12 / 107
再会
11
しおりを挟む
アイラブユーと、もう一度、彼の事を呼ぼうとした瞬間、
「おいおい、シャノンになんてこと言っちゃってるの?この『嘘つき』君は?」
彼の後ろからポンパドールがぬっと現れ、雷亜を指差し、笑った。
「……嘘つき?」
ポンパドールの隣からシャノンの軽蔑したような声が漏れた。そして、雷亜を一瞥すると彼の美しい顔が不快感を露にした。
雷亜の心に暗鬱とした雲が立ち込める。
「ああ、そうなんだよ。こいつさ、『嘘つき』って名前なんだ。最悪だろ?その『嘘つき』がシャノンを愛してるって、ふざけたこと言ってるよな!あはは……!流石、嘘つき君!だから、今言ったことも嘘だよな!『嘘つき』って名前なんだから、嘘に決まっているよな!」
「なっ……!う、嘘じゃない!!俺は嘘なんかつかない!!ついたこともない!!」
雷亜はカッとなって否定した。
今朝もこいつの言動で周囲との関係性を断たれたのだ。あの日の出来事すらも『嘘』で終わらせたくなかった。
「ほう……。ならマジでシャノンを愛してるって言うんだな?」
ポンパドールの顔が不気味な翳りを見せた。そして、次の瞬間、 辺り一面に聞こえるよう、でかい声で宣言した。
「ーー聞いたかみんな!こいつはシャノンを愛しているそうだ!男でこんなカスみたいな奴が身の程も知らずシャノンに告白しやがった!みんなでそれが本当かどうか試してやろうぜ!こいつが今日からTargetだ!」
周囲は何故か、ポンパドールに呼応するように騒ぎだした。
特に女子達の笑みには毒が含んでいそうに見えた。
雷亜は周囲の異常な空気に呑まれ、恐怖で足がすくんだ。
(本当かどうか試すってどういうことだ?)
雷亜が身動き取れないままで居ると、ポンパドールが、リズリー!!と、叫んだ。すると、2mはあろうかという胸筋ばっつばつの山のような男が背後から出てきて、雷亜を瞬時に捕まえ、肩に担いだ。
「うわあああ!」
雷亜は思わず悲鳴を上げた。何が起こっているのかさっぱり分からなかった。目の端に苦い顔をした達也の姿が写った。そして、その奥から宇辰が慌てて前に飛び出してきた。
「ちょっと待て、こらあ!!雷亜は俺のだ!勝手に連れて行くんじゃねえ!!」
「宇辰!!」
雷亜は涙目で宇辰を見つめた。だが、ポンパドールが、……あ? と、言いながら、間に立ち塞がる。
「なんだ?宇辰。流石、悪食と言われてるだけのことはあるな。このカスみたいな奴がお前のお気に入りか?趣味悪いなあ」
「カスはどっちだ、糞ジョージ!俺の感性はお前よりまともだ。鋭敏だよ!その俺の直感がこいつはスゲー奴だって言ってんだ。それがわかんねえ奴はこいつに手を出すな!」
「はあ?お前の感性なんかイカれまくってトチ狂ってるだろ?てめえの糞ラップなんか聴けたもんじゃねえ!……なあ!」
と、ジョージと呼ばれたポンパドールが周囲の同意を求める。しかしーー、
「そうかな?おれは宇辰のラップ、結構好きだよ」
と、のんびりした声が何処からか聞こえ、皆が視線をそちらに向けると、背後からまた新しい奴らが登場した。
「おいおい、シャノンになんてこと言っちゃってるの?この『嘘つき』君は?」
彼の後ろからポンパドールがぬっと現れ、雷亜を指差し、笑った。
「……嘘つき?」
ポンパドールの隣からシャノンの軽蔑したような声が漏れた。そして、雷亜を一瞥すると彼の美しい顔が不快感を露にした。
雷亜の心に暗鬱とした雲が立ち込める。
「ああ、そうなんだよ。こいつさ、『嘘つき』って名前なんだ。最悪だろ?その『嘘つき』がシャノンを愛してるって、ふざけたこと言ってるよな!あはは……!流石、嘘つき君!だから、今言ったことも嘘だよな!『嘘つき』って名前なんだから、嘘に決まっているよな!」
「なっ……!う、嘘じゃない!!俺は嘘なんかつかない!!ついたこともない!!」
雷亜はカッとなって否定した。
今朝もこいつの言動で周囲との関係性を断たれたのだ。あの日の出来事すらも『嘘』で終わらせたくなかった。
「ほう……。ならマジでシャノンを愛してるって言うんだな?」
ポンパドールの顔が不気味な翳りを見せた。そして、次の瞬間、 辺り一面に聞こえるよう、でかい声で宣言した。
「ーー聞いたかみんな!こいつはシャノンを愛しているそうだ!男でこんなカスみたいな奴が身の程も知らずシャノンに告白しやがった!みんなでそれが本当かどうか試してやろうぜ!こいつが今日からTargetだ!」
周囲は何故か、ポンパドールに呼応するように騒ぎだした。
特に女子達の笑みには毒が含んでいそうに見えた。
雷亜は周囲の異常な空気に呑まれ、恐怖で足がすくんだ。
(本当かどうか試すってどういうことだ?)
雷亜が身動き取れないままで居ると、ポンパドールが、リズリー!!と、叫んだ。すると、2mはあろうかという胸筋ばっつばつの山のような男が背後から出てきて、雷亜を瞬時に捕まえ、肩に担いだ。
「うわあああ!」
雷亜は思わず悲鳴を上げた。何が起こっているのかさっぱり分からなかった。目の端に苦い顔をした達也の姿が写った。そして、その奥から宇辰が慌てて前に飛び出してきた。
「ちょっと待て、こらあ!!雷亜は俺のだ!勝手に連れて行くんじゃねえ!!」
「宇辰!!」
雷亜は涙目で宇辰を見つめた。だが、ポンパドールが、……あ? と、言いながら、間に立ち塞がる。
「なんだ?宇辰。流石、悪食と言われてるだけのことはあるな。このカスみたいな奴がお前のお気に入りか?趣味悪いなあ」
「カスはどっちだ、糞ジョージ!俺の感性はお前よりまともだ。鋭敏だよ!その俺の直感がこいつはスゲー奴だって言ってんだ。それがわかんねえ奴はこいつに手を出すな!」
「はあ?お前の感性なんかイカれまくってトチ狂ってるだろ?てめえの糞ラップなんか聴けたもんじゃねえ!……なあ!」
と、ジョージと呼ばれたポンパドールが周囲の同意を求める。しかしーー、
「そうかな?おれは宇辰のラップ、結構好きだよ」
と、のんびりした声が何処からか聞こえ、皆が視線をそちらに向けると、背後からまた新しい奴らが登場した。
0
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
あなたの隣で初めての恋を知る
彩矢
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。
その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。
そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。
一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。
初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。
表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。
彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中
桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。
やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。
「助けなんていらないわよ?」
は?
しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。
「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。
彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる