1番近くて、1番遠い……僕は義姉に恋をする

桜乃

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義父さまが……

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 準備が終わり、気合を入れた僕は義姉さまの部屋の扉をノックする。

 部屋に入り……息を呑んだ。

 社交界デビューの証である純白のドレスをまとった義姉さまの姿が、美しすぎて……

「義姉さま……綺麗……」

 どんな言葉も気持ちを伝えるには、全然足りなかった。
 結局、シンプルな言葉しか出てこない自分が情けない。

「ありがとう、ミカエル。ミカエルも素敵よ!」

 頭のてっぺんからつま先まで、完璧に仕上がってる義姉さまにぼぅと見惚れていた僕は…………頭の……てっぺん……?

「義姉さま……その髪飾り……」

 義姉さまの頭で輝いているのは、さっき贈ったばかりの銀細工の髪飾りだった。


 屋敷に着いてから、僕は、急に時間に追われているような錯覚を起こし、取るものも取り敢えず髪飾りを渡してしまった。

 せめて綺麗に包めば良かった……

 はたと気がついて、渡してしまった髪飾りをもう1度手に取ろうとしたが、時、すでに遅し。

 義姉さまは、僕からの突然の贈り物に驚きながら、ブルーの瞳をキラキラさせ、手の中にある髪飾りを見つめていた。

「ありがとう……」

 頬をピンク色に薄っすら染め上げ、僕に笑いかける。

 髪飾りを大事そうにギュッと握りしめる義姉さまに「やっぱり、綺麗に包み直して……」なんて言えるはずもない。

 せっかくのプレゼントなのに、もう少しスマートに渡せなかったのだろうか……自分でも呆れてしまう。


 絶対にパーティー前に渡さなくちゃ……と、なぜか焦燥感にかられ、プレゼントしたけれど……まさか、今夜の大事なパーティーで身に着けてくれるなんて、思わなかった。

「……だって……ヘッドドレスはもう何ヶ月も前から決まっていたでしょ……?」

 義姉さまは照れたように小さく微笑む。

「あまりにもね、気に入っちゃったから、急遽、変えてもらったの。見劣りしないくらい素敵な髪飾りだと思うし。どう……かな?」

 僕が贈ったプレゼントを気に入ってくれた事が、なによりも嬉しくて、自然と緩んでしまう口元を手で隠しながら、モゴモゴと答える。

「似合ってる」

 義姉さまは僕の言葉を聞いて、嬉しそうにふんわり笑った。
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