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020・恥ずかしい告白(大橋早紀その3&石田菜奈絵その4)
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(ううぅっ、は、早く、はやくトイレ行きたいぃっ……!!)
「あ、あのっ、さき先生っ……」
「へ?」
座席の上でせわしなく腰を揺すっていた早紀は、名前を呼ばれてふと我に返った。慌てて振り向くと、そこには顔を真っ青にして、落ち着きのない様子の女生徒が1人。
生徒の前であからさまにおしっこを我慢している素振りなんて見せるわけにはいかない。早紀は慌てて股を押さえていた手を離し、腰の揺れを抑えて冷静さを取り戻す。
「……どうしたの、菜奈絵ちゃん?」
早紀の目から見ても、菜奈絵の様子は明らかにおかしかった。
菜奈絵は身体を前屈みにし、両手は制服のスカートの上から女の子の大事な部分をしっかりと握りしめている。その手に引っ張られて持ち上がったスカートの裾から覗く太ももはもじもじと擦り合わされ、バスが動いている訳でもないのに立っているのも辛そうなくらいだ。何より、普段のクラスのムードメーカーとしての明るさがまったく見られない。
「そ、そのっ……」
菜奈絵の姿を、他のクラスメイトたちも固唾をのんで見守っていた。
何しろ、1年C組の生徒の大半が同じ理由ですでに苦しめられているのだ。そんな中で実に「いかにも」な様子で立ち上がった菜奈絵が、不安と緊張をもって出迎えられるのは当然だった。
クラスメイトの視線が背中に突き刺さるのを感じながら、菜奈絵は俯き加減の顔をみるみる赤くしていった。それでも、激しく下半身をよじりながら、少女は急かされるように勇気を振り絞って口を開く。
「……先生ぇ……、あたし……めちゃくちゃトイレ行きたい……」
耐えがたいほどの羞恥に、耳まで赤くしながらの佳奈の告白に、静かなざわめきがバスの中を伝わってゆく。
ずっとこのまま我慢を続けていられるはずがないのは、まだ限界が近づいていない生徒も含めて、クラス全員が理解していた。渋滞が解消されず、バスの立ち往生が続く限り、誰かが言い出さねばならないことだったのは明白だ。
しかし、彼女たちはみな、その「最初の誰か」になるのが嫌だったのである。
「先生、トイレに行きたいです」を言い出すなんて、普段の教室でさえも本当に限界でない限りはばかられてしまうお年頃の女の子たちにとって、この場でトイレを言い出すのは特別な意味を持っている。
菜奈絵の行動は、クラスメイトたちの中ではあまりにも高い次元にあるものだった。
「……え、ええと……」
しかし、すでに自分がどこかトイレに行けそうな場所まで我慢できるか分からないほどだった早紀には、菜奈絵の訴えは想定できていても、その解決策までは考えられていなかった。
「まだ、しばらくトイレ行ける場所ないみたいなんだけど……我慢できそうに、ない?」
「……っ、先生っ……あたし……もう……漏れ、ちゃいそう、です……」
辛そうに身体を小さく丸めながら、菜奈絵は絞り出すように言った。
――それは、彼女がもはや高速道路を下りるまで、トイレを我慢できないと宣言しているのに等しい。
そして同時に、今この場で、おしっこがしたいと叫んでいるのと同じ意味だった。
車内に再び、小さなざわめきが広がってゆく。同じように我慢の限界を感じている少女達は、菜奈絵と同じ気持ちで。あるいは、まだ比較的余裕のある少女達は、その姿に憐れみと同情を持って。
(……何か、菜奈絵ちゃんがおしっこできそうなもの探さなきゃ……、でも、多分だけど、みんなの分用意しないと、誰かだけお漏らしなんてことは、絶対だめだし……)
「な、菜奈絵ちゃん、あのね、まだ、渋滞、続いてるみたいで……途中に、トイレに寄れるような場所も、無いみたいなの……」
「そ、そんなぁ……」
菜奈絵の顔色がさらに悪くなり、かすれた悲鳴を上げる。
くねくねと揺れる腰がよりせわしなくなり、制服のスカートの上から、菜奈絵の指がはっきりと彼女自身の大事な部分を握り締めてしまう。
「せ、先生っ! ……あ、あたし、も、もう、本当に、我慢……で、できなっ……あっ、あぁっ!!」
菜奈絵は恥じらいを捨てて、おしっこ我慢の限界を口にした。
目の前で菜奈絵が激しいおしっこ我慢の姿を見せたことに、早紀の排泄器官も強い共感を催していた。一時的に収まっていた尿意が一気に膨れ上がり、早紀の大事な部分がきゅんきゅんと暴れ出す。
(あっあっ、だ、だめぇっ!! な、菜奈絵ちゃん、そんな格好見ちゃったら、先生も、おしっこ、我慢できなくなっちゃうよぉっ!!)
「そ、そうね……」
それでも、クラス担任として、生徒たちよりも成熟した、1人の大人として。表向きだけは平静を装い、早紀はせわしなく膝をすり合わせる程度で我慢の仕草を抑えた。
(うぅぅ……ど、どうしたらいいの……?)
目の前で限界な様子を見せる菜奈絵の姿と、自身の激しく高まる尿意に、早紀の焦りは加速していく。
「と、とりあえず、トイレ行けそうなところがあったら寄ってもらうから、が、頑張れそう……?」
「……ぅ……ぁ……はい……」
苦しそうな表情を浮かべながらそう答える菜奈絵を見て、早紀には申し訳なさが込み上げてくる。
「ごめんね菜奈絵ちゃん……先生がちゃんと準備しておかなくてごめんね……」
早紀の謝罪に、菜奈絵は黙ったまま小さく頷く。
少女たちの限界寸前の重苦しい空気だけが、動かないバスの中に広がっていた。
「あ、あのっ、さき先生っ……」
「へ?」
座席の上でせわしなく腰を揺すっていた早紀は、名前を呼ばれてふと我に返った。慌てて振り向くと、そこには顔を真っ青にして、落ち着きのない様子の女生徒が1人。
生徒の前であからさまにおしっこを我慢している素振りなんて見せるわけにはいかない。早紀は慌てて股を押さえていた手を離し、腰の揺れを抑えて冷静さを取り戻す。
「……どうしたの、菜奈絵ちゃん?」
早紀の目から見ても、菜奈絵の様子は明らかにおかしかった。
菜奈絵は身体を前屈みにし、両手は制服のスカートの上から女の子の大事な部分をしっかりと握りしめている。その手に引っ張られて持ち上がったスカートの裾から覗く太ももはもじもじと擦り合わされ、バスが動いている訳でもないのに立っているのも辛そうなくらいだ。何より、普段のクラスのムードメーカーとしての明るさがまったく見られない。
「そ、そのっ……」
菜奈絵の姿を、他のクラスメイトたちも固唾をのんで見守っていた。
何しろ、1年C組の生徒の大半が同じ理由ですでに苦しめられているのだ。そんな中で実に「いかにも」な様子で立ち上がった菜奈絵が、不安と緊張をもって出迎えられるのは当然だった。
クラスメイトの視線が背中に突き刺さるのを感じながら、菜奈絵は俯き加減の顔をみるみる赤くしていった。それでも、激しく下半身をよじりながら、少女は急かされるように勇気を振り絞って口を開く。
「……先生ぇ……、あたし……めちゃくちゃトイレ行きたい……」
耐えがたいほどの羞恥に、耳まで赤くしながらの佳奈の告白に、静かなざわめきがバスの中を伝わってゆく。
ずっとこのまま我慢を続けていられるはずがないのは、まだ限界が近づいていない生徒も含めて、クラス全員が理解していた。渋滞が解消されず、バスの立ち往生が続く限り、誰かが言い出さねばならないことだったのは明白だ。
しかし、彼女たちはみな、その「最初の誰か」になるのが嫌だったのである。
「先生、トイレに行きたいです」を言い出すなんて、普段の教室でさえも本当に限界でない限りはばかられてしまうお年頃の女の子たちにとって、この場でトイレを言い出すのは特別な意味を持っている。
菜奈絵の行動は、クラスメイトたちの中ではあまりにも高い次元にあるものだった。
「……え、ええと……」
しかし、すでに自分がどこかトイレに行けそうな場所まで我慢できるか分からないほどだった早紀には、菜奈絵の訴えは想定できていても、その解決策までは考えられていなかった。
「まだ、しばらくトイレ行ける場所ないみたいなんだけど……我慢できそうに、ない?」
「……っ、先生っ……あたし……もう……漏れ、ちゃいそう、です……」
辛そうに身体を小さく丸めながら、菜奈絵は絞り出すように言った。
――それは、彼女がもはや高速道路を下りるまで、トイレを我慢できないと宣言しているのに等しい。
そして同時に、今この場で、おしっこがしたいと叫んでいるのと同じ意味だった。
車内に再び、小さなざわめきが広がってゆく。同じように我慢の限界を感じている少女達は、菜奈絵と同じ気持ちで。あるいは、まだ比較的余裕のある少女達は、その姿に憐れみと同情を持って。
(……何か、菜奈絵ちゃんがおしっこできそうなもの探さなきゃ……、でも、多分だけど、みんなの分用意しないと、誰かだけお漏らしなんてことは、絶対だめだし……)
「な、菜奈絵ちゃん、あのね、まだ、渋滞、続いてるみたいで……途中に、トイレに寄れるような場所も、無いみたいなの……」
「そ、そんなぁ……」
菜奈絵の顔色がさらに悪くなり、かすれた悲鳴を上げる。
くねくねと揺れる腰がよりせわしなくなり、制服のスカートの上から、菜奈絵の指がはっきりと彼女自身の大事な部分を握り締めてしまう。
「せ、先生っ! ……あ、あたし、も、もう、本当に、我慢……で、できなっ……あっ、あぁっ!!」
菜奈絵は恥じらいを捨てて、おしっこ我慢の限界を口にした。
目の前で菜奈絵が激しいおしっこ我慢の姿を見せたことに、早紀の排泄器官も強い共感を催していた。一時的に収まっていた尿意が一気に膨れ上がり、早紀の大事な部分がきゅんきゅんと暴れ出す。
(あっあっ、だ、だめぇっ!! な、菜奈絵ちゃん、そんな格好見ちゃったら、先生も、おしっこ、我慢できなくなっちゃうよぉっ!!)
「そ、そうね……」
それでも、クラス担任として、生徒たちよりも成熟した、1人の大人として。表向きだけは平静を装い、早紀はせわしなく膝をすり合わせる程度で我慢の仕草を抑えた。
(うぅぅ……ど、どうしたらいいの……?)
目の前で限界な様子を見せる菜奈絵の姿と、自身の激しく高まる尿意に、早紀の焦りは加速していく。
「と、とりあえず、トイレ行けそうなところがあったら寄ってもらうから、が、頑張れそう……?」
「……ぅ……ぁ……はい……」
苦しそうな表情を浮かべながらそう答える菜奈絵を見て、早紀には申し訳なさが込み上げてくる。
「ごめんね菜奈絵ちゃん……先生がちゃんと準備しておかなくてごめんね……」
早紀の謝罪に、菜奈絵は黙ったまま小さく頷く。
少女たちの限界寸前の重苦しい空気だけが、動かないバスの中に広がっていた。
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