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序章 ―ジョショウ―

序章 ―ジョショウ―

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 大国タンザ王国には、敵に回してはいけないと囁かれている三つの家門がある。


 太陽神テダの末裔といわれている、タンザ王家。

 経済の中枢を担う、アルフォント公爵家。

 そして、世の安寧秩序を保つ、シトリン侯爵家。


 冷酷無情な法治の看守と世間で恐れられているシトリン家だが、その本当の姿を知る者は数えるほどしかいない。

 世に知られていないもう1つの顔。

 タンザ国王との密約を交わし、与えられし闇の名こそがシトリン家の神髄しんずい

 魂を刈る者……



 死神グリム・リーパー



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