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バルコニーで……
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しおりを挟む『ほぅ……わしの事、ザラに聞いたのか?』
「……はい、先代王宮魔道士長の」
『渋く、格好よく、頼りになる、大天才の大魔道士シースアクトとな?』
「いえ、そんな事は聞いてません」
……くそじじぃ、とは聞いたけど……それは、ちょっと黙っておこう。
『なんじゃあ、物事は正確に伝えんとあかんのになぁ』
いやいやいや……大魔道士なのは本当だけど、あとは怪しいでしょ!
そして、ふと気がつく。
なぜ、ザラがあの髪飾りを気にかけていたのか?
なぜ、シースアクト様の作ったものだとわかったのか?
導き出される答えは1つ。
「まさかとは思いますが……あの、髪飾りは……魔法道具?」
『ピンポン、ピンポン、ピンポーーーン』
「……ピンポン……って……」
軽い口調の返答にどっと疲れが襲い、クラッと眩暈までしてきた。
なんてもん買わされたんだ……
「どんな魔法を込めたんですか……まさか、義姉に危険が及ぶような魔法じゃ……」
ザラがモゴモゴ言っていた言葉を思い出し、顔面蒼白になる。
――まぁ、ある意味、危ないっちゃ、危ないが……――
間違いなくザラは、そうつぶやいた。
魔法道具であるなら、義姉さまに何かしらの影響があってもおかしくない。
『そんなこと、せん、せん』
「でも!」
『よう考えてみい。あの冷徹魔道士長が、あの子に危険な物をつけさせたままにするわけなかろう』
た、たしかに。
たぶん、そういう意味では危険な物じゃないんだろうな。
ホッと胸を撫で下ろすと同時に、ふつふつと苛立ちが湧いてくる。
「じゃあ、どんな魔法なんですか!」
『ふぉ、ふぉ、ふぉ』
「笑って誤魔化さないでください! それと……ですね……なんですか。その……もうちょっと……とか、積極的に……とか……えっと……その……見てたんですか……」
『見とったぞい♪』
あっけらかんと返ってきた答えに、僕は顔から火が出るんじゃないかと思うほど、真っ赤になった。
くぅぅぅ……やっぱり、見られてたのか。
「な、なんで……」
『なんで? それはのぉ』
シースアクト様はひと呼吸おき、僕の頭の中で喜々とした声を響き渡らせた。
『若者のイチャイチャが見たいからじゃあああ』
……
……
……
「……は?」
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