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異母弟が……
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「ふふ、兄弟水入らずで積もる話もあるでしょう? ゆっくり話してね。後で、一緒にお茶しましょ。じゃあ、後でね!」
屋敷に着き、義姉さまにニコニコと微笑みかけられるとファンレーの顔はほんのり赤くなり、部屋に戻っていく義姉さまの姿をぼーっと見つめていた。
……なに赤くなってるの、ファンレーは。
嫉妬心がチラチラ現れるも、異母弟をライバル視している自分が情けなくなり、気持ちを切り替える為、コホンと咳払いを1回する。
「義父さま……えっと……アルフォント公爵様は外出中だから、挨拶は後回しにして、僕の部屋に行こう」
声を掛けながら歩き出すと、元気よく「はい!」と返事をし、テクテクついてくるファンレー。
その姿を見て、僕は今まで感じた事のない高揚感を覚える。
弟ってこんな感じなのかぁ。
……うん、まぁ、弟って存在もかわいいといえば、かわいいかな。
部屋に入ると、トーマスが笑顔で迎えてくれた。
「おかえりなさいませ」
「ただいま、トーマス。今日、なにか急ぎの仕事は?」
「いえ、特には……」
「そう……えっと……ファンレー・シーメス……僕の……異母弟」
「ファンレー様、いらっしゃいませ」
僕が紹介すると、トーマスは丁寧に頭を下げ、ソファーに案内をする。
「お茶の準備が終わったら、人払いをお願い」
「かしこまりました」
手際よく準備をし、ファンレーの目の前に紅茶を置き「どうぞ」とニッコリ笑うトーマスに、ペコリとお辞儀をするファンレー。
それを横目で見ながら、今日、片付ける予定だった仕事を明日に回す手筈を整えていた。
「急に来て……ごめんなさい……」
トーマスが部屋を出ていき、2人になると、申し訳なさそうな小さなつぶやきが聞こえ、僕は顔を上げる。
さっきまでの明るさは何だったのかと思うほど、辛そうな表情で小さく小さく縮こまっている異母弟は、一人ぼっちで過ごした子供時代の僕の姿と重なって見えた。
「大丈夫だよ。気にしなくていい」
僕が微笑むとホッとしたのか、表情を少しだけ緩ませる。
突然、爵位を継承し、シーメス家の借金を返す力もアテもない。
9年……いや、生まれてから一度も交流のなかった僕を頼る事しか思いつかないほど、追い詰められているんだな……
屋敷に着き、義姉さまにニコニコと微笑みかけられるとファンレーの顔はほんのり赤くなり、部屋に戻っていく義姉さまの姿をぼーっと見つめていた。
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「ファンレー様、いらっしゃいませ」
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「急に来て……ごめんなさい……」
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「大丈夫だよ。気にしなくていい」
僕が微笑むとホッとしたのか、表情を少しだけ緩ませる。
突然、爵位を継承し、シーメス家の借金を返す力もアテもない。
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