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34幼馴染がぶっ壊れなんだが?
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「で、この女の子は一体何なのかしら、アル?」
「ク、クリス、そんな怖い顔するなよ。俺も知らん」
「いやアル様、この自称スライムの女の子は以前からアル様を知っているそぶりでしたよ」
余計なこと覚えてるな。先日、リーゼに爆裂魔法でぶっ飛ばされた時のリーゼのいっちゃった顔を思い出して恐怖する。
俺はスライムが美少女に進化して仲間となったことでクリスとリーゼに迫られていた。
いや、どうもスライム少女の正体は女神らしい。だが、そんなこと信じてもらえるとは思えないし、女神は俺のことを前から知っているような口ぶり。だが、俺にはさっぱり記憶にない。
それに前から愛し合っていたとか地雷のような発言。
クリスがキッと俺とスライムを睨むと。
「幼馴染で彼女の私というものがありながら、いつの間にか義妹なんてこさえて、その上、スライムを美少女にするとか、一体メインヒロインは誰だと思っているのよ!」
「クリス、だから侯爵令嬢ともあろう者が、そんなに自分の心の気持ち丸出しにしないこと覚えようね」
イェスタさんは紅茶を飲みながら、俺達の修羅場を見物していた。意外と酷い人だ。
「あ、あの……」
「何だよ。スライム野郎?」
「だから、クリス、侯爵令嬢にあるまじき言葉は慎むこと覚えようね」
養父イェスタのクリスへの突っ込みはなかなか鋭い。俺もそう思う。もっとも、俺が言ったら、血の雨が降りそうだが。
「えと、何なの? スライム?」
どうもスライムは感情に乏しい。先日の白い空間で会った女神はスライム美少女とそっくりだが、どうも少し違うようだ。
「わ、私、名前が欲しいです。スライム野郎はいやです」
「スライム野郎で十分よ」
「クリスさん、流石にそれは可哀想じゃないですか?」
「うるせー。ちんちくりんエルフ」
「だから、クリスは侯爵令嬢にあるまじき発言慎もうね」
クリスがもうブチギレて、激おこぷんぷん丸だ。
「クリス、そうは言わないで、名前くらい、つけてやろう。それに俺と、このスライムはそんな仲じゃない。そもそも、この子、スライムなんだよ。何もできないだろう」
「あ、あの……」
「どうしたの? スライム?」
「私、擬人化したので、生殖機能ありますので、ちゃんとアル様のお相手もできますよ」
スライム美少女がぽっと頬を赤らめて言う。
「アルー!!! テメエ、何、二人で乳繰りあってやがった!!」
「クリス、どうどう。そんなはしたない言葉はダメだよ。侯爵令嬢として、というか女の子としてダメなこと覚えようね」
相変わらず、イェスタさんの突っ込みが冴える。俺が言ったら、魔法ぶちかまされそうだが。
「クリス、スライムが初めて擬人化したのは、この間の三騎士と戦った後なんだ。だから、決して、俺はこのスライムにやましいことはしていない。誓って、言える」
俺は正直に事実のみを言った。実際、そうなんだ。このスライムが擬人化したのはつい先日のことなんだ。やましいことなんかしていない。
「まあ、とりあえず名前をつけてあげよう。なんか候補あるか?」
「はい! リーゼ、リ○ルがいいと思います!」
「ダメ! それ、ダメ!!」
「なんでですか? アル様? スライムって言ったら?」
「だから、そんな有名な方の尊名のスライムがエロいこと言ったらどうなる?」
「あ! なるほど」
そうなのだ。このスライム、擬人化したとたん、生殖機能ありますって……
ヤバい、嬉しい悲鳴が出そうだ。
「まあそうね。ビッチでいいんじゃないの、ビッチで」
「クリス、だから女の子がそんな言葉使っちゃダメなこと覚えようね」
なんか、イェスタさんのクリスへの突っ込みが侯爵令嬢としてじゃなくて、ただの女の子へのものへと変わっているんだが。
「じゃ、ライムじゃどうですか?」
「もうそれでいいか?」
「スライム、ライムでいいか?」
「は、はい。私はライム……」
それにしても、このスライム可愛いな。クリスやリーゼとも違う良さがある。
ヤバい。クリスとリーゼとで悩んでたけど、また候補増えたな。
そんな、クリスとリーゼに心を読まれたら、袋叩き必須のことを思っていると。
「アルお坊ちゃん、――た、大変です!」
エーリヒが血相を変えてやってきた。
「どうしたのだ。エーリヒ?」
何なのだ?
「お、王女殿下がぁ!!」
「王女殿下が?」
王女殿下なんて俺に一体どんな関係あるのだ?
「王女殿下がアル坊ちゃんと結婚すると言って嫁いできました!」
「はっ?」
どういう話だ?
「———アル」
「な、何? クリス」
「いっぺん、死んでみるかぁ!!!!!」
「違う、俺ほんと知らん。頼む、信じてくれ!」
俺はガクガクブルブルと生まれたての子鹿のようになった。
クリス、怖ぇ——
「ク、クリス、そんな怖い顔するなよ。俺も知らん」
「いやアル様、この自称スライムの女の子は以前からアル様を知っているそぶりでしたよ」
余計なこと覚えてるな。先日、リーゼに爆裂魔法でぶっ飛ばされた時のリーゼのいっちゃった顔を思い出して恐怖する。
俺はスライムが美少女に進化して仲間となったことでクリスとリーゼに迫られていた。
いや、どうもスライム少女の正体は女神らしい。だが、そんなこと信じてもらえるとは思えないし、女神は俺のことを前から知っているような口ぶり。だが、俺にはさっぱり記憶にない。
それに前から愛し合っていたとか地雷のような発言。
クリスがキッと俺とスライムを睨むと。
「幼馴染で彼女の私というものがありながら、いつの間にか義妹なんてこさえて、その上、スライムを美少女にするとか、一体メインヒロインは誰だと思っているのよ!」
「クリス、だから侯爵令嬢ともあろう者が、そんなに自分の心の気持ち丸出しにしないこと覚えようね」
イェスタさんは紅茶を飲みながら、俺達の修羅場を見物していた。意外と酷い人だ。
「あ、あの……」
「何だよ。スライム野郎?」
「だから、クリス、侯爵令嬢にあるまじき言葉は慎むこと覚えようね」
養父イェスタのクリスへの突っ込みはなかなか鋭い。俺もそう思う。もっとも、俺が言ったら、血の雨が降りそうだが。
「えと、何なの? スライム?」
どうもスライムは感情に乏しい。先日の白い空間で会った女神はスライム美少女とそっくりだが、どうも少し違うようだ。
「わ、私、名前が欲しいです。スライム野郎はいやです」
「スライム野郎で十分よ」
「クリスさん、流石にそれは可哀想じゃないですか?」
「うるせー。ちんちくりんエルフ」
「だから、クリスは侯爵令嬢にあるまじき発言慎もうね」
クリスがもうブチギレて、激おこぷんぷん丸だ。
「クリス、そうは言わないで、名前くらい、つけてやろう。それに俺と、このスライムはそんな仲じゃない。そもそも、この子、スライムなんだよ。何もできないだろう」
「あ、あの……」
「どうしたの? スライム?」
「私、擬人化したので、生殖機能ありますので、ちゃんとアル様のお相手もできますよ」
スライム美少女がぽっと頬を赤らめて言う。
「アルー!!! テメエ、何、二人で乳繰りあってやがった!!」
「クリス、どうどう。そんなはしたない言葉はダメだよ。侯爵令嬢として、というか女の子としてダメなこと覚えようね」
相変わらず、イェスタさんの突っ込みが冴える。俺が言ったら、魔法ぶちかまされそうだが。
「クリス、スライムが初めて擬人化したのは、この間の三騎士と戦った後なんだ。だから、決して、俺はこのスライムにやましいことはしていない。誓って、言える」
俺は正直に事実のみを言った。実際、そうなんだ。このスライムが擬人化したのはつい先日のことなんだ。やましいことなんかしていない。
「まあ、とりあえず名前をつけてあげよう。なんか候補あるか?」
「はい! リーゼ、リ○ルがいいと思います!」
「ダメ! それ、ダメ!!」
「なんでですか? アル様? スライムって言ったら?」
「だから、そんな有名な方の尊名のスライムがエロいこと言ったらどうなる?」
「あ! なるほど」
そうなのだ。このスライム、擬人化したとたん、生殖機能ありますって……
ヤバい、嬉しい悲鳴が出そうだ。
「まあそうね。ビッチでいいんじゃないの、ビッチで」
「クリス、だから女の子がそんな言葉使っちゃダメなこと覚えようね」
なんか、イェスタさんのクリスへの突っ込みが侯爵令嬢としてじゃなくて、ただの女の子へのものへと変わっているんだが。
「じゃ、ライムじゃどうですか?」
「もうそれでいいか?」
「スライム、ライムでいいか?」
「は、はい。私はライム……」
それにしても、このスライム可愛いな。クリスやリーゼとも違う良さがある。
ヤバい。クリスとリーゼとで悩んでたけど、また候補増えたな。
そんな、クリスとリーゼに心を読まれたら、袋叩き必須のことを思っていると。
「アルお坊ちゃん、――た、大変です!」
エーリヒが血相を変えてやってきた。
「どうしたのだ。エーリヒ?」
何なのだ?
「お、王女殿下がぁ!!」
「王女殿下が?」
王女殿下なんて俺に一体どんな関係あるのだ?
「王女殿下がアル坊ちゃんと結婚すると言って嫁いできました!」
「はっ?」
どういう話だ?
「———アル」
「な、何? クリス」
「いっぺん、死んでみるかぁ!!!!!」
「違う、俺ほんと知らん。頼む、信じてくれ!」
俺はガクガクブルブルと生まれたての子鹿のようになった。
クリス、怖ぇ——
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