Broken Arrows

蓮華空

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どうして?

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 薬の効果と、相手がシャノンだからというのも相俟って、雷亜はもう堪えようがなかった。

「もうダメ!!出ちゃう!」

 自然と腰は浮き上がり、足を伸ばして全身の筋肉を硬直させた。皮膚がふつふつと粟立って、いよいよーーと思った所でシャノンは手を離した。

「ふっ、ああー、何で?……何で止めちゃうの!」

 こんな状態にさせておいて、急に止めるなんてあんまりだ。雷亜は泣きながら腰をくねらせた。寸止めされた怒りがふつふつと沸き上がる。

 ーーなんなんだよ!

「イかせてよー!」

 腹の奥にうずうずしたものが残って早くどうにかしたかった。もう自分の下半身は鈴口から溢れる汁でぬらぬらと光っていた。
 その様相を見てシャノンが嘲笑する。

「ふふ、嫌だったんじゃないのか?」

 なんて白々しい男だ。わざとそうした癖に本当に意地が悪い。

「イクのはまだ早い。今度は後ろを使ってもらう」

 白くて長い指に挟まれたゴムが、雷亜の目の前に現れた。

 思わず息を止め、生唾を飲み込む。

(まさか、入れる気なのか?ーーシャノンのが、俺の中に?)

 シャノンは手にしたものを口に咥え、封を切った。ゴムを取り出し、指にそれを嵌め、悪戯に微笑む。

「竿も使った事ないなら、勿論、後ろも初めてだよな」

 雷亜は頷いた。意識的に後孔に力が入る。

 後ろは普通の射精感とまた違う快感だと聞いた事があるけど、それでもあそこに何かが入ってくると思うと怖かった。

 足を押さえられ、後孔に指先がにゅるっとあてがわれた。

「ひゃっ!」

 と思わず声が出る。
 ゆっくりだけど確実に指が中に侵入してきて、腰の辺りが妙な感覚に包まれた。
 あとは目を閉じてその感覚にぐっと堪えた。

「よーく解してから本番と行こうな」

(ーーえ?!……本番って?)

 雷亜はうっすらと目を開け、シャノンを見た。

 大輪のクレマチスのような艶やかな微笑を見せられると、身も心もその蔓に絡み捕られ、身動きが取れない。

「指より太くて長いもんだよ。そいつで激しく掻き回してやるから、待ってろよ」

 さっと雷亜の頬に赤みが差した。

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