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あの日、恋に落ちました
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……
……
なんだろう……この気持ち。いや、別にいいよ? 令嬢に囲まれるのもうっとおしいと思っていたし、みんなが俺に興味があるとも、もちろん思っちゃいない。でも……
「アル様?」
初めての感情に戸惑い、口を開かない俺を心配したのか顔を覗き込まれ……
……近いぞ、顔。
「まあ、第2王子より第1王子は優秀だからな」
顔の近さに困惑しているのがばれないよう、なにか話題をと、深く考えずに口走ってしまった。兄上は本当に優秀なので、俺は何も気にしちゃいないが。
「アル様、そのようにおっしゃってはいけません。私が興味がないのは婚約や結婚です。話によるとアルベルト様もとても優秀なお方ですよ」
クラリスはキッパリと諭すように言いながら、俺の目を真っ直ぐ見た。
思いがけず、自分を褒められた気恥ずかしさから、つい自分を貶めてしまう。
「優秀……といっても、次期国王は第1王子だし。第2王子はもしもの時のスペアだし……」
心の声が出てしまったらしい。誰にも話したことない本音を口にしてしまい、胸にチクリと痛みを感じる。
「アル様、そんな、おっしゃりようひどいですわ!」
クラリスは顔を真っ赤にして怒った。
それはもう、まるで自分のことのように……
怒られてる……のに俺は心にぼんやり暖かい火が灯ったような感覚になり、嬉しいという感情が込み上げる。
「口がすぎたな。すまない。でも、君はアルベルト王子と話したこともないのだろう?」
「事実ですもの。アルベルト様の人生の主役はアルベルト様だけです。スペアなんてありえません」
なんだ、やばい泣きそうだぞ……
スペアだっていいじゃないか……と自分に言い聞かせていたけど。俺はスペアじゃない。誰かに断言して欲しかったんだ。
「そして、アル様もアル様が主役の幸せな人生がありますわ」
クラリスは俺にお日様のような笑顔をむけた。なんて、明るく笑うんだ。その笑顔に嘘はなく、本心でそう思っているのだろう。
「……アル様? 大丈夫ですか!? 大変です! ひゃーどうしたんですか?」
クラリスは慌てて俺にハンカチを差し出した。ハンカチ? なぜ?
……気がつくと俺は泣いていた。
……
なんだろう……この気持ち。いや、別にいいよ? 令嬢に囲まれるのもうっとおしいと思っていたし、みんなが俺に興味があるとも、もちろん思っちゃいない。でも……
「アル様?」
初めての感情に戸惑い、口を開かない俺を心配したのか顔を覗き込まれ……
……近いぞ、顔。
「まあ、第2王子より第1王子は優秀だからな」
顔の近さに困惑しているのがばれないよう、なにか話題をと、深く考えずに口走ってしまった。兄上は本当に優秀なので、俺は何も気にしちゃいないが。
「アル様、そのようにおっしゃってはいけません。私が興味がないのは婚約や結婚です。話によるとアルベルト様もとても優秀なお方ですよ」
クラリスはキッパリと諭すように言いながら、俺の目を真っ直ぐ見た。
思いがけず、自分を褒められた気恥ずかしさから、つい自分を貶めてしまう。
「優秀……といっても、次期国王は第1王子だし。第2王子はもしもの時のスペアだし……」
心の声が出てしまったらしい。誰にも話したことない本音を口にしてしまい、胸にチクリと痛みを感じる。
「アル様、そんな、おっしゃりようひどいですわ!」
クラリスは顔を真っ赤にして怒った。
それはもう、まるで自分のことのように……
怒られてる……のに俺は心にぼんやり暖かい火が灯ったような感覚になり、嬉しいという感情が込み上げる。
「口がすぎたな。すまない。でも、君はアルベルト王子と話したこともないのだろう?」
「事実ですもの。アルベルト様の人生の主役はアルベルト様だけです。スペアなんてありえません」
なんだ、やばい泣きそうだぞ……
スペアだっていいじゃないか……と自分に言い聞かせていたけど。俺はスペアじゃない。誰かに断言して欲しかったんだ。
「そして、アル様もアル様が主役の幸せな人生がありますわ」
クラリスは俺にお日様のような笑顔をむけた。なんて、明るく笑うんだ。その笑顔に嘘はなく、本心でそう思っているのだろう。
「……アル様? 大丈夫ですか!? 大変です! ひゃーどうしたんですか?」
クラリスは慌てて俺にハンカチを差し出した。ハンカチ? なぜ?
……気がつくと俺は泣いていた。
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