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魔法が……
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しおりを挟む義姉さまへの恋心を秘めつつ、仲のいい義姉弟として、穏やかな日々をすごしていたある日。
それは起こった。
あの日、僕は朝から、そわそわと外の様子を覗っていた。
空も高く、秋らしい青空が広がり、心地よい風も吹く、絶好の乗馬日和。
1ヶ月に1度、義姉さまと一緒に乗馬レッスンを受ける今日をどんなに楽しみにしていた事か!
今日のレッスンは遠乗りをする予定。
遠乗り……といっても、お屋敷の裏に広がる草地を駆けるだけだけど……けど、義姉さまとお出かけには違いない!
時間になり、弾んだ心を抑え、義姉さまの部屋の扉を叩くと、乗馬服に着替えた義姉さまが顔を出し「天気が良くて良かったね。今日、楽しみにしてたの!」とニコッと笑い、僕は嬉しくなる。
楽しみにしてたの、僕だけじゃないんだ……
2人で他愛もない事を喋りながら、馬小屋に向かって歩いていると、乗馬の先生であるモンテーニ子爵が僕達に声をかけてきた。
「今日のレッスンは急用ができたので、先に行っててくれませんか? 後から追いかけます。2人の実力なら私がいなくても大丈夫でしょう。では!」
よっぽど急いでいるのか、モンテーニ子爵は僕達の返事も待たずに足早に去ってしまい、僕と義姉さまは、子爵の早口にポカンとしたまま、顔を見合わせ、プッと吹き出してしまった。
僕らは愛馬にまたがり、屋敷裏の草地に向かう。
義姉さまは乗馬が好きなようで、楽しそうに馬を乗りこなし、僕も爽快な風が頬を撫でるのを感じながら、馬を走らせる。
「ミカエルー」
笑って手を振る義姉さまに応え、右手を軽く上げた。
あれ? これって、乗馬デートじゃない?
そんなことを考えると、ついつい顔が笑ってしまう。
慣らしで少しスピードを落としていたが、馬も走りたそうな素振りを見せ始め、スピードを上げたその時、義姉さまの前に子猫が飛び出してきた。
手綱を思いっきり引いた義姉さまはその勢いで、
落馬してしまう……
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