Ωでもタチがしたい!

コッシー

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1話

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僕、涼風冬華すずかぜとうかは子供の頃。Ωだと診断された。

お母さんやお父さんにはΩというだけで見放され。友達も僕をイジメるようになった。毎日ヒートを抑えるための薬を飲んで、正直学校なんて行きたくなかった。


でも。


「今の僕は、超幸せです!!」

何故かって?

「ふふふ……実は、恋人が出来たからです!!」

しかもその人は男でα。名前は桜田春人さくらだはるひと
僕より七つ年上で、仕事では大先輩。社長からもお墨付きの優秀な人材らしい。

少し皺が入った小顔に似合う、薄い銀色フレーム眼鏡を愛用しており。仕事でも普段でも難しい顔つきをしている。正直笑った顔なんてほとんど見たことが無い。

口数も少ないせいか、親しくする話す人なんて多分僕くらい。

因みに僕は社会人になってまだ一年目の、若手社員だ。

だから余計、そんな僕と春人さんが親し気にしているのを他の人達は心底驚いている。

だいたい皆は、春人さんの魅力を知らなさすぎなのだ。

一見堅苦しそうな人だけど、意外と猫好きだし。人に触れられるのに慣れてないせいなのか、僕の指が当たっただけでビクッと震えちゃうくらい初心。

「あぁ~ホント。早く抱きたい」

付き合って半年。
軽いキスくらいはしたし、次の段階に登ってもいいと思うんだ。

でも僕はΩ。
春人さんはα。

僕はどちらかというと可愛い系で、しかも年下。春人さんはクール系で、しかも年上でエリート。

「絶対向こうは、抱くつもりだよなぁ……」

「知らねぇよ、お前のホモ事情なんて」

「友達だろうが!!悩みくらい聞いてよ!!」

「お前の悩みは毎回ホモ関係だろうが!!これだからΩは」

「あぁ!!今差別発言したぁ!!今はそういう発言が一番バッシングされるんだからな!!」

「うるせぇ!!お前は特別だ!!」

仕事帰り。
僕は春人さんとの性事情の悩みを、数少ない友人に相談している。

Ωは男女関係なくαと番になることが出来る。つまり男同士でも結婚することができ、Ωは子供を産むことも出来る。

だからこそ世間は、自然にΩが女役になると思われている。どのAVやエロ本を見ても、Ωは必ずネコでαやβがタチだ。

「でも僕も男だよ!?好きな人に突っ込みたいと思って何が悪いんだ!!」

「じゃあなんで可愛い系キャラ貫いてんだよ」

「いや、そっちのほうが色々都合がいいんだよねぇ~~。皆色々やってくれるし~~」

「ゲス!!」

「煩いなぁ~。それよりどうしたら春人さんが僕にケツを差し出してくれると思う?」

「言い方ゲス!!」

僕の性の悩みに若干引く友達だが「僕のおごりだから」と言ってビールを差し出せば、友人はなんともキラキラした顔でこう言った。

「じゃあカッコよく振舞えばよくね?抱かれたい!って思わせる位にさ」

その言葉に僕は、性のことでしか働かない頭をフル回転させた。

確か明後日は、僕も春人さんも休み。
ならば。


「デートに誘い。春人さんを僕に抱かれたいと思わせてやる。作戦開始だ!!」

「どうして俺は、こんな奴と友達なんだろう」

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