赤珊瑚。僕が知ってる限りでは、腱鞘炎を治すのは赤珊瑚ぐらいなんだ。痛みを取るのにスモーキークォーツと、それから調和とよりパワーを引き出す水晶」
「私石のエネルギーとかわかんないよ」
「感じやすい人は、軽い腱鞘炎ならそうやって握ってると、1時間ぐらいで治して帰って行くよ」
「私は何にも感じないけどね」
「普通の人はだいたいそうだよ。それでもちゃんと効いてるからね。何だかわからないけど、他の事は効果無かったから、もしかして石?って感じ」
「そんなもんかね?」
「それで作るから、持って行って」
「(ふーん、それで治るなら試してみるかな)」
早く渡した方が良いから、浄化は後回しだな。
「出来たよ。サザレも一緒に持って行って自分で浄化して」
「ありがとう。いくら?」
「良いよ」
「そんなわけいかないわよ(もう別れたんだしー)」
「僕が勝手にしてる事だから、貰えないよ(どうしても治してあげたいんだ)」
「もう、遊ちゃんて普段はすぐ譲るくせに、こういう誰かの為ってなると絶対引かないんだから」
「僕の性格わかってるじゃない」
「(そりゃあ元彼だもん)」
「少し安静に出来ると良いんだけど」
「それは無理ー。ありがとう。有り難く貰って行くわよ」
【売り場】
〈工房の方を気にする麻里愛。そんな麻里愛を見ている麻友。遊と素子が出て来る。素知らぬフリをする麻里愛〉
「ありがとう、じゃあね」
「私もそろそろ失礼します」
「送って行くよ」
「一人で帰れます」
「連れて来たの僕だから」
「私が来たいって言ったんです」
「電車だし」
「子供じゃないんですから、電車ぐらい一人で乗れます」
何か、怒らせちゃったかな?
麻里愛ちゃん、ちょっと変だぞ。
「お家で猫ちゃん達が待ってるんでしょう?早く帰ってあげてください。それじゃあ失礼します」
あ、行っちゃった。
【天空路家】
「ただいま~」
「ニャー(パパちゃん抱っこ)」
「何で急に機嫌が悪くなっちゃったんだろう?乙女心って本当わからないよな」
〈遊の鼻に自分の鼻を擦り付けて甘えるLapis〉
「(パパちゃんだーい好き)」
「Lapisは女の子だけど、パパちゃんの事急に嫌いにならないもんな。可愛い可愛いLapis。パパちゃんの大事大事」
〈Rutileが遊に手をかける〉
「Rutileも。可愛い可愛いRutile。パパちゃんの大事大事」
「(好き好き)」
〈遊の顔に頭を擦り付けて甘えるRutile〉
〈鍵を開けて中に入る羊里〉
【ロッカールーム】
〈羊里は掃除機を出して店内の掃除を始める〉
「にゃんこ達掃除機嫌いなんだよな」
【サロン】
〈羊里はそ~っと扉を開けて入る〉
「あれ?遊ちゃん」
「うん?」
〈遊が目を覚ましてベッドに起き上がり座る〉
「羊里君おはよう」
「泊まったのか?」
「うん。ポンちゃんが心配で」
「随分懐いたな」
「え?」
〈遊が周りを見るとそばに猫達がくっついて寝ている〉
「あれ?いつの間に来たんだ?」
もう夜中はだいぶ寒くなったからな。
泊まって良かったよ。
おかげでポンちちゃん達と仲良くなれたもんね。
「悪いけど掃除させて貰うぞ」
〈と猫達に言って羊里は掃除機のスイッチを入れた〉
「ンニャ(びっくりした)」
「(掃除機嫌い)」
「シャー!(何よ!)」
〈掃除機に猫パンチするポン。チビトラとチビタマは走ってソファーの下に隠れる。タマは出窓に飛び乗る〉
「おっ、猫パンチするぐらい元気じゃないかー」
「うん、いつものポンちゃんだね」
【店内】
「いらっしゃいませ」
「オーナー居るかい?」
「只今呼んで参ります」
【サロン】
「遊ちゃん、稲さん見えてるよ」
「うん、じゃあチビ君達連れて行こう」
「ポンもほら、お婆ちゃんだぞ」
チビ君達を抱っこしたら、ポンちやんもついて来た。
【店内】
「いらっしゃいませ」
「こんにちは」
「肩がこるって言うから富ちゃん連れて来たんだよ」
「孫から石の話しは聞いています」
富さん肩こりがひどくて、麻里愛ちゃんが連れて来ようとしても、遠慮して今まで来なかったらしい。
「お金を取らないから、って遠慮しちゃってさ。あたしなら喜んで来るのに」
「はあ、このぐらいの事で料金を頂くわけにはいきませんので」
「あら、よその店はお金取りますよ」
「真理絵ちゃんおかえり、麻里愛は?」
「まだ大学に居る。用事が残ってるって言うから、私先に来ちゃった」
さて、富さんの肩こりの原因だけど、ちゃんと話しを伺ったら冷え性が原因かなと思うんだ。
血行が悪くなってるみたいだから、ヘマタイトとガーネットを使ってみようかな?
それとレッドタイガーアイかゴールドサンドストーンかな。
どれが一番富さんに合ってるか、なんだよな。
「ほら、こうやってちゃんと話しを聞いてもらうと、よその店だったらお金取りますよ」
「うちはセッションは無料なんだよ」
「だから経営大変なんですよ。もう、オーナーったら」
「僕はね、形の無い物を売るのって向いてないんだよね。石を買って頂く時はちゃんとお金貰うよ」
「石だって、よその店より随分安いですよね。私ちょっと偵察に行って来たんです」
はぁ、こんな事前に由来ちゃんにも言われたよな。
「あんまり安いと信用してもらえませんよ」
そうそう、それそれ。
同じ事言ってる。
「うちの問屋さんて、何件か有るけど、沢山仕入れる所は外国の人の経営で産直だから安く仕入れられるんだ。同じ物を他で買うと5倍とかする時有るよ」
「だったらそれだけ儲けられるのに」
「こんな事言うとおこがましいけど、人を助けたくてこの仕事始めたんだよ。ヒーラーになったのもそう。だからね、優先順位の第一がお金儲けではないんだ」
「もう、オーナーって、カッコいいんだかなんだかわかんない」
真理絵ちゃん、わかってくれたかな?
そんな話しをしているうちに、富さん効果出て来たみたいだ。
「何だか温泉に入ったみたいにポカポカして来ました。気持ち良い」
「良かったです」
「あたし、コーヒー貰おうかな」
「畏まりました」
「私も頂こうかしら」
「差し出がましいようですが、冷え性だと紅茶になさった方が良いかと思います。身体を温めますので」
「あら、それならお紅茶を頂くわ」
「畏まりました」
それから富さんもちょくちょく来てくれるようになって、稲さんはお友達を連れて来てくれるようになったんだ。
「本当にタダで肩こり治してくれるのか?」
「はい」
「可愛い猫だね」
「コーヒーちょうだい」
【カウンター】
「何だかすっかりお年寄りの憩いの場になったな」
「猫の癒しの効果も有るから良いよね」
「こんな事言っちゃあ何だけど、お年寄りって初めは表情が無いみたいだけど、ここへ来てしばらくすると皆んな良い顔になるよな」
猫達も稲さんと会えて嬉しそうだね。
「タマ、お腹空いたのかい?」
あ、タマが稲さんのケーキ狙ってる。
「人間の食べ物はあげちゃいけない決まりなんだってさ。あんた達の為なんだよ」
おやつの時間にしようよかな。
「稲さん、これ、猫達にあげてください」
稲さんに猫達のおやつを渡して、食器に入れてもらう。
猫達はわかっているみたいて、皆んなついて行く。
「ミャーミャー(おやつおやつ)」
「ミャー(早くちょうだい)」
「良し良し、今あげるからね…ほら、お食べ」
「タマ、遠慮してたらみんな食べられちゃうよ。早くお食べよ」
「(もう我慢しなくて良いんだ。子供達も俺もいつだってお腹一杯食べられる)」
あ、食べた食べた。
タマは優しいな。
本当に良いお父さんだね。
「これ、親子か?そっくりだな」
「そうなんだよ。ねえ、タマ」
「ンニャン」
「そうそう「子供達連れて来たよ」って、いつもこう鳴いてたね」
そして、真理絵ちゃんが上がった。
麻里愛ちゃんは、遅れて来たからもう少し居てくれるらしい。
【工房】
「オーナー、何作ってるんですか?」
「アトピーの人のブレス」
「アトピーにも効果が有るんですか?」
「うん。母の知り合いにプレゼントしたら、腕がツルツルになったって言うから、もう一つ作ってるんだ。石が頑張ってるみたいだから、少し休ませてやらないと死んじゃうから、交代でするようにね」
「フフフ」
「おかしい?」
「本当に石を生き物みたいに仰るんですね」
「死んじゃうって、エネルギーが無くなったり、割れたり、色が無くなったりとかだけど」
「鉱物もお花と同じ、ですよね?」
「そうそう」
「フフフ(オーナー本当に優しいのね。富さんもここへ来るの楽しいみたい。お年寄りに優しい人って良いな)」
〈遊の横顔見詰める麻里愛。麻里愛の視線に気づいて顔を見る遊にドキドキをごまかすように口を開く麻里愛〉
「あ、あの、それで、アトピーの人どうなんですか?」
「その人のお母さんがびっくりしてたって。喘息を併発する事が有るから、喘息に効果の有る石も入ってるしね」
【カウンター】
「二人で何話してたんだよ?」
「石の事だよ」
「麻里愛ちゃん遊ちゃんに気が有るんじゃないか?」
「へ?」
「「へ?」じゃないだろ。遊ちゃんを見詰める目、普通じゃなかったぞ」
「ま、まさか…ハハ…」
「何で遊ちゃんばっかしモテるかなぁ?」
そんなんじゃないと思うよ。
羊里君の方がカッコいいのに、何言ってるんだか。
【Lapis本店】
〈翌日〉
「うわぁ素敵!素敵なアクセが沢山」
麻里愛ちゃんが本店に来てみたいって言うから、連れて来たんだ。
今日は、夢が丘店の定休日だからね。
無休だと、猫達が疲れちゃうから、本店は年中無休なんだけど、夢が丘店は定休日を決めたんだ。
あ、美容室予約しないと。
「もしもし、天空路ですけど」
「申し訳ございません、本日西岡はお休みなんです。病院に行っておりまして」
「え?」
素子ちゃん病院て、どうしたんだろう?
【病院】
「あ、メール(マナーモードにするの忘れてた)」
「え?遊ちゃんから?」
〈素子はメールを開いてみる〉
「(もう、別れたのにメールして来る?何考えてんのよ?まあ、平気でカットに来る人だけど)」
メール遊「病院だって?どうしたの?大丈夫?」
メール素子「腕が痛いから来たの。腱鞘炎になっちゃったのよ」
メール遊「赤珊瑚で治るから、おいでよ」
メール素子「夢が丘まで電車乗って行く元気無いわよ」
メール遊「今本店に居るから、帰りに寄って」
「(もう、遊ちゃんて本当お節介なんだから。別れた彼女の心配する?)」
メール素子「気が向いたらね」
メール遊「待ってるよ(=^^=)」
「ふー(遊ちゃんの事だから、待ってるって言ったら、いつまででも待ってるわね)」
【Lapis本店】
「私パワーストーンて全く知識がなかったんですけど、夢が丘店に遊びに行って始めた触れてみたんです。今はネットで見たり、真理絵と一緒によそのお店に見に行ったりして勉強してます」
「私もそうですよぉ。ここに来るまでそんなに知らなかったですぅ」
「でも、麻里愛ちゃんはエネルギーを感じるから良いわね。私なんか全然感じないもの」
「私もですぅ」
「私は少しは感じるけど、麻里愛ちゃんほどではないの。ちょっとこれ持ってみて」
〈そう言って麻友は麻里愛にゴールドサンドストーンを渡す〉
「手に汗かいて来ました…熱い、やけどしそう」
「本当に不思議ね。私達はそこまで感じないもの」
「僕も、やけどしそうまでは無いね」
「痛いぐらい熱いです」
ああ、本当に汗かいてる。
エネルギーに敏感な人は、こういう人居るんだよな。
「こんにちは」
「いらっしゃいませ」
「やあ、来たね」
「来たわよ。だって、来なかったら遊ちゃんいつまででも待ってるでしょう?」
「うん、来るまで待つつもりだったよ」
「(やっぱりか。ふぅ…)」
「それで、どんな感じ?」
「痛くてテーピングしてるー。もう何ヶ月も前からー。注射して薬飲んで、リハビリもしてるけど中々治んないの」
「手を使う仕事だからな。少し休めないと治らないよな。工房に行こう」
〈素子と二人で工房に向かう遊の後ろ姿目で追う麻里愛〉
【工房】
「ちょっとこれ握ってて」
「何の石?」
「赤珊瑚。僕が知ってる限りでは、腱鞘炎を治すのは赤珊瑚ぐらいなんだ。痛みを取るのにスモーキークォーツと、それから調和とよりパワーを引き出す水晶」
「私石のエネルギーとかわかんないよ」
「感じやすい人は、軽い腱鞘炎ならそうやって握ってると、1時間ぐらいで治して帰って行くよ」
「私は何にも感じないけどね」
「普通の人はだいたいそうだよ。それでもちゃんと効いてるからね。何だかわからないけど、他の事は効果無かったから、もしかして石?って感じ」
「そんなもんかね?」
「それで作るから、持って行って」
「(ふーん、それで治るなら試してみるかな)」
早く渡した方が良いから、浄化は後回しだな。
「出来たよ。サザレも一緒に持って行って自分で浄化して」
「ありがとう。いくら?」
「良いよ」
「そんなわけいかないわよ(もう別れたんだしー)」
「僕が勝手にしてる事だから、貰えないよ(どうしても治してあげたいんだ)」
「もう、遊ちゃんて普段はすぐ譲るくせに、こういう誰かの為ってなると絶対引かないんだから」
「僕の性格わかってるじゃない」
「(そりゃあ元彼だもん)」
「少し安静に出来ると良いんだけど」
「それは無理ー。ありがとう。有り難く貰って行くわよ」
【売り場】
〈工房の方を気にする麻里愛。そんな麻里愛を見ている麻友。遊と素子が出て来る。素知らぬフリをする麻里愛〉
「ありがとう、じゃあね」
「私もそろそろ失礼します」
「送って行くよ」
「一人で帰れます」
「連れて来たの僕だから」
「私が来たいって言ったんです」
「電車だし」
「子供じゃないんですから、電車ぐらい一人で乗れます」
何か、怒らせちゃったかな?
麻里愛ちゃん、ちょっと変だぞ。
「お家で猫ちゃん達が待ってるんでしょう?早く帰ってあげてください。それじゃあ失礼します」
あ、行っちゃった。
【天空路家】
「ただいま~」
「ニャー(パパちゃん抱っこ)」
「何で急に機嫌が悪くなっちゃったんだろう?乙女心って本当わからないよな」
〈遊の鼻に自分の鼻を擦り付けて甘えるLapis〉
「(パパちゃんだーい好き)」
「Lapisは女の子だけど、パパちゃんの事急に嫌いにならないもんな。可愛い可愛いLapis。パパちゃんの大事大事」
〈Rutileが遊に手をかける〉
「Rutileも。可愛い可愛いRutile。パパちゃんの大事大事」
「(好き好き)」
〈遊の顔に頭を擦り付けて甘えるRutile〉
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