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一章
この世界はヒロインのためにある◆
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この世界が乙女ゲームの世界だと気づいたのは魔力適性を受けた時だった。
強い光適性が出ていることに騒然となる周りにあたしは世界に選ばれたのだと歓喜した。
それからあっという間にあたしは聖女として認められた。けれど、すぐにおかしいことに気づいた。
だって、あたしの幼少期にはまだ傍にいるはずの神官ウリセスがいなかったもの。本来であれば、ウリセスによってあたしは聖女に見出されるはずだったのに。それにうまくやれば、ウリセスの死亡フラグをあたしがへし折って、逆ハーのメンバーに加えようと思ったのに。モブだとわかってても、ちらりと出てきた容姿は攻略対象に引けも劣らない。だったら、勿体無いじゃない。それなのにあたしの傍にいないっておかしいじゃない。
まぁ、多分、あたしの記憶が戻るのが遅かったのね。適性検査の時に戻ってたのは早いと思ったのだけど、すでに死んでしまっているのならしょうがないわね。それにあたしの一番は第三王子である彼だもの。彼が無事ならそれでいいわ。
サリタ・イグレシア。それがあたしに与えられた名前だった。元々孤児だったし、白髪で気味悪がられていたせいもあって名前もなかったからいいのだけど、聖女の名前ってそうじゃなかった気がするのよね。でも、今、あたしが聖女なのだし、違って当然かもしれないわね。美しい銀の髪に金の目。そして、愛らしい顔。まだ少女と呼べる年齢だし、孤児だったから体は成熟してないけどそれでもあたしの聖女としての神々しさは隠せてないみたい。
「聖女様、ありがとうございます」
「聖女様は美しく愛らしく、まさに天が遣わしてくださったお方ですね」
いく先々でそう人々があたしを讃える。いい気持ちだわ。そうよ、あたしは聖女だもの讃えられて当然なのよ。それなのに馬車馬のように働かせるなんておかしいのよ。浮浪者達の治療や労働罪人たちの治療もしないといけないなんて最悪だわ。他にと治癒魔法使える人いるでしょうに。それでも、それらをこなしてないとシナリオに乗れないのだから、しょうがないわね。
だって、もうすぐ厄災が訪れるもの。そうすれば、王子様達との出会いイベントが解禁されるわ。それまでの我慢よ。
なんで、なんでよ! おかしいじゃない! なんで厄災が訪れないの!?
いや、訪れていたわ。でも、本当だと西の街だけでなく、王都、東の街など全国に広がってるはずだもの。なのに、被害は西の街だけ。これじゃあ、王子様達との出会いイベントが起こらないじゃない。逃げ遅れた子供を守るために魔獣の前に飛び出した聖女。それを助けてくれる王子という美談の始まりが台無しじゃない。狙った王子じゃないから、いいけど、あり得ないわ、あり得ない。この世界はあたしのためにあるはずなのに。
いろんな場面で動けるように騎士達を懐柔したのに。意味がなくなるじゃない!! まだまだ幼い体だから、無理かしらと思ったけど、想像以上に聖女という肩書は彼らを欲情させるものであったよう。ほんと、可愛らしい下僕ちゃんたちよね。懐柔した騎士達をあたしは下僕ちゃんと呼んで可愛がってあげている。えぇ、だから、彼らも下僕ちゃんと呼ばれることを喜んでるの。そもそも、まだ幼い体に欲情する連中だもの下僕ちゃんで十分だわ。
「イグナシオ殿下がお戻りになるそうです」
焦る中そう言って来たのはあたしの下僕ちゃんの一人。そんな下僕ちゃんが教えてくれた情報は最高のものだった。
「そういえば、そういう時期だったわね」
「サリタ様?」
「なんでもないわ、それよりも殿下の無事帰還のためにあたくしの部隊から数人お迎えの部隊に入れてもらいましょう」
ボソリとこぼした言葉に下僕ちゃんは首を傾げたけれど、次のあたしの言葉に了承し、下がっていった。ほんと、忠実でいいわ。夜にたっぷりご褒美をあげなくちゃね。
高い防御力を誇る聖女部隊の騎士を入れることは、彼を無事王都に迎えるためには必要だわ。ついでにイベントがある町での足止めをさせたらいいわ。あのイベントで攻略の難易度がわかるもの。今から楽しみだわ。
楽しみなのは楽しみだったけど、なんで浮浪者みたいな格好しなきゃいけないのかしら。彼の前に行って呪いを消し去ったほうが彼の印象にも残るだろうし、いいと思うのだけど。でも、それじゃあシナリオを辿れないし、再会イベントも起きないかもしれない。あの再会イベントは好きな場面でもあるのよね。だから、体験してみたい。そうなると、この格好をする必要がある。折角、キレイにしていた髪も汚さなくてはいけなくて、気分は下がるけど彼とのイベントだもの。次に会うときにあたしの美しさを発揮すればいいだけだわ。
二台連れ合った馬車が来たわ。どっちに乗ってるのかしら。どちらとも馭者に下僕ちゃんだし、どちらかわからないじゃない。もう少し頭を働かせなさいよ!
そうしているうちに一台の馬車からまだあどけなさを残す少年が降りてくる。イグナシオ・イバルラ。あたしの王子様。ゲーム上だとまだ不健康なはずで顔色も悪いはずなんだけど、降りてきたイグナシオ様はそんなこともなく、健康な美少年そのものだった。なんで!? いや、大丈夫よ。きっと厄災の影響がなかったせいね。
何処かに行きたかったのか指さして下僕ちゃんと話をしていたけど、そこはほら、あたしの指示通り、動かないようにと言われたようで、イグナシオ様は不満そうにされながらも馬車のステップに腰をかけた。ああ、そんな姿もかっこいいわ。見世物のようになったせいか、下僕ちゃんの影にそっと姿を隠すイグナシオ様。そんな行動もいい。
眺めていると下僕ちゃんから合図。他の同行騎士たちが一定の距離をとったのを確認できた。あたしは今日のために作っておいたとっておきの聖水を握りしめ、走った。
ドンとイグナシオ様にぶつかり、聖水を振りかける。これで、イベントは完了。
「あ、あの、ごめん、なさい」
オドオドという風にそう告げれば、ふうと上から溜息。
「別に。謝罪は必要ないよ。ただ、馬車に突っ込んでくるのは君のためにもならないだろうから気をつけるように」
優しくそう言うとイグナシオ様は騎士から着替えを受け取り馬車の中に入った。もう少し傍にいたかったのだけれど、これ以上いると不自然だもの下僕ちゃんに離れるように声をかけられ、怖がる演技をしながら頷く。
「下僕ちゃん、お疲れ様。向こうに戻ったらご褒美を上げるわ」
「感謝いたします」
下僕ちゃんに誘導され、小道のそばに来るとあたしは下僕ちゃんにそう伝えた。うっとりするように目を細めた下僕ちゃん。ほんと、利用しやすい子たちね。
下僕ちゃんから離れ、あたしは用意していた馬車に乗り込む。そして、着替えをすませ、身を整えると歓喜が立ち上る。
やった、やったわ! イグナシオ様、左耳に紺色の房のピアスをしてたわ!
これは勝ち確ね。何をやっても好感度が爆上がりになるわ!!
下僕ちゃんたちにお願いして良かった。これであたしは王妃になれる。あぁ、なんて素晴らしいことかしら。
うっとりと吐息を漏らせば同行していた下僕ちゃんが体を揺する。たったこれだけで興奮するなんてしょうがない子ね。
馬車を王都に向かわせながら、あたしは素足を晒し、はぁはぁと荒い息の下僕ちゃんの好きにさせた。
継承戦まではまだ後数年あるから、その間は教会で大人しくしておかなきゃ。あそこ、退屈なんだけど、しょうがないわね。まあ、下僕ちゃんもいるし、退屈はしないわね。でも、あたしが王妃になったら、邪魔だから皆下僕にしておきましょ。
イグナシオに聖水をふりかけた少女は濁った金の目を光らせ、ふふふと嬉しそうに騎士に遊ばれながら笑っていた。
強い光適性が出ていることに騒然となる周りにあたしは世界に選ばれたのだと歓喜した。
それからあっという間にあたしは聖女として認められた。けれど、すぐにおかしいことに気づいた。
だって、あたしの幼少期にはまだ傍にいるはずの神官ウリセスがいなかったもの。本来であれば、ウリセスによってあたしは聖女に見出されるはずだったのに。それにうまくやれば、ウリセスの死亡フラグをあたしがへし折って、逆ハーのメンバーに加えようと思ったのに。モブだとわかってても、ちらりと出てきた容姿は攻略対象に引けも劣らない。だったら、勿体無いじゃない。それなのにあたしの傍にいないっておかしいじゃない。
まぁ、多分、あたしの記憶が戻るのが遅かったのね。適性検査の時に戻ってたのは早いと思ったのだけど、すでに死んでしまっているのならしょうがないわね。それにあたしの一番は第三王子である彼だもの。彼が無事ならそれでいいわ。
サリタ・イグレシア。それがあたしに与えられた名前だった。元々孤児だったし、白髪で気味悪がられていたせいもあって名前もなかったからいいのだけど、聖女の名前ってそうじゃなかった気がするのよね。でも、今、あたしが聖女なのだし、違って当然かもしれないわね。美しい銀の髪に金の目。そして、愛らしい顔。まだ少女と呼べる年齢だし、孤児だったから体は成熟してないけどそれでもあたしの聖女としての神々しさは隠せてないみたい。
「聖女様、ありがとうございます」
「聖女様は美しく愛らしく、まさに天が遣わしてくださったお方ですね」
いく先々でそう人々があたしを讃える。いい気持ちだわ。そうよ、あたしは聖女だもの讃えられて当然なのよ。それなのに馬車馬のように働かせるなんておかしいのよ。浮浪者達の治療や労働罪人たちの治療もしないといけないなんて最悪だわ。他にと治癒魔法使える人いるでしょうに。それでも、それらをこなしてないとシナリオに乗れないのだから、しょうがないわね。
だって、もうすぐ厄災が訪れるもの。そうすれば、王子様達との出会いイベントが解禁されるわ。それまでの我慢よ。
なんで、なんでよ! おかしいじゃない! なんで厄災が訪れないの!?
いや、訪れていたわ。でも、本当だと西の街だけでなく、王都、東の街など全国に広がってるはずだもの。なのに、被害は西の街だけ。これじゃあ、王子様達との出会いイベントが起こらないじゃない。逃げ遅れた子供を守るために魔獣の前に飛び出した聖女。それを助けてくれる王子という美談の始まりが台無しじゃない。狙った王子じゃないから、いいけど、あり得ないわ、あり得ない。この世界はあたしのためにあるはずなのに。
いろんな場面で動けるように騎士達を懐柔したのに。意味がなくなるじゃない!! まだまだ幼い体だから、無理かしらと思ったけど、想像以上に聖女という肩書は彼らを欲情させるものであったよう。ほんと、可愛らしい下僕ちゃんたちよね。懐柔した騎士達をあたしは下僕ちゃんと呼んで可愛がってあげている。えぇ、だから、彼らも下僕ちゃんと呼ばれることを喜んでるの。そもそも、まだ幼い体に欲情する連中だもの下僕ちゃんで十分だわ。
「イグナシオ殿下がお戻りになるそうです」
焦る中そう言って来たのはあたしの下僕ちゃんの一人。そんな下僕ちゃんが教えてくれた情報は最高のものだった。
「そういえば、そういう時期だったわね」
「サリタ様?」
「なんでもないわ、それよりも殿下の無事帰還のためにあたくしの部隊から数人お迎えの部隊に入れてもらいましょう」
ボソリとこぼした言葉に下僕ちゃんは首を傾げたけれど、次のあたしの言葉に了承し、下がっていった。ほんと、忠実でいいわ。夜にたっぷりご褒美をあげなくちゃね。
高い防御力を誇る聖女部隊の騎士を入れることは、彼を無事王都に迎えるためには必要だわ。ついでにイベントがある町での足止めをさせたらいいわ。あのイベントで攻略の難易度がわかるもの。今から楽しみだわ。
楽しみなのは楽しみだったけど、なんで浮浪者みたいな格好しなきゃいけないのかしら。彼の前に行って呪いを消し去ったほうが彼の印象にも残るだろうし、いいと思うのだけど。でも、それじゃあシナリオを辿れないし、再会イベントも起きないかもしれない。あの再会イベントは好きな場面でもあるのよね。だから、体験してみたい。そうなると、この格好をする必要がある。折角、キレイにしていた髪も汚さなくてはいけなくて、気分は下がるけど彼とのイベントだもの。次に会うときにあたしの美しさを発揮すればいいだけだわ。
二台連れ合った馬車が来たわ。どっちに乗ってるのかしら。どちらとも馭者に下僕ちゃんだし、どちらかわからないじゃない。もう少し頭を働かせなさいよ!
そうしているうちに一台の馬車からまだあどけなさを残す少年が降りてくる。イグナシオ・イバルラ。あたしの王子様。ゲーム上だとまだ不健康なはずで顔色も悪いはずなんだけど、降りてきたイグナシオ様はそんなこともなく、健康な美少年そのものだった。なんで!? いや、大丈夫よ。きっと厄災の影響がなかったせいね。
何処かに行きたかったのか指さして下僕ちゃんと話をしていたけど、そこはほら、あたしの指示通り、動かないようにと言われたようで、イグナシオ様は不満そうにされながらも馬車のステップに腰をかけた。ああ、そんな姿もかっこいいわ。見世物のようになったせいか、下僕ちゃんの影にそっと姿を隠すイグナシオ様。そんな行動もいい。
眺めていると下僕ちゃんから合図。他の同行騎士たちが一定の距離をとったのを確認できた。あたしは今日のために作っておいたとっておきの聖水を握りしめ、走った。
ドンとイグナシオ様にぶつかり、聖水を振りかける。これで、イベントは完了。
「あ、あの、ごめん、なさい」
オドオドという風にそう告げれば、ふうと上から溜息。
「別に。謝罪は必要ないよ。ただ、馬車に突っ込んでくるのは君のためにもならないだろうから気をつけるように」
優しくそう言うとイグナシオ様は騎士から着替えを受け取り馬車の中に入った。もう少し傍にいたかったのだけれど、これ以上いると不自然だもの下僕ちゃんに離れるように声をかけられ、怖がる演技をしながら頷く。
「下僕ちゃん、お疲れ様。向こうに戻ったらご褒美を上げるわ」
「感謝いたします」
下僕ちゃんに誘導され、小道のそばに来るとあたしは下僕ちゃんにそう伝えた。うっとりするように目を細めた下僕ちゃん。ほんと、利用しやすい子たちね。
下僕ちゃんから離れ、あたしは用意していた馬車に乗り込む。そして、着替えをすませ、身を整えると歓喜が立ち上る。
やった、やったわ! イグナシオ様、左耳に紺色の房のピアスをしてたわ!
これは勝ち確ね。何をやっても好感度が爆上がりになるわ!!
下僕ちゃんたちにお願いして良かった。これであたしは王妃になれる。あぁ、なんて素晴らしいことかしら。
うっとりと吐息を漏らせば同行していた下僕ちゃんが体を揺する。たったこれだけで興奮するなんてしょうがない子ね。
馬車を王都に向かわせながら、あたしは素足を晒し、はぁはぁと荒い息の下僕ちゃんの好きにさせた。
継承戦まではまだ後数年あるから、その間は教会で大人しくしておかなきゃ。あそこ、退屈なんだけど、しょうがないわね。まあ、下僕ちゃんもいるし、退屈はしないわね。でも、あたしが王妃になったら、邪魔だから皆下僕にしておきましょ。
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